これほど深刻!WHOの台湾排除問題‐中国の傀儡に良識なし(附:台湾チャンネル関連報道動画)
2017/05/12/Fri
■良識放棄で覇権主義国家の傀儡と化したWHO事務局
世界保健機関(WHO)には加盟できずとも、年次総会へのオブザーバー参加だけは求め続ける台湾だが、五月二十二日に始まる今年の総会の招待状は、登録締め切りの八日になってもついに受け取ることができなかった。
それは昨年発足した民進党の蔡英文政権が、台湾は中国領土の一部であるとする「一つの中国」原則を受け入れていないためだ。
香港出身のマーガレット・チャン(陳馮富珍)・WHO事務局長は、WHOは一九七一年の国連総会決議と七二年のWHO総会決議により「一つの中国」原則を守る立場だと強調している。
しかし「台湾は中国領土の一部である」など覇権主義による虚構であり、世界各国もそのようなものは承認していない。そしてWHOにしても、そうした「立場」などあるはずがないのである。そもそも、その根拠とするところのそれら決議は、中華人民共和国政府に中国代表権を認めるというものであるが、しかし決して台湾を中国領土と認めるものではないのである。
要するに中国の決議内容の捏造宣伝に、WHOは加担してしまっているのだ。

「一つの中国」原則をでっち上げるマーガレット・チャン事務局長(右)はWHO憲章が禁じる外部からの「訓令」
を受けてはいないか
中国は、台湾が中国とは別個の存在(一つの台湾・一つの中国)として総会にオブザーバー参加をしようとするのを阻止することに躍起であるが、WHOはその政治的圧力に屈服してしまっているのだ。
WHO憲章は第三十七条において「事務局長及び職員は、その任務の遂行に当つて、いかなる政府からも、又はこの機関外のいかなる権力者からも訓令を求め、又は受けてはならない」と規定するが、マーガレット・チャン氏はそれに公然と違反している恐れがある。
また同憲章は前文において「到達しうる最高基準の健康を享有することは、人種、宗教、政治的信念又は経済的 若しくは社会的条件の差別なしに万人の有する基本的権利の一である」と謳うが、いま行われている台湾排除は、まさにその禁じられるところの「差別」に該当しているのである。
このように中国の傀儡にはもはや良識など期待しようもないのだ(良識を捨てたからこそ傀儡になった)。
■台湾の行政院長(首相)が語った台湾排除の悪影響
これを中国とWHOによる不正行為と呼ばずして何か。しかもその不正による影響たるや甚だ大なるものがある。
それは台湾の林全・行政院長(首相)の発言からも理解できよう。彼は十一日の院会(閣議)で、中国の妨害に関して強い不満を表明した上で、次のように述べた。

台湾の閣議で台湾排除により生じる弊害を論じた林全行政院長(中央)
「もし感染症対策が国境を超えられないなら、あるいは政治的な妨害を受けるなら、国民あるいは世界の人々に対して責任を負うことができなくなる」
「台湾は地球村の一員として、これまで一貫して健康の促進、新型伝染病の研究や感染症対策に全力を傾注して来た。世界中の人々の健康を守るため、大きく貢献して来た。そのため台湾の総会への参加は、我が国の全国民の健康利益に関わるだけでなく、全世界の衛生、防疫システムにとっても不可欠の一環なのである」
「いかなる理由であれ、台湾のWHO関連の活動への参加に妨害の圧力を加えるのは、台湾人の健康利益を除外することだ。それは不公平と言うだけでなく、国際社会の衛生安全と貿易に対してマイナスの影響を及ぼすものだ」
「中国は健康維持の問題と政治問題を混同して論じるべきではないし、台湾人民の感情や尊厳を踏み躙るべきでもない」
実際に、ここまでの事態になっているのである。残念ながら日本国民一般は、これほど問題にあまり関心を寄せてはこなかったが、しかしそうした中、産経新聞が十二日に「WHO総会 中国の台湾排除を許すな」と題する社説を掲げた。
■正論展開の産経新聞は更に「一つの中国」の虚構を暴いて
こちらも、次のような正論を展開している。
―――「一つの中国」をめぐる台湾との対立が背景にある。だが、ことは感染症対策など人類全体の医療衛生にかかわる。台湾の排除は、2300万人が暮らす東アジアの一角を、世界の保健サービスから切り離すに等しい行為だ。
―――事柄の優先順序を常識的に判断できないのは、国際協力の輪を乱す存在である証しだ。
―――菅義偉官房長官は「WHOへの対応に地理的空白を生じさせないためにも、台湾が何らかの形で参加することが望ましい」と語った。これも当然だろう。
―――WHOの総会期間中、台湾は代表団を現地に派遣し、存在をアピールする。日本政府も、大いに支援したらよい。
そう言えば林全氏は「米国、カナダ、日本、欧州及び世界各界の台湾に対する全力での支持、支援に感謝している」とも述べていた。
台湾の総会参加を支持するような世界中の「良識」こそが、中国覇権主義の悪しき影響力から台湾及び世界を護るのである。そこでこうした良識の輪は、更に拡大させなくてはならない。
そしてそこにおいて、中国に対する屈服、媚び、不必要な配慮は禁物である。
たとえば前掲の産経社説も「『一つの中国』をめぐる台湾との対立が背景にある」と書いたからには、さらには「一つの中国」が虚構であることもきちんと指摘し、台湾に何の非もないことを明確にしなければならない。
そうすることで初めて読者は、中国及びWHOの台湾排除が、実際のところどれほどまでに理不尽なものであるかを理解することができるからだ。
そして、もし逆にそうしなければ大きな弊害も生じることになる。たとえば中国政府は「民進党当局が『一つの中国』原則を認めず、台湾の総会参加に障害を設けた。台湾が今年参加できなくなった責任は完全に民進党当局にある」(八日、国務院台湾事務弁公室)などと主張するが、そうした被害者を加害者扱いにする不当な反台湾宣伝などに説得力を与えかねない。
日本のメディアには「一つの中国」批判をしないとの不文律か何かがあるようだが、それではWHOとは同質であるとの誹りを免れ得ず、もっと勇気を以って国内、国際世論を正しくリードしてほしいと願う次第である。
【過去の関連記事】
台湾排除―WHOと中国の許されざる結託/日本政府の台湾支持表明が本気なら中国への配慮停止を 17/05/10
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-3133.html
中国影響下のWHOー年次総会に台湾は参加できるか 17/05/01
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-3127.html
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【台湾CH Vol.182】台湾排除!中国とWHOの結託の実態/ 日本人「八田與一」巡る台湾人の真心と中華民族主義の憎悪[桜H29/5/11]
https://youtu.be/OHFjA9pxFN8
台湾チャンネル第182回は、①今年も台南の烏山頭ダムで日本時代の土木技師、八田與一の慰霊祭が。しかし会場外では反日・反台湾の中華民族主義者グループが騒ぎ出し・・・。②「一つの中国」なる虚構を掲げる世界保健機関(WHO)。台湾人の基本的人権をも顧みず、今年の総会では台湾排除の構え。中国の影響下に置かれる国際機関の腐敗的実態とは。キャスター:永山英樹・謝恵芝
【日台交流頻道】第182集,八田與一銅像為何造成中華民族主義者的不爽 / 排斥台湾!成為中国走狗的WHO
本節目使用日台的語言。本集報導: ①在受到中華民族主義者破壞後修復的八田與一銅像前所舉行慰霊祭,也是日本媒體注目的焦點。②接受中国的指示,不顧台湾人民基本人権的WHO。解説國際機關公然做出的排斥台灣行為的實況。 主播:永山英樹・謝惠芝
台湾は台湾!Chinese Taipeiではない!
2020東京五輪(奧運)「台湾正名」推進協議会に参加を!

協議会HP http://2020taiwan-seimei.tokyo/index.html
署名(連署)用紙 http://www.ganbare-nippon.net/PDF/2020taiwanshomei
連署漢語説明 http://2020taiwan-seimei.tokyo/petition_tw.html
世界保健機関(WHO)には加盟できずとも、年次総会へのオブザーバー参加だけは求め続ける台湾だが、五月二十二日に始まる今年の総会の招待状は、登録締め切りの八日になってもついに受け取ることができなかった。
それは昨年発足した民進党の蔡英文政権が、台湾は中国領土の一部であるとする「一つの中国」原則を受け入れていないためだ。
香港出身のマーガレット・チャン(陳馮富珍)・WHO事務局長は、WHOは一九七一年の国連総会決議と七二年のWHO総会決議により「一つの中国」原則を守る立場だと強調している。
しかし「台湾は中国領土の一部である」など覇権主義による虚構であり、世界各国もそのようなものは承認していない。そしてWHOにしても、そうした「立場」などあるはずがないのである。そもそも、その根拠とするところのそれら決議は、中華人民共和国政府に中国代表権を認めるというものであるが、しかし決して台湾を中国領土と認めるものではないのである。
要するに中国の決議内容の捏造宣伝に、WHOは加担してしまっているのだ。

「一つの中国」原則をでっち上げるマーガレット・チャン事務局長(右)はWHO憲章が禁じる外部からの「訓令」
を受けてはいないか
中国は、台湾が中国とは別個の存在(一つの台湾・一つの中国)として総会にオブザーバー参加をしようとするのを阻止することに躍起であるが、WHOはその政治的圧力に屈服してしまっているのだ。
WHO憲章は第三十七条において「事務局長及び職員は、その任務の遂行に当つて、いかなる政府からも、又はこの機関外のいかなる権力者からも訓令を求め、又は受けてはならない」と規定するが、マーガレット・チャン氏はそれに公然と違反している恐れがある。
また同憲章は前文において「到達しうる最高基準の健康を享有することは、人種、宗教、政治的信念又は経済的 若しくは社会的条件の差別なしに万人の有する基本的権利の一である」と謳うが、いま行われている台湾排除は、まさにその禁じられるところの「差別」に該当しているのである。
このように中国の傀儡にはもはや良識など期待しようもないのだ(良識を捨てたからこそ傀儡になった)。
■台湾の行政院長(首相)が語った台湾排除の悪影響
これを中国とWHOによる不正行為と呼ばずして何か。しかもその不正による影響たるや甚だ大なるものがある。
それは台湾の林全・行政院長(首相)の発言からも理解できよう。彼は十一日の院会(閣議)で、中国の妨害に関して強い不満を表明した上で、次のように述べた。

台湾の閣議で台湾排除により生じる弊害を論じた林全行政院長(中央)
「もし感染症対策が国境を超えられないなら、あるいは政治的な妨害を受けるなら、国民あるいは世界の人々に対して責任を負うことができなくなる」
「台湾は地球村の一員として、これまで一貫して健康の促進、新型伝染病の研究や感染症対策に全力を傾注して来た。世界中の人々の健康を守るため、大きく貢献して来た。そのため台湾の総会への参加は、我が国の全国民の健康利益に関わるだけでなく、全世界の衛生、防疫システムにとっても不可欠の一環なのである」
「いかなる理由であれ、台湾のWHO関連の活動への参加に妨害の圧力を加えるのは、台湾人の健康利益を除外することだ。それは不公平と言うだけでなく、国際社会の衛生安全と貿易に対してマイナスの影響を及ぼすものだ」
「中国は健康維持の問題と政治問題を混同して論じるべきではないし、台湾人民の感情や尊厳を踏み躙るべきでもない」
実際に、ここまでの事態になっているのである。残念ながら日本国民一般は、これほど問題にあまり関心を寄せてはこなかったが、しかしそうした中、産経新聞が十二日に「WHO総会 中国の台湾排除を許すな」と題する社説を掲げた。
■正論展開の産経新聞は更に「一つの中国」の虚構を暴いて
こちらも、次のような正論を展開している。
―――「一つの中国」をめぐる台湾との対立が背景にある。だが、ことは感染症対策など人類全体の医療衛生にかかわる。台湾の排除は、2300万人が暮らす東アジアの一角を、世界の保健サービスから切り離すに等しい行為だ。
―――事柄の優先順序を常識的に判断できないのは、国際協力の輪を乱す存在である証しだ。
―――菅義偉官房長官は「WHOへの対応に地理的空白を生じさせないためにも、台湾が何らかの形で参加することが望ましい」と語った。これも当然だろう。
―――WHOの総会期間中、台湾は代表団を現地に派遣し、存在をアピールする。日本政府も、大いに支援したらよい。
そう言えば林全氏は「米国、カナダ、日本、欧州及び世界各界の台湾に対する全力での支持、支援に感謝している」とも述べていた。
台湾の総会参加を支持するような世界中の「良識」こそが、中国覇権主義の悪しき影響力から台湾及び世界を護るのである。そこでこうした良識の輪は、更に拡大させなくてはならない。
そしてそこにおいて、中国に対する屈服、媚び、不必要な配慮は禁物である。
たとえば前掲の産経社説も「『一つの中国』をめぐる台湾との対立が背景にある」と書いたからには、さらには「一つの中国」が虚構であることもきちんと指摘し、台湾に何の非もないことを明確にしなければならない。
そうすることで初めて読者は、中国及びWHOの台湾排除が、実際のところどれほどまでに理不尽なものであるかを理解することができるからだ。
そして、もし逆にそうしなければ大きな弊害も生じることになる。たとえば中国政府は「民進党当局が『一つの中国』原則を認めず、台湾の総会参加に障害を設けた。台湾が今年参加できなくなった責任は完全に民進党当局にある」(八日、国務院台湾事務弁公室)などと主張するが、そうした被害者を加害者扱いにする不当な反台湾宣伝などに説得力を与えかねない。
日本のメディアには「一つの中国」批判をしないとの不文律か何かがあるようだが、それではWHOとは同質であるとの誹りを免れ得ず、もっと勇気を以って国内、国際世論を正しくリードしてほしいと願う次第である。
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台湾排除―WHOと中国の許されざる結託/日本政府の台湾支持表明が本気なら中国への配慮停止を 17/05/10
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中国影響下のWHOー年次総会に台湾は参加できるか 17/05/01
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【台湾CH Vol.182】台湾排除!中国とWHOの結託の実態/ 日本人「八田與一」巡る台湾人の真心と中華民族主義の憎悪[桜H29/5/11]
https://youtu.be/OHFjA9pxFN8
台湾チャンネル第182回は、①今年も台南の烏山頭ダムで日本時代の土木技師、八田與一の慰霊祭が。しかし会場外では反日・反台湾の中華民族主義者グループが騒ぎ出し・・・。②「一つの中国」なる虚構を掲げる世界保健機関(WHO)。台湾人の基本的人権をも顧みず、今年の総会では台湾排除の構え。中国の影響下に置かれる国際機関の腐敗的実態とは。キャスター:永山英樹・謝恵芝
【日台交流頻道】第182集,八田與一銅像為何造成中華民族主義者的不爽 / 排斥台湾!成為中国走狗的WHO
本節目使用日台的語言。本集報導: ①在受到中華民族主義者破壞後修復的八田與一銅像前所舉行慰霊祭,也是日本媒體注目的焦點。②接受中国的指示,不顧台湾人民基本人権的WHO。解説國際機關公然做出的排斥台灣行為的實況。 主播:永山英樹・謝惠芝
台湾は台湾!Chinese Taipeiではない!
2020東京五輪(奧運)「台湾正名」推進協議会に参加を!

協議会HP http://2020taiwan-seimei.tokyo/index.html
署名(連署)用紙 http://www.ganbare-nippon.net/PDF/2020taiwanshomei
連署漢語説明 http://2020taiwan-seimei.tokyo/petition_tw.html
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