台湾排除―WHOと中国の許されざる結託/日本政府の台湾支持表明が本気なら中国への配慮停止を
2017/05/10/Wed
■台湾排除を正当化する中国の横暴なコメント
WHOの台湾差別はここまで不条理‐そこで日本がやるべきこととは
世界保健機関(WHO)の年次総会が五月二十二日からスイス・ジュネーブで開かれるが、加盟国ではないながらも、八年間にわたってオブザーバー参加を果たして来た台湾には、今年は参加申請の期限である八日までにWHO事務局からの招請状は届かなかった。
これに関して日本ではメディア各社が中国による妨害の可能性を指摘しているが、間違いなく中国の仕業である。台湾政府は「中国の政治的圧力だ」と批判するが、それが正しい。
要するに昨年発足した台湾の民進党・蔡英文政権が、中国に迎合し続けた従来の国民党・馬英九政権と異なり、台湾を中国領土の一部とする「一つの中国」原則を認めていないため、中国は国際社会で孤立させ、これを揺さぶろうと狙っているのだ。
WHOのスポークスマンは九日、「申請は締め切られたが、議論は続いている」とした上で、「私の知る限り、“一つの中国”政策が国連公認の政策。台湾のWHO総会への参加はWHOが決められる問題ではない。中国はWHO加盟国であり、決定の全権がある」と述べている。要するに同機関は中国の政治的影響下に置かれているというわけだ。中国の政治工作の具として利用されているということもできる。

台湾の参加問題では中国に決定権があることを認めたWHOのスポ
ークスマン
そしてその中国自身は何を言っているか。同国の外交部報道官はその日の定例記者会見で次のように説明した。
―――台湾地区のWHO総会参加問題の上でWHO事務局は厳格に国連第二七五八号決議とWHO第二五・一号決議に従って「一つの中国」原則を遵守しており、世界の絶対的多数の国家が中国のこの問題に対する立場を理解し、支持している。「一つの中国」原則を認めて初めて、両岸(※台湾と中国)は台湾地区の参加問題を協議できるのであり、外国に頼ろうとしても無駄であるということは事実が証明している。

台湾排除の説明を行った中国外交部報道官。しかしそこには大きな欺瞞が
いかにも覇権主義国家らしい横暴なコメントと言える。
ここにおいて我々が注意しなければならないのは、中国やWHOが嘘をついているということだ。ここで言及される二つの決議は、決して「一つの中国」原則を認めるものではないのである。
■国連決議をも捏造するWHOの中国迎合
前者は一九七一年の第二十六回国連総会における決議だが、そこには次のようにある。
―――中華人民共和国政府の代表が中国の国連における唯一の合法的代表であり、中華人民共和国が国連安全保障理事会の五つの常任理事国の一つであることを承認する。
―――中華人民共和国のすべての権利が回復し、その政府の代表が国連における中国の国連組織における唯一の合法的代表であることを承認し、蔣介石の代表を、彼らが国連及びそれと関連する全ての機関で不法に占拠する場所から追放することを決定する。
後者は一九七二年の第二十五回WHO総会での決議で次の如し。
―――中華人民共和国のすべての権利が回復し、その政府の代表が国連における中国のWHOにおける唯一の合法的代表であることを承認し、蔣介石の代表をWHOで不法に占拠する場所から追放することを決定する。
このように、これら決議は「蔣介石」(=台湾に亡命する中華民国政府)と中華人民共和国政府の内、後者を「中国唯一の合法的代表」と認めるものではあるが、台湾を中華人民共和国の領土の一部と認めるものではないのだ。
しかし、それをそうと知りながらも中国は、これらが「一つの中国」原則を認めたものであるとの捏造宣伝を行い、そしてWHO事務局もそれに呼応しているのである。ここにおいて二千三百万の台湾人民の健康=基本的人権の大切さなど、彼らの眼中にはないようだ。
国連でも二〇〇七年、潘基文事務総長が第二七五八号決議を理由に、国連が「一つの中国」原則を認めていると表明したことがあったが、その後米国、日本、カナダなどの抗議を受け、その非を認めるに至っている。しかしWHOでは中国人のマーガレット・チャン事務局長が、「WHOは『一つの中国』原則を堅持する」と公言して憚らず、今日に至っているのである。
このようにいまのWHOは欺瞞に満ちている。本来の使命よりも中国の政治を優先しているというのが実態なのだ。
■日本政府はまだ中国の遠慮している
中国外交部の報道官は「世界の絶対的多数の国家」が「一つの中国」原則の立場を「理解し、支持している」と豪語し、自らの国際社会に対する影響力の大きさを誇示して見せたが、しかしその一方で台湾に対し、「外国に頼ろうとしても無駄だ」などと牽制しなければならないのは、米国、日本、カナダなどの民主主義の大国群が、台湾のオブザーバー参加を支持しているのを知っているからだ。
たとえば日本では菅義偉官房長官が九日の記者会見で次のように述べている。
「台湾は二〇〇九年以来、八年連続してWHO総会へのオブザーバー参加を実現しており、我が国は参加を一貫して支持している。世界的な公衆衛生危機対応の強化は不可欠であり、WHO総会に台湾が何らかの形で参加することが望ましい」

台湾の参加の必要性を訴えた菅官房長官
これを受け蔡英文総統は同日、ツイッターで日本語を使い、以下のように感謝を表した。
―――日本政府による心強いご支持に対して感謝したいと思います。我々台湾は「国際社会における保健と医療課題の解決に積極的に貢献したい」という態度を貫き、諦めずに頑張るつもりです。

日本に感謝した蔡英文総統のツイート
このように「心強いご支持」とまで書かれた日本政府だが、しかし「支持」の仕方にはまだまだ弱さがあるようだ。
この日菅氏は、記者団から「中国が圧力をかけているとの見方があるが」と質問されると、次のように答えているのだ。
「中国側が『一つの中国』の原則に基づいて関係問題の処理を堅持しているのは承知しているが、当事者間の直接の対話で平和的に解決されるべきだ」と。
外務省のHPによれば、「台湾に関する日本の立場」とは「台湾をめぐる問題が両岸の当事者間の直接の話し合いを通じて平和的に解決されることを希望しています」というものだが、この日もこうしたセリフが聞かれたのである。
要するに「一つの中国」原則を盾に、外国の台湾問題への関与を「内政干渉」だとして反撥する中国に配慮した「事勿れ主義」のセリフである。日本までもがこのような姿勢であれば、中国はいつまでも台湾に対し「外国に頼ろうとしても無駄である」とせせら笑い続けるだろう。
WHOが「一つの中国」の虚構を掲げて台湾を差別、迫害し、そしてそれを世界各国が見て見ぬふりをしているのだ。日本が真に行うべきは、そうした不条理、腐敗した状況を打破することではないだろうか。まずはWHOに対し、「一つの中国」原則を放棄させ、台湾参加問題への中国の不当な干渉を阻止することだ。
「公衆衛生危機対応の強化」に本気で取り組みたいというのであれば、中国及びその傀儡とは闘わなくてはいけないのだ。。
【過去の関連記事】
中国影響下のWHOー年次総会に台湾は参加できるか 17/05/01
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-3127.html
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WHOの台湾差別はここまで不条理‐そこで日本がやるべきこととは
世界保健機関(WHO)の年次総会が五月二十二日からスイス・ジュネーブで開かれるが、加盟国ではないながらも、八年間にわたってオブザーバー参加を果たして来た台湾には、今年は参加申請の期限である八日までにWHO事務局からの招請状は届かなかった。
これに関して日本ではメディア各社が中国による妨害の可能性を指摘しているが、間違いなく中国の仕業である。台湾政府は「中国の政治的圧力だ」と批判するが、それが正しい。
要するに昨年発足した台湾の民進党・蔡英文政権が、中国に迎合し続けた従来の国民党・馬英九政権と異なり、台湾を中国領土の一部とする「一つの中国」原則を認めていないため、中国は国際社会で孤立させ、これを揺さぶろうと狙っているのだ。
WHOのスポークスマンは九日、「申請は締め切られたが、議論は続いている」とした上で、「私の知る限り、“一つの中国”政策が国連公認の政策。台湾のWHO総会への参加はWHOが決められる問題ではない。中国はWHO加盟国であり、決定の全権がある」と述べている。要するに同機関は中国の政治的影響下に置かれているというわけだ。中国の政治工作の具として利用されているということもできる。

台湾の参加問題では中国に決定権があることを認めたWHOのスポ
ークスマン
そしてその中国自身は何を言っているか。同国の外交部報道官はその日の定例記者会見で次のように説明した。
―――台湾地区のWHO総会参加問題の上でWHO事務局は厳格に国連第二七五八号決議とWHO第二五・一号決議に従って「一つの中国」原則を遵守しており、世界の絶対的多数の国家が中国のこの問題に対する立場を理解し、支持している。「一つの中国」原則を認めて初めて、両岸(※台湾と中国)は台湾地区の参加問題を協議できるのであり、外国に頼ろうとしても無駄であるということは事実が証明している。

台湾排除の説明を行った中国外交部報道官。しかしそこには大きな欺瞞が
いかにも覇権主義国家らしい横暴なコメントと言える。
ここにおいて我々が注意しなければならないのは、中国やWHOが嘘をついているということだ。ここで言及される二つの決議は、決して「一つの中国」原則を認めるものではないのである。
■国連決議をも捏造するWHOの中国迎合
前者は一九七一年の第二十六回国連総会における決議だが、そこには次のようにある。
―――中華人民共和国政府の代表が中国の国連における唯一の合法的代表であり、中華人民共和国が国連安全保障理事会の五つの常任理事国の一つであることを承認する。
―――中華人民共和国のすべての権利が回復し、その政府の代表が国連における中国の国連組織における唯一の合法的代表であることを承認し、蔣介石の代表を、彼らが国連及びそれと関連する全ての機関で不法に占拠する場所から追放することを決定する。
後者は一九七二年の第二十五回WHO総会での決議で次の如し。
―――中華人民共和国のすべての権利が回復し、その政府の代表が国連における中国のWHOにおける唯一の合法的代表であることを承認し、蔣介石の代表をWHOで不法に占拠する場所から追放することを決定する。
このように、これら決議は「蔣介石」(=台湾に亡命する中華民国政府)と中華人民共和国政府の内、後者を「中国唯一の合法的代表」と認めるものではあるが、台湾を中華人民共和国の領土の一部と認めるものではないのだ。
しかし、それをそうと知りながらも中国は、これらが「一つの中国」原則を認めたものであるとの捏造宣伝を行い、そしてWHO事務局もそれに呼応しているのである。ここにおいて二千三百万の台湾人民の健康=基本的人権の大切さなど、彼らの眼中にはないようだ。
国連でも二〇〇七年、潘基文事務総長が第二七五八号決議を理由に、国連が「一つの中国」原則を認めていると表明したことがあったが、その後米国、日本、カナダなどの抗議を受け、その非を認めるに至っている。しかしWHOでは中国人のマーガレット・チャン事務局長が、「WHOは『一つの中国』原則を堅持する」と公言して憚らず、今日に至っているのである。
このようにいまのWHOは欺瞞に満ちている。本来の使命よりも中国の政治を優先しているというのが実態なのだ。
■日本政府はまだ中国の遠慮している
中国外交部の報道官は「世界の絶対的多数の国家」が「一つの中国」原則の立場を「理解し、支持している」と豪語し、自らの国際社会に対する影響力の大きさを誇示して見せたが、しかしその一方で台湾に対し、「外国に頼ろうとしても無駄だ」などと牽制しなければならないのは、米国、日本、カナダなどの民主主義の大国群が、台湾のオブザーバー参加を支持しているのを知っているからだ。
たとえば日本では菅義偉官房長官が九日の記者会見で次のように述べている。
「台湾は二〇〇九年以来、八年連続してWHO総会へのオブザーバー参加を実現しており、我が国は参加を一貫して支持している。世界的な公衆衛生危機対応の強化は不可欠であり、WHO総会に台湾が何らかの形で参加することが望ましい」

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これを受け蔡英文総統は同日、ツイッターで日本語を使い、以下のように感謝を表した。
―――日本政府による心強いご支持に対して感謝したいと思います。我々台湾は「国際社会における保健と医療課題の解決に積極的に貢献したい」という態度を貫き、諦めずに頑張るつもりです。

日本に感謝した蔡英文総統のツイート
このように「心強いご支持」とまで書かれた日本政府だが、しかし「支持」の仕方にはまだまだ弱さがあるようだ。
この日菅氏は、記者団から「中国が圧力をかけているとの見方があるが」と質問されると、次のように答えているのだ。
「中国側が『一つの中国』の原則に基づいて関係問題の処理を堅持しているのは承知しているが、当事者間の直接の対話で平和的に解決されるべきだ」と。
外務省のHPによれば、「台湾に関する日本の立場」とは「台湾をめぐる問題が両岸の当事者間の直接の話し合いを通じて平和的に解決されることを希望しています」というものだが、この日もこうしたセリフが聞かれたのである。
要するに「一つの中国」原則を盾に、外国の台湾問題への関与を「内政干渉」だとして反撥する中国に配慮した「事勿れ主義」のセリフである。日本までもがこのような姿勢であれば、中国はいつまでも台湾に対し「外国に頼ろうとしても無駄である」とせせら笑い続けるだろう。
WHOが「一つの中国」の虚構を掲げて台湾を差別、迫害し、そしてそれを世界各国が見て見ぬふりをしているのだ。日本が真に行うべきは、そうした不条理、腐敗した状況を打破することではないだろうか。まずはWHOに対し、「一つの中国」原則を放棄させ、台湾参加問題への中国の不当な干渉を阻止することだ。
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中国影響下のWHOー年次総会に台湾は参加できるか 17/05/01
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