台湾新政権は反日か(中)―なぜ国民党の「尖閣」捏造宣伝から脱却できない
2016/02/01/Mon
台湾の次期総統となる民進党の蔡英文が「尖閣諸島は台湾に帰属する」と表明したことで、日本では一部で「彼女は反日ではないのか」と懸念する声が。もちろん台湾は中韓の如き「反日」国家ではない。しかし禍根は残る。「反日台湾」との印象は、日台分断を狙う中国にも利用されかねない。そこでその禍根を如何に取り除くかだが・・・。
■民進党は「尖閣問題に無関心」
蔡英文は昨年七月、こう表明している。「民進党内は『釣魚台(尖閣諸島)は台湾に帰属する』で一致している。この点は全く疑う必要はない」と。
「釣魚台」云々は、元々は海底資源に目が眩んだ国民党が作り上げたプロパガンダ。このようなものを民進党は本当に信じているのか。
民進党は尖閣諸島問題に関し、「あまりにも無知、無関心」だと、数年前に同党の幹部らの前で講義した評論家の黄文雄氏から聞かされたことがある。歴史や国際法を真剣に勉強していないのだという。
■中国人のプロパガンダから脱していない
「無知、無関心」だというのは、領土拡張欲に満ちる中華民族主義に染まっていないという証であるかも知れない。だがそれはまた国共両党の中華民族主義の跳梁跋扈を許すものだとの認識の欠如も意味しよう。
尖閣諸島は「中国台湾」に帰属するとする国民党に対抗し、民進党は「台湾は中国の一部ではない。台湾に帰属する」と主張しているようだが、そんなかたちで対抗したところで、言っている内容は同じ。
結局は中国人が捏造した歴史を捧持していることに変わりはないのだ。

「釣魚台はもちろん中華民国の領土」と題する馬英九総統の寄稿。「日本の領土だ」とし
た李登輝元総統の主張に対する歴史捏造に満ちた反論だが、民進党はこんま宣伝に与
しつづけていいのか
■真実を口にしては政敵からの批判が怖い
台湾ですでにネット上などで国民党の嘘が暴かれ、尖閣諸島は日本領土だという認識が広がっているところだが、なぜ民進党はこうも時代遅れなのか。
もちろん党内でもそうした認識は持たれているはずだ。しかし認識はしていても、それを公然と口にしては、国民党など政敵から「領土を放棄する売国奴」と宣伝されるのは必定だ。
そしてそうなって選挙に不利に働くのを恐れ、たとえ真実は知っていても認めることができないでいるというケースもあるのだろう。
実際にそんな感じの党幹部に、私自身も直接出会ったことがある。
■李登輝のような真実を語る勇気はないか
実は前掲の「台湾に帰属する」とする昨年の蔡英文発言も、李登輝元総統が「尖閣諸島は日本領土」と語ったためにヒステリックになった国民党から、「民進党もそれと同じ考えではないのか」と問題視されるのを避けるための、有権者対策のようなものだった。
このように国民党から、尖閣問題での不熱心さを突かれるほど、民進党はこの問題には不熱心なのである。
国民党が尖閣問題を持ち出す最大の狙いは、国内の中華民族主義の高揚。そのため中国も、この問題で国民党との反日連携を求められてきたわけだが、民進党はそれと同じペースに乗せられるのを恐れている。
そのため、この問題にはあまり頭を突っ込みたくないのだろう。
だが李登輝のように、国共の蠢きを警戒し、いかなる批判をも恐れずに「尖閣は日本領土」と主張し続ける勇気は、民進党にはないらしい。
■このままでは日台間に禍根が残る
ここまで見れば、もはや明らかだ。
今回蔡英文は「釣魚台の主権は台湾に帰属している。ただし主権争いが対日関係発展に影響することを望んでいない」と話して波紋を呼んだわけだが、実は彼女が言いたかったのは「尖閣問題には触れたくない」ということだったのだ。
しかし、蔡英文は「反日」ではなく、尖閣問題で日本と対立する気はないからと言って、それで問題は解決しないのである。
将来に禍根を残す尖閣領有の主張を、いかに台湾側に放棄させるかが問題となるのだ。
言うまでもない。日本から真実を伝え続けるしかないのである。中韓とは異なる台湾の政府、国民の理性を信じながらだ。こうした努力がこれまで行われて来なかった。
(つづく)
台湾新政権は反日か(上)―波紋呼ぶ「尖閣は台湾領」発言 (附:台湾チャンネル第117回動画) 16/01/31
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2750.html
台湾新政権は反日か(下)―実は日本人の真心が通じる国であると知れ 16/02/02
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2752.html
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■民進党は「尖閣問題に無関心」
蔡英文は昨年七月、こう表明している。「民進党内は『釣魚台(尖閣諸島)は台湾に帰属する』で一致している。この点は全く疑う必要はない」と。
「釣魚台」云々は、元々は海底資源に目が眩んだ国民党が作り上げたプロパガンダ。このようなものを民進党は本当に信じているのか。
民進党は尖閣諸島問題に関し、「あまりにも無知、無関心」だと、数年前に同党の幹部らの前で講義した評論家の黄文雄氏から聞かされたことがある。歴史や国際法を真剣に勉強していないのだという。
■中国人のプロパガンダから脱していない
「無知、無関心」だというのは、領土拡張欲に満ちる中華民族主義に染まっていないという証であるかも知れない。だがそれはまた国共両党の中華民族主義の跳梁跋扈を許すものだとの認識の欠如も意味しよう。
尖閣諸島は「中国台湾」に帰属するとする国民党に対抗し、民進党は「台湾は中国の一部ではない。台湾に帰属する」と主張しているようだが、そんなかたちで対抗したところで、言っている内容は同じ。
結局は中国人が捏造した歴史を捧持していることに変わりはないのだ。

「釣魚台はもちろん中華民国の領土」と題する馬英九総統の寄稿。「日本の領土だ」とし
た李登輝元総統の主張に対する歴史捏造に満ちた反論だが、民進党はこんま宣伝に与
しつづけていいのか
■真実を口にしては政敵からの批判が怖い
台湾ですでにネット上などで国民党の嘘が暴かれ、尖閣諸島は日本領土だという認識が広がっているところだが、なぜ民進党はこうも時代遅れなのか。
もちろん党内でもそうした認識は持たれているはずだ。しかし認識はしていても、それを公然と口にしては、国民党など政敵から「領土を放棄する売国奴」と宣伝されるのは必定だ。
そしてそうなって選挙に不利に働くのを恐れ、たとえ真実は知っていても認めることができないでいるというケースもあるのだろう。
実際にそんな感じの党幹部に、私自身も直接出会ったことがある。
■李登輝のような真実を語る勇気はないか
実は前掲の「台湾に帰属する」とする昨年の蔡英文発言も、李登輝元総統が「尖閣諸島は日本領土」と語ったためにヒステリックになった国民党から、「民進党もそれと同じ考えではないのか」と問題視されるのを避けるための、有権者対策のようなものだった。
このように国民党から、尖閣問題での不熱心さを突かれるほど、民進党はこの問題には不熱心なのである。
国民党が尖閣問題を持ち出す最大の狙いは、国内の中華民族主義の高揚。そのため中国も、この問題で国民党との反日連携を求められてきたわけだが、民進党はそれと同じペースに乗せられるのを恐れている。
そのため、この問題にはあまり頭を突っ込みたくないのだろう。
だが李登輝のように、国共の蠢きを警戒し、いかなる批判をも恐れずに「尖閣は日本領土」と主張し続ける勇気は、民進党にはないらしい。
■このままでは日台間に禍根が残る
ここまで見れば、もはや明らかだ。
今回蔡英文は「釣魚台の主権は台湾に帰属している。ただし主権争いが対日関係発展に影響することを望んでいない」と話して波紋を呼んだわけだが、実は彼女が言いたかったのは「尖閣問題には触れたくない」ということだったのだ。
しかし、蔡英文は「反日」ではなく、尖閣問題で日本と対立する気はないからと言って、それで問題は解決しないのである。
将来に禍根を残す尖閣領有の主張を、いかに台湾側に放棄させるかが問題となるのだ。
言うまでもない。日本から真実を伝え続けるしかないのである。中韓とは異なる台湾の政府、国民の理性を信じながらだ。こうした努力がこれまで行われて来なかった。
(つづく)
台湾新政権は反日か(上)―波紋呼ぶ「尖閣は台湾領」発言 (附:台湾チャンネル第117回動画) 16/01/31
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台湾新政権は反日か(下)―実は日本人の真心が通じる国であると知れ 16/02/02
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