台湾の台風被害―日本はなぜ支援で出遅れているか
2009/08/17/Mon
台湾では八日からの台風被害によって甚大な被害を出しているが、海外からの支援が遅れている。黄金の七十二時間もとうに過ぎ去ってしまっている。

そうしたなか十六日になり、沖縄の米軍がようやく支援物資を運ぶCー130輸送機を派遣した。十七日には救済に欠かせないCHー53Eヘリも現地へ到着。

台南空軍基地に到着した米軍のCー130輸送機とCHー53Eヘリ
それでは日本は何をしているのか。九九年の台湾大地震で国際救援隊を真っ先に派遣したのが日本。それをよく憶えている台湾人の間では、「なぜ」の声が上がっているそうだ。馬英九政権が日本の駐台代表との会見をボイコットしたことへの報復ではないかとの見方も出ているのだとか。
そこで十七日午後、その「なぜ」を外務省に聞いてみた。最初は電話を緊急人道援助課に回されたのだが、そこからは「台湾への支援については中国モンゴル課(旧中国課)に聞いてほしい」と、申し訳なさそうに言われた。やはり「台湾」は政治的に(中国への配慮で)特別扱いなのかも知れない。
それで中国モンゴル課へ掛けなおして質問した。「台湾側から要請はないのか」と。
相手はこれに関してはあまり言いたくないようだったが、それでも最低限のことは教えてくれた。
要請は、「あった」のだそうだ。ではなぜとっとと動かないのか。「鋭意調整中だ」とは言っていった。
あれほどの災害に対し、日本側から救済支援の申し出はしなかったのかと聞くと、答えない。「対外的に言えない」ことなのだそうだ。
しかし実際には日本は、すでに米国とともに早い段階で支援の申し出を馬英九政権に行っているのである。ところがそれを馬政権によって拒否された。
この驚くべき事実は十四日、その事実を記録した十一日付の外交部(外務省)公文書が暴露されて明るみになった。

明るみになった公文書。各国の救援物資や救援隊派遣な
どを「婉謝」(婉曲に断った)とある
なぜそのようなことをしたのか。ここで問題となるのが中国人為政者の伝統的な政治文化だ。「政治優先・人命軽視」の前近代的な文化である。
つまり中国の顔色をうかがったのだとされている。馬政権にとって中国はもはや宗主国のような存在であるが、その中国は自分より先に米国人が台湾入りすることを許すことができない。なぜなら中国は目下、台湾を米国の勢力下から自国の勢力下に組み込もうとしているからだ。
ところが先の公文書が暴露された。すでに中国政府からの義捐金送付の表明も受けている。そこで馬政権はようやく国際援助の要請を行った。苛立っていた米国はこれを受け、直ちに軍を投入した(これを受け、中国は軍の投入を諦めた)。
ところが日本は、いまだに「鋭意調整中」…。やはり中国の顔色を伺い、出遅れたか。
人命無視の対応で、内外の批判を浴びる馬英九総統。CNNが行ったアンケート調査では、実に八〇%もが「辞職すべき」と答えている。これは反人道的な中国政治文化への批判でもある。

険しい表情のCNN記者から取材を受ける馬英九総統
台湾大地震のとき、日本の救援隊は一番乗りを果たし、さらには真摯かつ優秀な行動を見せ、これで台湾での日本の信頼感は急上昇した。帰国のために空港へ入るや、広大なロビーは期せずして大拍手で包まれた。
しかし今の日本政府は、馬英九総統と似たようなものではないのか。つまり「中国優先・台湾人軽視」と言う。
中国や中国人の馬政権がどうであれ、日本は被災民の側に立て。
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そうしたなか十六日になり、沖縄の米軍がようやく支援物資を運ぶCー130輸送機を派遣した。十七日には救済に欠かせないCHー53Eヘリも現地へ到着。

台南空軍基地に到着した米軍のCー130輸送機とCHー53Eヘリ
それでは日本は何をしているのか。九九年の台湾大地震で国際救援隊を真っ先に派遣したのが日本。それをよく憶えている台湾人の間では、「なぜ」の声が上がっているそうだ。馬英九政権が日本の駐台代表との会見をボイコットしたことへの報復ではないかとの見方も出ているのだとか。
そこで十七日午後、その「なぜ」を外務省に聞いてみた。最初は電話を緊急人道援助課に回されたのだが、そこからは「台湾への支援については中国モンゴル課(旧中国課)に聞いてほしい」と、申し訳なさそうに言われた。やはり「台湾」は政治的に(中国への配慮で)特別扱いなのかも知れない。
それで中国モンゴル課へ掛けなおして質問した。「台湾側から要請はないのか」と。
相手はこれに関してはあまり言いたくないようだったが、それでも最低限のことは教えてくれた。
要請は、「あった」のだそうだ。ではなぜとっとと動かないのか。「鋭意調整中だ」とは言っていった。
あれほどの災害に対し、日本側から救済支援の申し出はしなかったのかと聞くと、答えない。「対外的に言えない」ことなのだそうだ。
しかし実際には日本は、すでに米国とともに早い段階で支援の申し出を馬英九政権に行っているのである。ところがそれを馬政権によって拒否された。
この驚くべき事実は十四日、その事実を記録した十一日付の外交部(外務省)公文書が暴露されて明るみになった。

明るみになった公文書。各国の救援物資や救援隊派遣な
どを「婉謝」(婉曲に断った)とある
なぜそのようなことをしたのか。ここで問題となるのが中国人為政者の伝統的な政治文化だ。「政治優先・人命軽視」の前近代的な文化である。
つまり中国の顔色をうかがったのだとされている。馬政権にとって中国はもはや宗主国のような存在であるが、その中国は自分より先に米国人が台湾入りすることを許すことができない。なぜなら中国は目下、台湾を米国の勢力下から自国の勢力下に組み込もうとしているからだ。
ところが先の公文書が暴露された。すでに中国政府からの義捐金送付の表明も受けている。そこで馬政権はようやく国際援助の要請を行った。苛立っていた米国はこれを受け、直ちに軍を投入した(これを受け、中国は軍の投入を諦めた)。
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