検証:日本の「台湾総統選挙」報道(上)―やはりメディアも中国より台湾が好きか
2020/01/15/Wed
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1月11日に投開票が行われた台湾総統選挙は蔡英文候補が勝利。それについては日本の各紙が翌日の朝刊で詳報しているが、それらを読んで気が付いたのは、記者たちも最近はちょっと台湾について勉強しているようだ、ということだ。
そう思うのは、これまで各紙とも「民進党の蔡英文総統」と書く時、たいてい「(中国からの)独立志向の民進党の蔡英文」といった感じの誤った表現を使っていたのだが(中国領土ではない台湾が、どうして中国から独立できるというのか)、この日はそうした中国の虚構宣伝に迎合、従属した表現が減ったからである。
ちなみに中国の虚構宣伝とは、「一つの中国」原則なるものに基づき、いわゆる中国統一を拒絶するという民進党を「台湾独立分裂」勢力と位置づけ、トラブルメーカー扱いにして、国際社会で孤立させようとするものだが、そういったものの受け入れを止めたというなら、これで読者も危険な誤解をせずに済むので、高く評価すべきである。

良い変化が見られた日本各紙の台湾選挙報道
例えば毎日新聞は「中国と対立する民進党」と書き、朝日新聞は「中国統一を拒否する与党民進党」とし、産経新聞は「中国の圧力に抵抗する姿勢を示してきた民主進歩党」と書き、日本経済新聞は対中強硬路線をとる与党・民主進歩党」としていて、これらならどれも間違っていない。
また日経はさらに「(蔡政権は)党が持つ独立志向を封印する立場をとる」と書いているが、この「独立」は「中華民国の独立」という正しい意味で用いられている。
今後各紙はどうしても「独立志向」という言葉を使いたいなら、このように「独立志向を封印する民進党」とすれば誤報とはならないので、お勧めしたい。
台湾では、「台湾を守れ」とは叫ばれても、「中華人民共和国から独立しよう」と主張する者など一人もいない。台湾で取材を行えば、そんなことはすぐわかる。だから私は先に、記者たちは「台湾について勉強したか」と書いたのだが、このように言うのは、勉強をしていないはずのないプロの記者に対して失礼かもしれない。
これは私の勝手な想像だが、記者たちは蔡英文総統が国家主権を守るために選挙戦を戦い、そして多くの国民がそれを熱狂的に支持する光景を目の当たりにし、そしてそれに心が動かされ、いつまでも「一つの中国」なるバカバカしい宣伝に配慮するのが嫌になったのではないだろうか。
日経の記事は、笑顔の民進党支持者たちの写真とともに「台湾、中国離れ加速」との見出しを付けているが、日本の記者たちも「中国離れ加速」か。

日本メディアの「中国離れ」も祈りたい
彼らもまた日本人。中国より台湾の方が好きなはず。そのためかどうかは知らないが、1996年に総統直接選挙が始まって以降、中国に対抗する反中愛台の候補者が勝利するたび、それを好意的に報じる傾向が日本メディアには確かにある。
ただそうした中、いまだ「中国統一」を支持するかのような記事も今回見られた。「統一」というものが「併呑」「侵略」に等しいということにまだ気付かない、あるいは気付かないふりをする記者がいるのである。
それについては次回に書きたい。
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良い変化が見られた日本各紙の台湾選挙報道
例えば毎日新聞は「中国と対立する民進党」と書き、朝日新聞は「中国統一を拒否する与党民進党」とし、産経新聞は「中国の圧力に抵抗する姿勢を示してきた民主進歩党」と書き、日本経済新聞は対中強硬路線をとる与党・民主進歩党」としていて、これらならどれも間違っていない。
また日経はさらに「(蔡政権は)党が持つ独立志向を封印する立場をとる」と書いているが、この「独立」は「中華民国の独立」という正しい意味で用いられている。
今後各紙はどうしても「独立志向」という言葉を使いたいなら、このように「独立志向を封印する民進党」とすれば誤報とはならないので、お勧めしたい。
台湾では、「台湾を守れ」とは叫ばれても、「中華人民共和国から独立しよう」と主張する者など一人もいない。台湾で取材を行えば、そんなことはすぐわかる。だから私は先に、記者たちは「台湾について勉強したか」と書いたのだが、このように言うのは、勉強をしていないはずのないプロの記者に対して失礼かもしれない。
これは私の勝手な想像だが、記者たちは蔡英文総統が国家主権を守るために選挙戦を戦い、そして多くの国民がそれを熱狂的に支持する光景を目の当たりにし、そしてそれに心が動かされ、いつまでも「一つの中国」なるバカバカしい宣伝に配慮するのが嫌になったのではないだろうか。
日経の記事は、笑顔の民進党支持者たちの写真とともに「台湾、中国離れ加速」との見出しを付けているが、日本の記者たちも「中国離れ加速」か。

日本メディアの「中国離れ」も祈りたい
彼らもまた日本人。中国より台湾の方が好きなはず。そのためかどうかは知らないが、1996年に総統直接選挙が始まって以降、中国に対抗する反中愛台の候補者が勝利するたび、それを好意的に報じる傾向が日本メディアには確かにある。
ただそうした中、いまだ「中国統一」を支持するかのような記事も今回見られた。「統一」というものが「併呑」「侵略」に等しいということにまだ気付かない、あるいは気付かないふりをする記者がいるのである。
それについては次回に書きたい。
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