二階俊博の発言の裏に中国の謀略―日本人は見抜けないか
2015/05/29/Fri
■二階発言「日中が仲良くなる方法はある」に違和感
自民党の二階俊博総務会長は五月下旬、三千人の訪中団を引き連れ、北京の人民大会堂での交流会で習近平主席ら中国側の接待を受けて大喜び。双方は民間交流を通じ、日中関係の改善を図ることで一致した、という政治ショーまで演出したわけだが、中国が進める日中「民間交流」とは、敵内部に味方勢力を形成する統一戦線工作、すなわち日本分断の謀略である。
したがって、二階氏は中国の反日謀略に加担しているということになるが、そもそも同氏に代表される日本政界の親中派は、そうした謀略のコマたり得るよう養成された人々と言えるのではないか。
以上については、すでに本ブログの記事「習近平が三千人訪中団を歓迎―日中『民間交流』は『反日連携』」でも説明した通りであるが、ところでその二階氏は中国滞在中、北京の清華大学で講演を行っている。

北京で講演する二階氏。もちろん内容には問題ありだ
共同通信によれば、同氏はそこで次のような発言を行った。
「(日中は)けんかの種は多いが、お互い一歩引き、仲良くなる方法はいくらでもある」
これを聞き、「そうだ!」とうなずく日本人はたくさんいるはずだ。何しろ日本人は「和」を尊ぶ民族で、争い事が起きても、すぐ水に流したがる。
だがその一方で、これに違和感を抱き、あるいは反撥する者も、決して少なくないと思う。なぜなら近年、中国の反日的な振る舞いが目に余る中、日本人も徐々にあの国の手口が理解できるようになっているからだ。
結論を言おう。これは明らかに中国のためにした発言なのである。そこで以下において、その危険なトリックを解明してみたい。
■なぜ日本まで「一歩引く」必要があるのか
そもそも二階氏が言うところの日中の「けんか」とは何かだが、それは「両成敗」していいような類ではない。
日中関係悪化の主な原因は、歴史問題、尖閣問題に関する中国側の一方的な日本の主権侵害行為や、あの国の一方的な軍備拡張、膨張政策にある。日本側は当然のことながら、それに警戒し、自重を求め、反論を行い、それでも埒が開かないため、たとえば安保法制といった万一の備えを“必要最小限”で行おうと試みる訳だが、そうした営みを中国は日本の反抗と捉え、ますます敵意をむき出しにするばかりだ。
それであるに関わらず二階氏は、「お互い一歩引き、仲良く」と訴えたのだ。たしかに中国は二歩も三歩も引くべきだが、なぜ日本まで一歩引き下がらなくてはならないのか。
ヤクザが不法にも市民の利益を侵害し、市民が抵抗したとする。その時、別の市民が間に割って入り、「お互い一歩引き、仲良く」と求めたとしたら、その者はヤクザとグルである可能性が高い。
■「お互い一歩引く」のはヤクザと中国の常套手段
中国の行動パターンはヤクザのそれに似ている。法もへったくれもなく、他人の利益を奪うためなら手段を選ばない者は、個人であれ国家であれ、同様の思考、行動に出るものなのだ。
たとえば、ヤクザは相手から物を奪う場合、先ずは恫喝を加え、やがて相手が緊張の高まりに耐えかね、抵抗をあきらめるのを待つ。
またその際には、突然手の平を返し、恫喝に代わる甘言で、相手の譲歩を引き出そうとする時もある。
つまりこれが、二階氏が言うところの「お互い一歩引き、仲良くなる方法」である。この時ヤクザは一歩引くが、何の不利益もない。そればかりか相手が一歩引いてくれた分だけ、自分の利益に繋がる。ヤクザが相手と「仲良くなる」というのは、相手から「抵抗力を奪う」ことなのだ。
中国のやり方もまさにそれではないか。尖閣問題では領有権を主張して日本を圧迫するだけ圧迫し、「棚上げ」「共同開発」といった、一見友好的な提案で日本側の譲歩を要求する。
昨秋もそうした譲歩を日中首脳会談実現の前提条件にまでしたではないか。
具体的に言えば、首脳会談実現、すなわち日中関係の改善を餌に、日本側に「尖閣諸島の領有権問題の存在」を認めるように迫った訳だ。これに対して日本はついに譲歩を示してしまった。「双方は、尖閣諸島など東支那海の海域で近年緊張状態が生じていることについて異なる見解を有している」と表明したのだ。
かくして首脳会談が実現し、日本側はホッと胸を撫で下ろしたが、ヤクザと「仲良く」したところでろくなことがない。
中国は「日本が領有権問題の存在を認めた」と言わんばかりに宣伝を内外に向けて行い、爾後「その言葉を忘れるな」と日本に念押しし続け、今日に至っている。これに対して日本側は、「領有権問題は存在しないという我が国の立場は全く変わっていない。『異なる見解がある』としただけ」(岸田文雄外相)と釈明したが、時すでに遅し。国際社会は中国の宣伝を真に受けていることだろう。
ほんのわずかな譲歩も、相手の弱みの露呈と見て、更なる譲歩を引き出そうとするのがヤクザの習性だが、それとまったく同じ手口を中国は絶えず用いるのである。
■中国の走狗を許さない日本社会を
ちょうどそのころのことだ。自民党内部で政府に中国への譲歩を盛んに訴えていたのが二階氏だった。
記者会見やテレビ番組で「しばらく横へ置いてやっていく中で、おのずから解決するエネルギーが出てくる」などと、中国の代弁のように、尖閣問題の問題の棚上げと日中関係の改善の必要性を繰り返し説いていたではないか。
やはりこの人物は、対立するヤクザと市民の間に割って入るヤクザの仲間だったのだ。だから彼が「お互い一歩引き、仲良くなる方法はいくらでもある」などと言うのであれば、これほど胡散臭いものはない、と思うべきだ。
二階氏が加担するところの中国の「民間交流」という名の謀略の狙いは所謂「以民逼官」、つまり日本国内の親中勢力を操縦して安倍政権に圧力を掛けることだが、同氏はすでにこのように、「逼官」に狂奔している。
ヤクザもそうだが、中国のやり口は「軟い土を深く掘る」(相手の弱いところを徹底的に攻める)。日本が中国との摩擦、対立を恐れて歩すればするほど、中国の不当な要求、圧力、恫喝はさらに強まるのである。
そしてそれがかえって将来の両国関係に禍根を残すこととなるのであるが、何事も水に流そうとするのが平和で大らかな、そしてそれと同時に臆病で愚かな日本の民族性だ。なかなかこうした現実を直視しないばかりか、逆に二階氏の如き中国の走狗の日中関係改善論などにすがろうとしてしまうのである。
あの国の狗が走り回るような、無防備な日本社会を変えなければならない。
【過去の関連記事】
「日中合意文書」はなかった (附:チャンネル桜のスクープ動画)14/11/16
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2458.html
習近平が三千人訪中団を歓迎―日中「民間交流」は「反日連携」 15/05/25
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2566.html
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自民党の二階俊博総務会長は五月下旬、三千人の訪中団を引き連れ、北京の人民大会堂での交流会で習近平主席ら中国側の接待を受けて大喜び。双方は民間交流を通じ、日中関係の改善を図ることで一致した、という政治ショーまで演出したわけだが、中国が進める日中「民間交流」とは、敵内部に味方勢力を形成する統一戦線工作、すなわち日本分断の謀略である。
したがって、二階氏は中国の反日謀略に加担しているということになるが、そもそも同氏に代表される日本政界の親中派は、そうした謀略のコマたり得るよう養成された人々と言えるのではないか。
以上については、すでに本ブログの記事「習近平が三千人訪中団を歓迎―日中『民間交流』は『反日連携』」でも説明した通りであるが、ところでその二階氏は中国滞在中、北京の清華大学で講演を行っている。

北京で講演する二階氏。もちろん内容には問題ありだ
共同通信によれば、同氏はそこで次のような発言を行った。
「(日中は)けんかの種は多いが、お互い一歩引き、仲良くなる方法はいくらでもある」
これを聞き、「そうだ!」とうなずく日本人はたくさんいるはずだ。何しろ日本人は「和」を尊ぶ民族で、争い事が起きても、すぐ水に流したがる。
だがその一方で、これに違和感を抱き、あるいは反撥する者も、決して少なくないと思う。なぜなら近年、中国の反日的な振る舞いが目に余る中、日本人も徐々にあの国の手口が理解できるようになっているからだ。
結論を言おう。これは明らかに中国のためにした発言なのである。そこで以下において、その危険なトリックを解明してみたい。
■なぜ日本まで「一歩引く」必要があるのか
そもそも二階氏が言うところの日中の「けんか」とは何かだが、それは「両成敗」していいような類ではない。
日中関係悪化の主な原因は、歴史問題、尖閣問題に関する中国側の一方的な日本の主権侵害行為や、あの国の一方的な軍備拡張、膨張政策にある。日本側は当然のことながら、それに警戒し、自重を求め、反論を行い、それでも埒が開かないため、たとえば安保法制といった万一の備えを“必要最小限”で行おうと試みる訳だが、そうした営みを中国は日本の反抗と捉え、ますます敵意をむき出しにするばかりだ。
それであるに関わらず二階氏は、「お互い一歩引き、仲良く」と訴えたのだ。たしかに中国は二歩も三歩も引くべきだが、なぜ日本まで一歩引き下がらなくてはならないのか。
ヤクザが不法にも市民の利益を侵害し、市民が抵抗したとする。その時、別の市民が間に割って入り、「お互い一歩引き、仲良く」と求めたとしたら、その者はヤクザとグルである可能性が高い。
■「お互い一歩引く」のはヤクザと中国の常套手段
中国の行動パターンはヤクザのそれに似ている。法もへったくれもなく、他人の利益を奪うためなら手段を選ばない者は、個人であれ国家であれ、同様の思考、行動に出るものなのだ。
たとえば、ヤクザは相手から物を奪う場合、先ずは恫喝を加え、やがて相手が緊張の高まりに耐えかね、抵抗をあきらめるのを待つ。
またその際には、突然手の平を返し、恫喝に代わる甘言で、相手の譲歩を引き出そうとする時もある。
つまりこれが、二階氏が言うところの「お互い一歩引き、仲良くなる方法」である。この時ヤクザは一歩引くが、何の不利益もない。そればかりか相手が一歩引いてくれた分だけ、自分の利益に繋がる。ヤクザが相手と「仲良くなる」というのは、相手から「抵抗力を奪う」ことなのだ。
中国のやり方もまさにそれではないか。尖閣問題では領有権を主張して日本を圧迫するだけ圧迫し、「棚上げ」「共同開発」といった、一見友好的な提案で日本側の譲歩を要求する。
昨秋もそうした譲歩を日中首脳会談実現の前提条件にまでしたではないか。
具体的に言えば、首脳会談実現、すなわち日中関係の改善を餌に、日本側に「尖閣諸島の領有権問題の存在」を認めるように迫った訳だ。これに対して日本はついに譲歩を示してしまった。「双方は、尖閣諸島など東支那海の海域で近年緊張状態が生じていることについて異なる見解を有している」と表明したのだ。
かくして首脳会談が実現し、日本側はホッと胸を撫で下ろしたが、ヤクザと「仲良く」したところでろくなことがない。
中国は「日本が領有権問題の存在を認めた」と言わんばかりに宣伝を内外に向けて行い、爾後「その言葉を忘れるな」と日本に念押しし続け、今日に至っている。これに対して日本側は、「領有権問題は存在しないという我が国の立場は全く変わっていない。『異なる見解がある』としただけ」(岸田文雄外相)と釈明したが、時すでに遅し。国際社会は中国の宣伝を真に受けていることだろう。
ほんのわずかな譲歩も、相手の弱みの露呈と見て、更なる譲歩を引き出そうとするのがヤクザの習性だが、それとまったく同じ手口を中国は絶えず用いるのである。
■中国の走狗を許さない日本社会を
ちょうどそのころのことだ。自民党内部で政府に中国への譲歩を盛んに訴えていたのが二階氏だった。
記者会見やテレビ番組で「しばらく横へ置いてやっていく中で、おのずから解決するエネルギーが出てくる」などと、中国の代弁のように、尖閣問題の問題の棚上げと日中関係の改善の必要性を繰り返し説いていたではないか。
やはりこの人物は、対立するヤクザと市民の間に割って入るヤクザの仲間だったのだ。だから彼が「お互い一歩引き、仲良くなる方法はいくらでもある」などと言うのであれば、これほど胡散臭いものはない、と思うべきだ。
二階氏が加担するところの中国の「民間交流」という名の謀略の狙いは所謂「以民逼官」、つまり日本国内の親中勢力を操縦して安倍政権に圧力を掛けることだが、同氏はすでにこのように、「逼官」に狂奔している。
ヤクザもそうだが、中国のやり口は「軟い土を深く掘る」(相手の弱いところを徹底的に攻める)。日本が中国との摩擦、対立を恐れて歩すればするほど、中国の不当な要求、圧力、恫喝はさらに強まるのである。
そしてそれがかえって将来の両国関係に禍根を残すこととなるのであるが、何事も水に流そうとするのが平和で大らかな、そしてそれと同時に臆病で愚かな日本の民族性だ。なかなかこうした現実を直視しないばかりか、逆に二階氏の如き中国の走狗の日中関係改善論などにすがろうとしてしまうのである。
あの国の狗が走り回るような、無防備な日本社会を変えなければならない。
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「日中合意文書」はなかった (附:チャンネル桜のスクープ動画)14/11/16
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習近平が三千人訪中団を歓迎―日中「民間交流」は「反日連携」 15/05/25
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