HP比較でわかる媚中度ー台湾を売る外務省と売らない米国務省
2017/10/22/Sun
九月末、米国国務省ホームページの各国・地域の情勢を紹介するページの台湾の項目から、元来表示された台湾の国旗(中華民国旗)が削除されたと、台湾之メディア各社が一斉に報じた。
言うまでもなく「一つの中国」(台湾は中国領土)なるフィクションを強調する中国への外交的配慮の結果だろう。

米国務省HPの台湾情勢を示すページ。元来見られた中華民国旗が最近、削除された。しかし台湾が中華人民共和国の
一部と看做された訳ではないことは、地図の色分けを見れば明らかだ
中華民国旗を表示したことで、「二つの中国」を作り出す陰謀だなどと、中国政府、あるいはその意を受けた在米中国人勢力あたりからヒステリックに噛み付かれたのではないか。
もっとも台湾では、そうした中華民国の存在を否定するかのような措置を何とも思わない人々が大勢いる。それはノンポリだけではない。台湾を愛し、台湾を守り抜きたいと願う反中国の人々に限って、そうした侮辱行為を意に介さない。中にはそれに拍手を送る人々も少なくない。
なぜなら中華民国旗とは、戦後台湾へ亡命して台湾住民の上に君臨し、苛烈な殖民支配を行った国民党独裁政権が人々に押し付けてきた旗だからである。あの白色の太陽のデザインを見よ。まさに国民党のマークではないか。
もっとも、かつて中華民国体制打倒(台湾独立建国)の理念を掲げた民進党も、いまや中華民国政権を担う執政党だ。米政府に対して何度も国旗の記載を要請したが、先方は次のように答えるだけで取り合ってくれないそうだ。
「我が国の台湾に対する政策は変わっていない。それは三つの米中共同コミュニケと台湾関係法に基づく『一つの中国』政策だ」(グレース・チョイ国務省東アジア・太平洋局報道官)。
この米国の「一つの中国」政策とは、中国の掲げる「一つの中国」原則とは異なっていることに留意されたい。米国が中国政権として承認するのはただ一つ、中華民国ではなく中華人民共和国であるが、台湾が中国領土であるとは認めないといった立場を堅持するのが、この「政策」の主旨だ。
実際にその「政策」は、問題のホームページの上でも貫かれている。たとえ中華民国旗は削除されても、そこにある台湾の地図を見ればそれは明らかだ。そこでは台湾の領土に色が着けられ、無色の中国とはっきり区別させているのである。それは「一つの中国、一つの台湾」という実際の状況をきちんと反映させたものだ。
この「一つの中国、一つの台湾」もまた、「二つの中国」と同様に、中国には許容できないものなのだが、しかしやはり事実は事実であり、米国としては如何に中国から圧力を受けても、そうした現状まで否定することはできないのだろう。
しかしそれを当たり前のことだなどと思うなかれ。米国と同じ民主主義国家でも、「一つの中国」のフィクションを受け入れ、事実を歪めて恬として恥じない国もあるのだ。
それが日本だ。その外務省のホームページ上の台湾情勢を示すページの中国の地図や台湾の地図は、いずれも中国と台湾とを同一色に塗るという「一つの中国」地図になっているのである。
これに関しては次のような経緯がある。
今から十年以上前のことだ。そのホームページにある台湾の地図と中国の地図のいずれにおいても、本来なる色分けされるべき台湾と中国には同じ色が塗られていた。それに気付いた私は外務省に対し、中国地図からは台湾から色を抜くよう、そして台湾地図からは中国から色を抜くようたびたび要請した。なぜなら日本政府もまた米国と同じく、中華民国ではなく中華人民共和国を承認するも、台湾を中国領土であるとは認めないからだ。

外務省HPにあった地図。中華人民共和国の領土
を示す色が台湾にまで及んでいた
しかし外務省は私の求めに理があるのを認めながらも、どうしてもそれを受け入れようとはしなかった。間違いなく中国への配慮からだ。ところが二〇〇八年になり、いよいよ要請を拒否しにくくなったらしい同省は、訂正を約束したのである。
ところがその訂正の仕方に問題があった。それは台湾と中国の両方から色を抜くというものだった。中国と台湾とを色分けすれば「一つの中国、一つの台湾」となってしまうため、双方ともに無色したのだ。これであれば国民からの同一色への批判は回避できるし、中国にも「一つの中国」を否定していないと釈明できよう。

「一つの中国、一つの台湾」を意味する台中の色
分けを回避したい一心で、それぞれから色を抜いて
しまった外務省


台湾地図(左)からも色抜き。台中以外の国の地図(右)には全てそれぞれの領土を示す色が塗られているのだが
国民の税金を使って運営するホームページで中国の「一つの中国」との嘘の宣伝に協力し続ける外務省。なぜ米国のように「一つの中国、一つの台湾」という現状を隠蔽したがるのか。
簡単なことだ。日本政府には米国政府ほど真実を貫こうとする勇気がないためだ。「一つの中国」を容認することは、中国の台湾併合の権利を認めるに等しく、もしそのような事態となれば日本の生存すら危なくなるというのに。
なお、これまで日米は中国との関係を慮り、台湾の政府高官の入国を拒否して来たが、米国ではそうした不条理な規制を廃する方向。。先ずは十二日、下院外交委員会が、そのための台湾旅行法案を可決。日本もこうした動きに続くべきである。
【過去の関連記事】
偽造地図を「直す」と言った外務省中国課の約束を信じる 08/01/12
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-271.html
見よ!これが「中国課根性」だ-日本より中国の見解に従う外務省の実態(+続報) 08/01/20
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-277.html
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署名(連署)用紙 http://www.ganbare-nippon.net/PDF/2020taiwanshomei
連署漢語説明 http://2020taiwan-seimei.tokyo/petition_tw.html
言うまでもなく「一つの中国」(台湾は中国領土)なるフィクションを強調する中国への外交的配慮の結果だろう。

米国務省HPの台湾情勢を示すページ。元来見られた中華民国旗が最近、削除された。しかし台湾が中華人民共和国の
一部と看做された訳ではないことは、地図の色分けを見れば明らかだ
中華民国旗を表示したことで、「二つの中国」を作り出す陰謀だなどと、中国政府、あるいはその意を受けた在米中国人勢力あたりからヒステリックに噛み付かれたのではないか。
もっとも台湾では、そうした中華民国の存在を否定するかのような措置を何とも思わない人々が大勢いる。それはノンポリだけではない。台湾を愛し、台湾を守り抜きたいと願う反中国の人々に限って、そうした侮辱行為を意に介さない。中にはそれに拍手を送る人々も少なくない。
なぜなら中華民国旗とは、戦後台湾へ亡命して台湾住民の上に君臨し、苛烈な殖民支配を行った国民党独裁政権が人々に押し付けてきた旗だからである。あの白色の太陽のデザインを見よ。まさに国民党のマークではないか。
もっとも、かつて中華民国体制打倒(台湾独立建国)の理念を掲げた民進党も、いまや中華民国政権を担う執政党だ。米政府に対して何度も国旗の記載を要請したが、先方は次のように答えるだけで取り合ってくれないそうだ。
「我が国の台湾に対する政策は変わっていない。それは三つの米中共同コミュニケと台湾関係法に基づく『一つの中国』政策だ」(グレース・チョイ国務省東アジア・太平洋局報道官)。
この米国の「一つの中国」政策とは、中国の掲げる「一つの中国」原則とは異なっていることに留意されたい。米国が中国政権として承認するのはただ一つ、中華民国ではなく中華人民共和国であるが、台湾が中国領土であるとは認めないといった立場を堅持するのが、この「政策」の主旨だ。
実際にその「政策」は、問題のホームページの上でも貫かれている。たとえ中華民国旗は削除されても、そこにある台湾の地図を見ればそれは明らかだ。そこでは台湾の領土に色が着けられ、無色の中国とはっきり区別させているのである。それは「一つの中国、一つの台湾」という実際の状況をきちんと反映させたものだ。
この「一つの中国、一つの台湾」もまた、「二つの中国」と同様に、中国には許容できないものなのだが、しかしやはり事実は事実であり、米国としては如何に中国から圧力を受けても、そうした現状まで否定することはできないのだろう。
しかしそれを当たり前のことだなどと思うなかれ。米国と同じ民主主義国家でも、「一つの中国」のフィクションを受け入れ、事実を歪めて恬として恥じない国もあるのだ。
それが日本だ。その外務省のホームページ上の台湾情勢を示すページの中国の地図や台湾の地図は、いずれも中国と台湾とを同一色に塗るという「一つの中国」地図になっているのである。
これに関しては次のような経緯がある。
今から十年以上前のことだ。そのホームページにある台湾の地図と中国の地図のいずれにおいても、本来なる色分けされるべき台湾と中国には同じ色が塗られていた。それに気付いた私は外務省に対し、中国地図からは台湾から色を抜くよう、そして台湾地図からは中国から色を抜くようたびたび要請した。なぜなら日本政府もまた米国と同じく、中華民国ではなく中華人民共和国を承認するも、台湾を中国領土であるとは認めないからだ。

外務省HPにあった地図。中華人民共和国の領土
を示す色が台湾にまで及んでいた
しかし外務省は私の求めに理があるのを認めながらも、どうしてもそれを受け入れようとはしなかった。間違いなく中国への配慮からだ。ところが二〇〇八年になり、いよいよ要請を拒否しにくくなったらしい同省は、訂正を約束したのである。
ところがその訂正の仕方に問題があった。それは台湾と中国の両方から色を抜くというものだった。中国と台湾とを色分けすれば「一つの中国、一つの台湾」となってしまうため、双方ともに無色したのだ。これであれば国民からの同一色への批判は回避できるし、中国にも「一つの中国」を否定していないと釈明できよう。

「一つの中国、一つの台湾」を意味する台中の色
分けを回避したい一心で、それぞれから色を抜いて
しまった外務省


台湾地図(左)からも色抜き。台中以外の国の地図(右)には全てそれぞれの領土を示す色が塗られているのだが
国民の税金を使って運営するホームページで中国の「一つの中国」との嘘の宣伝に協力し続ける外務省。なぜ米国のように「一つの中国、一つの台湾」という現状を隠蔽したがるのか。
簡単なことだ。日本政府には米国政府ほど真実を貫こうとする勇気がないためだ。「一つの中国」を容認することは、中国の台湾併合の権利を認めるに等しく、もしそのような事態となれば日本の生存すら危なくなるというのに。
なお、これまで日米は中国との関係を慮り、台湾の政府高官の入国を拒否して来たが、米国ではそうした不条理な規制を廃する方向。。先ずは十二日、下院外交委員会が、そのための台湾旅行法案を可決。日本もこうした動きに続くべきである。
【過去の関連記事】
偽造地図を「直す」と言った外務省中国課の約束を信じる 08/01/12
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-271.html
見よ!これが「中国課根性」だ-日本より中国の見解に従う外務省の実態(+続報) 08/01/20
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