感染源のレッテルを米国に―新華社の猟奇的論説を読む(下)
2020/03/19/Thu
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中国発の武漢肺炎の感染が米国に拡大したのを受け、中国国営の新華社通信は3月4日、「自信を持って言う、世界は中国に感謝すべきだと」(理直气壮,世界应该感谢中国)と題する論説を配信。これは中共の物の見方を反映するものと受け取っていい訳だが、それにしてもそこに書き表された「他人の不幸を喜ぶ」「死ぬまで罪を認めない」等々の民族性は、文明国の国民の理解を超えるものだ。そしてその「罪を認めない」民族性は必然的に、責任転嫁という行為に及ぶことになる。――――――

抄訳を続けよう。
―――現在、「中国は世界に謝罪をしていない」との宣伝が流されているが、とてもおかしなことだ。中国は新型コロナウイルスに抵抗するため大きな犠牲を払っている。経済を犠牲にしてでも感染経路を断ち切ったのだ。ここまで行った国は他に存在しない。
―――しかも鐘南山医師の研究によれば、新型コロナウイルスは確かに中国で感染が拡大したが、その発生源は必ずしも中国とは限らないという。多くの研究が指摘するように、発生源はおそらく他の国だ。米国、イタリア、イランなどアジアとの接触がない国で感染が見られるのはその証左だ。だから中国が謝罪する必要などない。
―――今我々は自信を持って表明しなければならない。「米国は中国に謝罪するべきだ、世界は中国の礼を言うべきだ、中国が犠牲を払っていなければ、全世界は新型コロナウイルスに対処するための貴重な時間は得られなかったのだ」と。
―――中国は自力で、体を張って長時間にわたり感染拡大を抑え続けた。まさに天地を驚かせ、鬼神を泣かしめたと言うべきだ。
ここで言及される鐘南山氏とは、中国の感染症研究の第一人者とされる専門家で、現在は国家衛生健康委員会専門家グループ長。中共機関紙人民日報によれば、「国外でも感染が確認されている。最初に感染が発生したのは中国だが、ウイルス発生源が中国とは限らない」との見方を示しているらしいが、中国国内では、中共の御用学者としてあまり信用されていない。たとえばこの人が「人から人への感染は明らかだ」と発表したのは、何と1月下旬に入ってからで、どう見ても中共の操作を受けている。
しかし中共には、他国への発生源としての責任転嫁を行うには、持ってこいの宣伝道具となっている。
中国外交部の趙立堅副報道局長は12日、ツイッターで「米国での最初の感染者は誰か?何人が感染したのか?病院名は?米軍が感染症を武漢に持ち込んだ可能性がある。米国は情報公開を!データを公開せよ!米国は我々に説明するべきだ!」と発信したが、一体何の根拠があって米軍、米国に責任を転嫁するのか。

中国外交部の副報道官による公然たる根拠なき米国誹謗宣伝
恐らく「発生源はおそらく他の国だ」とする中共御用専門家たちの発言(宣伝)だけがその根拠だろう。またそこには例により、自分たちの醜い姿を相手に「投影」したがる中共の心理も働いているに違いない。
習近平主席も16日発行の中共の理論誌「求是」への寄稿で「感染源には結論が出ていない」と宣伝。あくまで発生源のレッテルを他国に貼ってやろうという構えだ。
こうした不道徳な行為は、文明国社会では通用しないものだが、しかしこうした卑劣な情報の隠蔽、改竄、責任転嫁の宣伝工作はそれなりに、中共に利益をもたらしているのである。
たとえば、WHOのテドロス事務局長は、武漢で発生したため「武漢ウイルス」などと呼ばれるウイルスの名称を「COVID―19」と決定。「武漢」と呼べば、中国や武漢に「ウイルス発生地という負のレッテルが貼られるのを防ぐため」だという。発生地を明白にしなければ、感染経路も曖昧になりかねないはず。しかしすでに中国の影響下にあるテドロス氏は、中国に「負のレッテル」を貼らないことを優先させた。これは感染源としての責任を回避することに全力を挙げる中国の意向を酌んだものだろう。
日本でも麻生太郎副総理兼財務相が「武漢ウイルスなるもの」と発言するや、親中メディアが大騒ぎだ。毎日新聞など、「『武漢ウイルス』の呼称が広がる背景には、発生地である中国湖北省武漢の地名を入れることで、感染拡大の経緯を明確にし、中国政府に対して『封じ込め失敗』とのイメージを植え付ける狙いもあるとみられる」などと書き、麻生氏が反中陰謀に加担しているかのように報じるが、毎日こそ中国の責任回避の宣伝謀略に加担しているとしか見えない。

毎日新聞(3月13日)の記事。明らかに中国の立場に立ち、日米の
反中陰謀を強調している。中共が書いたものと見紛うばかりに
21世紀の文明国の感覚で見れば異形の中国だが、それにここまで従属する勢力が世界中に蔓延っている訳なのである。
(おわり)
米国での感染拡大を喜ぶ中共―新華社の猟奇的論説を読む(上) 20/03/08
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-3446.html
死んでも感染拡大の責任認めぬ中共―新華社の猟奇的論説を読む(中) 20/03/15
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-3452.html
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抄訳を続けよう。
―――現在、「中国は世界に謝罪をしていない」との宣伝が流されているが、とてもおかしなことだ。中国は新型コロナウイルスに抵抗するため大きな犠牲を払っている。経済を犠牲にしてでも感染経路を断ち切ったのだ。ここまで行った国は他に存在しない。
―――しかも鐘南山医師の研究によれば、新型コロナウイルスは確かに中国で感染が拡大したが、その発生源は必ずしも中国とは限らないという。多くの研究が指摘するように、発生源はおそらく他の国だ。米国、イタリア、イランなどアジアとの接触がない国で感染が見られるのはその証左だ。だから中国が謝罪する必要などない。
―――今我々は自信を持って表明しなければならない。「米国は中国に謝罪するべきだ、世界は中国の礼を言うべきだ、中国が犠牲を払っていなければ、全世界は新型コロナウイルスに対処するための貴重な時間は得られなかったのだ」と。
―――中国は自力で、体を張って長時間にわたり感染拡大を抑え続けた。まさに天地を驚かせ、鬼神を泣かしめたと言うべきだ。
ここで言及される鐘南山氏とは、中国の感染症研究の第一人者とされる専門家で、現在は国家衛生健康委員会専門家グループ長。中共機関紙人民日報によれば、「国外でも感染が確認されている。最初に感染が発生したのは中国だが、ウイルス発生源が中国とは限らない」との見方を示しているらしいが、中国国内では、中共の御用学者としてあまり信用されていない。たとえばこの人が「人から人への感染は明らかだ」と発表したのは、何と1月下旬に入ってからで、どう見ても中共の操作を受けている。
しかし中共には、他国への発生源としての責任転嫁を行うには、持ってこいの宣伝道具となっている。
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中国外交部の副報道官による公然たる根拠なき米国誹謗宣伝
恐らく「発生源はおそらく他の国だ」とする中共御用専門家たちの発言(宣伝)だけがその根拠だろう。またそこには例により、自分たちの醜い姿を相手に「投影」したがる中共の心理も働いているに違いない。
習近平主席も16日発行の中共の理論誌「求是」への寄稿で「感染源には結論が出ていない」と宣伝。あくまで発生源のレッテルを他国に貼ってやろうという構えだ。
こうした不道徳な行為は、文明国社会では通用しないものだが、しかしこうした卑劣な情報の隠蔽、改竄、責任転嫁の宣伝工作はそれなりに、中共に利益をもたらしているのである。
たとえば、WHOのテドロス事務局長は、武漢で発生したため「武漢ウイルス」などと呼ばれるウイルスの名称を「COVID―19」と決定。「武漢」と呼べば、中国や武漢に「ウイルス発生地という負のレッテルが貼られるのを防ぐため」だという。発生地を明白にしなければ、感染経路も曖昧になりかねないはず。しかしすでに中国の影響下にあるテドロス氏は、中国に「負のレッテル」を貼らないことを優先させた。これは感染源としての責任を回避することに全力を挙げる中国の意向を酌んだものだろう。
日本でも麻生太郎副総理兼財務相が「武漢ウイルスなるもの」と発言するや、親中メディアが大騒ぎだ。毎日新聞など、「『武漢ウイルス』の呼称が広がる背景には、発生地である中国湖北省武漢の地名を入れることで、感染拡大の経緯を明確にし、中国政府に対して『封じ込め失敗』とのイメージを植え付ける狙いもあるとみられる」などと書き、麻生氏が反中陰謀に加担しているかのように報じるが、毎日こそ中国の責任回避の宣伝謀略に加担しているとしか見えない。

毎日新聞(3月13日)の記事。明らかに中国の立場に立ち、日米の
反中陰謀を強調している。中共が書いたものと見紛うばかりに
21世紀の文明国の感覚で見れば異形の中国だが、それにここまで従属する勢力が世界中に蔓延っている訳なのである。
(おわり)
米国での感染拡大を喜ぶ中共―新華社の猟奇的論説を読む(上) 20/03/08
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死んでも感染拡大の責任認めぬ中共―新華社の猟奇的論説を読む(中) 20/03/15
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