「チャイニーズタイペイ」の呼称追放をーベネチア国際映画祭の媚中と堕落
2015/09/08/Tue
世界三大映画祭の一つであるイタリアのベネチア国際映画祭が開催中だが、第七十二回の今年、台湾からは蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)監督の「那日下午」が非コンペティション部門に、そして審査員を務める侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督の旧作「風櫃(フンクイ)の少年」がクラシック映画部門にそれぞれ出品されたが、現地ではそれぞれの出品国名の表記が「台湾」ではなく「チャイニーズタイペイ」になっている。

ベネチア映画祭の公式HPでは台湾映画の出品国が「チャイニースタイペイ」に
同映画祭ではこれまでも、このように台湾を侮辱し続けて来た。
二〇〇七年には李安(アン・リー)監督の「ラスト、コーション」が金獅子賞と金オゼッラ賞(撮影賞)を受賞しているが、出品申請の際に出品国名としていた「台湾」が「米国/中国」に書き換えられた。「米国」が付いたのは米国からの出資があったためだが、「中国」というのは、台湾を中国の一部と看做したためだろう。これとは別に「米国/中国/中国台湾」との表記も見られた。
同映画祭の規定では、監督の国籍で出品国名を決めることになっており、「台湾」とするのが妥当だが、このようになったのはもちろん、中国が主催者に圧力をかけたからである。
そこで台湾政府(民進党政権)はイタリア政府を通じて主催者に抗議を行うとともに、「台湾」と表記するよう要求。そして李安監督自身も抗議を行ったところ、主催者は慌てて「台湾」へと修正した。
次いで二〇一一年、魏徳聖監督の「セデック・バレ」が出品されたが、その出品国名は「中国,台湾」。主催者が全く反省していないことが分かる。
そこで台湾政府(国民党政権)が是正を要求したのだが、結局主催者とは「チャイニーズタイペイ」で折り合いを付けてしまったのである。
そのため、今年も台湾の「国名」として、それが踏襲された訳だ。
「チャイニーズタイペイ」とは「中国の台北」という意味だ。もともとは「台湾を中国の一地域として扱え」との中国の要求を受け入れたIOCが、台湾代表の国名の代わりに使用し始めたものであるが、それではこのようなものを、なぜ国民党政権は良しとするのだろうか。
国民党は「チャイニーズタイペイ」を「中華台北」と漢語訳し、その「中華」は「中華民国」を指すとしている。また「台北」についても、台湾独立(台湾人の中華民国体制からの脱却)を連想させる「台湾」よりは好いと見て来た。
もっとも、「世界で中国はただ一つ。中華人民共和国だ」との中国の主張は正しい。国際社会で「チャイナ」といえば中華人民共和国なのだ。そしてだからこそ中国は、台湾がこの名称を使い国際社会で活動するのを許すのである。
国民党もそれを知らないはずがない。しかし、やはり「一つの中国」(台湾は中国の一部)を掲げるこの中国人主導の政党は、「台湾」などのために、中国と争うのが嫌いである。
馬英九総統は、「(中国が使用を好む)『中国台北』は受け入れ難い。『中華台北』の名称ほど適切なものはない」と強調するが、これは国内の有権者を欺くものだ。上記のように「中華」であれ「中国」であれ、国際社会で「チャイナ」と言えば中国なのだから。
もっとも、国民党もまた中国人集団であり、中国の傀儡の如き存在のため、その敗北主義は止むを得ないとしても、もう一つの問題は、なぜ国際社会が「チャイニーズタイペイ」などという中国の侵略主義が生んだ呼称を受け入れるかだ。
スポーツ界であれ映画界であれ、中国の圧力に屈し、スポーツや芸術に政治を持ち込むなど、一言で言えば精神の腐敗堕落である。ベネチア映画祭は自らその権威を汚している。
台湾のスポーツ選手や芸術家がいかに活躍しても、それによって高まるのは台湾の栄光ではなく「台湾は中国の一部」という宣伝なのだから残酷きわまりない。
媚中が生むのは、こうした不道徳な状況なのだ。
現在台湾では、「チャイニーズタイペイ」の呼称追放を訴える民間運動も始まっている。もちろん日本でも、その呼称が中国の政治宣伝に基く唾棄すべきものとの認識を広げなくてはならない。日本人は中国の台湾侵略の謀略に加担してはならないのだ。
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ベネチア映画祭の公式HPでは台湾映画の出品国が「チャイニースタイペイ」に
同映画祭ではこれまでも、このように台湾を侮辱し続けて来た。
二〇〇七年には李安(アン・リー)監督の「ラスト、コーション」が金獅子賞と金オゼッラ賞(撮影賞)を受賞しているが、出品申請の際に出品国名としていた「台湾」が「米国/中国」に書き換えられた。「米国」が付いたのは米国からの出資があったためだが、「中国」というのは、台湾を中国の一部と看做したためだろう。これとは別に「米国/中国/中国台湾」との表記も見られた。
同映画祭の規定では、監督の国籍で出品国名を決めることになっており、「台湾」とするのが妥当だが、このようになったのはもちろん、中国が主催者に圧力をかけたからである。
そこで台湾政府(民進党政権)はイタリア政府を通じて主催者に抗議を行うとともに、「台湾」と表記するよう要求。そして李安監督自身も抗議を行ったところ、主催者は慌てて「台湾」へと修正した。
次いで二〇一一年、魏徳聖監督の「セデック・バレ」が出品されたが、その出品国名は「中国,台湾」。主催者が全く反省していないことが分かる。
そこで台湾政府(国民党政権)が是正を要求したのだが、結局主催者とは「チャイニーズタイペイ」で折り合いを付けてしまったのである。
そのため、今年も台湾の「国名」として、それが踏襲された訳だ。
「チャイニーズタイペイ」とは「中国の台北」という意味だ。もともとは「台湾を中国の一地域として扱え」との中国の要求を受け入れたIOCが、台湾代表の国名の代わりに使用し始めたものであるが、それではこのようなものを、なぜ国民党政権は良しとするのだろうか。
国民党は「チャイニーズタイペイ」を「中華台北」と漢語訳し、その「中華」は「中華民国」を指すとしている。また「台北」についても、台湾独立(台湾人の中華民国体制からの脱却)を連想させる「台湾」よりは好いと見て来た。
もっとも、「世界で中国はただ一つ。中華人民共和国だ」との中国の主張は正しい。国際社会で「チャイナ」といえば中華人民共和国なのだ。そしてだからこそ中国は、台湾がこの名称を使い国際社会で活動するのを許すのである。
国民党もそれを知らないはずがない。しかし、やはり「一つの中国」(台湾は中国の一部)を掲げるこの中国人主導の政党は、「台湾」などのために、中国と争うのが嫌いである。
馬英九総統は、「(中国が使用を好む)『中国台北』は受け入れ難い。『中華台北』の名称ほど適切なものはない」と強調するが、これは国内の有権者を欺くものだ。上記のように「中華」であれ「中国」であれ、国際社会で「チャイナ」と言えば中国なのだから。
もっとも、国民党もまた中国人集団であり、中国の傀儡の如き存在のため、その敗北主義は止むを得ないとしても、もう一つの問題は、なぜ国際社会が「チャイニーズタイペイ」などという中国の侵略主義が生んだ呼称を受け入れるかだ。
スポーツ界であれ映画界であれ、中国の圧力に屈し、スポーツや芸術に政治を持ち込むなど、一言で言えば精神の腐敗堕落である。ベネチア映画祭は自らその権威を汚している。
台湾のスポーツ選手や芸術家がいかに活躍しても、それによって高まるのは台湾の栄光ではなく「台湾は中国の一部」という宣伝なのだから残酷きわまりない。
媚中が生むのは、こうした不道徳な状況なのだ。
現在台湾では、「チャイニーズタイペイ」の呼称追放を訴える民間運動も始まっている。もちろん日本でも、その呼称が中国の政治宣伝に基く唾棄すべきものとの認識を広げなくてはならない。日本人は中国の台湾侵略の謀略に加担してはならないのだ。
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