台湾人が長野で見た日本人の民族性
2008/05/13/Tue
四月二十六日に長野で行われた聖火リレーの現場では、台湾人たちも日本人の抗議活動に加わっていた。その一人が台北から来た三十代の女性、黄敏慧さんで、現地では日本人と中国人の民族性をはっきりと見て取ったと言う。以下はその手記の日本語訳である。
台湾人が長野で見た日本人の民族性
台北 黄敏慧
■充満していた無私の正義感
世界各国の人権運動家たちがチベットのために立ち上がり、声援の声を上げたことに感動しました。世界にはやはり正義があるのだとも痛感しました。
またチベット人は勇敢な抗暴と犠牲を恐れない精神で世界の尊敬と同情を勝ち取ったともいえるでしょう。それに比べて私たち台湾人は、最近の総統選挙で対中国融和の政策路線を選択してしまいました。民主国家が極権国家に接近するなど完全に自由人権の価値観に背くもので、恥にも思うし、怒りも覚えます。世界のチベットへの声援を聞くにつけ、今のような台湾に世界は支援の手を差し伸べてくれるのかと心配です。
4月中旬から下旬まで日本旅行をしていた私は、台湾研究フォーラムの永山英樹氏が「4月26日は長野へ聖火リレーに抗議に行こう」と呼びかけているのに接しました。私は当初それに応じることに少し躊躇しました。なぜかと言うと、観光と言う入国目的に反してしまうからです。しかしこれはとても得がたい機会です。チベットに声援を送るという重要な場面に、私たち台湾人は欠席できないと思うに至りました。
それで初めて日本人のデモに参加しました。そしてそこで日本人の民族的特性を認識しました。
私が参加したのは、長野駅前と若里公園での抗議デモでした(それから駅前から公園までの間でのデモ行進にも)。現地では大勢の若者が参加していました。男性も女性もいました。みんなチベット旗を持っていましたが、その数は日本旗よりも多いでした。そこで私が感じたのは、日本人は内心からチベット人を支持しているということでした。そこには無私の正義感が充満していました。
■レベル低い恥知らずの中国人留学生
それに対して中国の留学生たちは、超大の赤星旗をたくさん翻し、いったいここは誰のための場所かと聞きたくなるほどでした。聖火リレーは中国の国家行事だと考えているようでした。至るところで旗を振って武威を示すなど恥知らずもいいところです!
日本人は拡声器で中国留学生に「あなたたちは自由国家の日本に留学に来ているのだから、中国にいるときよりもたくさんの情報に接している。あなたたちの政府がチベット人を残虐に殺している事実を知らないのか。良心を裏切って自国を支持するのは正しいだろうか」
日本人は抗議の声を上げるだけでなく、中国留学生への良知の覚醒も行っていたのです。しかしこれに対して中国留学生は「だったら何なのだ」という感じでした。批判など一切気に留めない様子で、ただ大声で「中国加油」(中国がんばれ)と叫ぶだけでした。まったく反省もしていないし、羞恥心も見られませんでした。海外に出る留学生がみなこのレベルなら、所謂「21世紀は中国の世紀」など本当に笑い話です。
■台湾人と中国人を区別できないテレビ局
世界を駆け巡った聖火リレーで、中国留学生のレベルの低さと、徹底的に洗脳されていることがよくわかりました。彼らはあらゆる方法を使って自由の国への留学を果たしますが、何年住んでも民主、自由、人権などの観念を学ぶことができません。多くは中国を離れたら、二度と帰りたくないと思っているくせに、今回のように他人の国土で愛国表現を行うなど、このような愛国方式は本当に安っぽいものです。それに愛国心の上には是非善悪を測ることもできないのです。長野で誰も羞恥心を抱かないようなら、中国はいつまでも変わらないことでしょう。
「支那人、日本から出ていけ!」
「アジアから出ていけ!」
「地球から出ていけ!」
台湾でも台湾独立派のデモでこう叫びますが、日本でも聞けるとは意外でした。地球上にどうしてここまで嫌われる民族があるのでしょうか。
大雨の中、聖火が若里公園に入るかどうかの時点で、現地は日本人と中国人の叫び声でとても混乱していました。その時突然、テレビ局の女性記者が私にインタビューしてきました。とてもいいチャンスだったので、「私は台湾人です。チベットの声援のため、台湾人も参加すべきだと思って来たんです!北京にはオリンピックの開催資格はありません。反対です!」と話しました。すると記者はとてもびっくりした様子で、「え~反対ですか?どうして?」といいました。私は少し怒りながら「もちろん!台湾は中国じゃないですから!」。
日本のメディアは台湾人と中国人が違うことを知らないのでしょうか。本当に心外です!
■激情の中でも理性を失わない日本人
日本人は本当に怒っていました。その時感じたのは、日本人は「態度が堅強」「激情の中でも理性を失わない」「明らかな理を用いて理を語る」、そして「団結心が強い」というものでした。ものすごい数の中国人に、少数の日本人が勇敢に立ち向かい、中国人を圧倒する姿は、普段静かでおとなしい日本人とは全然違いました。
このような民族が一旦行動を決定したら、その時はきっと驚くべき爆発力を持つことでしょう。昔、欧米列強が日本を抑えつけようとした理由が良くわかりました。戦争で中国が日本に歯が立たなかったこともよく理解できました。
私は長野へ行く前の日、友人に誘われて靖国神社の遊就館で映画「南京の真実」を鑑賞し、日本の歴史の真実に理解を深めたばかりでしたが、翌日は長野で更に一歩理解を深めた気がしました。
■失望した日本の警察官の態度
憂えるべき現象も何度も見ました。日本の警察は執行力が弱いのです。特に中国留学生への挑発と暴力にはとても寛容でした。私は何度も見ましたが、彼らがこちらに近距離の挑発を公然と行っているのに、警察はソフトになだめるだけでした。また何人かは顔つきが明らかに学生ではなく、どう見てもマフィアのメンバーでしたが、なぜ警察はあれほど大規模な動員を行いながら、職務質問や逮捕をしなかったのでしょうか。
現地で知り合ったある日本人女性は、中国人に取り囲まれて蹴っ飛ばされましたが、警察は彼女を救出はしましたが、目の前にいる中国人には何もしなかったそうです。
若里公園では、警察は日本人と中国人を数十メートル引き離しました。日本人側から見ると、向こうに立ち並ぶ赤旗はまさしく一本の血の河のように見えました。その時、何人もの中国留学生が封鎖線を乗り越えて、こちらに旗を振って挑発行為を行ったのに、警察はそれを追いかけるのが精一杯のようでした。その時は私も我慢できず、日本人と一緒になって「逮捕しろ!逮捕しろ!」と叫びました。
台湾の老世代はよく私たちに日本時代の話をしますが、最も口にするのが当時の警察の公正さ、勇敢さ、そして厳格さです。もし彼らがあの日の警察の態度を見たら、どれだけ失望することでしょうか…。
最近、日本政府の命令で、警察は何もできなかったという話を聞きました。そして日本政府はすでに中国の言いなりになっていることを実感しました。
逮捕された台湾籍のチベット人、タシィ氏への日本人の声援には感謝します。私はこのことは帰国後に報道で知りましたが、とても辛かったです。彼が「フリー・チベット!」と泣き叫ぶ画像を見ていると、その深い苦痛の内心がわかります。憂国愛国の有志であれば、心を動かされない人はいないでしょう。中国人は一人も逮捕しなかったのに、なぜ彼はいつまでも釈放されないのでしょうか。とても心配です。
■日本人の力強さを伝えたい
リレーが終わっても、大勢の日本人が至るところで「フリー・チベット!」と叫んで歩いていました。日本人は心からチベットを応援していることがわかり、本当に感動しました。昔の日本軍の「八紘一宇」の精神を、私は長野の抗議の中で見ました!
東京へ戻るため長野駅へ向かいましたが、沿道にはまだ解散したがらない中国留学生たちを見ました。そして同時に「活動は終わったので、早く帰りなさい」と呼びかける日本人たちも見ました。この日、現地にいた国境なき記者団のメナール事務局長が「日本の民主は成熟している」といいましたが、私もそれに賛成します。
余談ですが、メナール氏とは長野から同じ新幹線に乗っていて、東京駅で偶然出会い、記念撮影をお願いしました。正義のために戦う男はやはり格好よかったです!
今回私は日本人の力強さを目撃しました。私はこのことを台湾の人たちに伝えたいと思います。台湾人は日本人の中国への弱腰に失望してきましたが、これを聞けば喜ぶと思います。とくに台湾独立派はそうなのです。そして私たちも立ち上がり、日本人とともに戦えることを希望します。
今思うと、台湾が聖火リレーの通過を拒絶したのは残念なことでした。
中国が台湾を中国の国内ルートと位置づけようとしたり、台湾の国旗を掲げたり、国歌を歌うことを禁止させようとしたので、台湾政府はリレーを拒否したのでしたが、私のようにチベットを応援する台湾人は少なくありません。また少なくとも500万人以上の民進党支持者を含め、中国を唾棄し、自由と民主の価値観を守る人々がいるので、リレーには激しい抗議が行われ、台湾人の意志を世界に見せることができたと思います。
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台湾人が長野で見た日本人の民族性
台北 黄敏慧
■充満していた無私の正義感
世界各国の人権運動家たちがチベットのために立ち上がり、声援の声を上げたことに感動しました。世界にはやはり正義があるのだとも痛感しました。
またチベット人は勇敢な抗暴と犠牲を恐れない精神で世界の尊敬と同情を勝ち取ったともいえるでしょう。それに比べて私たち台湾人は、最近の総統選挙で対中国融和の政策路線を選択してしまいました。民主国家が極権国家に接近するなど完全に自由人権の価値観に背くもので、恥にも思うし、怒りも覚えます。世界のチベットへの声援を聞くにつけ、今のような台湾に世界は支援の手を差し伸べてくれるのかと心配です。
4月中旬から下旬まで日本旅行をしていた私は、台湾研究フォーラムの永山英樹氏が「4月26日は長野へ聖火リレーに抗議に行こう」と呼びかけているのに接しました。私は当初それに応じることに少し躊躇しました。なぜかと言うと、観光と言う入国目的に反してしまうからです。しかしこれはとても得がたい機会です。チベットに声援を送るという重要な場面に、私たち台湾人は欠席できないと思うに至りました。
それで初めて日本人のデモに参加しました。そしてそこで日本人の民族的特性を認識しました。
私が参加したのは、長野駅前と若里公園での抗議デモでした(それから駅前から公園までの間でのデモ行進にも)。現地では大勢の若者が参加していました。男性も女性もいました。みんなチベット旗を持っていましたが、その数は日本旗よりも多いでした。そこで私が感じたのは、日本人は内心からチベット人を支持しているということでした。そこには無私の正義感が充満していました。
■レベル低い恥知らずの中国人留学生
それに対して中国の留学生たちは、超大の赤星旗をたくさん翻し、いったいここは誰のための場所かと聞きたくなるほどでした。聖火リレーは中国の国家行事だと考えているようでした。至るところで旗を振って武威を示すなど恥知らずもいいところです!
日本人は拡声器で中国留学生に「あなたたちは自由国家の日本に留学に来ているのだから、中国にいるときよりもたくさんの情報に接している。あなたたちの政府がチベット人を残虐に殺している事実を知らないのか。良心を裏切って自国を支持するのは正しいだろうか」
日本人は抗議の声を上げるだけでなく、中国留学生への良知の覚醒も行っていたのです。しかしこれに対して中国留学生は「だったら何なのだ」という感じでした。批判など一切気に留めない様子で、ただ大声で「中国加油」(中国がんばれ)と叫ぶだけでした。まったく反省もしていないし、羞恥心も見られませんでした。海外に出る留学生がみなこのレベルなら、所謂「21世紀は中国の世紀」など本当に笑い話です。
■台湾人と中国人を区別できないテレビ局
世界を駆け巡った聖火リレーで、中国留学生のレベルの低さと、徹底的に洗脳されていることがよくわかりました。彼らはあらゆる方法を使って自由の国への留学を果たしますが、何年住んでも民主、自由、人権などの観念を学ぶことができません。多くは中国を離れたら、二度と帰りたくないと思っているくせに、今回のように他人の国土で愛国表現を行うなど、このような愛国方式は本当に安っぽいものです。それに愛国心の上には是非善悪を測ることもできないのです。長野で誰も羞恥心を抱かないようなら、中国はいつまでも変わらないことでしょう。
「支那人、日本から出ていけ!」
「アジアから出ていけ!」
「地球から出ていけ!」
台湾でも台湾独立派のデモでこう叫びますが、日本でも聞けるとは意外でした。地球上にどうしてここまで嫌われる民族があるのでしょうか。
大雨の中、聖火が若里公園に入るかどうかの時点で、現地は日本人と中国人の叫び声でとても混乱していました。その時突然、テレビ局の女性記者が私にインタビューしてきました。とてもいいチャンスだったので、「私は台湾人です。チベットの声援のため、台湾人も参加すべきだと思って来たんです!北京にはオリンピックの開催資格はありません。反対です!」と話しました。すると記者はとてもびっくりした様子で、「え~反対ですか?どうして?」といいました。私は少し怒りながら「もちろん!台湾は中国じゃないですから!」。
日本のメディアは台湾人と中国人が違うことを知らないのでしょうか。本当に心外です!
■激情の中でも理性を失わない日本人
日本人は本当に怒っていました。その時感じたのは、日本人は「態度が堅強」「激情の中でも理性を失わない」「明らかな理を用いて理を語る」、そして「団結心が強い」というものでした。ものすごい数の中国人に、少数の日本人が勇敢に立ち向かい、中国人を圧倒する姿は、普段静かでおとなしい日本人とは全然違いました。
このような民族が一旦行動を決定したら、その時はきっと驚くべき爆発力を持つことでしょう。昔、欧米列強が日本を抑えつけようとした理由が良くわかりました。戦争で中国が日本に歯が立たなかったこともよく理解できました。
私は長野へ行く前の日、友人に誘われて靖国神社の遊就館で映画「南京の真実」を鑑賞し、日本の歴史の真実に理解を深めたばかりでしたが、翌日は長野で更に一歩理解を深めた気がしました。
■失望した日本の警察官の態度
憂えるべき現象も何度も見ました。日本の警察は執行力が弱いのです。特に中国留学生への挑発と暴力にはとても寛容でした。私は何度も見ましたが、彼らがこちらに近距離の挑発を公然と行っているのに、警察はソフトになだめるだけでした。また何人かは顔つきが明らかに学生ではなく、どう見てもマフィアのメンバーでしたが、なぜ警察はあれほど大規模な動員を行いながら、職務質問や逮捕をしなかったのでしょうか。
現地で知り合ったある日本人女性は、中国人に取り囲まれて蹴っ飛ばされましたが、警察は彼女を救出はしましたが、目の前にいる中国人には何もしなかったそうです。
若里公園では、警察は日本人と中国人を数十メートル引き離しました。日本人側から見ると、向こうに立ち並ぶ赤旗はまさしく一本の血の河のように見えました。その時、何人もの中国留学生が封鎖線を乗り越えて、こちらに旗を振って挑発行為を行ったのに、警察はそれを追いかけるのが精一杯のようでした。その時は私も我慢できず、日本人と一緒になって「逮捕しろ!逮捕しろ!」と叫びました。
台湾の老世代はよく私たちに日本時代の話をしますが、最も口にするのが当時の警察の公正さ、勇敢さ、そして厳格さです。もし彼らがあの日の警察の態度を見たら、どれだけ失望することでしょうか…。
最近、日本政府の命令で、警察は何もできなかったという話を聞きました。そして日本政府はすでに中国の言いなりになっていることを実感しました。
逮捕された台湾籍のチベット人、タシィ氏への日本人の声援には感謝します。私はこのことは帰国後に報道で知りましたが、とても辛かったです。彼が「フリー・チベット!」と泣き叫ぶ画像を見ていると、その深い苦痛の内心がわかります。憂国愛国の有志であれば、心を動かされない人はいないでしょう。中国人は一人も逮捕しなかったのに、なぜ彼はいつまでも釈放されないのでしょうか。とても心配です。
■日本人の力強さを伝えたい
リレーが終わっても、大勢の日本人が至るところで「フリー・チベット!」と叫んで歩いていました。日本人は心からチベットを応援していることがわかり、本当に感動しました。昔の日本軍の「八紘一宇」の精神を、私は長野の抗議の中で見ました!
東京へ戻るため長野駅へ向かいましたが、沿道にはまだ解散したがらない中国留学生たちを見ました。そして同時に「活動は終わったので、早く帰りなさい」と呼びかける日本人たちも見ました。この日、現地にいた国境なき記者団のメナール事務局長が「日本の民主は成熟している」といいましたが、私もそれに賛成します。
余談ですが、メナール氏とは長野から同じ新幹線に乗っていて、東京駅で偶然出会い、記念撮影をお願いしました。正義のために戦う男はやはり格好よかったです!
今回私は日本人の力強さを目撃しました。私はこのことを台湾の人たちに伝えたいと思います。台湾人は日本人の中国への弱腰に失望してきましたが、これを聞けば喜ぶと思います。とくに台湾独立派はそうなのです。そして私たちも立ち上がり、日本人とともに戦えることを希望します。
今思うと、台湾が聖火リレーの通過を拒絶したのは残念なことでした。
中国が台湾を中国の国内ルートと位置づけようとしたり、台湾の国旗を掲げたり、国歌を歌うことを禁止させようとしたので、台湾政府はリレーを拒否したのでしたが、私のようにチベットを応援する台湾人は少なくありません。また少なくとも500万人以上の民進党支持者を含め、中国を唾棄し、自由と民主の価値観を守る人々がいるので、リレーには激しい抗議が行われ、台湾人の意志を世界に見せることができたと思います。
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