中国を「大陸」「本土」と呼ぶのを止めようー日本人は台湾侵略を正当化する洗脳から脱却を
2015/12/11/Fri
■「一つの中国」宣伝に従うが故の日本メディアの誤報
「一つの中国」原則を掲げる中国に配慮しながら台湾報道を続けるのが日本経済新聞である。
そもそも「一つの中国」原則とは、米国の中国専門家、ジョン・J・タシク氏によれば「一貫して『中国は台湾の主権を有し、態勢さえ整えばいつでも台湾を武力制圧する権利を国際法によって承認されている』という意味」(ジョン・J・タシク編、『本当に「中国は一つ』なのか」)である。
日経はこのような虚構宣伝に従うため、たとえば台湾の民進党に関しては、中国からの独立を企てる分裂勢力との中国側の定義に従い、「台湾独立志向の民進党」などと報道するのである。同党は一度たりとも中国からの独立を「志向」したことはないから、これは完全なら誤報である。

台湾は中国とは異なる主権国家。「一つの中国」の主張には何の法的
根拠もない
■「大陸」の呼称使用は中国メディアの鉄則
そうした中国への迎合姿勢は、中国人向けの中国語サイトにおいてさらに顕著だ。台湾報道で「中国」の二字があると、一律それを「大陸」と翻訳して配信するのである。
たしかに戦前から日本は中国、満蒙を「大陸」と呼んで来たが、しかしこの「大陸」は台湾との対比で用いるものである。だから「台湾と大陸」とは言っても「米国と大陸」とは報じない。


上は日経サイトの台湾報道記事(11月8日)で、下は中国語訳された中国語サイトの記事(11月9日)。「中国」がわ
ざわざ「大陸」に変えられているのは中国の政治宣伝に従ったためだ
そもそも台湾に対して中国を「大陸」とするのは中国国内メディアの鉄則である。
「中国と台湾」と書くと「一つの中国・一つの台湾」との現状を認め、「一つの中国」を自ら否定することになってしまうため、「一つの中国」の枠組みの中の「中国大陸と中国台湾」との位置付けで、「大陸」と呼称せよというわけだ。
■台湾人の抗議に対して日経がおかしな反論
ところが日経は日本メディアでありながら、こうした「一つの中国」報道を繰り返すため、同社台北支局は最近台湾人グループから抗議されている。
これに対して日経側は「日経だけではなく、台湾メディアも『大陸』と呼んでいる」と反論したそうだ。
しかし、真実報道を使命とする日本のメディアとしては、おかしな言い訳である。
■日本メディアには不適切な政治宣伝用語
たしかに台湾では、国民党政権が「一つの中国」を振りかざし、多くのメディアもそれに従い、「大陸」と連呼している。
ちなみに同政権にとっての「一つの中国」についてタシク氏は、「かつて蒋介石が、武力による大陸部の領土奪還(大陸反攻)を目指して台湾全土に戒厳令を敷く名目」(同)であり、今日では中国との交流、協議の基礎(合言葉)などと強調している。
しかしだからと言って、日本メディアまでがそれの真似をして「大陸」などと称する必要はないし、むしろそうした政治宣伝用語の使用は不適切だ。
■中国の宣伝に洗脳されている台湾の人々
一方、台湾国民の多くもまた、メディアが使う「大陸」を問題視しないばかりか、自分たち自身も「大陸」を日常使用している。
しかしこれは国民党政権が長年にわたって行ってきた洗脳宣伝の結果であり、これもまた日本メディアの「大陸」使用を正当化する根拠とはなり得ない。
むしろ「一つの中国・一つの台湾が国際社会における現実。『大陸』ではなく『中国』と呼ぼうと訴えるのが日経中国語サイトの使命ではないのか。
いずれにせよこうしたところで、真実より中国の政治宣伝を優先させる日経の欺瞞体質が表れたわけだ。これだけで同紙の台湾報道、あるいは中国報道への信頼はガタ落ちとなるのである。
■日本人が中国を「大陸」と呼んでしまうのはなぜ
以上のように、あくまで「台湾は中国領土の一部」と位置付けたがる日経に対し、本ブログが最近批判の文章を掲載したところ、その内容に共鳴したある人が、こんなコメントを書いていた。
「台湾と大陸は全然違うのだ」
文章は「中国を大陸と呼ぶな」と強調していたはずだが、この人は「大陸」と呼んでいる。
おそらくちゃんとお読み出なかったからだろうが、いずれにせよこの人は、「台湾と中国は全然違う国だ」とは認識しながらもなお、「台湾は中国領土の一部」との印象から抜けきれないでいるのだろう。
■戦後一貫して中国とメディアに騙されてきた日本人
このような日本人は非常に多い。多いというより一般的なのだ。たとえ「大陸」と呼称しなくても、「大陸」と聞いて違和感を持てない人もまた同じである。
要するに日本も台湾と同様、中国人の洗脳宣伝に惑わされて来たわけなのだ。
日本人は終戦直後から、国民党政権、そして中国政府の発する「一つの中国」宣伝、そして何よりもそれを受け入れて来た日本メディアの報道などの影響を受け続けて今日に至っているのである。
■台湾人観光客の前で「中国本土」も禁句だ
日本メディア、そして日本メディアが台湾に対して中国を「中国本土」「本土」と呼ぶのも一般的だが、台湾が「中国台湾」ではないからには、これも「大陸」と同じ誤りなのだ。
小笠原諸島に対して「日本本土」と呼び、ハワイに対して「米本土」と呼び、香港・マカオに対して「中国本土」と呼ぶのは間違いないが、中国領土である香港・マカオと台湾とは違うのである。
毎日新聞によると、最近台湾人観光客に人気のある京都府南丹市の観光協会は、「今は台湾からが大半だがこの先、中国本土からも来ると期待している。景色をゆっくり楽しむ滞在型の観光を提案していきたい」と意気込んでいるそうだが(十二月八日、京都版)、この「中国本土」とは毎日が勝手に書いたものだろうか。
それとも同協会が実際にそう言ったのか。それであるならなぜ毎日は「中国」と書き換えなかったのか。

毎日新聞の記事。「中国本土」という失礼で誤った表現を記者は問題視しなかったのか
いずれにせよ、愚かだ。訪日する台湾人観光客の悩みは日本人に中国人客に間違えられることだが、現地が「中国台湾」との認識で台湾人の尊厳を傷つけないことを祈りたい。
■日本人に求められる正しい「台湾」認識
メディアの中国迎合姿勢を批判する先覚の士は、まず自らが中国の台湾併呑を正当化する「一つの中国」宣伝の洗脳から脱却しよう。
中共や国民党が何を言おうと、台湾は中国の領土ではないのである。
日本は戦後台湾を放棄しただけ。終戦直後に台湾は中華民国=国民党政権に占領され(日本内地が米国に占領されたように)、その後の国共内戦で国民党政権の亡命を受けたが、日本は同政権に対し、台湾をついに割譲しなかった。もちろん中華人民共和国に対してもだ。
それでどうして「一つの中国」が正しいといえるだろう。こうした認識をしっかりと持つことが日本人には求められている。
■「中国統一は侵略だ」という信念で反対せよ
中国は確かに一つだが、台湾もまた一つなのである。そしてその主権は台湾住民に帰属する。

中国と一緒にされたくないのが台湾人の本心。それでも日本人は誤解を続けるのか
こうした住民自決の原則を否定する「一つの中国」なる侵略思想に反対の声を上げることは、中国の膨張に対する抵抗の有効なる一環となるのである。
まずは「大陸」「本土」の呼称追放からだ。「台湾は中国領土ではない」との信念を確立し、「中国の台湾統一は台湾侵略だ」として反対の声を上げなければならない。
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「一つの中国」原則を掲げる中国に配慮しながら台湾報道を続けるのが日本経済新聞である。
そもそも「一つの中国」原則とは、米国の中国専門家、ジョン・J・タシク氏によれば「一貫して『中国は台湾の主権を有し、態勢さえ整えばいつでも台湾を武力制圧する権利を国際法によって承認されている』という意味」(ジョン・J・タシク編、『本当に「中国は一つ』なのか」)である。
日経はこのような虚構宣伝に従うため、たとえば台湾の民進党に関しては、中国からの独立を企てる分裂勢力との中国側の定義に従い、「台湾独立志向の民進党」などと報道するのである。同党は一度たりとも中国からの独立を「志向」したことはないから、これは完全なら誤報である。

台湾は中国とは異なる主権国家。「一つの中国」の主張には何の法的
根拠もない
■「大陸」の呼称使用は中国メディアの鉄則
そうした中国への迎合姿勢は、中国人向けの中国語サイトにおいてさらに顕著だ。台湾報道で「中国」の二字があると、一律それを「大陸」と翻訳して配信するのである。
たしかに戦前から日本は中国、満蒙を「大陸」と呼んで来たが、しかしこの「大陸」は台湾との対比で用いるものである。だから「台湾と大陸」とは言っても「米国と大陸」とは報じない。


上は日経サイトの台湾報道記事(11月8日)で、下は中国語訳された中国語サイトの記事(11月9日)。「中国」がわ
ざわざ「大陸」に変えられているのは中国の政治宣伝に従ったためだ
そもそも台湾に対して中国を「大陸」とするのは中国国内メディアの鉄則である。
「中国と台湾」と書くと「一つの中国・一つの台湾」との現状を認め、「一つの中国」を自ら否定することになってしまうため、「一つの中国」の枠組みの中の「中国大陸と中国台湾」との位置付けで、「大陸」と呼称せよというわけだ。
■台湾人の抗議に対して日経がおかしな反論
ところが日経は日本メディアでありながら、こうした「一つの中国」報道を繰り返すため、同社台北支局は最近台湾人グループから抗議されている。
これに対して日経側は「日経だけではなく、台湾メディアも『大陸』と呼んでいる」と反論したそうだ。
しかし、真実報道を使命とする日本のメディアとしては、おかしな言い訳である。
■日本メディアには不適切な政治宣伝用語
たしかに台湾では、国民党政権が「一つの中国」を振りかざし、多くのメディアもそれに従い、「大陸」と連呼している。
ちなみに同政権にとっての「一つの中国」についてタシク氏は、「かつて蒋介石が、武力による大陸部の領土奪還(大陸反攻)を目指して台湾全土に戒厳令を敷く名目」(同)であり、今日では中国との交流、協議の基礎(合言葉)などと強調している。
しかしだからと言って、日本メディアまでがそれの真似をして「大陸」などと称する必要はないし、むしろそうした政治宣伝用語の使用は不適切だ。
■中国の宣伝に洗脳されている台湾の人々
一方、台湾国民の多くもまた、メディアが使う「大陸」を問題視しないばかりか、自分たち自身も「大陸」を日常使用している。
しかしこれは国民党政権が長年にわたって行ってきた洗脳宣伝の結果であり、これもまた日本メディアの「大陸」使用を正当化する根拠とはなり得ない。
むしろ「一つの中国・一つの台湾が国際社会における現実。『大陸』ではなく『中国』と呼ぼうと訴えるのが日経中国語サイトの使命ではないのか。
いずれにせよこうしたところで、真実より中国の政治宣伝を優先させる日経の欺瞞体質が表れたわけだ。これだけで同紙の台湾報道、あるいは中国報道への信頼はガタ落ちとなるのである。
■日本人が中国を「大陸」と呼んでしまうのはなぜ
以上のように、あくまで「台湾は中国領土の一部」と位置付けたがる日経に対し、本ブログが最近批判の文章を掲載したところ、その内容に共鳴したある人が、こんなコメントを書いていた。
「台湾と大陸は全然違うのだ」
文章は「中国を大陸と呼ぶな」と強調していたはずだが、この人は「大陸」と呼んでいる。
おそらくちゃんとお読み出なかったからだろうが、いずれにせよこの人は、「台湾と中国は全然違う国だ」とは認識しながらもなお、「台湾は中国領土の一部」との印象から抜けきれないでいるのだろう。
■戦後一貫して中国とメディアに騙されてきた日本人
このような日本人は非常に多い。多いというより一般的なのだ。たとえ「大陸」と呼称しなくても、「大陸」と聞いて違和感を持てない人もまた同じである。
要するに日本も台湾と同様、中国人の洗脳宣伝に惑わされて来たわけなのだ。
日本人は終戦直後から、国民党政権、そして中国政府の発する「一つの中国」宣伝、そして何よりもそれを受け入れて来た日本メディアの報道などの影響を受け続けて今日に至っているのである。
■台湾人観光客の前で「中国本土」も禁句だ
日本メディア、そして日本メディアが台湾に対して中国を「中国本土」「本土」と呼ぶのも一般的だが、台湾が「中国台湾」ではないからには、これも「大陸」と同じ誤りなのだ。
小笠原諸島に対して「日本本土」と呼び、ハワイに対して「米本土」と呼び、香港・マカオに対して「中国本土」と呼ぶのは間違いないが、中国領土である香港・マカオと台湾とは違うのである。
毎日新聞によると、最近台湾人観光客に人気のある京都府南丹市の観光協会は、「今は台湾からが大半だがこの先、中国本土からも来ると期待している。景色をゆっくり楽しむ滞在型の観光を提案していきたい」と意気込んでいるそうだが(十二月八日、京都版)、この「中国本土」とは毎日が勝手に書いたものだろうか。
それとも同協会が実際にそう言ったのか。それであるならなぜ毎日は「中国」と書き換えなかったのか。

毎日新聞の記事。「中国本土」という失礼で誤った表現を記者は問題視しなかったのか
いずれにせよ、愚かだ。訪日する台湾人観光客の悩みは日本人に中国人客に間違えられることだが、現地が「中国台湾」との認識で台湾人の尊厳を傷つけないことを祈りたい。
■日本人に求められる正しい「台湾」認識
メディアの中国迎合姿勢を批判する先覚の士は、まず自らが中国の台湾併呑を正当化する「一つの中国」宣伝の洗脳から脱却しよう。
中共や国民党が何を言おうと、台湾は中国の領土ではないのである。
日本は戦後台湾を放棄しただけ。終戦直後に台湾は中華民国=国民党政権に占領され(日本内地が米国に占領されたように)、その後の国共内戦で国民党政権の亡命を受けたが、日本は同政権に対し、台湾をついに割譲しなかった。もちろん中華人民共和国に対してもだ。
それでどうして「一つの中国」が正しいといえるだろう。こうした認識をしっかりと持つことが日本人には求められている。
■「中国統一は侵略だ」という信念で反対せよ
中国は確かに一つだが、台湾もまた一つなのである。そしてその主権は台湾住民に帰属する。

中国と一緒にされたくないのが台湾人の本心。それでも日本人は誤解を続けるのか
こうした住民自決の原則を否定する「一つの中国」なる侵略思想に反対の声を上げることは、中国の膨張に対する抵抗の有効なる一環となるのである。
まずは「大陸」「本土」の呼称追放からだ。「台湾は中国領土ではない」との信念を確立し、「中国の台湾統一は台湾侵略だ」として反対の声を上げなければならない。
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