侵略主義国家の要求に「ご安心を」と誓った高村外務大臣
2007/12/05/Wed
十二月一日、高村外務大臣は北京で楊潔篪外交部長と外相会談を行った。外務省が発表した会談概要によると、楊部長は例によって「歴史と台湾問題は日中関係の政治的基礎である」と強調し、日本がこれらの問題で中国の言い分を受け入れないと両国関係は大変なこととなると仄めかした上で、「台湾は中国の核心的利益である。国連加盟についての公民投票の動きは、両岸及び地域の安定にとって脅威である」との「強い懸念」を表明し、「(加盟支持表明など)台湾独立勢力に間違ったメッセージを送らないで欲しい」と「強く要請」したと言う。
領土欲から台湾を自国領だと強弁し、しかも「祖国統一・振興中華」を国家目標に掲げて国内の団結を図る中国からすれば、台湾が国連に加盟し、世界から「主権国家」「中国の領土ではない」と認められることは何よりも恐ろしい。だからこそ台湾問題は「中国の核心利益」の問題だとまで言い張り、台湾の国連加盟を巡る公民投票(国連加盟を求める台湾国民の意思表明)に怯えるのである。
二十一世紀の今日、世界の大国の中で、これほど露骨に他国征服の野心を見せる国が存在することに、改めて驚愕せざるを得ない。
中国は、台湾の公民投票は「地域の安定に脅威」と断じて「懸念」を表明するが、何も台湾が戦争を仕掛けようと言うのではなく、「オレの言うことを台湾が聞かなければ、オレは地域の安定を破壊することになる」と言っているのだから、我々文明国家の国民としては、この野蛮国家の言い分はまったく理解できず、そして深い憤りを感じるのである。
ところが我が高村大臣は、これに対して反論をしたかと言えば、していない。これは信じがたいことだが、これがいつもの台湾問題を巡る日本政府の姿勢である。
そして案の定、「我が国の立場は日中共同声明にあるとおり、国連への台湾加盟は支持できない」との「基本的立場」を説明したそうだ。
たしかに日中共同声明を通じて日本政府は、台湾にある中華民国ではなく、中華人民共和国を中国唯一の合法政府と承認している。だから「ニセ中国」である中華民国の加盟は支持できないと言っているのだろうが、ここに日本の欺瞞がある。
なぜならすでに時代は変わり、中華民国はとうに「中国政府」の立場を放棄しているからだ。今の台湾で、「中国全土はオレのものだ」「中華人民共和国は不法だ」などと主張している人間など、一般にはほとんどいない。実際に国連加盟の申請も、中国を代表してではなく、台湾の二千三百万人の国民を代表して行っているのである。
ところがそれを知りながら、中国の「核心的利益」を損ね、その怒りを買うのを恐れ、三十数年前もの日中共同声明などを持ち出して、自らの台湾加盟不支持の姿勢を正当化しているのだから、どうしようもない。
それほど中国が怖いのなら、ノーコメントと言う対応の仕方もあるだろう。そもそも日本に台湾の加盟資格を審査する権限などないのである。それなのに進んで「不支持」などと表明するのだから、完全に中国への阿諛迎合である。
そしてこの侵略国家に迎合して、台湾二千三百万人の持つべき国連加盟の権利までをも否定するのだから、ここまでくれば中国の走狗だ。
日本政府はおそらく「不支持」と「反対」は違うなどと言う見解だろうが、いったい両者の間にどのような違いがあるのか。
高村大臣は三日には胡錦濤主席と会見し、同主席からも「(公民投票は)地域の平和と安定を著しく害する。日本の不利益にもなり、明確に反対してほしい」と言われ、ここでも「一九七二年の日中共同声明以来、日本の立場は一貫している」と答え、「安心してほしい」と付け加えている(西日本新聞、十二月四日朝刊)。
つまり、はっきりと「反対」を約束しているのだ。侵略国家からの要求に対して、「安心してほしい」とはどう言うことか!
中国による東支那海での資源盗掘問題を巡っては何の解決の糸口も見出せもせず、いったい高村大臣は何をしに中国へ行ったのか。
台湾が国連に加盟できず、国際社会から見放され、やがて中国に併呑されたら日本の存立はどうなるのかを知った上で、高村大臣、そして日本政府の姿勢がどのようなものであるかを考えるべきだ。
■高村外相による「台湾の国連加盟を支持しない」との中国迎合発言の撤回要求を!
【要求先】
首相官邸
http://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
外務省
https://www3.mofa.go.jp/mofaj/mail/qa.html
*********************************************

↑ ↑
よろしければクリックをお願いします。
運動を拡大したいので。
領土欲から台湾を自国領だと強弁し、しかも「祖国統一・振興中華」を国家目標に掲げて国内の団結を図る中国からすれば、台湾が国連に加盟し、世界から「主権国家」「中国の領土ではない」と認められることは何よりも恐ろしい。だからこそ台湾問題は「中国の核心利益」の問題だとまで言い張り、台湾の国連加盟を巡る公民投票(国連加盟を求める台湾国民の意思表明)に怯えるのである。
二十一世紀の今日、世界の大国の中で、これほど露骨に他国征服の野心を見せる国が存在することに、改めて驚愕せざるを得ない。
中国は、台湾の公民投票は「地域の安定に脅威」と断じて「懸念」を表明するが、何も台湾が戦争を仕掛けようと言うのではなく、「オレの言うことを台湾が聞かなければ、オレは地域の安定を破壊することになる」と言っているのだから、我々文明国家の国民としては、この野蛮国家の言い分はまったく理解できず、そして深い憤りを感じるのである。
ところが我が高村大臣は、これに対して反論をしたかと言えば、していない。これは信じがたいことだが、これがいつもの台湾問題を巡る日本政府の姿勢である。
そして案の定、「我が国の立場は日中共同声明にあるとおり、国連への台湾加盟は支持できない」との「基本的立場」を説明したそうだ。
たしかに日中共同声明を通じて日本政府は、台湾にある中華民国ではなく、中華人民共和国を中国唯一の合法政府と承認している。だから「ニセ中国」である中華民国の加盟は支持できないと言っているのだろうが、ここに日本の欺瞞がある。
なぜならすでに時代は変わり、中華民国はとうに「中国政府」の立場を放棄しているからだ。今の台湾で、「中国全土はオレのものだ」「中華人民共和国は不法だ」などと主張している人間など、一般にはほとんどいない。実際に国連加盟の申請も、中国を代表してではなく、台湾の二千三百万人の国民を代表して行っているのである。
ところがそれを知りながら、中国の「核心的利益」を損ね、その怒りを買うのを恐れ、三十数年前もの日中共同声明などを持ち出して、自らの台湾加盟不支持の姿勢を正当化しているのだから、どうしようもない。
それほど中国が怖いのなら、ノーコメントと言う対応の仕方もあるだろう。そもそも日本に台湾の加盟資格を審査する権限などないのである。それなのに進んで「不支持」などと表明するのだから、完全に中国への阿諛迎合である。
そしてこの侵略国家に迎合して、台湾二千三百万人の持つべき国連加盟の権利までをも否定するのだから、ここまでくれば中国の走狗だ。
日本政府はおそらく「不支持」と「反対」は違うなどと言う見解だろうが、いったい両者の間にどのような違いがあるのか。
高村大臣は三日には胡錦濤主席と会見し、同主席からも「(公民投票は)地域の平和と安定を著しく害する。日本の不利益にもなり、明確に反対してほしい」と言われ、ここでも「一九七二年の日中共同声明以来、日本の立場は一貫している」と答え、「安心してほしい」と付け加えている(西日本新聞、十二月四日朝刊)。
つまり、はっきりと「反対」を約束しているのだ。侵略国家からの要求に対して、「安心してほしい」とはどう言うことか!
中国による東支那海での資源盗掘問題を巡っては何の解決の糸口も見出せもせず、いったい高村大臣は何をしに中国へ行ったのか。
台湾が国連に加盟できず、国際社会から見放され、やがて中国に併呑されたら日本の存立はどうなるのかを知った上で、高村大臣、そして日本政府の姿勢がどのようなものであるかを考えるべきだ。
■高村外相による「台湾の国連加盟を支持しない」との中国迎合発言の撤回要求を!
【要求先】
首相官邸
http://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
外務省
https://www3.mofa.go.jp/mofaj/mail/qa.html
*********************************************

↑ ↑
よろしければクリックをお願いします。
運動を拡大したいので。
スポンサーサイト