実践家の知恵が生んだレンタルパンダ拒否運動
2008/06/14/Sat

「パンダは日中友好のシンボル」だとして、来日した胡錦濤主席は五月六日、福田首相にパンダ一対を「研究協力のため上野動物園へ提供(貸与)する」と表明した。プレゼントではなく研究のためのレンタルであるであるのは、この生き物が絶滅危惧種であるため、ワシントン条約で海外への贈与が禁じられているからだが、実際はあくまでも「友好」のため、日本の子供に人気のパンダを見せてやろうと言うわけだ。
「友好」のためなら法(条約)をも掻い潜ろうと言うわけだが、ではその「友好」とは何かと言えば、非常に政治的なものである。
我が国の政府は早くから胡錦濤主席の来日するのに合わせ、一対のレンタルを中国側に要請していた。上野動物園のパンダ「リンリン」が四月下旬に死んだためではない。それよりも前から「『パンダ外交』で日中友好を演出する狙い」(共同)を以って要請していたのだ。高村外相も四月十七日、楊潔箎外相との会談で要請を行っている。
そこで中国側も積極的に検討に入った。こちらにも「パンダを前面に出しながら友好協力など両国首脳会談の効果を極大化しようという狙い」(香港紙サウスモーニングポスト)があるとされた。
ではなぜ日中双方は「友好」などを演出しなければならないのか。福田首相が胡錦濤主席との親密度をアピールし、政権浮揚を目指したとの指摘が一般的だ。ある外務省幹部は「チベット問題や東シナ海ガス田開発問題など難しい課題が多い中、明るい話題になる。日中友好のシンボルとしてぜひ貸してほしい」と語っていた(共同)。
一方の中国側も日本との「友好」アピールで、チベット弾圧などへの国際的非難をかわし、北京五輪の開催に弾みをつけようとしていたことは常識である。
これでは動機があまりにも不純すぎよう。パンダで日本国民を籠絡し、東支那海、毒餃子、チベット等々の問題での中国の「悪行」を隠蔽してしまおうと言うのが、両国政府の企みなのだ。
昭和四十七年、日中国交正常化を記念し、中国から初めて一対のパンダが上野動物園へやってきた。もちろん中国の狙いは、この共産独裁国家への日本人の警戒心を解くことにあった。別に共産独裁の暴力体質を改めようと言うわけではないから、明らかにそれは日本国民を「騙す」ためのものだった(そして実際に騙すことに成功した)。そしてこのたかだか一対の獣を歓迎式典で恭しく出迎えたのが、当時の二階堂官房長官や美濃部都知事だった。
かくして日中の「友好」は、両国の「主従関係」を意味して行くことになる。パンダはあたかも中華皇帝から下賜されたものであるかのように、新築の豪勢なパンダ舎で大切に飼育されたのは、いかにも象徴的だ。そして国民間においても、日中「友好」は金科玉条となり、中国への批判は許されないとの空気が生まれ、その挙句に発生して解決不可能の状態に陥っているのが、今日の東支那海や毒餃子と言った問題である。
政府はまさに朝貢国のごとく、これらの問題で中国に楯突くことができないばかりか、その失態を糊塗するため、今回パンダのレンタルを要請したわだ。
ちなみに一対のレンタル料は一億円ほどではないかと見られている。東京都はこのようなものを都民の血税で支払う気か。石原都知事は乗り気ではないらしいが、それでは都民は賛成するのか。
このような納税者にとっての不条理、いや国家の主権にとっての危機的状況も、可愛いパンダ見たさの欲求に駆られる庶民にとってはどうでもいい。このままで国はどうなるのか、と言うのが従来の情況だが、しかし最近は必ずしもそうでもないらしい。今や多くの人々が、その危機を敏感に感じてとっているようなのだ。
全国各地で若い人たちが始めた「レンタルパンダ絶対いらない署名運動」などはその表れだろう。先日、上野動物園の玄関口である上野駅前で行った署名運動では、予想をはるかに超える大勢の通行人が応じたらしい。なかには遠方からはるばる、署名のために駆けつけてきた親子もいたのだとか。それほど多くの人が、今の憂えるべき現況に対し、何らかの意思を表明したいと考えているのだろう。そしてそうした人々の心を捉えることに、この運動は見事に成功したわけだ。
良識ある国民の意思を結集させて世の中を動かそうと言う若者たちの知恵はすばらしい。これまで不可侵の金科玉条とされてきた日中の「友好」に対し、こうした自然発生的で常識的で現実的な反発の空気を高めれば、おのずと金科玉条は金科玉条などでではあり得なくなるである。そしてそのとき国民は日中「友好」と言う言葉が発する催眠術から解き放たれ、日中関係の現状に対し、冷静に向き合うことが可能となるのだ。
このような「知恵」こそが重要だ。国家のため現状を変えたいと本気で願うからこそ、そのようなものも湧いてくるのだろう。言わば、実践家たちならではの知恵である。
だからこの運動は学ぶに値する。署名集めは六月いっぱいだそうだから、ぜひ大勢で呼応しよう。
レンタルパンダいらない http://pandairanai.jugem.jp/
署名用紙や活動計画について http://www.geocities.jp/dounanonet/pandairanai.html
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運動を拡大したいので。
6月15日(日)の署名運動―東京・大阪
【東京】レンタルパンダ絶対イラナイ!―6・15 上野に集まれ!
五月六日から来日した、胡錦濤の置き土産であり、年額何億とも噂される「レンタルパンダ」受け入れを決して許すな!
パンダは中国の動物ではなく、チベット固有の動物であり、中国共産党が数多くのチベット人を虐殺して盗み取って来た動物である。これでは、日中友好の印ではなく、中国共産党によるチベット侵略の証拠に他ならない。その“盗品”を法外な価格で貸し出す、中国のパンダ商法は、まさに「盗人猛々しい」と言わざるを得ない。
現在、国際社会で中国のチベットに対する侵略と深刻な人権侵害に批判の声が高まる中、我が国がパンダを中国から受け入れる事は、中国のチベット侵略を黙認し、日本が正義を曲げることにつながる。のみならず、毒ギョーザ問題、尖閣諸島問題、不法入国者問題、台湾問題など、我が国とその周辺を取り巻く、中国を起因とした深刻な諸問題を棚上げにし、国民を欺くものである。
我々は断固として、このような「レンタルパンダ」の受け入れに反対するため、パンダの受け入れが予定されている上野動物園前で署名運動とアピール行動を行ないます。是非とも、一人でも多くの方のご参加をお待ちしております。
日時:六月十五日(日曜日) 午後一時から午後四時半頃まで
場所:JR上野駅公園口
参加者・有志による街頭アピールと署名集めと、併行してビラ配りも行なう予定です。もちろん、飛び入り参加大歓迎です。
主催:レンタルパンダいらない署名運動・東京
雨天決行、主旨に沿ったノボリ・プラカードの持ち込み歓迎。
当日は午前十時頃から、有志が同所で署名集めをはじめる予定です。
日時‥6月15日(日) 午後1時~2,3時間程度(終了時間に多少変更あり)
【大阪】
場所‥大阪 御堂筋と千日前交差点(北西)(南西)2箇所(地下鉄 難波駅)
主催‥レンタルパンダいらない署名運動・大阪
*署名お願いしますの声をかけてくれるスタッフを募集してます。
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