政府は勇気を!台湾の友情に応える国に―台湾「対日世論調査」の結果に思う (4)
2019/11/19/Tue
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「対日世論調査」で明らかになったように、実に七割もの人が日本に親しみを感じている台湾。53%もの人が日本を最も好きな国と答えるのだから、よく言われるように台湾は、やはり本当の親日国だと言える。以前はよく台湾の親日を喜ばない左翼などが、実際には親日なのかどうかを巡る議論を展開してもいたが、今後日本人が議論すべきは、この親日台湾の友情に日本はきちんと応えているか否かについてだろう。そしてそこで当然問題とされなくてはならないのが、台湾との交流を避けたがる日本政府の冷淡、非礼な姿勢である。もっとも今回の調査によると台湾の人々は、そうした「媚中侮台」をあまり意に介していないようだ。要するにすでに日本には政治的な交流など期待されていないからではないだろうか。
■政治・安保面での日本への期待は低い
実際に、「日台関係発展のため,どの分野に積極的に取り組むべきと考えますか(複数回答可)」との設問に対し、「政治・国の安全保障分野」との回答は50%。
「経済・貿易分野」との回答が最多の78%で、それに「文化・学術分野」(74%)、「防災協力」(70%)、「環境・エネルギー分野」(67%)、「少子高齢化対策」(58%)と続き、その後でようやくと「政治・国の安全保障分野」が来る。
台湾の国防は日米同盟の支持が不可欠であるに関わらず、日台の防衛交流がほとんど目には見えないという状況の中、50%とは低すぎはしないか。
どうも台湾では、こうした状況に危機感も持たれていないようである。そもそも台湾人は、米国が台湾の国防を支えていることは知っているが、米国とともに日本も日米同盟の一員として、それに協力する存在であるとの認識はあまり持たれていない。だから前回書いたように、日本の平和安保法制の整備も、日本が台湾をも戦争に巻き込みかねない「戦争法」だなどと警戒されたのである(日本が戦争をするとすれば、台湾有事で日米同盟が発動されることによる可能性が高いというのに)。
台湾の外交空間の拡大を願う人々は、もちろん日本との政治・安保面での関係発展も願っている。したがって日本が今後、台湾のそうした願望に応え得る国だと認められるようになれば、もう少しパーセンテージは向上するかもしれない。
■日台関係の強化は日本の決意次第
日本もまた米国とともに台湾の国防に協力している、との認識が台湾であまり持たれていないことは、次の設問に対する回答状況からも頷ける。
「台湾に最も影響を与えている国(地域)はどこですか」
これへの回答には、主に三カ国の名が挙がっている。「中国」(45%)、「アメリカ」(33%)、そして日本(15%)の順だ。
「最も好きな国は」との問いには、「日本」(59%)がトップで、二位、三位の「中国」(8%)、と「アメリカ」(4%)を大きく引き離したが、台湾への影響力の問題となると、政治的な関係が非常に希薄な日本など、米中に遠く及ばないのは当然だ。
ただ「日本」とする回答は二十代で20%、三十代で22%。四十代、五十代、60代以上がそれぞれ18%、7%、12%であるのに比べるとやや高めだ。それから二〇一五年の調査時よりも増加している。これは何を意味するものかはわからないが、しかし今後、台湾にとっての日本の存在は、日本人次第で大きくも小さくもなると思う。
つまり台湾にとって存在感のある国、つまり頼りがいのある友邦となるには、過度に中国に配慮することのない日本人の勇気次第なのである。
日本自身にとっても、そうした勇気を持つことは必要だ。
中国の脅威の前で日本と台湾は生命共同体である。中国の前でその一つが屈服すれば、もう一つもダメになるという関係に日台はあるのだ。だから互いに連携を深め、団結を強めなければならない。そしてそういった状況において、今回の調査で判明したような台湾人の日本への友情の大きさは、日本にとっては何ともありがたいことなのだ。
そしてもう一つ明らかにされたのに台湾にとっての日本の政治上、安保上の存在感の小ささだが、これは日本が改善するべきだろう。中国が逆にそういった面で台湾に大きな影響力を及ぼしている以上、それは急務である。
したがって日本政府は「侮台」をやめるべきだ。台湾の友情をしっかり受け止め、それに感謝し、日台生命共同体の強化さえ決意すれば、そういった下劣な姿勢は自ずと改まっていくことだろう。
(おわり)
感動!こんなに日本に友情を抱く国―台湾「対日世論調査」の結果に思う (1) 19/11/15
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-3385.html
戦後派台湾人も「日本人の精神」に関心―台湾「対日世論調査」の結果に思う (2) 19/11/17
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-3386.html
台湾人は日本政府の冷淡さになぜ怒らない―台湾対日世論調査の結果に思う(3) 19/11/18
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-3387.html
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■政治・安保面での日本への期待は低い
実際に、「日台関係発展のため,どの分野に積極的に取り組むべきと考えますか(複数回答可)」との設問に対し、「政治・国の安全保障分野」との回答は50%。
「経済・貿易分野」との回答が最多の78%で、それに「文化・学術分野」(74%)、「防災協力」(70%)、「環境・エネルギー分野」(67%)、「少子高齢化対策」(58%)と続き、その後でようやくと「政治・国の安全保障分野」が来る。
台湾の国防は日米同盟の支持が不可欠であるに関わらず、日台の防衛交流がほとんど目には見えないという状況の中、50%とは低すぎはしないか。
どうも台湾では、こうした状況に危機感も持たれていないようである。そもそも台湾人は、米国が台湾の国防を支えていることは知っているが、米国とともに日本も日米同盟の一員として、それに協力する存在であるとの認識はあまり持たれていない。だから前回書いたように、日本の平和安保法制の整備も、日本が台湾をも戦争に巻き込みかねない「戦争法」だなどと警戒されたのである(日本が戦争をするとすれば、台湾有事で日米同盟が発動されることによる可能性が高いというのに)。
台湾の外交空間の拡大を願う人々は、もちろん日本との政治・安保面での関係発展も願っている。したがって日本が今後、台湾のそうした願望に応え得る国だと認められるようになれば、もう少しパーセンテージは向上するかもしれない。
■日台関係の強化は日本の決意次第
日本もまた米国とともに台湾の国防に協力している、との認識が台湾であまり持たれていないことは、次の設問に対する回答状況からも頷ける。
「台湾に最も影響を与えている国(地域)はどこですか」
これへの回答には、主に三カ国の名が挙がっている。「中国」(45%)、「アメリカ」(33%)、そして日本(15%)の順だ。
「最も好きな国は」との問いには、「日本」(59%)がトップで、二位、三位の「中国」(8%)、と「アメリカ」(4%)を大きく引き離したが、台湾への影響力の問題となると、政治的な関係が非常に希薄な日本など、米中に遠く及ばないのは当然だ。
ただ「日本」とする回答は二十代で20%、三十代で22%。四十代、五十代、60代以上がそれぞれ18%、7%、12%であるのに比べるとやや高めだ。それから二〇一五年の調査時よりも増加している。これは何を意味するものかはわからないが、しかし今後、台湾にとっての日本の存在は、日本人次第で大きくも小さくもなると思う。
つまり台湾にとって存在感のある国、つまり頼りがいのある友邦となるには、過度に中国に配慮することのない日本人の勇気次第なのである。
日本自身にとっても、そうした勇気を持つことは必要だ。
中国の脅威の前で日本と台湾は生命共同体である。中国の前でその一つが屈服すれば、もう一つもダメになるという関係に日台はあるのだ。だから互いに連携を深め、団結を強めなければならない。そしてそういった状況において、今回の調査で判明したような台湾人の日本への友情の大きさは、日本にとっては何ともありがたいことなのだ。
そしてもう一つ明らかにされたのに台湾にとっての日本の政治上、安保上の存在感の小ささだが、これは日本が改善するべきだろう。中国が逆にそういった面で台湾に大きな影響力を及ぼしている以上、それは急務である。
したがって日本政府は「侮台」をやめるべきだ。台湾の友情をしっかり受け止め、それに感謝し、日台生命共同体の強化さえ決意すれば、そういった下劣な姿勢は自ずと改まっていくことだろう。
(おわり)
感動!こんなに日本に友情を抱く国―台湾「対日世論調査」の結果に思う (1) 19/11/15
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戦後派台湾人も「日本人の精神」に関心―台湾「対日世論調査」の結果に思う (2) 19/11/17
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台湾人は日本政府の冷淡さになぜ怒らない―台湾対日世論調査の結果に思う(3) 19/11/18
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