支持せよ!中国への反撃としての台湾国民投票
2007/12/12/Wed
①米仏をも振り回す胡錦濤の攻勢
他国との間で、政府がどんなに外交交渉で揉めても、最高指導者だけはいつも高みに立ち、超然と構えているのが中国だが、今、「こうした常識では考えられなかった事態が起きている」(東京新聞、十二月九日)。つまり来年三月、台湾で総統選挙と同時に行われる計画の、台湾名義での国連加盟申請の是非を問う国民投票を、「独立に向けた動き」だとし、胡錦濤主席自らが陣頭に立ち、他国に投票阻止への協力を強く要求しているのだ。
これまでもブッシュ大統領に要請し、台湾に反対の圧力をかけさせ、米政府に「中華民国であれ、台湾であれ、国家ではない(国連加盟の資格はない)」とまで言わせ、その結果、台湾国民の間で反米感情が高めさせている。中国の要請の仕方は、「米国から反対してほしい。さもなければ我々が動く」と言うものだそうだ。つまり「武力を使うが、それでもいいのか」と言うシグナルである。
最近は国防総省までもが台湾問題で中国に妥協する傾向が強まっている。ゲーツ国防長官は中国との交流に熱心で、同省のホームページでは中国の宣伝さながらに、「台湾の国民投票は台湾独立投票。ブッシュ大統領は台湾独立に反対である」との文言さえ掲載された。
EUの大国フランスのサルコジ大統領なども先月、北京で約三兆三千億円に達するビジネス契約に署名したあと、胡錦濤との共同声明で、台湾の国民投票に反対を明確に表明した。
米大統領にも仏大統領にも、国民投票と言うきわめて民主主義的な手続きを否定させてしまうのだから(しかも内政干渉的な手法で)、胡錦濤の攻勢は凄まじいものがある。
先ごろ訪中した高村外相に対しても胡錦濤は、「地域の平和と安定を破壊したくなければ、反対してほしい」と求めてきた。日本側はいまだ国民投票に反対表明はしていないが、それでも同外相は「台湾加盟は支持しない」と誓約しているから、それなりに台湾を揺さぶる材料を提供させられたわけだ。
②国民投票で受ける中国のダメージは計り知れない
ところで中国は、別に台湾の国連加盟が現実化するわけでもないのに、たかだか台湾の国民投票程度で、どうしてここまで恐れるのだろうか。
台湾の動きには何かにつけ、「台湾独立の動き」などと騒ぐ中国だが、どうも今回は現実的に「独立の動き」だと見ているようだ。今月訪中した小沢一郎代表ら民主党議員団に対しても中国側は「台湾が国家と宣言する第一歩になる」と言っているが、それは大げさでも何でもないようだ。
台湾の著名な政治学者、李鴻禧氏は「もし投票が成功したら、多数の台湾民衆が台湾は主権独立国家と考えていることが証明され、独立宣言と同じ効果を持つことになる。台湾は国家ではないなどと誰も主張できなくなり、中国も台湾は国家だと知ることになる」と指摘するが、まさにそのとおりなのだ。そして国際社会は台湾の民意を知り、台湾に隷属していない事実をはっきりと知り、台湾への同情、支持は高まることとなるだろう。そうなれば、台湾併呑を国家目標に掲げる中国が受けるダメージは計り知れない。

台湾の高雄で9月15日に行われた
国民投票アピールの三十万人デモ
(自由時報より)
③五輪開催前―台湾の反撃に手も足も出ない中国
だから国民投票は、これまで台湾の国際空間からの排除を外交の至上命題と定め、その国連など国際機構への加盟阻止、諸国の台湾との断交要求、国交樹立妨害などを行ってきた中国に対する「反撃」なのだ。
それだからこそ中国側は「台湾が住民投票を強行すれば、空前の危機に陥るだろう」(陳雲林・台湾工作弁公室主任)とまで警告を発し、胡錦濤以下が各国に同調を要求しているのだ。徐才厚中央軍事委副主席なども今年八月、「焦眉の急は第一に、いかに台湾の住民投票を阻止するかだ」と言っている。
五輪開催を控えている関係上、中国は総統選挙に関しては、「それは台湾地方当局が勝手にやること」として軍事演習等による恫喝、牽制行為は控える方針らしい。ただし国民投票となればそうもいかない。かと言って、「五輪も大事だ」として、演習で恫喝するかどうかで悩んでいるらしい。それをやれば五輪に影響が出るだけでなく、ますます世界から台湾へ同情が集まってしまう。
だから台湾から見れば、今こそが「反撃」の好機なのである。目下台湾国内では、至るところの公共施設に国民投票を呼びかけるスローガンが見られる。

9月15日には日本人も呼応して国民投票、台湾加盟支持の日の丸行進を都内で。
(日本人台湾独立促進会HPより)
④日本の反中国世論で台湾への援護射撃を
もっともそれだからこそ米国は狼狽し、中国の言いなりとなって台湾に圧力をかけるなどしているのだが、そのような「弱さ」を見せるから、今度は中国から空母キティホークの香港立ち寄りを拒絶され、「ダライラマを優遇するな」「台湾に武器を売るな」と、さらなる要求を突きつけられるのだ。
台湾の国民投票が成功し、国際社会に向けた「独立宣言」となることを祈ろう。台湾が中国から切り離された状態こそ、日本の存立には必要なのだ。逆にそこが中国の影響下に転落したら、日本は中国によって海上輸送路を扼されるばかりか、その軍事的脅威に直接さらされることになるのだ。だから何としてでも台湾の独立状態を、国際社会から認知してもらいたい。
先ごろの日本のある世論調査で、国民の八割が台湾の国連加盟に支持を表明した。このことは日本ではほとんど話題にならなかったが、台湾では大変注目され、この国の国民を大いに励ましている。
日本人にもできることはあるのだ。今ある反中国世論で、中国が最も恐れる台湾の国民投票支持を叫ぼう。それもまた、日本人による中国への「反撃」である。
*********************************************

↑ ↑
よろしければクリックをお願いします。
運動を拡大したいので。
他国との間で、政府がどんなに外交交渉で揉めても、最高指導者だけはいつも高みに立ち、超然と構えているのが中国だが、今、「こうした常識では考えられなかった事態が起きている」(東京新聞、十二月九日)。つまり来年三月、台湾で総統選挙と同時に行われる計画の、台湾名義での国連加盟申請の是非を問う国民投票を、「独立に向けた動き」だとし、胡錦濤主席自らが陣頭に立ち、他国に投票阻止への協力を強く要求しているのだ。
これまでもブッシュ大統領に要請し、台湾に反対の圧力をかけさせ、米政府に「中華民国であれ、台湾であれ、国家ではない(国連加盟の資格はない)」とまで言わせ、その結果、台湾国民の間で反米感情が高めさせている。中国の要請の仕方は、「米国から反対してほしい。さもなければ我々が動く」と言うものだそうだ。つまり「武力を使うが、それでもいいのか」と言うシグナルである。
最近は国防総省までもが台湾問題で中国に妥協する傾向が強まっている。ゲーツ国防長官は中国との交流に熱心で、同省のホームページでは中国の宣伝さながらに、「台湾の国民投票は台湾独立投票。ブッシュ大統領は台湾独立に反対である」との文言さえ掲載された。
EUの大国フランスのサルコジ大統領なども先月、北京で約三兆三千億円に達するビジネス契約に署名したあと、胡錦濤との共同声明で、台湾の国民投票に反対を明確に表明した。
米大統領にも仏大統領にも、国民投票と言うきわめて民主主義的な手続きを否定させてしまうのだから(しかも内政干渉的な手法で)、胡錦濤の攻勢は凄まじいものがある。
先ごろ訪中した高村外相に対しても胡錦濤は、「地域の平和と安定を破壊したくなければ、反対してほしい」と求めてきた。日本側はいまだ国民投票に反対表明はしていないが、それでも同外相は「台湾加盟は支持しない」と誓約しているから、それなりに台湾を揺さぶる材料を提供させられたわけだ。
②国民投票で受ける中国のダメージは計り知れない
ところで中国は、別に台湾の国連加盟が現実化するわけでもないのに、たかだか台湾の国民投票程度で、どうしてここまで恐れるのだろうか。
台湾の動きには何かにつけ、「台湾独立の動き」などと騒ぐ中国だが、どうも今回は現実的に「独立の動き」だと見ているようだ。今月訪中した小沢一郎代表ら民主党議員団に対しても中国側は「台湾が国家と宣言する第一歩になる」と言っているが、それは大げさでも何でもないようだ。
台湾の著名な政治学者、李鴻禧氏は「もし投票が成功したら、多数の台湾民衆が台湾は主権独立国家と考えていることが証明され、独立宣言と同じ効果を持つことになる。台湾は国家ではないなどと誰も主張できなくなり、中国も台湾は国家だと知ることになる」と指摘するが、まさにそのとおりなのだ。そして国際社会は台湾の民意を知り、台湾に隷属していない事実をはっきりと知り、台湾への同情、支持は高まることとなるだろう。そうなれば、台湾併呑を国家目標に掲げる中国が受けるダメージは計り知れない。

台湾の高雄で9月15日に行われた
国民投票アピールの三十万人デモ
(自由時報より)
③五輪開催前―台湾の反撃に手も足も出ない中国
だから国民投票は、これまで台湾の国際空間からの排除を外交の至上命題と定め、その国連など国際機構への加盟阻止、諸国の台湾との断交要求、国交樹立妨害などを行ってきた中国に対する「反撃」なのだ。
それだからこそ中国側は「台湾が住民投票を強行すれば、空前の危機に陥るだろう」(陳雲林・台湾工作弁公室主任)とまで警告を発し、胡錦濤以下が各国に同調を要求しているのだ。徐才厚中央軍事委副主席なども今年八月、「焦眉の急は第一に、いかに台湾の住民投票を阻止するかだ」と言っている。
五輪開催を控えている関係上、中国は総統選挙に関しては、「それは台湾地方当局が勝手にやること」として軍事演習等による恫喝、牽制行為は控える方針らしい。ただし国民投票となればそうもいかない。かと言って、「五輪も大事だ」として、演習で恫喝するかどうかで悩んでいるらしい。それをやれば五輪に影響が出るだけでなく、ますます世界から台湾へ同情が集まってしまう。
だから台湾から見れば、今こそが「反撃」の好機なのである。目下台湾国内では、至るところの公共施設に国民投票を呼びかけるスローガンが見られる。

9月15日には日本人も呼応して国民投票、台湾加盟支持の日の丸行進を都内で。
(日本人台湾独立促進会HPより)
④日本の反中国世論で台湾への援護射撃を
もっともそれだからこそ米国は狼狽し、中国の言いなりとなって台湾に圧力をかけるなどしているのだが、そのような「弱さ」を見せるから、今度は中国から空母キティホークの香港立ち寄りを拒絶され、「ダライラマを優遇するな」「台湾に武器を売るな」と、さらなる要求を突きつけられるのだ。
台湾の国民投票が成功し、国際社会に向けた「独立宣言」となることを祈ろう。台湾が中国から切り離された状態こそ、日本の存立には必要なのだ。逆にそこが中国の影響下に転落したら、日本は中国によって海上輸送路を扼されるばかりか、その軍事的脅威に直接さらされることになるのだ。だから何としてでも台湾の独立状態を、国際社会から認知してもらいたい。
先ごろの日本のある世論調査で、国民の八割が台湾の国連加盟に支持を表明した。このことは日本ではほとんど話題にならなかったが、台湾では大変注目され、この国の国民を大いに励ましている。
日本人にもできることはあるのだ。今ある反中国世論で、中国が最も恐れる台湾の国民投票支持を叫ぼう。それもまた、日本人による中国への「反撃」である。
*********************************************

↑ ↑
よろしければクリックをお願いします。
運動を拡大したいので。
スポンサーサイト