パラリンピックで台湾イジメ/スポーツの政治利用を繰り返す中国を放置して好いのか
2016/09/21/Wed
リオ・パラリンピックから帰国した台湾選手団が総九月二十日、蔡英文総統を訪問。その際に陳李綢総団長が語ったのが、「チャイニーズタイペイ」の呼称の押し付けだけでは飽き足らない中国の、台湾に対する更なる嫌がらせ事件だった。

帰国した選手団を労う蔡英文総統だが、この場で明らかになったのは中国の横暴だった
台湾選手団が出発する二週間前に国際パラリンピック委員会(IPC)を通じ、選手のユニフォームの左胸のワッペンを変えろと要求する書簡を送って来たというのだ。

中国からの嫌がらせ事件を報告する陳李綢総団長
問題のワッペンはチャイニーズタイペイ・パラリンピック旗の徽章。使用を禁じられている台湾(中華民国)国旗の代用である。梅花を象った外枠の内側に青天白日とIPCのロゴが描かれている。
ちなみに「青天白日」とは青地に白い太陽のデザイン。中華民国旗の左上のあれである。
中華民国徽や国民党徽にも用いられているが、それらは丸枠の青天白日。パラリンピック旗の徽章のそれも丸枠のものだ。

さまざまな青天白日。右から国民党徽、国徽、チャイニ―ズタイペイ五輪委員会徽。それぞれデザインが少し異なる
ただこれらはそれぞれ微妙な違いがある。国徽は白日の光線が外枠に接していないが、党徽は接している。
一方、パラリンピック旗のそれは光線が外枠に届かず、国徽とよく似ているが、青地に占める白日の比率が微妙に変えられている。つまりそこまで徹底して「中華民国」の要素が排除されているわけなのだが・・・。

チャイニーズタイペイ・パラリンピック旗。青天白日は党徽より国徽に近い
中国が要求したのは、「国」を思わせる要素の更なる排除だった。その青天白日を国徽だと断定し、党徽に変更しろと迫ったのである。
一般の台湾国民も同様のようだが、国徽と党徽の細かな違いなど、それまで陳李綢氏は知らなかったらしい。
だがそうした些細なことも、中国は台湾側を委縮させる言いがかりの材料として見逃さなかったようだ。
IPCから「どう対処するのか」と聞かれた代表団は、開幕の前日になってワッペンを剥すとの苦渋の決断を下した。もしそうしなければ、選手が出場を拒否される可能性があったからだという。
入場式の映像を見ると、確かに選手はワッペンを付けていない。
もっともその日、ワッペンと同じデザインの旗は掲げられた。何しろ旗はIPC公認のものであり、嫌がらせターゲットにはしにくかったということだろうか。

入場式での台湾選手団。旗は掲げられたが、同デザインのワッペンはユニフォームから外されている
いずれにせよ、ワッペンという細かなところで突っつく陰湿な嫌がらせであった。
「こうした抗議は今回が初めて。政治的圧力をはっきり感じた」と振り返る陳李綢氏。「政治問題化は望まないが、中国が今後も圧力を掛けて来るかが心配。五輪委員会には国徽と党徽のどちらを使うかはっきりさせてほしい」と訴えた。
ただ、こうした「政治問題化したくない」とのスポーツ界の「事勿れ主義」が、かえって国際スポーツ競技会を「政治」利用する(効果絶大なる「一つの中国」の宣伝の場として利用する)中国をますます増長させるのである。
事件のあらましを知った蔡英文氏は、状況を確認の上、主催者と中国に抗議を行うよう政府に指示したという。
問題はこうした中国の横暴さを放置し続ける国際社会だろう。
台湾では、「チャイニーズタイペイ」は「中華台北」と漢語訳されている。国民党サイドは「中華」は「中華民国」を指すなどとして国民を納得させてきたが、それが全く事実に反していることは、今回の事件からも明らかだ。
中国の政治的影響力が及ぶ国際スポーツ界における「チャイナ」とは「中華人民共和国」以外になく、「チャイニーズタイペイ」は「中華人民共和国領台北」以外を意味しないのである。
このような侵略主義者の政治宣伝を、どうして世界は受け入れてしまうのか。何度も繰り返すが、台湾圧迫を見て見ぬふりをする事勿れ主義が一番いけない。
【過去の関連記事】
パラリンピックに思う台湾の屈辱―各国は中国の横暴をなぜ許す(附:台湾チャンネル関連報道動画) 16/09/12
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2952.html
■Taiwan is not Chinese Taipei! 2020東京五輪「台湾」正名集会(10・10集会)
~2020年東京五輪では「チャイニーズタイペイ」ではなく「台湾」に!~
日時:10月10日(月/祝) 18時30分~20時30分
場所:文京区民センター 2―A会議室
(東京都文京区本郷4−15−14)
主催:台湾2020東京(集会事務局・台湾研究フォーラム)
※日本人、台湾人の識者が多数登壇予定。内容の詳細は後日
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■「台湾2020東京」アクション
ホームページ http://taiwan2020tokyo.org
メールマガジン http://melma.com/backnumber_199142/
お問い合わせ info@taiwan2020tokyo.org
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ダウンロードは以下で
http://taiwan2020tokyo.org/flyer/taiwan2020tokyo_201608.pdf
※大量に配布する場合は「台湾2020東京」までご一報を。

帰国した選手団を労う蔡英文総統だが、この場で明らかになったのは中国の横暴だった
台湾選手団が出発する二週間前に国際パラリンピック委員会(IPC)を通じ、選手のユニフォームの左胸のワッペンを変えろと要求する書簡を送って来たというのだ。

中国からの嫌がらせ事件を報告する陳李綢総団長
問題のワッペンはチャイニーズタイペイ・パラリンピック旗の徽章。使用を禁じられている台湾(中華民国)国旗の代用である。梅花を象った外枠の内側に青天白日とIPCのロゴが描かれている。
ちなみに「青天白日」とは青地に白い太陽のデザイン。中華民国旗の左上のあれである。
中華民国徽や国民党徽にも用いられているが、それらは丸枠の青天白日。パラリンピック旗の徽章のそれも丸枠のものだ。

さまざまな青天白日。右から国民党徽、国徽、チャイニ―ズタイペイ五輪委員会徽。それぞれデザインが少し異なる
ただこれらはそれぞれ微妙な違いがある。国徽は白日の光線が外枠に接していないが、党徽は接している。
一方、パラリンピック旗のそれは光線が外枠に届かず、国徽とよく似ているが、青地に占める白日の比率が微妙に変えられている。つまりそこまで徹底して「中華民国」の要素が排除されているわけなのだが・・・。

チャイニーズタイペイ・パラリンピック旗。青天白日は党徽より国徽に近い
中国が要求したのは、「国」を思わせる要素の更なる排除だった。その青天白日を国徽だと断定し、党徽に変更しろと迫ったのである。
一般の台湾国民も同様のようだが、国徽と党徽の細かな違いなど、それまで陳李綢氏は知らなかったらしい。
だがそうした些細なことも、中国は台湾側を委縮させる言いがかりの材料として見逃さなかったようだ。
IPCから「どう対処するのか」と聞かれた代表団は、開幕の前日になってワッペンを剥すとの苦渋の決断を下した。もしそうしなければ、選手が出場を拒否される可能性があったからだという。
入場式の映像を見ると、確かに選手はワッペンを付けていない。
もっともその日、ワッペンと同じデザインの旗は掲げられた。何しろ旗はIPC公認のものであり、嫌がらせターゲットにはしにくかったということだろうか。

入場式での台湾選手団。旗は掲げられたが、同デザインのワッペンはユニフォームから外されている
いずれにせよ、ワッペンという細かなところで突っつく陰湿な嫌がらせであった。
「こうした抗議は今回が初めて。政治的圧力をはっきり感じた」と振り返る陳李綢氏。「政治問題化は望まないが、中国が今後も圧力を掛けて来るかが心配。五輪委員会には国徽と党徽のどちらを使うかはっきりさせてほしい」と訴えた。
ただ、こうした「政治問題化したくない」とのスポーツ界の「事勿れ主義」が、かえって国際スポーツ競技会を「政治」利用する(効果絶大なる「一つの中国」の宣伝の場として利用する)中国をますます増長させるのである。
事件のあらましを知った蔡英文氏は、状況を確認の上、主催者と中国に抗議を行うよう政府に指示したという。
問題はこうした中国の横暴さを放置し続ける国際社会だろう。
台湾では、「チャイニーズタイペイ」は「中華台北」と漢語訳されている。国民党サイドは「中華」は「中華民国」を指すなどとして国民を納得させてきたが、それが全く事実に反していることは、今回の事件からも明らかだ。
中国の政治的影響力が及ぶ国際スポーツ界における「チャイナ」とは「中華人民共和国」以外になく、「チャイニーズタイペイ」は「中華人民共和国領台北」以外を意味しないのである。
このような侵略主義者の政治宣伝を、どうして世界は受け入れてしまうのか。何度も繰り返すが、台湾圧迫を見て見ぬふりをする事勿れ主義が一番いけない。
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日時:10月10日(月/祝) 18時30分~20時30分
場所:文京区民センター 2―A会議室
(東京都文京区本郷4−15−14)
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※日本人、台湾人の識者が多数登壇予定。内容の詳細は後日
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