日本人も知るべき在台中国人勢力の実態―台湾総統選を前に考えよう
2015/12/15/Tue
かつての中国人化教育も今は昔。民主化後の台湾では台湾人意識が高まる一方で、最近の世論調査では「自分は台湾人」と考える者は六〇・六%で過去最高。一方、「自分は中国人」だとして「台湾人」と自称するのを拒む者は過去最低の三・五%。
だがこの「三・五%」に馬英九総統など国民党政権を担う中国系リーダーは含まれるのではないか。「血は水より濃し」とばかりに、唯一の敵国である中国に歩み寄るあの政策を見れば、誰でもそう思うのではないか。
そしてもう一つ、確実に「三・五%」に入っていると思われるのが、国民党をがっちりと支え続けて来た黄復興党部のメンバーだ。
この黄復興党部とは、中国系を中心とした退役軍人及びその家族で構成される党内組織。「「炎帝、黄帝の子孫(中華民族)が中華を復興する」という意味で黄復興と名乗るように、強烈な中華民族主義を掲げている。メンバーは十数万人と見られ、党に対する影響力は大きい。
さてその黄復興党部は十二月十一日、「対日抗戦勝利七十周年」を記念する退役将官のパティーを開いた。
そしてそこで挨拶に立ったのが郝柏村氏だ。

かつての軍の最大実力者で民主化の最大の敵だった郝柏村氏。この日もいつもなが
らに「中華民国を守れ」と訴えたのだが
今年九十七歳で党員歴は八十年を超えるという郝氏は、参謀総長、国防部長(国防相)を歴任し、行政院長(首相)をも務めたかつての軍の最高実力者(民主派勢力からは最大の敵と看做されていた)。総統選挙では国民党公認候補、朱立倫主席への応援を呼び掛けた。
「中華民国を看板とせよ。心に中華民国のない候補者など拒絶させよ」
「中華民国に一票を。国民党に一票を」
「宣教師の精神で票を集めろ」
同志たちにこんな発破をかけたわけだが、この「心に中華民国のない候補者」とは言うまでもなく、民進党候補の蔡英文主席のことだ。
これら勢力は台湾人意識で支えられる民進党を「台湾独立」分子と看做し敵視する。こんな連中に政権をたられては中国人体制=中華民国体制は崩壊すると言いたいのだろう。ちなみに彼らが理想とする中華民国体制とは、民主化以前の国民党独裁時代のような、中国人が台湾人を支配する体制以外の何物でもない。
しかし郝氏のこうした叫びを痛烈に批判したのが著名学者の姚立明氏だ。
九〇年代に李登輝主席による国民党の台湾化に反対する新党所属の国会議員とになり、中華民国体制の防衛を訴えたこともある人物だが、次のように話すのだ。
「(郝氏らの勢力に)私は少なくとも三十年間は騙されて来た。私達に『中華民国を守れ』と指導して来た彼らは、中国の前では何も言わない」
実はこれら退役将官達だが、その少なからざる者はここ数年来、旧敵中国軍にベッタリなのだ。訪中(つまり帰郷)しては中共軍の現退役軍人と交流し、ゴルフを楽しみ、「我々はともに同じ中国軍」とアピールし、あるいは中国軍の軍事パレードに参加するといった体たらく。そうした背信行為に、姚氏は怒りを隠せずにいるのである。
台湾人意識が世を覆うなら、同じ中華民族として中共と手を結ぼうというのが国民党の「聯共制台」(中共と提携して台湾人勢力の台頭を抑止する)だが、こうした通敵行為とも言える退役将官らの振る舞いは、まさにその象徴のようなものなのだ。
そして日本のメディアなどが「中台関係改善」「台湾海峡の緊張緩和」などと表現する国共両党の接近もまた、こうした売国行為に象徴されるのである。
だから、もし総統選で民進党が政権を奪取し、それによって中国が緊張を高めようとしたとしても、決して簡単に「関係改善を」「緊張緩和を」などと民進党政権に訴えてはならないだろう。
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だがこの「三・五%」に馬英九総統など国民党政権を担う中国系リーダーは含まれるのではないか。「血は水より濃し」とばかりに、唯一の敵国である中国に歩み寄るあの政策を見れば、誰でもそう思うのではないか。
そしてもう一つ、確実に「三・五%」に入っていると思われるのが、国民党をがっちりと支え続けて来た黄復興党部のメンバーだ。
この黄復興党部とは、中国系を中心とした退役軍人及びその家族で構成される党内組織。「「炎帝、黄帝の子孫(中華民族)が中華を復興する」という意味で黄復興と名乗るように、強烈な中華民族主義を掲げている。メンバーは十数万人と見られ、党に対する影響力は大きい。
さてその黄復興党部は十二月十一日、「対日抗戦勝利七十周年」を記念する退役将官のパティーを開いた。
そしてそこで挨拶に立ったのが郝柏村氏だ。

かつての軍の最大実力者で民主化の最大の敵だった郝柏村氏。この日もいつもなが
らに「中華民国を守れ」と訴えたのだが
今年九十七歳で党員歴は八十年を超えるという郝氏は、参謀総長、国防部長(国防相)を歴任し、行政院長(首相)をも務めたかつての軍の最高実力者(民主派勢力からは最大の敵と看做されていた)。総統選挙では国民党公認候補、朱立倫主席への応援を呼び掛けた。
「中華民国を看板とせよ。心に中華民国のない候補者など拒絶させよ」
「中華民国に一票を。国民党に一票を」
「宣教師の精神で票を集めろ」
同志たちにこんな発破をかけたわけだが、この「心に中華民国のない候補者」とは言うまでもなく、民進党候補の蔡英文主席のことだ。
これら勢力は台湾人意識で支えられる民進党を「台湾独立」分子と看做し敵視する。こんな連中に政権をたられては中国人体制=中華民国体制は崩壊すると言いたいのだろう。ちなみに彼らが理想とする中華民国体制とは、民主化以前の国民党独裁時代のような、中国人が台湾人を支配する体制以外の何物でもない。
しかし郝氏のこうした叫びを痛烈に批判したのが著名学者の姚立明氏だ。
九〇年代に李登輝主席による国民党の台湾化に反対する新党所属の国会議員とになり、中華民国体制の防衛を訴えたこともある人物だが、次のように話すのだ。
「(郝氏らの勢力に)私は少なくとも三十年間は騙されて来た。私達に『中華民国を守れ』と指導して来た彼らは、中国の前では何も言わない」
実はこれら退役将官達だが、その少なからざる者はここ数年来、旧敵中国軍にベッタリなのだ。訪中(つまり帰郷)しては中共軍の現退役軍人と交流し、ゴルフを楽しみ、「我々はともに同じ中国軍」とアピールし、あるいは中国軍の軍事パレードに参加するといった体たらく。そうした背信行為に、姚氏は怒りを隠せずにいるのである。
台湾人意識が世を覆うなら、同じ中華民族として中共と手を結ぼうというのが国民党の「聯共制台」(中共と提携して台湾人勢力の台頭を抑止する)だが、こうした通敵行為とも言える退役将官らの振る舞いは、まさにその象徴のようなものなのだ。
そして日本のメディアなどが「中台関係改善」「台湾海峡の緊張緩和」などと表現する国共両党の接近もまた、こうした売国行為に象徴されるのである。
だから、もし総統選で民進党が政権を奪取し、それによって中国が緊張を高めようとしたとしても、決して簡単に「関係改善を」「緊張緩和を」などと民進党政権に訴えてはならないだろう。
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