ジャッキーチェンと中共の低俗な文化侵略
2016/09/23/Fri
国民党独裁時代の台湾で、「中華文化」の教育宣伝基地として開設された台北の故宮博物院だが、その南院が南部の嘉義県で十二月二十八日にオープン。開幕式には当時の馬英九総統が出席したが、それと肩を並べて姿を見せたのが香港の俳優、ジャッキー・チェンだった。

ジャッキーチェンが十二支の首像を台湾の故宮博物院南院に贈ると、同国では中共の謀略だと警戒された
日本では好感度の高いジャッキー・チェンだが、台湾では傲慢で無礼な中国人であるとのマイナスイメージも広く持たれている。
脱中国化・台湾本土化が進んだ民進党の陳水扁総統時代、中華思想の観点から台湾侮辱の発言を繰り返したためだ。台湾で散々批判されたため、一度は「台湾へ行かない」と宣言したが、中華思想の国民党の馬英九政権が発足するや、再びノコノコやって来るようになったわけである。
その彼が開幕式に呼ばれたのは、北京の円明園にあった十二支の首像(円明園十二生肖獣首銅像)を寄贈したからだ。
もちろんレプリカだが、南院の準備顧問を務めた謝東哲・台湾陶芸協会理事長によれば、「世界的な博物館の感覚で言えば、あのような最近の模造品を置くべきではない。芸術市場価値はゼロだから」と批判された代物。
実はこれらはジャッキー・チェン主演の中国映画「ライジング・サン」で使用された模造品だったのだ。
それでも南院はそれらを屋外に展示した。そして馬英九はジャッキー・チェンに案内されながら、そんなものを一所懸命鑑賞して歩いたのだから笑止千万だ。

馬英九総統に「作品」を案内するジャッキーチェン
これに対して良識ある国民は、馬英九とは逆の反応を示した。
つまり中国人民政治協商会議の委員でもあるジャッキー・チェンの反台湾工作の臭いを嗅ぎ取っていたのだ。要するに台湾人を中国に取り込むための統一戦線工作(統戦)を進めていると。
南院は「中華文化」ではなく、アジアの多様な文化や台湾文化をテーマにしている。そこでジャッキーチェン(=中国)は、そうした文化の多様性を強調したがる台湾の民主化の流れを牽制しようと、「中華」の楔を打ち込むように、あんなものを押し付けて来たのではないか。そうした「文化統戦」「文化侵略」を国民は警戒したのだ。
参照:台湾の敵ジャッキー・チェンの統一戦線工作に台湾人が抗議行動 15/12/31
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2726.html
それでも当時の馮明珠・故宮院長(閣僚)は、「素晴しい芸術品だ。これらを見ても統戦は受けない」ととぼけてみせたのは、この人物が香港生まれの在台中国人だからだろう。彼女自身がすでに中国の統戦を受けていたようにも見える(それから半年後の政権交代で、彼女は中国の北京故宮研究院顧問に就任。現在争議を呼んでいるところだ)。

台湾独立運動グループ「台湾国弁公室」メンバーが抗議のペンキを。全国から拍手を浴びた
中共と中華民族主義で結ばれながら台湾の中国化(中華文化の再興)を目指したのが馬英九政権である。馬英九や馮明珠が、民族主義の宣伝の具として、あんなガラクタを喜んでも不思議ではない。
ところがそうした中、五月に政権交代が行われたのである。現故宮院長の林正義は就任以来、この問題で専門家の意見を聞き続けてきた。そして九月二十三日、立法院教育文化委員会で、首像を九月末に撤去することを明らかにした。
「芸術界は公共的な芸術とは見ておらず、コレクター達も芸術性に欠けているとの意見」だからだという。
これについて香港の親中メディア、星島日報は「民進党が政権を握って以来、脱中国化の動きが不断に見られる!」と批判。併せて次のようなジャッキー・チェンサイドのコメントを取り上げた。
「私達が寄贈は、文明尊重、文化保護の姿勢を示すため。だが故宮の文明尊重、文化保護の姿勢がこれと異なるなら、私達はそれを尊重する」
何となく台湾を見下すような物言いだ。「文明尊重、文化保護」とはご立派だが、あのような低俗なガラクタのどこが文明で文化なのだろう。
このように見れば、中国の「文化統戦」「文化侵略」が実に中身なき低俗なものかがわかるだろう。日本に押し付けて来る反日の歴史観もその一種なのだ。
こうしたものは笑い飛ばせばすむものだが、一たび親中勢力がこのようなものを仰々しく受け入れてしまうと、今回の台湾でのように、不必要な混乱が生じてしまう訳なのだ。
【過去の関連記事】
「台湾の敵」と憎まれる俳優ジャッキー・チェンの「黒心」/今度は台北で中国軍歌手を応援か 09/11/03
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-938.html
ジャッキー・チェンが東日本大震災の被災地を侮辱 13/10/27
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2235.html
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■Taiwan is not Chinese Taipei! 2020東京五輪「台湾」正名集会
~「チャイニーズタイペイ」ではなく「台湾」の名で台湾選手団を迎えたい!~

オリンピック競技界には「チャイニーズタイペイ」(中国領台北)の名義でしか参加が許されない台湾選手団。これは「一つの中国」という政治宣伝を受け入れた国際五輪委員会(IOC)による台湾への不当な扱いであり、政治的な差別を禁止するIOC憲章に違反するものです。そのため台湾国内では現在、「台湾」への呼称変更を求める声が高まりを見せています。
そこで日本においても、私達がそれと提携し、2020年東京五輪では台湾選手団を「台湾」の名で迎え入れるよう、IOC並びに東京五輪組織委員会、日本政府、東京都、日本五輪委員会(JOC)などに訴えるべく、下記の要領で集会を開催します。
集会を開く催日は10月10日。1964年の東京五輪記念日(体育の日)です。あの大会の盛大さは日本の誇りとなりましたが、2020年もまた、一切の差別なき世界に誇れる大会にしたいと思うのです!
奮ってのご参加をお待ち申し上げます。
日時:10月10日(月/祝) 18時30分~20時30分
場所:文京区民センター 2―A会議室 (東京都文京区本郷4−15−14)
(交通)
都営三田線・大江戸線「春日駅」徒歩2分
東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」徒歩5分
JR「水道橋駅」東口徒歩15分
登壇(50音順・9月22日現在)
イリハムマハムティ(日本ウイグル協会会長)
王紹英(在日台湾同郷会副会長)
土屋敬之(前東京都議会議員)
永山英樹(台湾研究フォーラム会長)
三浦小太郎(アジア自由民主連帯協議会事務局長)
水島総(日本文化チャンネル桜代表)
山際澄夫(ジャーナリスト)
吉田康一郎(前東京都議会議員)
司会
謝恵芝(ジャーナリスト)
参加費:無料
主催:台湾研究フォーラム(台湾研究論壇)
メール twkenkyuforum@yahoo.co.jp
電話080-7796-6353

ジャッキーチェンが十二支の首像を台湾の故宮博物院南院に贈ると、同国では中共の謀略だと警戒された
日本では好感度の高いジャッキー・チェンだが、台湾では傲慢で無礼な中国人であるとのマイナスイメージも広く持たれている。
脱中国化・台湾本土化が進んだ民進党の陳水扁総統時代、中華思想の観点から台湾侮辱の発言を繰り返したためだ。台湾で散々批判されたため、一度は「台湾へ行かない」と宣言したが、中華思想の国民党の馬英九政権が発足するや、再びノコノコやって来るようになったわけである。
その彼が開幕式に呼ばれたのは、北京の円明園にあった十二支の首像(円明園十二生肖獣首銅像)を寄贈したからだ。
もちろんレプリカだが、南院の準備顧問を務めた謝東哲・台湾陶芸協会理事長によれば、「世界的な博物館の感覚で言えば、あのような最近の模造品を置くべきではない。芸術市場価値はゼロだから」と批判された代物。
実はこれらはジャッキー・チェン主演の中国映画「ライジング・サン」で使用された模造品だったのだ。
それでも南院はそれらを屋外に展示した。そして馬英九はジャッキー・チェンに案内されながら、そんなものを一所懸命鑑賞して歩いたのだから笑止千万だ。

馬英九総統に「作品」を案内するジャッキーチェン
これに対して良識ある国民は、馬英九とは逆の反応を示した。
つまり中国人民政治協商会議の委員でもあるジャッキー・チェンの反台湾工作の臭いを嗅ぎ取っていたのだ。要するに台湾人を中国に取り込むための統一戦線工作(統戦)を進めていると。
南院は「中華文化」ではなく、アジアの多様な文化や台湾文化をテーマにしている。そこでジャッキーチェン(=中国)は、そうした文化の多様性を強調したがる台湾の民主化の流れを牽制しようと、「中華」の楔を打ち込むように、あんなものを押し付けて来たのではないか。そうした「文化統戦」「文化侵略」を国民は警戒したのだ。
参照:台湾の敵ジャッキー・チェンの統一戦線工作に台湾人が抗議行動 15/12/31
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それでも当時の馮明珠・故宮院長(閣僚)は、「素晴しい芸術品だ。これらを見ても統戦は受けない」ととぼけてみせたのは、この人物が香港生まれの在台中国人だからだろう。彼女自身がすでに中国の統戦を受けていたようにも見える(それから半年後の政権交代で、彼女は中国の北京故宮研究院顧問に就任。現在争議を呼んでいるところだ)。

台湾独立運動グループ「台湾国弁公室」メンバーが抗議のペンキを。全国から拍手を浴びた
中共と中華民族主義で結ばれながら台湾の中国化(中華文化の再興)を目指したのが馬英九政権である。馬英九や馮明珠が、民族主義の宣伝の具として、あんなガラクタを喜んでも不思議ではない。
ところがそうした中、五月に政権交代が行われたのである。現故宮院長の林正義は就任以来、この問題で専門家の意見を聞き続けてきた。そして九月二十三日、立法院教育文化委員会で、首像を九月末に撤去することを明らかにした。
「芸術界は公共的な芸術とは見ておらず、コレクター達も芸術性に欠けているとの意見」だからだという。
これについて香港の親中メディア、星島日報は「民進党が政権を握って以来、脱中国化の動きが不断に見られる!」と批判。併せて次のようなジャッキー・チェンサイドのコメントを取り上げた。
「私達が寄贈は、文明尊重、文化保護の姿勢を示すため。だが故宮の文明尊重、文化保護の姿勢がこれと異なるなら、私達はそれを尊重する」
何となく台湾を見下すような物言いだ。「文明尊重、文化保護」とはご立派だが、あのような低俗なガラクタのどこが文明で文化なのだろう。
このように見れば、中国の「文化統戦」「文化侵略」が実に中身なき低俗なものかがわかるだろう。日本に押し付けて来る反日の歴史観もその一種なのだ。
こうしたものは笑い飛ばせばすむものだが、一たび親中勢力がこのようなものを仰々しく受け入れてしまうと、今回の台湾でのように、不必要な混乱が生じてしまう訳なのだ。
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そこで日本においても、私達がそれと提携し、2020年東京五輪では台湾選手団を「台湾」の名で迎え入れるよう、IOC並びに東京五輪組織委員会、日本政府、東京都、日本五輪委員会(JOC)などに訴えるべく、下記の要領で集会を開催します。
集会を開く催日は10月10日。1964年の東京五輪記念日(体育の日)です。あの大会の盛大さは日本の誇りとなりましたが、2020年もまた、一切の差別なき世界に誇れる大会にしたいと思うのです!
奮ってのご参加をお待ち申し上げます。
日時:10月10日(月/祝) 18時30分~20時30分
場所:文京区民センター 2―A会議室 (東京都文京区本郷4−15−14)
(交通)
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東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」徒歩5分
JR「水道橋駅」東口徒歩15分
登壇(50音順・9月22日現在)
イリハムマハムティ(日本ウイグル協会会長)
王紹英(在日台湾同郷会副会長)
土屋敬之(前東京都議会議員)
永山英樹(台湾研究フォーラム会長)
三浦小太郎(アジア自由民主連帯協議会事務局長)
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山際澄夫(ジャーナリスト)
吉田康一郎(前東京都議会議員)
司会
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