ペマ・ギャルボ氏も許さない「田中真紀子の媚中暴走」(付:問題の「田中発言」動画)
2009/09/02/Wed
民主党入りして衆院選で当選し、今後の入閣が予測される田中真紀子前外相だが、大衆にの人気を博すのが、その「毒舌」。しかしそれが人としての品位の欠如からのものであることも、多くの人々がかねがね感じ取っているところだ。
さてここで問題にしたいのは、その「毒舌」の中でも、「媚中毒舌」についてである。
田中氏と言えば、中国では非常に大切にされている人物。日中国交樹立を達成した父親の田中角栄元首相を周恩来が「飲水思源」(水を飲む時、井戸を掘った人のことを忘れない)と称えたことから、彼女を大切にすることは「飲水思源」の実践となっている。
これは政治家である田中氏にとってはありがたいことだろう。かくしてそれに応えるべく、中国の対日「友好」策略の重要なコマを演じているようだ。そして中国が常日頃から「敵」に対する中傷宣伝を展開するなか、田中氏はあたかも日本人を代表するかのように、その代弁を行っているかに見える。
そこでその「媚中毒舌」を例に、中国に呼応する日本人の品位がいかに低劣で、心がいかに醜悪であるかを、日本人の常識の観点から見てみたい。
田中氏の「媚中毒舌」が聞かれたのは、長野での北京五輪聖火リレー(昨年四月二十六日)の直前のこと。つまりチベット騒擾事件を受け、中国の苛烈なチベット人弾圧政策に世界が非難の矛先を向け、日本でもチベット人への同情がこれまでになく高まっていたなかでのことだ。中国の中央テレビ(CCTV)のインタビューを受け、驚くべき発言を行っている。

CCTVのインタビューを受ける田中氏
これはもはや「毒舌」と言う次元のものではなく、明らかにチベット人の苦しみを解さない「人でなし発言」と言える。
以下がそのニュース番組の動画だ(動画開始から二分二十九秒後)。
そこで最初に流れるナレーションを日本語訳すると、
―――日本の元首相田中角栄の娘で元外相の田中真紀子は、東京でCCTVの取材を受け、チベット事務に関する考えを発表した。
―――田中は「チベットの事務への干渉は中国の内政への干渉に他ならない」と明確に語る。ダライは「私の最近の行為は完全なる宗教行為であり、政治とは無関係だ」と話しているが、田中は実際の状況はそのようなものではないと見ている。
田中氏が日本語で話し始めるのは、その後だ。
―――「自治がほしい」と言われている時、中国の政府は、チベットは自分の国の中であるわけですから。
―――自治がほしいと言うことは、やはり独立を目指しているわけでしょ。ダライ・ラマは「私は独立を目指してません」て言うんだけど、それ矛盾してますよ。
流された田中氏の発言は以上の通り。要するに「チベットは中国の領土であるから、その自治を求めることは独立を求めること」と言っているわけだ。
しかしダライ・ラマ法王への憎悪は伝わって来るものの、日本人の一般的な感覚で聞くと、自治=独立などと、話に飛躍が目立っていて、今一つ言っている内容がわからない。そもそもチベットは中国によって「自治区」とされているのではないのか。
そこで発言の中国語字幕を翻訳しよう。次のようになる。
―――ダライはチベットの自治を要求するが、チベットは本来中国の一部分。
―――だからダライの要求する自治は、その目的は実際には独立。しかし口では独立は求めていないと言う。彼の話は実際には矛盾するものだ。
何てことはない。これはまさに中国のダライ・ラマ法王に対する誹謗宣伝でのお決まり文句そのものではないか。田中氏はただ単に日本語で、それをなぞっていただけなのだ。ただ理解不足により、あまり上手に言えなかったわけで…。
そこで我々国民はこれを、どのように受け止めるべきかだが、それについては世界日報(九月一日)に掲載されたぺマ・ギャルボ氏の「田中元外相に抗議する」の一文を読めばいいと思う。

ぺマ・ギャルボ氏
【ビューポイント】田中元外相発言に抗議する
チベット問題に無神経 中国の非道を認める不名誉
桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ
あの田中真紀子女史がダライ・ラマ法王を名指しで批判した。しかも「ダライ・ラマ」と敬称無しである。田中女史の支離滅裂な言動は今更驚くに値しないほど有名であるので、これが国内のマスコミ向けのパフォーマンスであったら私も軽く流してしまえたかもしれないが、今回の言動は国際問題である。一国の外務大臣経験者が600万のチベット人の感情をいたずらに傷つけただけでなく、時代の精神指導者として世界中の法王の支持者たちに対する無神経な発言であると言わざるを得ない。
中国の報道機関に対し、田中女史はダライ・ラマ法王の対話路線について高度な自治を求めることはやがて独立を求めることに変わりがないと言い、北京政府を喜ばせるのに必死だったようで、それをチベットに関心ある者がユーチューブで取り上げている。
彼女の御父君、田中角栄元総理は北京に出掛けてから中国政府から先の戦争に対して謝罪を求められた時、一晩悩んだうえ当時の外務大臣、官房長官などから説得されやっと多大な迷惑を掛けたことに対し遺憾の意を表すことで政治的決着をつけ中国と国交を結ぶ、つまり国交正常化に踏み切ったのである。その結果として日中は正式に国交を結び、数十万人の中国残留孤児つまり戦争時やむを得ず中国に残していた日本人が祖国に帰国することができた。
私は当時、佐藤栄作首相の立場同様、北京政府の承認が早すぎると思っていたが実際残留孤児の人々が日本に戻って来た姿を見て、田中角栄氏のしたことは評価に値するものがあり、その残留孤児たちを我が子のように育ててきた中国人の人々に対しても人間として感銘を受けた。
このようにして日本と中国は国交が正常化されたはずであったにも拘わらず、その後田中女史など2世、3世が北京に対し、意味のない謝罪の言葉を連発してのへつらい競争は嘆かわしく、そして今回のように田中女史は、世界の指導者たちが北京政府に対しチベットにおける抑圧的植民地支配をやめ、ダライ・ラマ法王との対話を促進するように進言しているところへ、日本国の元外務大臣が時代に逆行するような発言をした。これは彼女がチベットの歴史、伝統、文化などについて無知であるということだけでなく、今の世界情勢に関しても無知か無関心であることを物語っている。
最近、彼女は民主党に移籍した。しかも選挙中から、もし民主党が国民の信託を受けて政権担当するようになった場合、入閣するだろうとマスコミ辞令も出ていたらしい。
民主党は自由人権を尊ぶ政党として中には“地方主権”まで唱える人がいる政党である。ICJ(インターナショナル・コミッション・オブ・ジュリスト)つまり国際司法委員会は、その調査結果として中国がチベットにおいて計画的組織的大虐殺を行ったと結論を出している。またチベット亡命政府は120万人の命が中国の悪政によって奪われたと世間に訴え、これは広く認知されている。今年8月ウイグルにおける中国政府の当局が無差別に住民に対し発砲や暴行などしたことについて、トルコの総理大臣が中国によるジェノサイド(大虐殺)であると中国を批判した。
以上のように今21世紀になっても依然として領土拡張主義、帝国主義的植民地支配を続けている中国に賛同することはこれらの行為を積極的に支援することであり、自ら自発的に非民主的、非人道的政府を支援することに他ならない。従ってこのような背景を知りながらその悪政に賛同する発言をする人間が日本の閣僚に籍を置くことは日本にとっても極めて不名誉なことである。
私はこのようなことは放置してはならないことであると思うと同時に、それを国民の意思によって阻止しなければならないと考える。これはまさに中国の暴走というより田中女史の暴走であり、世界中の人々が平和の象徴としてダライ・ラマ法王の言動に深い評価と支援を送っているのに、田中女史のような無謀かつ無責任な発言をそのまま聞き流すことは日本のためにもならないと思い、この紙面をお借りして強く抗議することにした。
もちろん田中女史から反論があれば堂々と反論して頂きたい。本来、私はいちいち他人の中傷や言動について時間を無駄にするタイプでは無いが、今回は誰それを代表するのではなく、一チベット人として、一国民としてこのような無責任、無神経な政治家の誕生は国益にとっても有害であると思い、筆を取った次第である。
田中女史はかつて外務大臣の時、北朝鮮から「偉大な指導者」のご子息がふらふらと、蛾が灯明に飛び込むように向こうから日本に入り込んで来た時、拉致問題の政治的駆け引きの材料にせず慌てて帰国させてしまった張本人である。彼女のカメレオン的言動と政治的変身術は国内では通用するかもしれないが、国際的には彼女のみならず日本人と日本国の信頼を損なう要因になりかねないので、そのような人に国政を託すこと自体いかがなものかと強い疑念を抱いている。
田中氏が「悪政に賛同する発言」で、「領土拡張主義、帝国主義的植民地支配を続けている中国の行為に積極的に支援」していると言う現実を、同氏をアイドル視してやまない大衆はどう考えるのだろうか。
実は田中氏はこれまでも、中国の誹謗宣伝に追随する発言を繰り返してきている。
二〇〇一年四月のことだ。病気治療を目的に来日することになった李登輝前総統に猛反撥する中国は、李登輝氏が台湾でゴルフをしていたことを指摘、「仮病」と罵った。
これを受け、李登輝氏の帰国直後に外相に就任した田中氏は、「中国は李登輝がゴルフをやっていたと言う。今回は人道目的との判断だったが、二度、三度となると政治問題化する。米国に行くとか、シンガポールに行くとかの方法もある」「李登輝は頭痛の種」と言い放った。
仮病などではなく、実際に心臓病に罹っている李登輝氏が、日本での治療を必要としていたのは、誰も否定できない事実だった(ゴルフが医師の勧めによることも)。それでもなお田中氏は、中国と歩調を合わせ、あえてここまで言い切ったのである。
あのころはさらに「私は李登輝にはビザを出さない」と中国の外相にも約束し、その勝手な振る舞いが政府部内で問題となってもいる。
この他、台湾のメディアによれば、「李登輝は死んでもかまわない」とも発言したこともあるとか。
中国から見れば、チベット独立の「親玉」であるダライ・ラマと同様、台湾独立の「親玉」である李登輝氏も「領土拡張主義」の大敵である。そこで田中氏はその中国のため、ここまでの「人でなし発言」を行ったのだ。
田中氏はその年十二月の記者会見では「中国人の知恵や時間をかけて政治的に問題解決する手法と過去の経緯を見て、香港がああしたルールで返還され、軟着陸しているという実情を見て、台湾もそのようになるとよろしいと思う」と述べたが、これなども明らかに中国の「領土拡張主義」への賛意表明である。
以上のように田中氏一連の発言が「人でなし」のものであるのは、独裁国家の宣伝代行だからだ。領土拡張の侵略主義への加担だからだ。
もちろん中国との関係に配慮してチベットでの殖民地支配、台湾への侵略をあえて非難したがらない他の政治家もまた、日本人の常識で言えば、勇気も正義もない「人でなし」であることに何ら変わりはない。
ところが田中氏ら、こうした政治家の存在が一向に国内で問題視されないのは、国民の中国の「領土拡張主義」への無関心さからか。
しかしペマ・ギャルボ氏の言葉を借りれば、それもまた「国際的には日本人と日本国の信頼を損なう要因になりかねない」。そればかりか日本は愚かな国と思うことだろう。なぜなら中国の「領土拡張主義」の矛先は、日本にも向けられているからだ。
「我が国は過去の一時期、殖民地支配と侵略によってアジア諸国の人々に対して損害と苦痛を与えた。反省とお詫びの気持ちを表明する」と言うのが村山談話なら、今後は「中国は今日、殖民地支配と侵略によってアジア諸国の人々に対して損害と苦痛を与え、あるいは与えつつある。これには賛同しない、加担しない、阻止を行わなければならない」を国民の常識として確立するべきだろう。
そうでもしなければ、政治家、政権の媚中「暴走」など、とても阻止しようがないのである。
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運動を拡大したいので。
●台湾の台風被害救援の義捐金振り込み先
・お見舞い募金は「お志」ですので、いくらでも結構です。
・礼状はお出しできませんことをご了承のほどお願いします。
・義捐金は馬英九政権を通さず被災各県政府に直接届けます。
☆郵便局
【加入者名】日本李登輝友の会 【口座番号】00110-4-609117
・通信欄に「台湾」「お見舞い」「水害」などとお書き添えください。
・一般の方は、郵便局備え付けの「郵便払込取扱票」をお使いください。
・会員の方は、機関誌『日台共栄』に添付の郵便払込取扱票もご利用できます。
☆銀 行 三菱東京UFJ銀行
本郷支店 普通:0012742 日本李登輝友の会事務局長 柚原正敬
NHKへの抗議運動
【京都】9・6NHK抗議デモin京都
NHKに対する抗議はまだこれからだ!
NHKスペシャル ジャパンデビューにおいて、台湾統治に関して大嘘の報道をした他、シルクロードにおける中国による核実験を無視し、多くの日本人観光客を誘導したNHKの大罪に抗議しましょう。
NHK解体!
それにともない、その他のマスコミの現状も周知しましょう!
9月6日(日)
集合時間:13時
集合場所:光徳公園
*園内、滝の前
(JR丹波口駅 徒歩4分)(阪急大宮駅 徒歩15分)
http://map.yahoo.co.jp/pl?lat=34.99497611&lon=135.74609806&p=%B8%F7%C6%C1%B8%F8%B1%E0%A1%A1%B5%FE%C5%D4
集会開始:13時20分
デモ出発:14時
コース:公園を出て→大宮通を北上→後院通を北上→千本通を北上→丸太町通を右折→NHKの建物の角を南下→二条児童公園で解散 (約1時間10分間)
*二条城裏の公園が解散地です。
*3民族旗、台湾旗、プラカード持込歓迎!
*日章旗も大歓迎!
主催:きなの会
連絡先: 080-5707-7078 kina(手嶋)
メール:uighur_uighur_tm@yahoo.co.jp
南モンゴル「学生運動」デモ行進のご案内
1981年、南モンゴル(いわゆる内モンゴル自治区)で、中国共産党政府の「内モンゴルへの漢民族入植」政策に反対した、モンゴル人学生による学生運動が行われた。中華人民共和国が建国された1949年から、南モンゴルへ大量に入植した漢人達が、1966-1976年の間に、「内モンゴル人民革命党」事件当時、最前線に立って、何十万人ものモンゴル人を内モンゴル人民革命党員として拷問、虐殺した。中国共産政府は内モンゴルに対して、またも、大量の漢人が入植してくることを止めてはいけない、と言う内容の共産党中央政府の「28号文書」を通達した。学生運動は、その通達に対しモンゴル人学生が反対したことから始まり70日間続いた。
中国共産党は南モンゴルで、「文化大革命」時には何十万もの「反党叛国内モンゴル人民革命党員」の掘り出しを行い、「学生運動」終結時には「膨大な民族分裂集団」を掘り出すことを行った。
それから28年、今日の南モンゴルでは「西部大開発」という政策を打ち出し、またも南モンゴルに大量の漢人を入れている。その結果、南モンゴルの原住民で、主人であったモンゴル人は、現在、僅か17%(モンゴル人:420万、漢民族:1900万)しかない少数民族となった。
中国共産党政府の南モンゴルへの人口侵略,文化侵略,経済侵略から政治的侵略統治などが進んだ結果、独裁権力を行使し、天然資源を強奪し、環境を破壊している。また、モンゴルの土壌に合わない過農業を行い、草原の砂漠化をもたらしている。そして、そのすべての責任をモンゴルの伝統文化・経済に転嫁し、「放牧禁止」、「生態移民」などの政策を行い、南モンゴル人はモンゴル語で教育を受ける権利及び、モンゴル文化に根ざした生活環境さえ失いつつある。
過去、そして現在の中国共産党による南モンゴル弾圧から言えることは、「内モンゴル自治区」と言うのは、ただの見せかけに過ぎず、実は何の権利もない植民地に過ぎないことが簡単に分かる。
我々、南モンゴル人達は、28年前の南モンゴル人のために中国共産党と戦った、勇敢なるモンゴル人の学生達とその運動を顕彰し、このことを世界に訴え、この運動に続くべく南モンゴルのモンゴル民族の人権及び自決権取り戻したい。
■日時 9月12日(土曜日) 14:00集合、14:30開会、15:30出発
■集合場所 六本木 三河台公園
・地図URL:http://map.yahoo.co.jp/pl?type=scroll&lat=35.66445968559372&lon=139.7338363186095&z=18&mode=map&pointer=on&datum=wgs&fa=ks&home=on&hlat=35.664454237723&hlon=139.73599952018&layout=&ei=utf-8&p=
■コース 三河台公園 → 笄公園(流れ解散)
※笄公園到着後 ダイチンさん+4名で中国大使館に抗議予定
■主 催 学生運動デモ実行委員会
※呼び掛け人 オルホノド・ダイチン(モンゴル自由連盟党幹事長)
・担当:堀川紀文(070-6674-9440)
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さてここで問題にしたいのは、その「毒舌」の中でも、「媚中毒舌」についてである。
田中氏と言えば、中国では非常に大切にされている人物。日中国交樹立を達成した父親の田中角栄元首相を周恩来が「飲水思源」(水を飲む時、井戸を掘った人のことを忘れない)と称えたことから、彼女を大切にすることは「飲水思源」の実践となっている。
これは政治家である田中氏にとってはありがたいことだろう。かくしてそれに応えるべく、中国の対日「友好」策略の重要なコマを演じているようだ。そして中国が常日頃から「敵」に対する中傷宣伝を展開するなか、田中氏はあたかも日本人を代表するかのように、その代弁を行っているかに見える。
そこでその「媚中毒舌」を例に、中国に呼応する日本人の品位がいかに低劣で、心がいかに醜悪であるかを、日本人の常識の観点から見てみたい。
田中氏の「媚中毒舌」が聞かれたのは、長野での北京五輪聖火リレー(昨年四月二十六日)の直前のこと。つまりチベット騒擾事件を受け、中国の苛烈なチベット人弾圧政策に世界が非難の矛先を向け、日本でもチベット人への同情がこれまでになく高まっていたなかでのことだ。中国の中央テレビ(CCTV)のインタビューを受け、驚くべき発言を行っている。


CCTVのインタビューを受ける田中氏
これはもはや「毒舌」と言う次元のものではなく、明らかにチベット人の苦しみを解さない「人でなし発言」と言える。
以下がそのニュース番組の動画だ(動画開始から二分二十九秒後)。
そこで最初に流れるナレーションを日本語訳すると、
―――日本の元首相田中角栄の娘で元外相の田中真紀子は、東京でCCTVの取材を受け、チベット事務に関する考えを発表した。
―――田中は「チベットの事務への干渉は中国の内政への干渉に他ならない」と明確に語る。ダライは「私の最近の行為は完全なる宗教行為であり、政治とは無関係だ」と話しているが、田中は実際の状況はそのようなものではないと見ている。
田中氏が日本語で話し始めるのは、その後だ。
―――「自治がほしい」と言われている時、中国の政府は、チベットは自分の国の中であるわけですから。
―――自治がほしいと言うことは、やはり独立を目指しているわけでしょ。ダライ・ラマは「私は独立を目指してません」て言うんだけど、それ矛盾してますよ。
流された田中氏の発言は以上の通り。要するに「チベットは中国の領土であるから、その自治を求めることは独立を求めること」と言っているわけだ。
しかしダライ・ラマ法王への憎悪は伝わって来るものの、日本人の一般的な感覚で聞くと、自治=独立などと、話に飛躍が目立っていて、今一つ言っている内容がわからない。そもそもチベットは中国によって「自治区」とされているのではないのか。
そこで発言の中国語字幕を翻訳しよう。次のようになる。
―――ダライはチベットの自治を要求するが、チベットは本来中国の一部分。
―――だからダライの要求する自治は、その目的は実際には独立。しかし口では独立は求めていないと言う。彼の話は実際には矛盾するものだ。
何てことはない。これはまさに中国のダライ・ラマ法王に対する誹謗宣伝でのお決まり文句そのものではないか。田中氏はただ単に日本語で、それをなぞっていただけなのだ。ただ理解不足により、あまり上手に言えなかったわけで…。
そこで我々国民はこれを、どのように受け止めるべきかだが、それについては世界日報(九月一日)に掲載されたぺマ・ギャルボ氏の「田中元外相に抗議する」の一文を読めばいいと思う。

ぺマ・ギャルボ氏
【ビューポイント】田中元外相発言に抗議する
チベット問題に無神経 中国の非道を認める不名誉
桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ
あの田中真紀子女史がダライ・ラマ法王を名指しで批判した。しかも「ダライ・ラマ」と敬称無しである。田中女史の支離滅裂な言動は今更驚くに値しないほど有名であるので、これが国内のマスコミ向けのパフォーマンスであったら私も軽く流してしまえたかもしれないが、今回の言動は国際問題である。一国の外務大臣経験者が600万のチベット人の感情をいたずらに傷つけただけでなく、時代の精神指導者として世界中の法王の支持者たちに対する無神経な発言であると言わざるを得ない。
中国の報道機関に対し、田中女史はダライ・ラマ法王の対話路線について高度な自治を求めることはやがて独立を求めることに変わりがないと言い、北京政府を喜ばせるのに必死だったようで、それをチベットに関心ある者がユーチューブで取り上げている。
彼女の御父君、田中角栄元総理は北京に出掛けてから中国政府から先の戦争に対して謝罪を求められた時、一晩悩んだうえ当時の外務大臣、官房長官などから説得されやっと多大な迷惑を掛けたことに対し遺憾の意を表すことで政治的決着をつけ中国と国交を結ぶ、つまり国交正常化に踏み切ったのである。その結果として日中は正式に国交を結び、数十万人の中国残留孤児つまり戦争時やむを得ず中国に残していた日本人が祖国に帰国することができた。
私は当時、佐藤栄作首相の立場同様、北京政府の承認が早すぎると思っていたが実際残留孤児の人々が日本に戻って来た姿を見て、田中角栄氏のしたことは評価に値するものがあり、その残留孤児たちを我が子のように育ててきた中国人の人々に対しても人間として感銘を受けた。
このようにして日本と中国は国交が正常化されたはずであったにも拘わらず、その後田中女史など2世、3世が北京に対し、意味のない謝罪の言葉を連発してのへつらい競争は嘆かわしく、そして今回のように田中女史は、世界の指導者たちが北京政府に対しチベットにおける抑圧的植民地支配をやめ、ダライ・ラマ法王との対話を促進するように進言しているところへ、日本国の元外務大臣が時代に逆行するような発言をした。これは彼女がチベットの歴史、伝統、文化などについて無知であるということだけでなく、今の世界情勢に関しても無知か無関心であることを物語っている。
最近、彼女は民主党に移籍した。しかも選挙中から、もし民主党が国民の信託を受けて政権担当するようになった場合、入閣するだろうとマスコミ辞令も出ていたらしい。
民主党は自由人権を尊ぶ政党として中には“地方主権”まで唱える人がいる政党である。ICJ(インターナショナル・コミッション・オブ・ジュリスト)つまり国際司法委員会は、その調査結果として中国がチベットにおいて計画的組織的大虐殺を行ったと結論を出している。またチベット亡命政府は120万人の命が中国の悪政によって奪われたと世間に訴え、これは広く認知されている。今年8月ウイグルにおける中国政府の当局が無差別に住民に対し発砲や暴行などしたことについて、トルコの総理大臣が中国によるジェノサイド(大虐殺)であると中国を批判した。
以上のように今21世紀になっても依然として領土拡張主義、帝国主義的植民地支配を続けている中国に賛同することはこれらの行為を積極的に支援することであり、自ら自発的に非民主的、非人道的政府を支援することに他ならない。従ってこのような背景を知りながらその悪政に賛同する発言をする人間が日本の閣僚に籍を置くことは日本にとっても極めて不名誉なことである。
私はこのようなことは放置してはならないことであると思うと同時に、それを国民の意思によって阻止しなければならないと考える。これはまさに中国の暴走というより田中女史の暴走であり、世界中の人々が平和の象徴としてダライ・ラマ法王の言動に深い評価と支援を送っているのに、田中女史のような無謀かつ無責任な発言をそのまま聞き流すことは日本のためにもならないと思い、この紙面をお借りして強く抗議することにした。
もちろん田中女史から反論があれば堂々と反論して頂きたい。本来、私はいちいち他人の中傷や言動について時間を無駄にするタイプでは無いが、今回は誰それを代表するのではなく、一チベット人として、一国民としてこのような無責任、無神経な政治家の誕生は国益にとっても有害であると思い、筆を取った次第である。
田中女史はかつて外務大臣の時、北朝鮮から「偉大な指導者」のご子息がふらふらと、蛾が灯明に飛び込むように向こうから日本に入り込んで来た時、拉致問題の政治的駆け引きの材料にせず慌てて帰国させてしまった張本人である。彼女のカメレオン的言動と政治的変身術は国内では通用するかもしれないが、国際的には彼女のみならず日本人と日本国の信頼を損なう要因になりかねないので、そのような人に国政を託すこと自体いかがなものかと強い疑念を抱いている。
田中氏が「悪政に賛同する発言」で、「領土拡張主義、帝国主義的植民地支配を続けている中国の行為に積極的に支援」していると言う現実を、同氏をアイドル視してやまない大衆はどう考えるのだろうか。
実は田中氏はこれまでも、中国の誹謗宣伝に追随する発言を繰り返してきている。
二〇〇一年四月のことだ。病気治療を目的に来日することになった李登輝前総統に猛反撥する中国は、李登輝氏が台湾でゴルフをしていたことを指摘、「仮病」と罵った。
これを受け、李登輝氏の帰国直後に外相に就任した田中氏は、「中国は李登輝がゴルフをやっていたと言う。今回は人道目的との判断だったが、二度、三度となると政治問題化する。米国に行くとか、シンガポールに行くとかの方法もある」「李登輝は頭痛の種」と言い放った。
仮病などではなく、実際に心臓病に罹っている李登輝氏が、日本での治療を必要としていたのは、誰も否定できない事実だった(ゴルフが医師の勧めによることも)。それでもなお田中氏は、中国と歩調を合わせ、あえてここまで言い切ったのである。
あのころはさらに「私は李登輝にはビザを出さない」と中国の外相にも約束し、その勝手な振る舞いが政府部内で問題となってもいる。
この他、台湾のメディアによれば、「李登輝は死んでもかまわない」とも発言したこともあるとか。
中国から見れば、チベット独立の「親玉」であるダライ・ラマと同様、台湾独立の「親玉」である李登輝氏も「領土拡張主義」の大敵である。そこで田中氏はその中国のため、ここまでの「人でなし発言」を行ったのだ。
田中氏はその年十二月の記者会見では「中国人の知恵や時間をかけて政治的に問題解決する手法と過去の経緯を見て、香港がああしたルールで返還され、軟着陸しているという実情を見て、台湾もそのようになるとよろしいと思う」と述べたが、これなども明らかに中国の「領土拡張主義」への賛意表明である。
以上のように田中氏一連の発言が「人でなし」のものであるのは、独裁国家の宣伝代行だからだ。領土拡張の侵略主義への加担だからだ。
もちろん中国との関係に配慮してチベットでの殖民地支配、台湾への侵略をあえて非難したがらない他の政治家もまた、日本人の常識で言えば、勇気も正義もない「人でなし」であることに何ら変わりはない。
ところが田中氏ら、こうした政治家の存在が一向に国内で問題視されないのは、国民の中国の「領土拡張主義」への無関心さからか。
しかしペマ・ギャルボ氏の言葉を借りれば、それもまた「国際的には日本人と日本国の信頼を損なう要因になりかねない」。そればかりか日本は愚かな国と思うことだろう。なぜなら中国の「領土拡張主義」の矛先は、日本にも向けられているからだ。
「我が国は過去の一時期、殖民地支配と侵略によってアジア諸国の人々に対して損害と苦痛を与えた。反省とお詫びの気持ちを表明する」と言うのが村山談話なら、今後は「中国は今日、殖民地支配と侵略によってアジア諸国の人々に対して損害と苦痛を与え、あるいは与えつつある。これには賛同しない、加担しない、阻止を行わなければならない」を国民の常識として確立するべきだろう。
そうでもしなければ、政治家、政権の媚中「暴走」など、とても阻止しようがないのである。
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☆郵便局
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NHKスペシャル ジャパンデビューにおいて、台湾統治に関して大嘘の報道をした他、シルクロードにおける中国による核実験を無視し、多くの日本人観光客を誘導したNHKの大罪に抗議しましょう。
NHK解体!
それにともない、その他のマスコミの現状も周知しましょう!
9月6日(日)
集合時間:13時
集合場所:光徳公園
*園内、滝の前
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集会開始:13時20分
デモ出発:14時
コース:公園を出て→大宮通を北上→後院通を北上→千本通を北上→丸太町通を右折→NHKの建物の角を南下→二条児童公園で解散 (約1時間10分間)
*二条城裏の公園が解散地です。
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南モンゴル「学生運動」デモ行進のご案内
1981年、南モンゴル(いわゆる内モンゴル自治区)で、中国共産党政府の「内モンゴルへの漢民族入植」政策に反対した、モンゴル人学生による学生運動が行われた。中華人民共和国が建国された1949年から、南モンゴルへ大量に入植した漢人達が、1966-1976年の間に、「内モンゴル人民革命党」事件当時、最前線に立って、何十万人ものモンゴル人を内モンゴル人民革命党員として拷問、虐殺した。中国共産政府は内モンゴルに対して、またも、大量の漢人が入植してくることを止めてはいけない、と言う内容の共産党中央政府の「28号文書」を通達した。学生運動は、その通達に対しモンゴル人学生が反対したことから始まり70日間続いた。
中国共産党は南モンゴルで、「文化大革命」時には何十万もの「反党叛国内モンゴル人民革命党員」の掘り出しを行い、「学生運動」終結時には「膨大な民族分裂集団」を掘り出すことを行った。
それから28年、今日の南モンゴルでは「西部大開発」という政策を打ち出し、またも南モンゴルに大量の漢人を入れている。その結果、南モンゴルの原住民で、主人であったモンゴル人は、現在、僅か17%(モンゴル人:420万、漢民族:1900万)しかない少数民族となった。
中国共産党政府の南モンゴルへの人口侵略,文化侵略,経済侵略から政治的侵略統治などが進んだ結果、独裁権力を行使し、天然資源を強奪し、環境を破壊している。また、モンゴルの土壌に合わない過農業を行い、草原の砂漠化をもたらしている。そして、そのすべての責任をモンゴルの伝統文化・経済に転嫁し、「放牧禁止」、「生態移民」などの政策を行い、南モンゴル人はモンゴル語で教育を受ける権利及び、モンゴル文化に根ざした生活環境さえ失いつつある。
過去、そして現在の中国共産党による南モンゴル弾圧から言えることは、「内モンゴル自治区」と言うのは、ただの見せかけに過ぎず、実は何の権利もない植民地に過ぎないことが簡単に分かる。
我々、南モンゴル人達は、28年前の南モンゴル人のために中国共産党と戦った、勇敢なるモンゴル人の学生達とその運動を顕彰し、このことを世界に訴え、この運動に続くべく南モンゴルのモンゴル民族の人権及び自決権取り戻したい。
■日時 9月12日(土曜日) 14:00集合、14:30開会、15:30出発
■集合場所 六本木 三河台公園
・地図URL:http://map.yahoo.co.jp/pl?type=scroll&lat=35.66445968559372&lon=139.7338363186095&z=18&mode=map&pointer=on&datum=wgs&fa=ks&home=on&hlat=35.664454237723&hlon=139.73599952018&layout=&ei=utf-8&p=
■コース 三河台公園 → 笄公園(流れ解散)
※笄公園到着後 ダイチンさん+4名で中国大使館に抗議予定
■主 催 学生運動デモ実行委員会
※呼び掛け人 オルホノド・ダイチン(モンゴル自由連盟党幹事長)
・担当:堀川紀文(070-6674-9440)
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