台湾紙が詳報!岩波『広辞苑』の「媚中反台」誤記問題
2017/12/12/Tue
「国民的辞書」と自他ともに認める岩波書店の『広辞苑』。その社会に対する影響力の大きさにも関わらず、中国のプロパガンダそのままに台湾を中国領土と記載し続け、いまだ訂正をしようとはしない。そしてこうした不誠実な対応は、日本の購読者、利用者に迷惑をかけるばかりか、台湾の人々の尊厳をも踏み躙り、それを恬として恥じない辺りは、いかにも中国に迎合する事大主義。良心もへったくれもない。
すでに台湾でも、最大手紙の自由時報が、十一月二十一日の電子版でこの問題を詳報し、日本国内で在日台湾同郷会や我々台湾研究フォーラムが岩波書店に抗議、訂正要求をしていることなどを伝えている。そしてその反響は小さくなかった。中共機関紙人民日報系の国際情報紙、環球時報が反論に出て、我々の抗議活動を批判し、岩波書店を擁護するなどしていた程である。


そしてこの自由時報は十二月十一日、再度この問題を取り上げた。
今回の記事は紙面にも掲載されたため、台湾人の怒りはますます広がることだろう。岩波書店はこれをなんと見るか。そしてこうした日本の恥とも言うべき出版社を野放しにし続けている国民は、これをなんと見るか。
以下に全訳を掲載しよう。
自由時報(2017.12.11)
台湾が中国第二十六番目の省に 日本の辞書が歴史に関しミスリード

◎駐日特派員 張茂森
日本の敬意有る百カ国語辞典の一つである『広辞苑』の現行の第六版は「中華人民共和国」の項目の中華人民共和国行政区分の図表において、何と台湾を「中国の第二十六番目の省」としている。こうした嘘を吐く大辞典は、日本の市民団体や在日台湾人団体に捕まっている!―――
『広辞苑』は有名な岩波書店が発行し、日本で広範な読者を擁し、「国民的辞書」などと呼ばれるが、現行版は台湾に関し、「中国の第二十六番目の省」と記載するほか、他の複数の項目の関連記述でも事実の歪曲が見られ、中国の「一つの中国」宣伝への呼応が疑われている。
そこで在日台湾人団体と日本の親台市民団体「台湾研究フォーラム」などは岩波書店に対し、来年一月に刊行の第七版での訂正を要求している。
在日台湾人団体によれば、『広辞苑』の台湾観連の記述には少なくとも三つの重大な誤りがある。一つは「台湾」の項目で「一九四五年日本の敗戦によって中国に復帰し、四九年国民党政権がここに移譲された(※正しくは「ここに移った)」というくだりで、完全に事実に反している。一九五二年のサンフランシスコ講和条約第二条(b)により、日本は台湾と澎湖列島に関する権利、権限、請求権を放棄しただけで、台湾を中国の返還はしていないし、さらには四九年に国民党政権に移譲されたことなどないからだ。
サンフランシスコ講和条約と言えば、一九七二年に「日中共同声明」を署名した大平正芳外相がその年に国会へ示した政府見解は、「サンフランシスコ講和条約で日本は台湾に関するすべての権利を放棄しており、放棄した以上は台湾がどこに属するかは言えない立場だ」というものだった。これは今日も変わらない日本の台湾に対する一貫した立場である。これを言いかえれば「台湾の地位は未定だ」ということだ。
次に『広辞苑』の一八一一頁の「中華人民共和国行政区分図」で、台湾が中国の第二十六番目の省になっている件だが、台湾はこれまで中華人民共和国に統治されたことはない。現在は所謂「中華民国」に不法占領されているが、台湾は中華民国の領土ではないし、中華人民共和国の一省でもさらにない。
三つ目は「日中共同声明」の項目で、日本は中華人民共和国が唯一の合法政府であり、台湾がそれに帰属することを「実質的に認めた」とすることだ。これに関して日本の外務省のホームページは「中国政府は台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本政府はそれに対して十分理解し、尊重する」としている。明らかに日本政府は、中国の台湾領有を承認していないのである。
『広辞苑』は工具書であり、誤った記述は歴史を正確に認識しようとする日本人をミスリードするとともに、台湾人民の感情を厳重に傷付けることにもなり、さらには中国の台湾併呑を助けることも懸念させる。在日台湾人団体と親台派日本人の市民団体は来年一月の改訂版で全面訂正するよう要求している。
■『広辞苑』第6版の誤りを第7版(1月発行)で訂正するよう求めよう!
「台湾」の項目―「一九四五年日本の敗戦によって中国に復帰」は誤り!
「日中共同声明」の項目―「日本は台湾が台湾が中華人民共和国に帰属することを実質的に認めた」は誤り!
「中華人民共和国」の項目―「中華人民共和国行政区分」図に「台湾省」を含めるのは誤り!
・岩波書店『広辞苑』編集部
電話03-5210-4178
フェイスブックメッセージ https://www.facebook.com/iwanami.kojien/?fref=ts
・岩波書店問合せ
https://www.iwanami.co.jp/contact/
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そしてこの自由時報は十二月十一日、再度この問題を取り上げた。
今回の記事は紙面にも掲載されたため、台湾人の怒りはますます広がることだろう。岩波書店はこれをなんと見るか。そしてこうした日本の恥とも言うべき出版社を野放しにし続けている国民は、これをなんと見るか。
以下に全訳を掲載しよう。
自由時報(2017.12.11)
台湾が中国第二十六番目の省に 日本の辞書が歴史に関しミスリード

◎駐日特派員 張茂森
日本の敬意有る百カ国語辞典の一つである『広辞苑』の現行の第六版は「中華人民共和国」の項目の中華人民共和国行政区分の図表において、何と台湾を「中国の第二十六番目の省」としている。こうした嘘を吐く大辞典は、日本の市民団体や在日台湾人団体に捕まっている!―――
『広辞苑』は有名な岩波書店が発行し、日本で広範な読者を擁し、「国民的辞書」などと呼ばれるが、現行版は台湾に関し、「中国の第二十六番目の省」と記載するほか、他の複数の項目の関連記述でも事実の歪曲が見られ、中国の「一つの中国」宣伝への呼応が疑われている。
そこで在日台湾人団体と日本の親台市民団体「台湾研究フォーラム」などは岩波書店に対し、来年一月に刊行の第七版での訂正を要求している。
在日台湾人団体によれば、『広辞苑』の台湾観連の記述には少なくとも三つの重大な誤りがある。一つは「台湾」の項目で「一九四五年日本の敗戦によって中国に復帰し、四九年国民党政権がここに移譲された(※正しくは「ここに移った)」というくだりで、完全に事実に反している。一九五二年のサンフランシスコ講和条約第二条(b)により、日本は台湾と澎湖列島に関する権利、権限、請求権を放棄しただけで、台湾を中国の返還はしていないし、さらには四九年に国民党政権に移譲されたことなどないからだ。
サンフランシスコ講和条約と言えば、一九七二年に「日中共同声明」を署名した大平正芳外相がその年に国会へ示した政府見解は、「サンフランシスコ講和条約で日本は台湾に関するすべての権利を放棄しており、放棄した以上は台湾がどこに属するかは言えない立場だ」というものだった。これは今日も変わらない日本の台湾に対する一貫した立場である。これを言いかえれば「台湾の地位は未定だ」ということだ。
次に『広辞苑』の一八一一頁の「中華人民共和国行政区分図」で、台湾が中国の第二十六番目の省になっている件だが、台湾はこれまで中華人民共和国に統治されたことはない。現在は所謂「中華民国」に不法占領されているが、台湾は中華民国の領土ではないし、中華人民共和国の一省でもさらにない。
三つ目は「日中共同声明」の項目で、日本は中華人民共和国が唯一の合法政府であり、台湾がそれに帰属することを「実質的に認めた」とすることだ。これに関して日本の外務省のホームページは「中国政府は台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本政府はそれに対して十分理解し、尊重する」としている。明らかに日本政府は、中国の台湾領有を承認していないのである。
『広辞苑』は工具書であり、誤った記述は歴史を正確に認識しようとする日本人をミスリードするとともに、台湾人民の感情を厳重に傷付けることにもなり、さらには中国の台湾併呑を助けることも懸念させる。在日台湾人団体と親台派日本人の市民団体は来年一月の改訂版で全面訂正するよう要求している。
■『広辞苑』第6版の誤りを第7版(1月発行)で訂正するよう求めよう!
「台湾」の項目―「一九四五年日本の敗戦によって中国に復帰」は誤り!
「日中共同声明」の項目―「日本は台湾が台湾が中華人民共和国に帰属することを実質的に認めた」は誤り!
「中華人民共和国」の項目―「中華人民共和国行政区分」図に「台湾省」を含めるのは誤り!
・岩波書店『広辞苑』編集部
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