腐敗堕落で戦えない中国軍
2015/09/12/Sat
■台湾海峡での実弾演習の目的は
中国軍は九月十一日、台湾海峡で実弾演習を開始。台湾が支配する金門島の北方三十五キロの地点だ。
中国は三日の軍事パレードで最新兵器などを誇示したばかり。またこの日まで台湾軍は中国軍の上陸作戦を想定した演習も行っていた。台湾併呑なる「民族の大業」を遂げなければ、アジアで覇権を打ち立てるとの国家目標は達成されない。そのため、こうした軍事恫喝を台湾に加え、それから士気を奪おうという訳だ。

中国軍の演習は台湾が支配する金門島の北方で行われた
もっとも中国政府(国務院台湾事務弁公室)は定例の訓練と説明する。だが中国軍の沿海部の演習が台湾海峡で行われるケースは珍しい。そのため来年一月の台湾総統選挙で国民党から政権奪取の公算高まる民進党への牽制だと見られている。
台湾紙「リンゴ日報」は「中共内部は民進党主席の蔡英文が政権を握ると見定めており、もはや国民党が選挙で不利に陥ろうと、台湾の民衆が反撥しようと、お構いなしで台湾に強硬な警告を発した」との分析を伝える。
一方、米誌「中国事務」の伍凡編集長は、習近平主席が九月下旬に訪米するに先立ち、米国に見せるための演習だったと指摘する。つまり民進党政権が誕生したら「一つの中国」の原則を承認させるよう、オバマ政権に圧力をかけたとの見方だ。
■台湾侵略の野心を剥き出しにするが
台湾政府は「中国大陸当局(中国政府)はいまだ台湾への武力行使を放棄していない。台湾は自己防衛の決意と準備が必要だ」(大陸委員会)とコメントしたが、今更の感もある。
中華人民共和国の成立以降、台中関係は「最良」「最も安定」などと馬英九総統は繰り返し強調し、自らの投降主義とも呼ぶべき中国迎合政策を正当化して来たが、しかし中国の対台湾工作は「和戦両手」。表面的には関係改善を装いながら、その間台湾攻略を目標にした軍備拡張の手を緩めていないのだ。

中国の台湾工作は「和戦両手」。併呑する日まで武力行使の準備は放棄しない
そして民進党政権が発足すれば、さらに恫喝を強め、国際社会にも不安を与えることだろう。
そしてそうした不安、緊張に耐えかねて、各国は強大な中国ではなく、小さな台湾に圧力を加えるのだろうか。以前の民進党政権にしたように、「中国を怒らせるな。譲歩せよ」などと。そうなれば中国の作戦勝ちだ。
このように、ますます侵略の野心を剥き出しにしそうな中国だが、実際には「統一」を急がないはずだとの見方もある。
■国内が不穏で戦争どころではない
たとえば、著名な在米中国人学者で中国近現代史が専門の辛灝年氏もそう分析する。九月六日、台湾大学で講演を行い、次のように論じた。

台湾大学で講演する辛灝年氏
「中国内部は不穏な状態。中共は簡単には台湾と戦争できない」
「台湾との戦争は最も不穏なこと。近年、包丁の購入を実名登録制にしたり、最近では食堂で食事するのにも派出所に事前登録させている。これほど社会はビクビクしているのに、戦争できるか」
「中共が戦争をするとすれば、それは滅びそうになった時に延命のためだ。しかしその時も敢えてやらないだろう。なぜならそれもまた死を意味するから。台湾を叩くとき、人民は天から蜂起の機会を与えられる。昨年も二十六万件もの抗議の暴動が発生した」
独裁者ほど臆病ということか(臆病者ほど独裁にあこがれる?)。いずれにせよ、侵略に打って出るほど、ゆとりはないのだろう。
■中共軍も腐敗堕落の伝統を継承
また中国軍内で教鞭をとったこともある辛氏は、次のようにも指摘する。
「中共の軍人は全く戦いたがらない。軍の高層部はどさくさに紛れて金と権力を漁ることしか考えていない」
「忘れてはならない。今の中共軍は戦争ができない。大多数は上に媚びることで出世する。出世する人間は善人ではないし、大した人間ではない。役職は金で買う。中隊長は十五万、連隊長は三十万から五十万、軍長は百五十万から二百万だ。こんな連中が戦争をしたがると思うか」
そして、かの軍事パレードについては、「表面上は西側に武力を誇示し、台湾を威圧するものだが、実際には国内に向けで、中共の権力の合法性を強化するため」と吐き捨てるのだった。
「好い鉄は釘にならず、好い人は兵にならない」というように、中国の軍隊は昔から屑の集まり。だから戦時中、日本軍には勝てなかった(あるいは日本軍の強さを見て、戦わず逃げて回った)。そうした腐敗堕落の体質は、今日もしっかりと受け継がれているということか。
台湾政府が言う如く、台湾には本当に「自己防衛の決意と準備」が必要だ。中国軍がここまで腐敗堕落しているならなおのこと。はっきりと「決意」を固め、そしてそれを見せつけ、侮りがたいことを教えるべきだ。国民党政権下では、あまりにそれが欠けていた。
もちろん日本にしてもだ。中国に迎合して侮られたという意味では、日本は国民党の先輩である。
【過去の関連記事】
中共軍拡の第一標的は今も台湾! 「日台生命共同体」構築はもはやアジアに不可欠 15/09/10
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2642.html
中国の欺瞞戦略に騙されるな!標的は南支那海ではなく台湾 15/09/11
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2643.html
*******************************************
ブログランキング参加中
よろしければクリックをお願いします。 運動を拡大したいので。
↓ ↓

モバイルはこちら
↓ ↓
http://blog.with2.net/link.php
link.php
中国軍は九月十一日、台湾海峡で実弾演習を開始。台湾が支配する金門島の北方三十五キロの地点だ。
中国は三日の軍事パレードで最新兵器などを誇示したばかり。またこの日まで台湾軍は中国軍の上陸作戦を想定した演習も行っていた。台湾併呑なる「民族の大業」を遂げなければ、アジアで覇権を打ち立てるとの国家目標は達成されない。そのため、こうした軍事恫喝を台湾に加え、それから士気を奪おうという訳だ。

中国軍の演習は台湾が支配する金門島の北方で行われた
もっとも中国政府(国務院台湾事務弁公室)は定例の訓練と説明する。だが中国軍の沿海部の演習が台湾海峡で行われるケースは珍しい。そのため来年一月の台湾総統選挙で国民党から政権奪取の公算高まる民進党への牽制だと見られている。
台湾紙「リンゴ日報」は「中共内部は民進党主席の蔡英文が政権を握ると見定めており、もはや国民党が選挙で不利に陥ろうと、台湾の民衆が反撥しようと、お構いなしで台湾に強硬な警告を発した」との分析を伝える。
一方、米誌「中国事務」の伍凡編集長は、習近平主席が九月下旬に訪米するに先立ち、米国に見せるための演習だったと指摘する。つまり民進党政権が誕生したら「一つの中国」の原則を承認させるよう、オバマ政権に圧力をかけたとの見方だ。
■台湾侵略の野心を剥き出しにするが
台湾政府は「中国大陸当局(中国政府)はいまだ台湾への武力行使を放棄していない。台湾は自己防衛の決意と準備が必要だ」(大陸委員会)とコメントしたが、今更の感もある。
中華人民共和国の成立以降、台中関係は「最良」「最も安定」などと馬英九総統は繰り返し強調し、自らの投降主義とも呼ぶべき中国迎合政策を正当化して来たが、しかし中国の対台湾工作は「和戦両手」。表面的には関係改善を装いながら、その間台湾攻略を目標にした軍備拡張の手を緩めていないのだ。

中国の台湾工作は「和戦両手」。併呑する日まで武力行使の準備は放棄しない
そして民進党政権が発足すれば、さらに恫喝を強め、国際社会にも不安を与えることだろう。
そしてそうした不安、緊張に耐えかねて、各国は強大な中国ではなく、小さな台湾に圧力を加えるのだろうか。以前の民進党政権にしたように、「中国を怒らせるな。譲歩せよ」などと。そうなれば中国の作戦勝ちだ。
このように、ますます侵略の野心を剥き出しにしそうな中国だが、実際には「統一」を急がないはずだとの見方もある。
■国内が不穏で戦争どころではない
たとえば、著名な在米中国人学者で中国近現代史が専門の辛灝年氏もそう分析する。九月六日、台湾大学で講演を行い、次のように論じた。

台湾大学で講演する辛灝年氏
「中国内部は不穏な状態。中共は簡単には台湾と戦争できない」
「台湾との戦争は最も不穏なこと。近年、包丁の購入を実名登録制にしたり、最近では食堂で食事するのにも派出所に事前登録させている。これほど社会はビクビクしているのに、戦争できるか」
「中共が戦争をするとすれば、それは滅びそうになった時に延命のためだ。しかしその時も敢えてやらないだろう。なぜならそれもまた死を意味するから。台湾を叩くとき、人民は天から蜂起の機会を与えられる。昨年も二十六万件もの抗議の暴動が発生した」
独裁者ほど臆病ということか(臆病者ほど独裁にあこがれる?)。いずれにせよ、侵略に打って出るほど、ゆとりはないのだろう。
■中共軍も腐敗堕落の伝統を継承
また中国軍内で教鞭をとったこともある辛氏は、次のようにも指摘する。
「中共の軍人は全く戦いたがらない。軍の高層部はどさくさに紛れて金と権力を漁ることしか考えていない」
「忘れてはならない。今の中共軍は戦争ができない。大多数は上に媚びることで出世する。出世する人間は善人ではないし、大した人間ではない。役職は金で買う。中隊長は十五万、連隊長は三十万から五十万、軍長は百五十万から二百万だ。こんな連中が戦争をしたがると思うか」
そして、かの軍事パレードについては、「表面上は西側に武力を誇示し、台湾を威圧するものだが、実際には国内に向けで、中共の権力の合法性を強化するため」と吐き捨てるのだった。
「好い鉄は釘にならず、好い人は兵にならない」というように、中国の軍隊は昔から屑の集まり。だから戦時中、日本軍には勝てなかった(あるいは日本軍の強さを見て、戦わず逃げて回った)。そうした腐敗堕落の体質は、今日もしっかりと受け継がれているということか。
台湾政府が言う如く、台湾には本当に「自己防衛の決意と準備」が必要だ。中国軍がここまで腐敗堕落しているならなおのこと。はっきりと「決意」を固め、そしてそれを見せつけ、侮りがたいことを教えるべきだ。国民党政権下では、あまりにそれが欠けていた。
もちろん日本にしてもだ。中国に迎合して侮られたという意味では、日本は国民党の先輩である。
【過去の関連記事】
中共軍拡の第一標的は今も台湾! 「日台生命共同体」構築はもはやアジアに不可欠 15/09/10
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2642.html
中国の欺瞞戦略に騙されるな!標的は南支那海ではなく台湾 15/09/11
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2643.html
*******************************************
ブログランキング参加中
よろしければクリックをお願いします。 運動を拡大したいので。
↓ ↓

モバイルはこちら
↓ ↓
http://blog.with2.net/link.php
link.php
スポンサーサイト