中国人が怒った「頑張れ日本」の日台連帯集会
2016/02/14/Sun
一月十六日に投開票が行われた台湾総統選挙に関し、世界が着目したのは、台湾併呑を目指す中国の傀儡化が進む国民党が勝つか、台湾は主権国家であると強調し、中国から「台独」(台湾独立)勢力と警戒される民進党が勝つかだった。
結果的には後者が勝利を収め、五月には民進党が国民党から政権を引き継ぐことになったが、この後の焦点は中国がこの新政権にどう向き合うかへと移行するだろう。あの国の所謂「台独」勢力への憎悪はただごとではないのだから。
さて、その選挙に先立つ一月十日、都内では主権独立国家、民主主義国家としての台湾への日本人の支持を表明する「頑張れ台湾としようと訴える「頑張れ台湾!日台連帯国民集会」が開かれた。

中国愛国主義の掲示板に「頑張れ日本」の「日台連帯集会」の模様が
主催は我々「頑張れ日本!全国行動委員会」。こうした日台友情の志を示す対象は日本、台湾、そして中国だった。
当日はインターネット中継があったため、幸い台湾ではネットユーザー、マスメディアの注目を受けることとなり、その好意的反応は我々の予想をはるかに上回るものだった。
一方、中国ではどうだったか。台湾メディアが報じることで、情報はあの国にも届くわけだが、マスメディアは取り上げなかった模様。
日本人の台湾との連帯の志を中国人に知らしめてほしいと願っていた我々は少し残念だったが、その代わりに、あるレポートが複数の愛国主義の掲示板に載った。
タイトルは「安倍が張り合い/倭寇が台独を応援し“台湾は中華台北ではない”と」
たとえばそこにはこんなことが書いてある。
―――頑張れ日本!全国行動委員会は長期にわたって台湾政治に関心を持ち、台湾が独自の国家を建立することに支持を表明して来た。
―――この集会では「台湾頑張れ。台湾は台湾人の国家」「日本人は台湾の民主、自由、独立を支持する」「台湾魂」「台湾の学生は立ち上がり中国の台湾侵略を阻止した」といった大きな看板が高く掲げられた。またネット中継も行われ、大勢の在日台湾人や日本人が壇上で演説を行った。ある日本人は「東日本大震災での台湾からの援助に感謝する」と述べるとともに、「在日台湾人は必ず帰国して投票を。特に若者は自国の未来に責任を負うべきだ」とアピールした。
―――集会には三百人近くが参加。「台湾は台湾。中華台北ではない」と書かれた中国語のプラカードを身に付けていた。(※「中華台北」とは「チャイニーズタイペイ」を漢訳)
―――集会は「台独」イデオロギーが濃厚であり、選挙前の敏感な時期だけに話題を呼んでいる。
このような感じだ。奇妙なことに、取り立てて我々を批判する言辞は見られないのである。
しかしそれはそのはずだった。
これは台湾の最大ニュースサイト「ETtoday 東森新聞雲」が報道した「“台湾は中華台北ではない!” 日本人が渋谷で横断幕を広げ台湾の民主自由を応援」と題する報道記事の書き写しだったのである。異なるのはタイトルだけで、コピーは掲載写真にまで及んでいる。
好い加減なものである。しかしこのように、日本人が「台独」支持の声を上げたとの事実を伝えること自体が、中国人にとっては立派な日本批判になるのだろう。これだけで充分に中国ネットユーザーの怒りを煽ることができるだろう。ネット警察もこれを取り締まってはいないようだし。

本文も写真も台湾の記事のコピーだったが…
中国人がタイトルを「安倍が張り合い/倭寇が台独を応援し“台湾は中華台北ではない”と」などと書き換えたのも興味深い。なぜならそこに、中国人特有の感情表現が込められているからだ。
たとえば「倭寇」。これは中国には向かう日本人に対する蔑称だ。ちなみに中国人は、「台独」勢力は日本統治時代の教育の悪影響で自らが中華民族であることを忘れているとの極め付けから、台湾人意識の強い台湾人をも「倭寇」と呼ぶことがある。
それから、本文に安倍晋三首相への言及がないにもかかわらず、「安倍が張り合い」と書いた意図も明白である。
安倍政権は反中謀略として「日本右翼」を操縦し、台湾との提携を求めていると極め付けたいわけだ。
何かに付け他者の言動を「陰謀」と疑うのが中国人の民族性だが、こうした日本陰謀論が中国で出るうちは、日本はまだまだ中国の属国になり下がっていないということだ。
タイトル以外からも、中国人が最近好む反日プロパガンダを知ることができた。
「ETtoday」が掲載した「台湾は台湾。中華台北ではない」との中国語プラカードの文句を次のように書き変えた合成写真が載っているのだ。
「琉球は琉球。日本沖縄ではない」


こんな合成写真の遊びにも、中国人の情念が見て取れる
日本人が台湾独立を応援するなら、我々中国人は琉球独立を応援しよう、というわけである。こうした言論、プロパガンダは日台関係の深化に伴い、今後ますます増えて行くことだろう。
ちなみに中国の愛国主義が求める「琉球独立」とは、沖縄の中国に属国化と言い代えることができる。「そんなのは冗談ではない」と沖縄県民自身が意思表示するのは重要なことだ。
以上、中国の愛国主義者が日台提携の動きをどのように見ているかを考える上で参考になればということで。
また、取り敢えずあの日の集会を、いくらかでも中国人に注目してもらえたとの報告も兼ね。「倭寇」(反中日本人勢力。安倍政権も含む)は東支那海(尖閣諸島)、南支那海の問題では中国に逆らうが、肝心の台湾の問題では無知、無関心などと誤解されたくなかったので、何よりではある。
【過去の関連記事】
都内で「1・10日台連帯集会」ー台湾総統選を前に中国恐れぬ日本人の意志を!(附:集会案内と台湾チャンネル関連報道動画)
16/01/09
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2731.htm
「1・10頑張れ台湾!日台連帯国民集会」報告―台湾に届いた日本人のアピール (附:関連動画)16/01/11
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2732.html
台湾が見た「頑張れ日本!」の日台連帯運動/1・10集会は如何に報じられたか (附:チャンネル桜の関連報道動画) 16/01/13
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2733.html
*******************************************
ブログランキング参加中
よろしければクリックをお願いします。 運動を拡大したいので。
↓ ↓

モバイルはこちら
↓ ↓
http://blog.with2.net/link.php
link.php
台湾南部地震緊急支援
平成28(2016)年2月6日午前4時57分、台湾南部・高雄市を震源とするマグニチュード(M)6・4の強い地震が発生しました。
亡くなられた方やそのご遺族に心からお悔やみを申し上げると共に、全ての被害に遭われた方々に対して心からお見舞いを申し上げます。
また、頑張れ日本!全国行動委員会では、現在、被害者のための支援金を募集いたします。
御支援をいただける方は、以下の口座までお願い申し上げます。
なお、御支援いただいた場合は、お手数ですが、「住所・氏名・お電話番号・メールアドレス等」を必ず事務局までご連絡ください。
集まりました支援金は、「台南市義捐金受付」にお渡し致します。
どうか、御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
【ゆうちょ口座からの場合】
ゆゆうちょ銀行 記号10170 番号91353001
台湾南部地震を支援する会
【他銀行からのお振込みの場合】
ゆうちょ銀行 ゼロイチハチ店
普通預金 91353001
台湾南部地震を支援する会
頑張れ日本!全国行動委員会
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-1-16 若草ビル
電話番号 03-5468-9222 FAX番号 03-6419-3826
info@ganbare-nippon.net
台湾研究フォーラムよりー署名にご協力を!
宛先: IOC 国際オリンピック委員会
チャイニーズタイペイではなく台湾と呼ぶことを求めます!
https://www.change.org/p/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%82%A4%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%9A%E3%82%A4%E3%81%A7%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%8F%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E3%81%A8%E5%91%BC%E3%81%B6%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%92%E6%B1%82%E3%82%81%E3%81%BE%E3%81%99?recruiter=16500069&utm_source=share_petition&utm_medium=copylink
結果的には後者が勝利を収め、五月には民進党が国民党から政権を引き継ぐことになったが、この後の焦点は中国がこの新政権にどう向き合うかへと移行するだろう。あの国の所謂「台独」勢力への憎悪はただごとではないのだから。
さて、その選挙に先立つ一月十日、都内では主権独立国家、民主主義国家としての台湾への日本人の支持を表明する「頑張れ台湾としようと訴える「頑張れ台湾!日台連帯国民集会」が開かれた。

中国愛国主義の掲示板に「頑張れ日本」の「日台連帯集会」の模様が
主催は我々「頑張れ日本!全国行動委員会」。こうした日台友情の志を示す対象は日本、台湾、そして中国だった。
当日はインターネット中継があったため、幸い台湾ではネットユーザー、マスメディアの注目を受けることとなり、その好意的反応は我々の予想をはるかに上回るものだった。
一方、中国ではどうだったか。台湾メディアが報じることで、情報はあの国にも届くわけだが、マスメディアは取り上げなかった模様。
日本人の台湾との連帯の志を中国人に知らしめてほしいと願っていた我々は少し残念だったが、その代わりに、あるレポートが複数の愛国主義の掲示板に載った。
タイトルは「安倍が張り合い/倭寇が台独を応援し“台湾は中華台北ではない”と」
たとえばそこにはこんなことが書いてある。
―――頑張れ日本!全国行動委員会は長期にわたって台湾政治に関心を持ち、台湾が独自の国家を建立することに支持を表明して来た。
―――この集会では「台湾頑張れ。台湾は台湾人の国家」「日本人は台湾の民主、自由、独立を支持する」「台湾魂」「台湾の学生は立ち上がり中国の台湾侵略を阻止した」といった大きな看板が高く掲げられた。またネット中継も行われ、大勢の在日台湾人や日本人が壇上で演説を行った。ある日本人は「東日本大震災での台湾からの援助に感謝する」と述べるとともに、「在日台湾人は必ず帰国して投票を。特に若者は自国の未来に責任を負うべきだ」とアピールした。
―――集会には三百人近くが参加。「台湾は台湾。中華台北ではない」と書かれた中国語のプラカードを身に付けていた。(※「中華台北」とは「チャイニーズタイペイ」を漢訳)
―――集会は「台独」イデオロギーが濃厚であり、選挙前の敏感な時期だけに話題を呼んでいる。
このような感じだ。奇妙なことに、取り立てて我々を批判する言辞は見られないのである。
しかしそれはそのはずだった。
これは台湾の最大ニュースサイト「ETtoday 東森新聞雲」が報道した「“台湾は中華台北ではない!” 日本人が渋谷で横断幕を広げ台湾の民主自由を応援」と題する報道記事の書き写しだったのである。異なるのはタイトルだけで、コピーは掲載写真にまで及んでいる。
好い加減なものである。しかしこのように、日本人が「台独」支持の声を上げたとの事実を伝えること自体が、中国人にとっては立派な日本批判になるのだろう。これだけで充分に中国ネットユーザーの怒りを煽ることができるだろう。ネット警察もこれを取り締まってはいないようだし。

本文も写真も台湾の記事のコピーだったが…
中国人がタイトルを「安倍が張り合い/倭寇が台独を応援し“台湾は中華台北ではない”と」などと書き換えたのも興味深い。なぜならそこに、中国人特有の感情表現が込められているからだ。
たとえば「倭寇」。これは中国には向かう日本人に対する蔑称だ。ちなみに中国人は、「台独」勢力は日本統治時代の教育の悪影響で自らが中華民族であることを忘れているとの極め付けから、台湾人意識の強い台湾人をも「倭寇」と呼ぶことがある。
それから、本文に安倍晋三首相への言及がないにもかかわらず、「安倍が張り合い」と書いた意図も明白である。
安倍政権は反中謀略として「日本右翼」を操縦し、台湾との提携を求めていると極め付けたいわけだ。
何かに付け他者の言動を「陰謀」と疑うのが中国人の民族性だが、こうした日本陰謀論が中国で出るうちは、日本はまだまだ中国の属国になり下がっていないということだ。
タイトル以外からも、中国人が最近好む反日プロパガンダを知ることができた。
「ETtoday」が掲載した「台湾は台湾。中華台北ではない」との中国語プラカードの文句を次のように書き変えた合成写真が載っているのだ。
「琉球は琉球。日本沖縄ではない」


こんな合成写真の遊びにも、中国人の情念が見て取れる
日本人が台湾独立を応援するなら、我々中国人は琉球独立を応援しよう、というわけである。こうした言論、プロパガンダは日台関係の深化に伴い、今後ますます増えて行くことだろう。
ちなみに中国の愛国主義が求める「琉球独立」とは、沖縄の中国に属国化と言い代えることができる。「そんなのは冗談ではない」と沖縄県民自身が意思表示するのは重要なことだ。
以上、中国の愛国主義者が日台提携の動きをどのように見ているかを考える上で参考になればということで。
また、取り敢えずあの日の集会を、いくらかでも中国人に注目してもらえたとの報告も兼ね。「倭寇」(反中日本人勢力。安倍政権も含む)は東支那海(尖閣諸島)、南支那海の問題では中国に逆らうが、肝心の台湾の問題では無知、無関心などと誤解されたくなかったので、何よりではある。
【過去の関連記事】
都内で「1・10日台連帯集会」ー台湾総統選を前に中国恐れぬ日本人の意志を!(附:集会案内と台湾チャンネル関連報道動画)
16/01/09
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2731.htm
「1・10頑張れ台湾!日台連帯国民集会」報告―台湾に届いた日本人のアピール (附:関連動画)16/01/11
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2732.html
台湾が見た「頑張れ日本!」の日台連帯運動/1・10集会は如何に報じられたか (附:チャンネル桜の関連報道動画) 16/01/13
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2733.html
*******************************************
ブログランキング参加中
よろしければクリックをお願いします。 運動を拡大したいので。
↓ ↓

モバイルはこちら
↓ ↓
http://blog.with2.net/link.php
link.php
台湾南部地震緊急支援
平成28(2016)年2月6日午前4時57分、台湾南部・高雄市を震源とするマグニチュード(M)6・4の強い地震が発生しました。
亡くなられた方やそのご遺族に心からお悔やみを申し上げると共に、全ての被害に遭われた方々に対して心からお見舞いを申し上げます。
また、頑張れ日本!全国行動委員会では、現在、被害者のための支援金を募集いたします。
御支援をいただける方は、以下の口座までお願い申し上げます。
なお、御支援いただいた場合は、お手数ですが、「住所・氏名・お電話番号・メールアドレス等」を必ず事務局までご連絡ください。
集まりました支援金は、「台南市義捐金受付」にお渡し致します。
どうか、御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
【ゆうちょ口座からの場合】
ゆゆうちょ銀行 記号10170 番号91353001
台湾南部地震を支援する会
【他銀行からのお振込みの場合】
ゆうちょ銀行 ゼロイチハチ店
普通預金 91353001
台湾南部地震を支援する会
頑張れ日本!全国行動委員会
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-1-16 若草ビル
電話番号 03-5468-9222 FAX番号 03-6419-3826
info@ganbare-nippon.net
台湾研究フォーラムよりー署名にご協力を!
宛先: IOC 国際オリンピック委員会
チャイニーズタイペイではなく台湾と呼ぶことを求めます!
https://www.change.org/p/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%82%A4%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%9A%E3%82%A4%E3%81%A7%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%8F%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E3%81%A8%E5%91%BC%E3%81%B6%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%92%E6%B1%82%E3%82%81%E3%81%BE%E3%81%99?recruiter=16500069&utm_source=share_petition&utm_medium=copylink
スポンサーサイト