日本メディアの台湾差別の実態―自己規制で中国に迎合
2015/10/03/Sat
このほど中国で複数の日本人がスパイ容疑で拘束されたことが明らかになった。最近制定された反間諜(スパイ)法が適用されたという。
産経新聞によると同法は、「中華人民共和国の国家安全に危害を加える活動」を「摘発対象となるスパイ活動」と定義しており、スパイ行為の認定について「治安当局に幅広い解釈が認められ」ているそうだ。
また、「(同法に)違反した外国人らに対しては『国外追放』の措置とともに、『刑事責任を追及する』と規定されている。刑法のスパイ罪で逮捕、起訴された場合は、無期懲役までの量刑が規定されているほか、最悪の場合は特別規定で死刑の適用もあり得る」とのことだ。
要するに中国当局はこの法律を使い、国内の外国人を恫喝したり、外国人を“人質”にして、その本国を揺さぶることもできるという訳だ。
実際に今回逮捕された人々がスパイだった可能性は低いとされ、あの国の“真の狙い”に関して様々な憶測が飛び交っているところだ。
さて話は変わるが、この事件に関する産経の十月一日と三日の記事には、舞台となった遼寧省と浙江省の位置を示す東アジア地図が掲げられている。
一見して何の変哲もないこの東亜地図だが、実はそれに大きな問題があるのを、果たしてどれだけの人が気付いただろうか。

中国当局による日本人拘束事件を報じる産経の10月1日(左)と3日(右)の記事
実際に地図を見てみよう。そこには「日本」「中国」「北朝鮮」「台湾」との国名が表示されている。
正確に言えば「北朝鮮」と「台湾」は国名ではなく地域名だ。日本政府はこの二カ国を承認していないため、このように地域名で呼び、メディアもそれに従っている訳だ。
それはそれでいいとして、問題はその文字の太さである。「北朝鮮」は「日本」「中国」と同じ太さだが、「台湾」だけは他よりやや細いではないか。

他の国名表記に比べ、「台湾」の文字だけが細い。同じ地域名でも「北朝鮮」は国名並みの太さ。なぜ台湾だけが差別されるのか
それはなぜだろうか。実は産経だけではなく、他のメディアが用いる東亜地図でも、「台湾」の二字が他国名と差異が付けられるのが普通だ。たとえばゴシック体に対して明朝体にするなど書体を変えたり、文字を小さくしたり…。
その理由をメディア各社に聞くと、たいてい「『台湾』は国名ではなく地域名だから」との答えが返ってくるが、しかし「北朝鮮」の名はそのような“差別”を受けないのである。
その理由は言うまでもない。「一つの中国」(台湾は中国の一部)を宣伝し、台湾侵略政策の正当化に余念のない中国に配慮するためである。
中国は「二つの中国」「一つの中国・一つの台湾」を断じて認めることはない。しかし「中国」と「台湾」とを同書体、同級数で表記すれば、それは「一つの中国・一つの台湾」の地図になってしまい、中国の逆鱗に触れかねない。
そこで日本メディアは自己規制を行うのだ。
それは「『二つの中国』を作る陰謀を弄すること」を禁じた日中記者交換協定以来のメディアの悪しき習慣である。
かつてメディアの多くは、「北朝鮮」との地域名を報じる際、ご丁寧にも「朝鮮民主主義共和国」との国名も括弧で括って併記したものだが、それは北朝鮮やそのシンパからの圧力に脅えたか、メディア自体が北朝鮮シンパだったためだろう。
ところが「台湾」に関しては、「中華民国」という国名どころか、それを「国」と表現することすらタブーとしてきた。それは中国やそのシンパの圧力に屈しているか、またはメディア自身の親中反台情念のためである。
かくしてメディアの東亜地図における「台湾」の二字は、「地域名」というより「中国の地域名」となっているわけだ。
日本政府は台湾を「地域」と看做すが、しかしそこが「中国の一部」であるとは認めていない。
そのためメディアは、日本政府の見解に基づいているというより、中国政府の宣伝に従属して誤報を行っていると言うことになろう。
これはとても断じて許されるべきではない状況である。事大主義者は良心を捨て、欺瞞に満ちるものだが、媚中メディアはその代表的なケースなのだ。
そこで産経を含むメディア各社には、「一つの中国」なり虚構宣伝ではなく、「一つの中国・一つの台湾」という厳然たる現状に基づく真実報道を、と訴えたい。
だが、いくらそう叫んでも、各社が耳を貸すことはあるまい。なぜなら、「そんなことをしたら、中国の支局が報復され、大変なことになる」と考えているからだ。
しかも反スパイ法が制定された今、「一つの中国」を明確に否定する報道などを行えば、それに関与した(あるいは「関与した」とでっち上げられた)支局の職員らは、中国当局から「中華人民共和国の国家安全に危害を加える活動」を行ったと認定され、国外追放や逮捕、さらには死刑の危機に曝されかねない、と脅えているに違いない。
ところで、もしそうであるなら、各社の中国報道は、それが台湾の問題に関わるものでなくても、今後ますます事実を歪曲、捏造した内容になって行くのだろうか。
【過去の関連記事】
不可解なマスコミの中国地図―中国「検閲」の疑惑 08/07/20
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-444.html
読売新聞は中国を怖がらない―台湾報道で見る画期的姿勢 09/03/15
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-692.html
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台湾総統候補・蔡英文氏を励ます会のご案内

台湾社会はまさに「ルネサンス」を迎えつつあるようです。
昨年春の「太陽花(ひまわり)学生運動」や秋の「九合一選挙」(統一地方選)、そして今年の「高校生の反課綱運動」などに象徴されるように、台湾では今、現政権への失望などから、社会の再生を望む潮流が、特に若者たちの間で強まっているからです。
そうした中、そのような期待を一身に受け、来年の1月16日の台湾総統選挙で、“旧勢力”たる国民党や親民党の候補らと競い、政権奪還を目指すのが民進党候補の蔡英文氏です。
そしてその蔡氏がこの度、台湾同郷の皆様、日本人の皆様にご挨拶のため来日されます。
そこで私達は蔡氏を激励する集いを、下記のとおり開催することとなりました。
当日は蔡氏に未来への夢と希望を託したく存じます。つきましては、大勢の皆様の奮ってのご参加をお待ち申し上げます。
日本蔡英文後援会
2015年9月吉日
記
【日 時】2015年10月6日(火)午後7時~9時(開場午後6時)
【会 場】ザ・キャピトルホテル 東急 1F 大宴会場 「鳳凰」
(東京都千代田区永田町2-10-3 電話03-3503-0109)
地下鉄千代田線 国会議事堂前駅 6番出口 地下直結
地下鉄丸の内線 国会議事堂前駅 千代田線ホーム経由
地下鉄南北線 溜池山王駅 6番出口 地下直結
【参加費】30,000円
【お願い】参加を希望される方は、事前に申込書をお送りいただくとともに、参加費のお振込みをお願いします(締切:9月30日)。チケットは当日会場でお渡ししますが、ご希望の方には事前に郵送いたします。
・お振込先:ゆうちょ銀行 記号-番号 00150-5-13537
口座名:在日台湾婦女会
【主 催】日本蔡英文後援会
【共 催】在日台湾同郷会、在日台湾婦女会、日本台湾医師連合、台湾独立建国聯盟日本本部、日本台湾語言文化協会、怡友会、日本台医人協会、池袋台湾教会、台湾研究フォーラム、日本李登輝友の会、日本基督教団東京台湾教会、日本桜社、日光日台親善協会
【申込み】電話0424-22-4604(張信恵) Fax:0424-22-4604
Eメール:tehaino@nifty.com (10月3日までにお願い申し上げます)
10月6日「蔡英文氏を励ます会」申込書
ご氏名: (計 名) Tel: Fax:
(チケットの郵送をご希望の方のみ、以下にもご記入下さい)
ご住所:(〒 - )
産経新聞によると同法は、「中華人民共和国の国家安全に危害を加える活動」を「摘発対象となるスパイ活動」と定義しており、スパイ行為の認定について「治安当局に幅広い解釈が認められ」ているそうだ。
また、「(同法に)違反した外国人らに対しては『国外追放』の措置とともに、『刑事責任を追及する』と規定されている。刑法のスパイ罪で逮捕、起訴された場合は、無期懲役までの量刑が規定されているほか、最悪の場合は特別規定で死刑の適用もあり得る」とのことだ。
要するに中国当局はこの法律を使い、国内の外国人を恫喝したり、外国人を“人質”にして、その本国を揺さぶることもできるという訳だ。
実際に今回逮捕された人々がスパイだった可能性は低いとされ、あの国の“真の狙い”に関して様々な憶測が飛び交っているところだ。
さて話は変わるが、この事件に関する産経の十月一日と三日の記事には、舞台となった遼寧省と浙江省の位置を示す東アジア地図が掲げられている。
一見して何の変哲もないこの東亜地図だが、実はそれに大きな問題があるのを、果たしてどれだけの人が気付いただろうか。


中国当局による日本人拘束事件を報じる産経の10月1日(左)と3日(右)の記事
実際に地図を見てみよう。そこには「日本」「中国」「北朝鮮」「台湾」との国名が表示されている。
正確に言えば「北朝鮮」と「台湾」は国名ではなく地域名だ。日本政府はこの二カ国を承認していないため、このように地域名で呼び、メディアもそれに従っている訳だ。
それはそれでいいとして、問題はその文字の太さである。「北朝鮮」は「日本」「中国」と同じ太さだが、「台湾」だけは他よりやや細いではないか。


他の国名表記に比べ、「台湾」の文字だけが細い。同じ地域名でも「北朝鮮」は国名並みの太さ。なぜ台湾だけが差別されるのか
それはなぜだろうか。実は産経だけではなく、他のメディアが用いる東亜地図でも、「台湾」の二字が他国名と差異が付けられるのが普通だ。たとえばゴシック体に対して明朝体にするなど書体を変えたり、文字を小さくしたり…。
その理由をメディア各社に聞くと、たいてい「『台湾』は国名ではなく地域名だから」との答えが返ってくるが、しかし「北朝鮮」の名はそのような“差別”を受けないのである。
その理由は言うまでもない。「一つの中国」(台湾は中国の一部)を宣伝し、台湾侵略政策の正当化に余念のない中国に配慮するためである。
中国は「二つの中国」「一つの中国・一つの台湾」を断じて認めることはない。しかし「中国」と「台湾」とを同書体、同級数で表記すれば、それは「一つの中国・一つの台湾」の地図になってしまい、中国の逆鱗に触れかねない。
そこで日本メディアは自己規制を行うのだ。
それは「『二つの中国』を作る陰謀を弄すること」を禁じた日中記者交換協定以来のメディアの悪しき習慣である。
かつてメディアの多くは、「北朝鮮」との地域名を報じる際、ご丁寧にも「朝鮮民主主義共和国」との国名も括弧で括って併記したものだが、それは北朝鮮やそのシンパからの圧力に脅えたか、メディア自体が北朝鮮シンパだったためだろう。
ところが「台湾」に関しては、「中華民国」という国名どころか、それを「国」と表現することすらタブーとしてきた。それは中国やそのシンパの圧力に屈しているか、またはメディア自身の親中反台情念のためである。
かくしてメディアの東亜地図における「台湾」の二字は、「地域名」というより「中国の地域名」となっているわけだ。
日本政府は台湾を「地域」と看做すが、しかしそこが「中国の一部」であるとは認めていない。
そのためメディアは、日本政府の見解に基づいているというより、中国政府の宣伝に従属して誤報を行っていると言うことになろう。
これはとても断じて許されるべきではない状況である。事大主義者は良心を捨て、欺瞞に満ちるものだが、媚中メディアはその代表的なケースなのだ。
そこで産経を含むメディア各社には、「一つの中国」なり虚構宣伝ではなく、「一つの中国・一つの台湾」という厳然たる現状に基づく真実報道を、と訴えたい。
だが、いくらそう叫んでも、各社が耳を貸すことはあるまい。なぜなら、「そんなことをしたら、中国の支局が報復され、大変なことになる」と考えているからだ。
しかも反スパイ法が制定された今、「一つの中国」を明確に否定する報道などを行えば、それに関与した(あるいは「関与した」とでっち上げられた)支局の職員らは、中国当局から「中華人民共和国の国家安全に危害を加える活動」を行ったと認定され、国外追放や逮捕、さらには死刑の危機に曝されかねない、と脅えているに違いない。
ところで、もしそうであるなら、各社の中国報道は、それが台湾の問題に関わるものでなくても、今後ますます事実を歪曲、捏造した内容になって行くのだろうか。
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不可解なマスコミの中国地図―中国「検閲」の疑惑 08/07/20
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読売新聞は中国を怖がらない―台湾報道で見る画期的姿勢 09/03/15
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昨年春の「太陽花(ひまわり)学生運動」や秋の「九合一選挙」(統一地方選)、そして今年の「高校生の反課綱運動」などに象徴されるように、台湾では今、現政権への失望などから、社会の再生を望む潮流が、特に若者たちの間で強まっているからです。
そうした中、そのような期待を一身に受け、来年の1月16日の台湾総統選挙で、“旧勢力”たる国民党や親民党の候補らと競い、政権奪還を目指すのが民進党候補の蔡英文氏です。
そしてその蔡氏がこの度、台湾同郷の皆様、日本人の皆様にご挨拶のため来日されます。
そこで私達は蔡氏を激励する集いを、下記のとおり開催することとなりました。
当日は蔡氏に未来への夢と希望を託したく存じます。つきましては、大勢の皆様の奮ってのご参加をお待ち申し上げます。
日本蔡英文後援会
2015年9月吉日
記
【日 時】2015年10月6日(火)午後7時~9時(開場午後6時)
【会 場】ザ・キャピトルホテル 東急 1F 大宴会場 「鳳凰」
(東京都千代田区永田町2-10-3 電話03-3503-0109)
地下鉄千代田線 国会議事堂前駅 6番出口 地下直結
地下鉄丸の内線 国会議事堂前駅 千代田線ホーム経由
地下鉄南北線 溜池山王駅 6番出口 地下直結
【参加費】30,000円
【お願い】参加を希望される方は、事前に申込書をお送りいただくとともに、参加費のお振込みをお願いします(締切:9月30日)。チケットは当日会場でお渡ししますが、ご希望の方には事前に郵送いたします。
・お振込先:ゆうちょ銀行 記号-番号 00150-5-13537
口座名:在日台湾婦女会
【主 催】日本蔡英文後援会
【共 催】在日台湾同郷会、在日台湾婦女会、日本台湾医師連合、台湾独立建国聯盟日本本部、日本台湾語言文化協会、怡友会、日本台医人協会、池袋台湾教会、台湾研究フォーラム、日本李登輝友の会、日本基督教団東京台湾教会、日本桜社、日光日台親善協会
【申込み】電話0424-22-4604(張信恵) Fax:0424-22-4604
Eメール:tehaino@nifty.com (10月3日までにお願い申し上げます)
10月6日「蔡英文氏を励ます会」申込書
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(チケットの郵送をご希望の方のみ、以下にもご記入下さい)
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