尖閣―戦いを恐れれば中国が喜ぶ
2016/08/08/Mon
■中国エスカレートーこれでは南支那海の二の舞い
中国の海警船や大量の漁船群が八月五日以降、尖閣諸島の領海や接続水域に侵入している。七日に確認された海警船は前日より六隻多い過去最多の十三隻。その内四隻が領海を侵犯した。

8月7日も中国の海警船や漁船群が
このように中国は挑発行動をエスカレートさせるばかり。日本側の度重なる抗議も虚しい。
中国の外務省などは六日、次の如きコメントを発して日本を牽制した。
―――中国の釣魚島問題における立場は明確で一貫している。釣魚島及びその付属島嶼は中国の固有領土で、中国は上述の島嶼及びその近海に対して争うことのできない主権を擁している。
こうした中国の主張は、実は中国政府自身が一番よく知っているように、たんなる根拠なきでっち上げである。しかしだからといってそれを侮ることは許されない。すでに今回のように、武力を背景にその主張を押し付けてきているのだから。
仲裁判決も歯が立たない南支那海情勢の二の舞いとなることも予想される。
■対等な立場での日中関係の改善は目下不可能
中国外務省のコメントは更に続く。
―――中国は妥当に関連海域の事態を制御する措置を採っているところだ。我々は、日本が双方の関連て原則的共通認識の精神を守り、連姓の眼前の事態に向き合い、情勢を緊張させ、複雑化させるいかなる行動にも出ないよう強烈に希望する。
この「原則的共通認識」とは何か。中国はそれがまるで金科玉条であるかの如く、一方的にそんな厳かな呼び方をするが、実際には二〇一四年の日中外務省間の両国関係改善に向けた話し合いでの合意事項のこと。今回はそれの以下の部分を指しているのだろう。
「双方は、尖閣諸島等東シナ海の海域において近年緊張状態が生じていることについて異なる見解を有していると認識し、対話と協議を通じて、情勢の悪化を防ぐとともに、危機管理メカニズムを構築し、不測の事態の発生を回避することで意見の一致をみた」
しかしこのような合意がなされたからと言って、なぜ中国による「情勢悪化」は許されるというのか。そしてそうした情勢を、なぜ日本は受け入れなければならないのか。
要するに日本は中国に従属し、その行動に対して抵抗するなと訴えているのである。日中両国が対等な立場で関係改善を行うことは、すでに不可能な状況になっているということだろう。
■「力の圧迫に屈するな」と訴える産経社説は正しい
産経新聞は八日の社説で次のように訴えている。
―――公船と大漁船団は、明らかに意図的に連携している。侵略の一歩手前の事態ととらえるべきだ。その先に起きることを想定し、備えなければなるまい。
―――軍艦を白ペンキで塗り替えた武装公船と大漁船団に紛れ込んだ偽装漁船の組み合わせで、尖閣占領の訓練をしているかもしれない。そうした視点が必要である。
―――南シナ海で中国軍は、ベトナムを攻撃してパラセル(西沙)諸島などを奪った。スプラトリー(南沙)諸島の岩礁の占拠に「漁民」を利用してきた。中国が現実にとってきた行動を知り、最悪の事態に備えるべきだ。
ここにあるように、最早日本は「最悪の事態に備えるべき」状況に立ち至っているわけなのだ。
そこで社説は「安倍晋三政権は、力による圧迫に屈せず、尖閣諸島を守り抜く具体的方策をとらねばならない」と訴える。
その「方策」とは、尖閣の「自衛隊を含め有人化」であり、中国の尖閣占領に当たっての「自衛隊の果敢な反撃」などだ。
実際に日本側が「守り抜く」との覚悟を固めなければ、とても守り抜けない情勢。社説の主張は正しいと思う。
■中国が歓迎する鳥越俊太郎流の厭戦感情
ところで、新華社が七月二十九日の報道によれば、先日東京都知事選挙に立候補した鳥越俊太郎氏は、かつて次のように発言したことがあるそうだ。
「もし(日本が)自衛隊を出せば人が死ぬ。それなら尖閣諸島(釣魚島)は中国に渡した方が好い」
中新社、人民日報など複数の御用メディアも一斉に転載するなど、中国はこの発言がとてもお気に召したようだ。
それはそうだろう。あの国の今回の横暴な振る舞いには、日本の左翼勢力を動かし、国内の厭戦気分(反日反米媚中)を煽らせようとの目的もあるからだ。
六、七日の全国紙を見ると、今回のような重大問題を社説で取り上げたのは残念ながら産経のみ。他紙がそれをしないのはなぜか。
反日反米で媚中傾向の左翼紙などは、安保法制の反対キャンペーンにだけは躍起となるのだが…。
中国批判は国民の国防意識を高めかねず、できるかぎり騒ぎたくないと躊躇っているのか。
【過去の関連記事】
尖閣で中国が過激化―最早通じぬ「棚上げ」の主張 16/08/07
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2916.html
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中国の海警船や大量の漁船群が八月五日以降、尖閣諸島の領海や接続水域に侵入している。七日に確認された海警船は前日より六隻多い過去最多の十三隻。その内四隻が領海を侵犯した。

8月7日も中国の海警船や漁船群が
このように中国は挑発行動をエスカレートさせるばかり。日本側の度重なる抗議も虚しい。
中国の外務省などは六日、次の如きコメントを発して日本を牽制した。
―――中国の釣魚島問題における立場は明確で一貫している。釣魚島及びその付属島嶼は中国の固有領土で、中国は上述の島嶼及びその近海に対して争うことのできない主権を擁している。
こうした中国の主張は、実は中国政府自身が一番よく知っているように、たんなる根拠なきでっち上げである。しかしだからといってそれを侮ることは許されない。すでに今回のように、武力を背景にその主張を押し付けてきているのだから。
仲裁判決も歯が立たない南支那海情勢の二の舞いとなることも予想される。
■対等な立場での日中関係の改善は目下不可能
中国外務省のコメントは更に続く。
―――中国は妥当に関連海域の事態を制御する措置を採っているところだ。我々は、日本が双方の関連て原則的共通認識の精神を守り、連姓の眼前の事態に向き合い、情勢を緊張させ、複雑化させるいかなる行動にも出ないよう強烈に希望する。
この「原則的共通認識」とは何か。中国はそれがまるで金科玉条であるかの如く、一方的にそんな厳かな呼び方をするが、実際には二〇一四年の日中外務省間の両国関係改善に向けた話し合いでの合意事項のこと。今回はそれの以下の部分を指しているのだろう。
「双方は、尖閣諸島等東シナ海の海域において近年緊張状態が生じていることについて異なる見解を有していると認識し、対話と協議を通じて、情勢の悪化を防ぐとともに、危機管理メカニズムを構築し、不測の事態の発生を回避することで意見の一致をみた」
しかしこのような合意がなされたからと言って、なぜ中国による「情勢悪化」は許されるというのか。そしてそうした情勢を、なぜ日本は受け入れなければならないのか。
要するに日本は中国に従属し、その行動に対して抵抗するなと訴えているのである。日中両国が対等な立場で関係改善を行うことは、すでに不可能な状況になっているということだろう。
■「力の圧迫に屈するな」と訴える産経社説は正しい
産経新聞は八日の社説で次のように訴えている。
―――公船と大漁船団は、明らかに意図的に連携している。侵略の一歩手前の事態ととらえるべきだ。その先に起きることを想定し、備えなければなるまい。
―――軍艦を白ペンキで塗り替えた武装公船と大漁船団に紛れ込んだ偽装漁船の組み合わせで、尖閣占領の訓練をしているかもしれない。そうした視点が必要である。
―――南シナ海で中国軍は、ベトナムを攻撃してパラセル(西沙)諸島などを奪った。スプラトリー(南沙)諸島の岩礁の占拠に「漁民」を利用してきた。中国が現実にとってきた行動を知り、最悪の事態に備えるべきだ。
ここにあるように、最早日本は「最悪の事態に備えるべき」状況に立ち至っているわけなのだ。
そこで社説は「安倍晋三政権は、力による圧迫に屈せず、尖閣諸島を守り抜く具体的方策をとらねばならない」と訴える。
その「方策」とは、尖閣の「自衛隊を含め有人化」であり、中国の尖閣占領に当たっての「自衛隊の果敢な反撃」などだ。
実際に日本側が「守り抜く」との覚悟を固めなければ、とても守り抜けない情勢。社説の主張は正しいと思う。
■中国が歓迎する鳥越俊太郎流の厭戦感情
ところで、新華社が七月二十九日の報道によれば、先日東京都知事選挙に立候補した鳥越俊太郎氏は、かつて次のように発言したことがあるそうだ。
「もし(日本が)自衛隊を出せば人が死ぬ。それなら尖閣諸島(釣魚島)は中国に渡した方が好い」
中新社、人民日報など複数の御用メディアも一斉に転載するなど、中国はこの発言がとてもお気に召したようだ。
それはそうだろう。あの国の今回の横暴な振る舞いには、日本の左翼勢力を動かし、国内の厭戦気分(反日反米媚中)を煽らせようとの目的もあるからだ。
六、七日の全国紙を見ると、今回のような重大問題を社説で取り上げたのは残念ながら産経のみ。他紙がそれをしないのはなぜか。
反日反米で媚中傾向の左翼紙などは、安保法制の反対キャンペーンにだけは躍起となるのだが…。
中国批判は国民の国防意識を高めかねず、できるかぎり騒ぎたくないと躊躇っているのか。
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尖閣で中国が過激化―最早通じぬ「棚上げ」の主張 16/08/07
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