SARSは実験室で生まれたー生物化学兵器の製造止めない悪の中国
2008/10/08/Wed

「我々はSARSを生物化学兵器と見ている」と国会で答弁する蔡朝明・
国家安全局長(右)
中国の秦剛・外交部スポークスマンは十月七日の記者会見で、台湾の蔡朝明・国家安全局長が六日、五年前に中国から各国に波及したSARSウイルスが「中国の生物兵器であることに相当の証拠がある」と国会で証言したことに関し、「そんな無責任なことを言う馬鹿者を誰か連れて来てくれ」と一笑に付したが、日本のメディアがこの証言を報じないのは、中国を刺激したくないと言う以前に、蔡朝明氏自身がその日のうちに証言を「言い間違い」として撤回したからだろうか。
それは中国傾斜を強める国民党政府の圧力で撤回させられたと言うのが、親国民党系を含む台湾のメディアに共通した見方だ。その辺りの経緯は昨日の記事「SARSは中国の細菌兵器―台湾国家安全局の重大証言」で書いたとおりだ。
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-524.html

証言揉み消す国民党の風刺漫画。「蔡局長は真実を話し、馬英九・台湾行政区長と祖国(中国)
の感情を著しく傷つけた。直ちに隔離消毒しろ」とー台湾紙「自由時報」より
国家安全局長が「相当の証拠がある」とはっきり断言した以上、「言い間違い」との釈明にはやはり説得力が感じられない。だから民進党議員団は七日、「中国の生物兵器禁止条約違反を国連に訴えろ」と政府に要求している。

「SARSで台湾に毒害、中国を国連に訴えろ」と叫ぶ民進党議員たち
一方、「五年目にしてようやく国家安全局長が国会で証言した。長くかかったかものだ」と語るのが、軍事ジャーナリストの林弘展氏だ。
同氏は次のような経緯を明らかにしている。
―――台湾軍の資料によれば、当時中国には十二カ所の生物兵器研究機構があり、二十種以上の生物兵器を製造し、大型養殖場、ホテル、農牧業施設、重要指揮所、後勤施設などに対して使用する能力を備えていたと言う。化学兵器の方面では二十四カ所の製造工場があった。これらに関する資料や情報は台湾側の重点的な収集対象となっている。
―――また、中国は一九八五年に生物・毒素兵器禁止条約に、そして九六年に生物化学兵器禁止条約にそれぞれ調印しているが、その間の九〇年に生物兵器の製造を再開している。台湾側の研究分析の結果、ペスト菌など九種の細菌類、天然痘など七種のウイルス、ブドウ球菌毒素など四種の毒素類など、総計で二十種以上の生物兵器を保有している。
―――化学兵器は神経性、糜爛性、刺激性、窒息性など、六類十三種、総量八十トンを保有し、積極的に浸透率が高く低濃度でも死に至らせる兵器を積極的に開発しているが、それがおそらくSARSウイルスだ。
―――中国の生物化学兵器の研究開発が停止したことはない。そうした中で各国や台湾は、SARSウイルスが中国の生物化学兵器の実験室で生まれた可能性を示す情報を得た。そこで台湾はWHOに提訴すべく、その重要情報の収集を進めた。
―――SARSが生物兵器であるかを調査したのが台湾、そして日米だった。そのころは日本のサリン事件の影響で、中国が生物化学兵器を製造しているか否かに大きな関心が持たれた。とくに米国は、中国とテロリストとの関係を疑っていたため、関心が強かった。
―――台湾ではSARSウイルスが世界を恐慌に陥れていた当時から、二つの方法でウイルスの感染源は動物ではなく、中国の生物化学実験室であることを実証しようとしていた。一つは情報部員による情報収集。もう一つは国防医学院予防医学研究所の第四生物防護実験室での実験だった。
―――中国はSARSウイルス製造を隠蔽するため、それがアジア各国に拡散した際、新華社を使って台湾の諜報網を打ち破ったと宣伝したが、台湾の特務やスパイがいったいどの種の情報を集めていたかには言及しなかった。香港メディアは、陳水扁総統が中国に五ヶ所のミサイル基地と四百九十六基のミサイルの存在を暴露していたことから、ミサイル情報が狙いだと報じていたが、その手の情報なら友邦の偵察衛星で入手できる。だから台湾のスパイが逮捕されたと言うなら、それは生物化学兵器工場の情報を調べていたのだ。
―――しかし当時、中国の実験室で製造されているとの証拠は弱く、情報収集も妨害を受けるなど、長い道のりを歩むことになった。ただ意外だったのは、国際社会から情報提供の協力があったことだ。特定の国家の協力で、すでに台湾側は具体的に、中国が対外的に拡散したSARSウイルスは、確実に生物化学兵器がもたらしたものであることを確認するに至っている。
かくして、ようやく蔡朝明氏がこの問題で「相当の証拠がある」と証言したと言うわけだ。
これまで我が関東軍「七三一部隊」の生物化学兵器開発の「罪業」を内外に誇張宣伝してきた中国。駐日本大使館のHPでも、日本軍の遺棄化学兵器の処理問題に絡め、「中国は生物兵器、化学兵器の禁止条約の締結国」「生物兵器、化学兵器を持っていない」「かつて生物兵器、化学兵器の被害国」「一貫して生物兵器、化学兵器の全面禁止と徹底廃棄を主張している」「いかなる国も開発、生産、貯蔵することに断固反対し、その技術を拡散することにも反対する」と強調するが、もし禁止条約を誠実に遵守できるような国であるなら、そもそも細菌兵器の製造疑惑など、そう簡単には持たれまい。
蔡朝明・国家安全局長の証言には日本人も真剣に耳を傾け、人類の生存に多大なる脅威を与える中国の生物化学兵器開発に警戒を行うべきだろう。
【参考映像】 蔡朝明・国家安全局長の証言ー10/6台湾国会にて (※中国語)
「我們把它列為是生化戦剤、而且我們有相当的証拠。而且我們也請聯合国專家來査、発現在中国現在某些地方有問題」
(我々はそれを生物兵器と見做した。それには相当の証拠もある。国連の専門家に調査してもらったところ、大陸のある地方に問題があることが判明した)ーーこのように蔡朝明氏の証言は冷静且つ克明。これを単なる「言い間違い」として撤回することができるのか
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