ウイグルの「テロ」は西側の味方
2008/10/06/Mon
北京五輪開幕直前の八月四日、中国の殖民地支配を受ける東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)のカシュガルで、三十二人の武装警察官が襲撃されて死傷した事件は、タクシー運転手と野菜売りと言う二人のウイグル人によるテロ事件と、中国当局は発表している。新華社によると米国もテロ組織と認定するウイグル独立派組織「東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)」が関与していることを示唆していた。現場で見つかった手製の爆弾が、昨年ETIMのアジトで押収したものと同じだったと言うのだ。
だが中国人支配に反抗するウイグル人を五輪を妨害する「テロリスト」とのレッテルを貼り、国際社会に「テロとの戦い」とアピールし、弾圧、迫害を正当化している中国当局の発表を鵜呑みにするのはまったくの不合理だ。
例えば米紙ニューヨーク・タイムズは九月二十九日、二人の犯人が武装警察の制服を着ていたとの米人観光客三人による新事実証言と、その際に撮影した写真を取り上げている。つまり事件は警察官の内部抗争に見えたと言うわけだ。
当局の発表では、犯人は爆弾を手にしていた、爆弾を炸裂させたと言うが、米人は爆発音は聞こえなかったと話しており、写真でも爆弾を手にはしておらず、その信憑性はますます低下する。

米人観光客が撮影していた襲撃犯人。武装警察の制服を着ていた新事実が。NYタイムズはウイグル人犯行説に疑問を呈している
こうなると、今年に入って頻発しているとされる「ウイグル人のテロ」事件も、当局のでっち上げの可能性が高まってくる。
なかには自作自演が疑われる事件もあった。
ウイグル人テロリスト撲滅キャンペーン(実際には民族浄化政策)を指揮する同自治区の王楽泉・共産党委員会書記らは三月九日の記者会見で、同月七日に自治区を離陸した北京行きの中国南方航空機でテロ未遂事件が発生したと明らかにした。
中国メディアによると、十八歳のウイグル人の少女が機内の便所でガソリンに火を付け、機体を爆破しようとする直前に取り押さえられ、同機は甘粛省蘭州空港に緊急着陸したと言うのだが・・・。
ここで浮上する疑問は、搭乗前の荷物検査で、ウイグル人だけは三回もチェックされる中、少女はなぜガソリンを機内に持ち込めたかだ。
「テロリスト」は少女ともう一人。同機は蘭州で二人が引き摺り下ろされた後、何事もなかったかのように予定通りに北京へ向かったと言うから、「ウイグル人=テロリスト」の宣伝工作ではないかとの疑念が深まる。
元来、争いごとを嫌う平和的なウイグル人を「テロリスト」と呼ぶ背景には、この民族がイスラム教徒と言うことが一つだ。このようなレッテル貼りが行われたのは米国で九・一一同時テロが発生してからなのである。
それともう一つは、過酷な支配に追い詰められ、怒りを募らす人々が実際に反抗事件を引き起こしたと言うことがある。中国当局にとり、彼らの反抗を押さえつけるため、九・一一テロは格好の口実となったのだ。

わざわざ南方航空機を使った対テロ演習。ウイグル人=テロリストの宣伝工作だ
ETIMの実態に関してはよくわからないが、今ではテロ攻撃に出る力はないと言う。仮に一連のテロ事件の犯人がウイグル人だとしても、それは追い詰められた人々のやむにやまれぬレジスタンスなのだ。
もし本当にウイグル人少女が犯行(自殺行為)に及んだのだとしたら、誰がそこまで彼女を追い詰めたかを考えるべきである。
ウイグル人迫害が強化される一方である中で、今後も反抗は続くと思われるが、西側諸国はウサマ・ビン・ラディンらのような「国際テロ」の一種などと誤解してはならない。
なぜならそもそもウイグル人は反中ではあるが、反米などではないのである。むしろ彼らの抵抗は、中国膨張主義の本質を西側に教えてくれる、尊い捨て身の警鐘なのではないだろうか。
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【案内】チベット・モンゴル・ウイグル三民族連帯シンポジウムおよびデモ
―真の多民族共生を考えるー
チベット、南モンゴル(内モンゴル)、ウイグル(東トルキスタン)、これらの地域に住む人々は漢民族と全く異なった民族であり、異なった言語、文化、歴史をもっています。しかし近代以降、中国の「密接不可分の一部」であるとして不当に占領され、そして現在は民族としての生命が絶たれようとしています。自民族の言語による教育、宗教活動が制限され、民族の文化・歴史も否定され、中国への同化政策の真っ只中にいます。
中国政府の残酷な支配を止めさせるためには、3民族が合同して立ち上がらなければならないという強い危機感の下、日本ウイグル協会の発案により、世界でも初めての3民族による合同の抗議集会とデモを行うことになりました。
日本人の良心を示すため、みなさまのご協力とご参加をよろしくお願い致します。
☆3民族連帯シンポジウム
【場所】 拓殖大学文京キャンパスC館101教室 (東京都文京区小日向3-4-14)
【日時】 平成20年10月18日(土) 13:00 〜 16:00 シンポジウム
【パネリスト】 セイット・トムトルコ(世界ウイグル会議副総裁・日本ウイグル協会専務理事)
テンジン・テトン(元チベット亡命政府主席大臣)
オルホノド・ダイチン(モンゴル自由連盟党幹事長)
宮崎正弘(評論家)
藤井厳喜(国際政治学者)
【コーディネーター】荒木和博(戦略情報研究所代表)
【総合司会】 小林秀英(チベット問題を考える会代表)
【資料代】 千円
☆3民族連帯デモ
【場所】 宮下公園 〜 渋谷駅前 〜 宮下公園(東京都渋谷区神宮前6丁目)
【日時】 平成20年10月19日(日)
13:00 〜 14:00 集会
14:00 〜 デモ行進
15:30 解散
【主催】3民族連帯シンポジウム実行委員会
代表:ペマ・ギャルポ(チベット自由人権日本百人委員会事務局長)
オルホノド・ダイチン(モンゴル自由連盟党幹事長)
イリハム・マハムティ(日本ウイグル協会会長)
事務局:文京区白山1-16-6-102 電話 03-3815-7815 FAX 03-3815-7816
【参加団体】
(シンポジウム):チベット自由人権日本百人委員会、モンゴル自由連盟党、日本ウイグル協会、イリハム応援団、中国民族問題研究所、台湾研究フォーラム、在日台湾人アジア人権研究会
(デモ):チベット問題を考える会、モンゴル自由連盟党、日本ウイグル協会、イリハム応援団、中国民族問題研究所、台湾研究フォーラム、在日台湾人アジア人権研究会
Website: http://3natioco.web.fc2.com
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当局の発表では、犯人は爆弾を手にしていた、爆弾を炸裂させたと言うが、米人は爆発音は聞こえなかったと話しており、写真でも爆弾を手にはしておらず、その信憑性はますます低下する。

米人観光客が撮影していた襲撃犯人。武装警察の制服を着ていた新事実が。NYタイムズはウイグル人犯行説に疑問を呈している
こうなると、今年に入って頻発しているとされる「ウイグル人のテロ」事件も、当局のでっち上げの可能性が高まってくる。
なかには自作自演が疑われる事件もあった。
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ここで浮上する疑問は、搭乗前の荷物検査で、ウイグル人だけは三回もチェックされる中、少女はなぜガソリンを機内に持ち込めたかだ。
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元来、争いごとを嫌う平和的なウイグル人を「テロリスト」と呼ぶ背景には、この民族がイスラム教徒と言うことが一つだ。このようなレッテル貼りが行われたのは米国で九・一一同時テロが発生してからなのである。
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【日時】 平成20年10月19日(日)
13:00 〜 14:00 集会
14:00 〜 デモ行進
15:30 解散
【主催】3民族連帯シンポジウム実行委員会
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(デモ):チベット問題を考える会、モンゴル自由連盟党、日本ウイグル協会、イリハム応援団、中国民族問題研究所、台湾研究フォーラム、在日台湾人アジア人権研究会
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