「日本人と台湾独立分子の結託」に敏感すぎる中国人
2007/12/17/Mon
今年の二月二十八日は、中国人による台湾住民虐殺事件である二・二八事件の勃発六十周年に当たったことから、その三日前の二十五日、我々は在日台湾人とともに都内で、「日台共闘 台湾防衛」と銘打った三百人ほどのデモを都内で行い、「中国の台湾侵略反対」「台湾は日本の生命線だ」と訴えた。そしてその模様は台湾でもマスコミ各社によって速報されたのだが、そのうちの台湾の最大手紙「自由時報」の記事「日本でデモ/「台湾は台湾人の国だ」と訴える」が中国でも注目され、その国の人たちのブログでもずいぶん引用されていたことを最近知った。

中国人を怒らせた日台共闘の台湾防衛デモ。先頭を行くはZ旗(東京新宿 19.2.25)
つまり日本人が中国の領土の分裂に加担していると言う話になったわけだ。ちなみにその記事とは、次のようなものだ(翻訳=台湾の声編集部)。
〔駐日特派員張茂森/東京二十五日報導〕日本の親台団体と在日台湾人は午後、東京と大阪でデモを行い、台湾派台湾人の国家だと強調するともに、台湾を併呑しようとしている中国に抗議し、日本政府に「台湾は日本の生命線であることを正視し、日台は連合して中国の脅威に対抗し、共同でアジア太平洋地域の平和と安全を守れと訴えた。
東京地区でのデモでは、約200名のデモ隊が午後2時半に新宿大久保公園を出発し、職安通り、明治通り、甲州街道を歩いて新宿中央後編に到着して解散した。
デモ隊は「台湾は台湾人の国だ!中国ではない!」「台湾独立を支持する」「日台軍事同盟を結べ」「日本は台湾を防衛せよ!」「中国の台湾侵略に反対する!」などとスローガンを叫び、大勢の通行人が見物するなど注目を集めた。
新宿は東京の主要地区で、中国人が大勢集まっている地域でもあり、ここでデモが行われたことには特別な意味がある。
この活動は台湾の声、在日台湾同郷会、台湾独立建国聯盟日本本部などの在日台湾人団体と、台湾研究フォーラム、日台交流同友会、日本李登輝友の会、日本正論の会など日本の親台派の市民団体が共同で行った。
台湾研究フォーラムの永山英樹会長はデモ隊が出発する前、「台湾は日本の生命線だ。日本政府はこの事実を正視し、日台関係を強化し、台湾と提携して中国の脅威に対抗しなければならない」と話した。東京都議会議員の古賀俊昭、吉田康一郎、土屋敬之氏や多くの市議会議員もスピーチし、この活動に支持を表明した。
なお記事はさらに以下のように続くのだが、中国人たちは削除していた。それはもちろん、都合が悪い内容だからだろう。
台湾の声の林建良編集長は「今年六十周年を迎える、数万人の台湾のエリートを殺害した二二八事件は、台湾人に初めて残虐な中国人の民族性を経験させた。国際社会に二二八大虐殺の悲惨さを知らせ、中国の残酷さを理解させなくてはならない」と述べた。
これに対して各ブログでは次のように、さまざまなコメントが見られた。
たとえば「小日本をぶっ殺せ」「倭寇を消滅させよ」「こう言うことを繰り返されては面倒だ」「日本人が憎い!憎すぎる!」と怒りを露にするもや、「これを見ていると台湾と日本は闘牛士で、大陸は闘牛。つまらない話で闘牛を怒らせ、楽しんみることだな」「大陸には彼らに対処する方法がある。ハハハ」と、軍事大国としての余裕を見せるもの等々があった。
またこう言うものもあった。
「このようなデモをやるとは。日本はなぜ敗戦の教訓を得ることができないのか。中国人は過去を忘れないが、寛容に許すことはできる。それなのに、日本人はいつになれば中国人の感情を理解できるのか」「今の中国はかつてような勝手に分割できるような中国ではないのだぞ」
どうも中国人は、戦前に帝国主義が中国分割を進めたように、今も日本人は中国の領土分裂を画策していると見ているようだ。
だからだろう、「台湾独立の背後に日本がいる鉄の証拠」と、記事のタイトルを勝手に書き換えているブログもあった。
実際中国では、「日本は台湾独立の陰謀を働いている」「日本人が台湾独立分子を育成し、支援している」と言うのは政府要人、御用学者から反日世代の庶民に至るまでの「定説」なのである。
だから数年前に都内で行った「日台共闘」デモのときには、中国社会科学院が報告書で「在日台湾人と日本の右翼が結託した」と警鐘を鳴らしていた。
中国では、台湾独立を支持する日本人はみな「右翼分子」「軍国主義者」(あるいは「倭寇」)となる。つまり中国の嫌がることを敢えて行い、挑発してくるのは、みな「強い日本」を目指す戦前の思想を受け継いだ連中だ、と言うわけだ。「親台派」は反中国的な保守派の国会議員の代名詞にもなっている。
ところで、どうして彼らは「台湾独立分子の背後に日本人あり」と断定するのだろうか。それにはいろいろな分析が可能であるが、それはやはり何と言っても、「日本が生命線である台湾を、中国から引き離したがっているに決まっている」との見方からだろう。
香港のネットニュース「星島環球網」も、このデモを速報する中で、次のような専門家の見方を紹介していた。
「台独分子はこれを機に日本の右翼分子勢力との協力関係を強化し、共同で大陸に対抗しようとしているのだろう。知るところでは、日本はこれまで台湾海峡を自国の生命線を看做してきている。日本のエネルギーの対外依存度は非常に高く、中東から輸入する原油は必ず台湾海峡、南沙諸島海域、東南アジア諸国沿海を含む南の航路を通過する。よってこの航路は政治、経済、軍事的な意義において重要なのだ。そのためもし中国が統一されれば、日中関係が転変を繰り返すなか、日本のこの『経済の要衝』は巨大な危険にさらされることとなるのだ」
しかしここまで言われても、残念ながら日本人はここまではあまり考えていないと思う。つまり中国人は日本人を「褒めすぎ」なのだ。
もっともその一方で中国は、日本の政府、政治家が、中国に気兼ねして生命線の防衛措置に乗り出せないことも知っている。そしてそれに乗じてこの国は、日本の反発を顧慮することなく、台湾、南支那海、そしてそれらを通う海上輸送路の支配権確立のため、安心して軍備拡張に勤しむことができるのだ。
日本は中国のこのような動きを、拱手傍観するなど愚かなことだ。そこで国民の間からでもかまわないから、台湾防衛の声を大いに上げていくことを訴えたい。たかだか数百人のデモだけでも中国では話題になるのだ。たとえ日本のマスコミは関心を示さなくても、この国は敏感に受け止めるのである。
これは決してゼロからの出発などではない。すでに日本は日米安保体制で、中国の侵略から台湾を十分なまでに防衛してきているのだから、まずは国民世論から、この意思をさらにはっきりと示すことで、すでにある中国への抑止力は、数段と強化されるのだ。歴史問題一つを見てもわかるように、中国が恐れているのは、日本の世論の動向なのである。
そしてもう一つは言うまでもなく日本と台湾の提携、共闘である。この二国の結託ほど、中国にとって厄介なものはない。




戦いは始まったばかりだ。これからもやるぞ!
※写真は「日本人台湾独立促進会」HPより
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中国人を怒らせた日台共闘の台湾防衛デモ。先頭を行くはZ旗(東京新宿 19.2.25)
つまり日本人が中国の領土の分裂に加担していると言う話になったわけだ。ちなみにその記事とは、次のようなものだ(翻訳=台湾の声編集部)。
〔駐日特派員張茂森/東京二十五日報導〕日本の親台団体と在日台湾人は午後、東京と大阪でデモを行い、台湾派台湾人の国家だと強調するともに、台湾を併呑しようとしている中国に抗議し、日本政府に「台湾は日本の生命線であることを正視し、日台は連合して中国の脅威に対抗し、共同でアジア太平洋地域の平和と安全を守れと訴えた。
東京地区でのデモでは、約200名のデモ隊が午後2時半に新宿大久保公園を出発し、職安通り、明治通り、甲州街道を歩いて新宿中央後編に到着して解散した。
デモ隊は「台湾は台湾人の国だ!中国ではない!」「台湾独立を支持する」「日台軍事同盟を結べ」「日本は台湾を防衛せよ!」「中国の台湾侵略に反対する!」などとスローガンを叫び、大勢の通行人が見物するなど注目を集めた。
新宿は東京の主要地区で、中国人が大勢集まっている地域でもあり、ここでデモが行われたことには特別な意味がある。
この活動は台湾の声、在日台湾同郷会、台湾独立建国聯盟日本本部などの在日台湾人団体と、台湾研究フォーラム、日台交流同友会、日本李登輝友の会、日本正論の会など日本の親台派の市民団体が共同で行った。
台湾研究フォーラムの永山英樹会長はデモ隊が出発する前、「台湾は日本の生命線だ。日本政府はこの事実を正視し、日台関係を強化し、台湾と提携して中国の脅威に対抗しなければならない」と話した。東京都議会議員の古賀俊昭、吉田康一郎、土屋敬之氏や多くの市議会議員もスピーチし、この活動に支持を表明した。
なお記事はさらに以下のように続くのだが、中国人たちは削除していた。それはもちろん、都合が悪い内容だからだろう。
台湾の声の林建良編集長は「今年六十周年を迎える、数万人の台湾のエリートを殺害した二二八事件は、台湾人に初めて残虐な中国人の民族性を経験させた。国際社会に二二八大虐殺の悲惨さを知らせ、中国の残酷さを理解させなくてはならない」と述べた。
これに対して各ブログでは次のように、さまざまなコメントが見られた。
たとえば「小日本をぶっ殺せ」「倭寇を消滅させよ」「こう言うことを繰り返されては面倒だ」「日本人が憎い!憎すぎる!」と怒りを露にするもや、「これを見ていると台湾と日本は闘牛士で、大陸は闘牛。つまらない話で闘牛を怒らせ、楽しんみることだな」「大陸には彼らに対処する方法がある。ハハハ」と、軍事大国としての余裕を見せるもの等々があった。
またこう言うものもあった。
「このようなデモをやるとは。日本はなぜ敗戦の教訓を得ることができないのか。中国人は過去を忘れないが、寛容に許すことはできる。それなのに、日本人はいつになれば中国人の感情を理解できるのか」「今の中国はかつてような勝手に分割できるような中国ではないのだぞ」
どうも中国人は、戦前に帝国主義が中国分割を進めたように、今も日本人は中国の領土分裂を画策していると見ているようだ。
だからだろう、「台湾独立の背後に日本がいる鉄の証拠」と、記事のタイトルを勝手に書き換えているブログもあった。
実際中国では、「日本は台湾独立の陰謀を働いている」「日本人が台湾独立分子を育成し、支援している」と言うのは政府要人、御用学者から反日世代の庶民に至るまでの「定説」なのである。
だから数年前に都内で行った「日台共闘」デモのときには、中国社会科学院が報告書で「在日台湾人と日本の右翼が結託した」と警鐘を鳴らしていた。
中国では、台湾独立を支持する日本人はみな「右翼分子」「軍国主義者」(あるいは「倭寇」)となる。つまり中国の嫌がることを敢えて行い、挑発してくるのは、みな「強い日本」を目指す戦前の思想を受け継いだ連中だ、と言うわけだ。「親台派」は反中国的な保守派の国会議員の代名詞にもなっている。
ところで、どうして彼らは「台湾独立分子の背後に日本人あり」と断定するのだろうか。それにはいろいろな分析が可能であるが、それはやはり何と言っても、「日本が生命線である台湾を、中国から引き離したがっているに決まっている」との見方からだろう。
香港のネットニュース「星島環球網」も、このデモを速報する中で、次のような専門家の見方を紹介していた。
「台独分子はこれを機に日本の右翼分子勢力との協力関係を強化し、共同で大陸に対抗しようとしているのだろう。知るところでは、日本はこれまで台湾海峡を自国の生命線を看做してきている。日本のエネルギーの対外依存度は非常に高く、中東から輸入する原油は必ず台湾海峡、南沙諸島海域、東南アジア諸国沿海を含む南の航路を通過する。よってこの航路は政治、経済、軍事的な意義において重要なのだ。そのためもし中国が統一されれば、日中関係が転変を繰り返すなか、日本のこの『経済の要衝』は巨大な危険にさらされることとなるのだ」
しかしここまで言われても、残念ながら日本人はここまではあまり考えていないと思う。つまり中国人は日本人を「褒めすぎ」なのだ。
もっともその一方で中国は、日本の政府、政治家が、中国に気兼ねして生命線の防衛措置に乗り出せないことも知っている。そしてそれに乗じてこの国は、日本の反発を顧慮することなく、台湾、南支那海、そしてそれらを通う海上輸送路の支配権確立のため、安心して軍備拡張に勤しむことができるのだ。
日本は中国のこのような動きを、拱手傍観するなど愚かなことだ。そこで国民の間からでもかまわないから、台湾防衛の声を大いに上げていくことを訴えたい。たかだか数百人のデモだけでも中国では話題になるのだ。たとえ日本のマスコミは関心を示さなくても、この国は敏感に受け止めるのである。
これは決してゼロからの出発などではない。すでに日本は日米安保体制で、中国の侵略から台湾を十分なまでに防衛してきているのだから、まずは国民世論から、この意思をさらにはっきりと示すことで、すでにある中国への抑止力は、数段と強化されるのだ。歴史問題一つを見てもわかるように、中国が恐れているのは、日本の世論の動向なのである。
そしてもう一つは言うまでもなく日本と台湾の提携、共闘である。この二国の結託ほど、中国にとって厄介なものはない。




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※写真は「日本人台湾独立促進会」HPより
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