日米が台湾を支え、中国の不当な外交謀略に対抗をーサントメ・プリンシペとの断交問題
2016/12/22/Thu
西アフリカ・ギニア湾に浮かぶ島国サントメ・プリンシペは現地時間の十二月二十日、台湾との断交を発表した。台湾の外交部は十二月二十一日との断交を発表した。中国とはいまだ国交を結んでいないが、しかし「一つの中国」原則を認める旨を表明した。

2014年、台湾総統の訪問を歓迎するサントメ・プリンシペの国民。「台湾を愛している」との
プラカードも見えるが・・・
中国は嬉しそうだ。同国外交部は「サントメ・プリンシペが『一つの中国』原則(台湾は中華人民共和国の一部)という正しい軌道に回帰したことを歓迎する」とコメントしている。
これにより台湾と外交関係を持つ国は二十一カ国となった。
これについて朝日新聞は「台湾の蔡英文総統とトランプ次期米大統領との電話会談などに中国は反発しており、背後で中国の意向が働いた可能性がある」と指摘。
日経新聞も「トランプ米次期大統領が台湾と中国がともに一つの中国に属するという「一つの中国」に疑問を呈するなか、中国が外交攻勢を強めている可能性がある」との見方を示す。
台湾の中興大學国際政治研究所の蔡明彦教授も、「中国はトランプ氏に今一度、一中政策を見直させようと、台湾海峡情勢や両岸関係に対する自らの影響力を見せ始めた。台湾に圧力を掛けることを通じてだ」と指摘する一方で、こう説明する。
「中国の台湾への外交圧力は長期的なもので、どの政党が政権を握っても一貫している。台湾事務弁公室は台湾訪問の観光客を減少させ、軍系統は軍用機に台湾周辺を飛行させ、そして今回は外交系統が我が友好国に断交させた。どれもが中国が続ける圧力のかけ方だ」
ちなみに中国の外交工作の一番の課題は国際社会で台湾を孤立させること。これを孤立無援の状態にさせて呑み込もうという戦略だ。
さて、何でも今回、サントメプリ・プリンシペは台湾に二億一千ドル(約二百五十万円)の支援を求めたが、それを今日日したため断交を決めたとか。
これについて台湾の李大維外交部長は「金のためなら形振り構わず、両岸双方に行ったり来たりしていた。そして巨額の支援を要求してくるとは。台湾は金銭ゲームをしない。あの額は十五万人の国家には天文学的な数字であるとしか言わない」と、この国を批判する。
侯清山外交部長によれば「もう一国との外交関係が黄信号」だそうだ。
しかし前出の蔡明彦氏はこう述べる。
「残りの二十一カ国とは外交関係の基礎である利益協力だけでなく、それらとの価値観の連結をも重視すべきだ。たとえばグッド・ガバナンスの価値観、経済発展、中小企業の発展、農業発展の経験などを紹介し、価値観を共有するパートナーになってもらうことが必要」
「もし利益だけを求めて両岸間をさまよう国なら、正直に言ってその国は価値観を共有できない。そのためそうした国との国交がなくなっても、国民はそれを受け止めるべきだ。その手の国におべっかを使っても金銭外交に陥るだけである」
そして次のように強調した。
「今後も断交は続くとしても、従来こうした圧力を受けるたび、台湾の民主社会の台湾に対する反感、そして主体意識はどんどん強まってきている」
実際にその通りだろう。金のかかるサントメ・プリンシペとの断交に清々したとする国民の声がネット上に溢れている。今更動揺はない。
台湾との有国交国はすべてが小国。その関係のほとんどは台湾の経済支援によって維持されているが、しかし台湾では早くから、「日米とさえ繋がっていれば、それらの国が奪われても台湾は大丈夫だ」との考えが広く持たれている。
言うまでもなく中国の脅威に曝される台湾の生存の後ろ盾は日米同盟である。
日米は今後さらに台湾を価値観を共有するパートナーであること認識し、それとの関係を深化させ、さらには世界の民主主義国家との協力も求めながら、中国が作り出す不条理な台湾の孤立状況を解消させていかなくてはならない。
日米が中心となり、国際社会における台湾の存在をサポートし続ければ、とりあえず台湾は安泰だろう。しかし逆に台湾が孤立し、中国に呑み込まれるような事態となれば、次は日本の存在が危殆に瀕することとなる。そう考えるべきだ。
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2014年、台湾総統の訪問を歓迎するサントメ・プリンシペの国民。「台湾を愛している」との
プラカードも見えるが・・・
中国は嬉しそうだ。同国外交部は「サントメ・プリンシペが『一つの中国』原則(台湾は中華人民共和国の一部)という正しい軌道に回帰したことを歓迎する」とコメントしている。
これにより台湾と外交関係を持つ国は二十一カ国となった。
これについて朝日新聞は「台湾の蔡英文総統とトランプ次期米大統領との電話会談などに中国は反発しており、背後で中国の意向が働いた可能性がある」と指摘。
日経新聞も「トランプ米次期大統領が台湾と中国がともに一つの中国に属するという「一つの中国」に疑問を呈するなか、中国が外交攻勢を強めている可能性がある」との見方を示す。
台湾の中興大學国際政治研究所の蔡明彦教授も、「中国はトランプ氏に今一度、一中政策を見直させようと、台湾海峡情勢や両岸関係に対する自らの影響力を見せ始めた。台湾に圧力を掛けることを通じてだ」と指摘する一方で、こう説明する。
「中国の台湾への外交圧力は長期的なもので、どの政党が政権を握っても一貫している。台湾事務弁公室は台湾訪問の観光客を減少させ、軍系統は軍用機に台湾周辺を飛行させ、そして今回は外交系統が我が友好国に断交させた。どれもが中国が続ける圧力のかけ方だ」
ちなみに中国の外交工作の一番の課題は国際社会で台湾を孤立させること。これを孤立無援の状態にさせて呑み込もうという戦略だ。
さて、何でも今回、サントメプリ・プリンシペは台湾に二億一千ドル(約二百五十万円)の支援を求めたが、それを今日日したため断交を決めたとか。
これについて台湾の李大維外交部長は「金のためなら形振り構わず、両岸双方に行ったり来たりしていた。そして巨額の支援を要求してくるとは。台湾は金銭ゲームをしない。あの額は十五万人の国家には天文学的な数字であるとしか言わない」と、この国を批判する。
侯清山外交部長によれば「もう一国との外交関係が黄信号」だそうだ。
しかし前出の蔡明彦氏はこう述べる。
「残りの二十一カ国とは外交関係の基礎である利益協力だけでなく、それらとの価値観の連結をも重視すべきだ。たとえばグッド・ガバナンスの価値観、経済発展、中小企業の発展、農業発展の経験などを紹介し、価値観を共有するパートナーになってもらうことが必要」
「もし利益だけを求めて両岸間をさまよう国なら、正直に言ってその国は価値観を共有できない。そのためそうした国との国交がなくなっても、国民はそれを受け止めるべきだ。その手の国におべっかを使っても金銭外交に陥るだけである」
そして次のように強調した。
「今後も断交は続くとしても、従来こうした圧力を受けるたび、台湾の民主社会の台湾に対する反感、そして主体意識はどんどん強まってきている」
実際にその通りだろう。金のかかるサントメ・プリンシペとの断交に清々したとする国民の声がネット上に溢れている。今更動揺はない。
台湾との有国交国はすべてが小国。その関係のほとんどは台湾の経済支援によって維持されているが、しかし台湾では早くから、「日米とさえ繋がっていれば、それらの国が奪われても台湾は大丈夫だ」との考えが広く持たれている。
言うまでもなく中国の脅威に曝される台湾の生存の後ろ盾は日米同盟である。
日米は今後さらに台湾を価値観を共有するパートナーであること認識し、それとの関係を深化させ、さらには世界の民主主義国家との協力も求めながら、中国が作り出す不条理な台湾の孤立状況を解消させていかなくてはならない。
日米が中心となり、国際社会における台湾の存在をサポートし続ければ、とりあえず台湾は安泰だろう。しかし逆に台湾が孤立し、中国に呑み込まれるような事態となれば、次は日本の存在が危殆に瀕することとなる。そう考えるべきだ。
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