今や危険な「中共の走狗」―台湾を裏切る退役将官の群れ(下)
2014/05/30/Fri
外では中共が強大化し、内では台湾人の政治勢力が台頭する中、「なぜ台湾人などのために大陸同胞と戦い、血を流さなくてはならないのか」との思いに駆られているようだ。かつて中共を不倶戴天の敵として来た台湾の中国人将官たちは、中共の統戦(籠絡の謀略)を、自ら進んで受けつつある…。
■中国の拡張政策に台湾も協力すべきと
自由時報は五月二十五日、「制止も聞かず、二十人を超える退役将官は先月、またしても中国ツアー」と題する記事を載せ、次のように報じている。

自由時報が大きく報じた退役将官の動き。「制止も聞かず中国へ渡航」とあ
るが、つまり事実上の「投降」というわけだ
―――軍筋が昨日明らかにしたところでは、退役上将(大将)である黄幸強、陳廷寵、李楨林らは二十数人の退役将官を連れ、四月下旬に中国広東の仏山へ赴き、中国が主催する第六回「黄埔情」交流活動に参加した。
―――中国側は人民解放軍の元副総参謀長である銭樹根上将がリーダーで、双方合わせて六十人以上もの退役将官が集まった。黄埔軍官学校創立九十周年の記念活動や軍事互信メカニズムについて話し合われた。
―――これまで定期交流ではつねに両岸(台湾と中国)による釣魚台(尖閣諸島)防衛での提携、南海(南支那海)における主権防衛での提携について話し合われてきた。今回も例外ではなく、「中国が積極的に南沙諸島の赤瓜礁(スプラトリー諸島のジョンソン南礁)で建設を行う際には、両者はある程度の協力を行うべき。たとえば相互補給、相互連絡などの往来協力だ」との提案がなられたという。
驚くべきことだ。台湾の元将官たちは、世界各国が懸念する東支那海、南支那海での中国の拡張の動きに、台湾も協力すべきだと考えているのだ。
■制止も振り切る「投降」の動き
そして次のようにもある。
―――今年六月十六日は黄埔開校九十週年の記念日だ。中国はあらゆる手段を使って我が方の退役将官を個人的に、あるいは団体で中国へ呼び、準備会や一連の活動に参加させ、主導権を握ろうとするはずだ。
―――国防部や退除役官兵輔導委員会は中国の統戦の罠に陥らないよう中国行きの取りやめを何度も勧告してきたが、状況は何も変わっていない。
―――中国側の受け入れ団体(黄埔同学会)は民間とされるが、その設立の背後には解放軍と統戦部がいる。軍筋は参加する台湾側の退役将官について「老世代だけではない。中国渡航禁止期間が過ぎたばかりの若い人間もいる」とし、懸念を示した。
続々と中国の「投降」の呼び掛けに応じているようだ。自国政府の制止をも振り切るというのは、そういうことだろう。
これはまさに国共内戦当時の状況に似ている。当時中華民国の軍隊はそのようにして内部分裂し、中共に敗れ去ったのだった。

台湾、中国双方の退役将官が仲良く記念撮影。台湾の現役軍人はこれをどう見
ているのか
■「中華民族の復興」を夢見る台湾の元総司令
新華社によると、中国側の銭樹根元副総参謀長は現地で、「百二十年前の甲午の年(日清戦争が勃発した)で中華民族は惨敗したが、新世紀の甲午年である今年、両岸は共同で中華民族の偉大なる復興という中国の夢の実現を目標に努力しよう」と呼び掛けた。
つまり中国と台湾は統一し、日本をも圧するアジアの覇者たろうとの訴えだ。

「中華民族の偉大なる復興」を呼びかけた中国の銭樹根元副総参謀長
一方、中国新聞評論網(四月二十五日)によると台湾側の参加者である黄幸強もまた、「両岸の老将はかつては往来しなかったが、今では兄弟のような間柄。統一して国家の分裂が解消されなければ国家の強盛は望めない。我々老軍人は生きている間に中華民族の偉大なる復興を見たいと思っている」と述べたそうだ。
「黄埔情」交流活動には六年前の第一回以来欠かさず参加している黄幸強は陸軍総司令、副参謀総長、総統府戦略顧問を歴任した人物。それほどの軍の大物が「統一された強盛な中国」の出現を夢見ているのだ。

台湾の黄幸強元副参謀総長。敵と共に中国統一への夢を語った

軍事的に対立する敵同士であるはずだが、今やすっかり「兄弟のような間柄」だ
自由時報は五月二十五日の論評で、次のように書いている。
―――両岸は現在、軍事対立が緩和されたかに見えるが、実際には危機が潜伏している。厳明国防部長も中共こそが軍事面での最大の敵だと指摘した。
―――将官にまで上り詰めた人々は軍のエリートで、現役時代には反共の重要性を強調していたはず。しかし一旦軍服を脱ぐと中国へ走り、解放軍を兄弟と称している。こうした矛盾現象は現役将兵の国への忠誠心に悪影響を及ぼすだけでなく、軍の「誰のために戦い何のために戦うのか」という中心思想に深刻な亀裂を与えることだろう。
■「反共の忠臣」たちも今や「中共の走狗」か
ちなみに同紙は三月十二日の社説で次のように警鐘を打ち鳴らしていた。
―――国家安全局は先頃、「昨年から現在まで、十五件の中共スパイ事件が摘発された」と報告したが、そのうち九割は現役軍人、退役軍人が絡んでいた。おそらくこれは氷山の一角だろう。
―――逮捕されたスパイは最高位が少将だが、一部の将官が退役後に中国へ渡り、「国軍も中共軍もみな中国軍」「両岸はできるだけ早期に統一すべきだ」と叫んでいる状況を見れば、思想が動揺し、あるいはスパイになる将官は更に大勢いるはずである。
「われわれ中華民国は軍事力を保持し、共産勢力の進撃を食い止め、第一線に立っているということを日本の方には忘れてもらっては困る」と蒋経国はかつて語ったが、今やその軍の実力は大きく低下しつつあるばかりか、むしろ内部では「共産勢力の進撃」に呼応する動きも活発化しているわけだ。
こうした状況も我々日本人は「忘れてはならない」。
蒋介石、経国親子のかつての忠臣たちは、自らの裏切り行為を恥じないのか。おそらく当人たちはこう言って自らを正当化するのだろう。
「我々は台湾独立に反対し、中国統一を促進しているのだから、蒋公も経国先生もきっとお喜びのはずである」
「かりにそうでなくても、二人はすでに死んでいるのだから関係ない」
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台湾研究フォーラム第166回定例会
演題:日本統治時代における文化遺産の再評価ー海の向こうの台湾で“あなたの知らない日本”と出会おう」
講師:柯勝釗氏(元台湾・文化部文化資産局事務官、現在日本留学中)

「文化遺産」とは行政法令で指定されるだけのものではなく、人と人との「絆」を繋ぐものでもある。したがって「文化遺産」は必ずしも「有形物」ではない。文化交流、心の交流に結び付くこともまた「文化遺産」の最高価値と思われる。日本統治時代の「文化遺産」は現在の台湾でどう見られ、どう再評価されているのか。数例を挙げながら皆さんと交流したい(講師談)。
…………………
【講師略歴】柯勝釗(か・しょうしょう)1976年、台湾・高雄生まれ。九州大学 芸術工学専攻、博士後期課程D1(藤原研究室)。台湾国立台南大学(元国立台南師範学院)郷土文化大学院にて修士学位を取得(修士論文のテーマは:日本植民時代における台南の社会活動に関する研究―台南公会堂を事例に)。2007年、文化行政公務員の資格を取得し、行政院文化建設委員会文化資産総管理処(現文化部文化資産局)に勤務、文化遺産保存業務などを担当。2013年、東京大学大学院人文社会系研究科にて研究生。2013年、九州大学芸術工学専攻、博士後期課程に進学。「郷土文化を重視し、特に文化遺産に関心。最大の願いは台湾という国及び文化の主体性を構築し、日本との文化交流を促進すること」という。
…………………
■日時 5月31日(土)18時15分~20時15分
■場所 文京区民センター 3―A
(東京都文京区本郷4-15-14/文京シビックセンターの斜向い)
交通:都営三田線・大江戸線「春日駅」徒歩2分
東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」徒歩5分
JR「水道橋駅」徒歩15分
■会費 会員500円 一般1000円
(平成26年度会員募集中。年会費2000円。会場で受け付けます)
■申込み 不要
■懇親会 閉会後に会場付近で開催
■問合せ twkenkyuforum@yahoo.co.jp (事務局)
5.31 中国のアジア侵略阻止!アジア連帯行動
平成26年5月31日(土)
日程
12時30分 街頭演説 於・渋谷ハチ公前広場
14時00分 デモ集合 於・三河台公園 (六本木4-2-17)
15時00分 デモ出発
15時45分 笄公園到着
16時00分 中国大使館前抗議活動
注意事項
・ プラカード持参可(ただし、民族差別的なものは禁止)。
・ 国旗以外の旗類・拡声器の持ち込みはご遠慮ください。
主催 頑張れ日本!全国行動委員会
お問合せ 頑張れ日本!全国行動委員会 http://www.ganbare-nippon.net/ TEL 03-5468-9222
■中国の拡張政策に台湾も協力すべきと
自由時報は五月二十五日、「制止も聞かず、二十人を超える退役将官は先月、またしても中国ツアー」と題する記事を載せ、次のように報じている。

自由時報が大きく報じた退役将官の動き。「制止も聞かず中国へ渡航」とあ
るが、つまり事実上の「投降」というわけだ
―――軍筋が昨日明らかにしたところでは、退役上将(大将)である黄幸強、陳廷寵、李楨林らは二十数人の退役将官を連れ、四月下旬に中国広東の仏山へ赴き、中国が主催する第六回「黄埔情」交流活動に参加した。
―――中国側は人民解放軍の元副総参謀長である銭樹根上将がリーダーで、双方合わせて六十人以上もの退役将官が集まった。黄埔軍官学校創立九十周年の記念活動や軍事互信メカニズムについて話し合われた。
―――これまで定期交流ではつねに両岸(台湾と中国)による釣魚台(尖閣諸島)防衛での提携、南海(南支那海)における主権防衛での提携について話し合われてきた。今回も例外ではなく、「中国が積極的に南沙諸島の赤瓜礁(スプラトリー諸島のジョンソン南礁)で建設を行う際には、両者はある程度の協力を行うべき。たとえば相互補給、相互連絡などの往来協力だ」との提案がなられたという。
驚くべきことだ。台湾の元将官たちは、世界各国が懸念する東支那海、南支那海での中国の拡張の動きに、台湾も協力すべきだと考えているのだ。
■制止も振り切る「投降」の動き
そして次のようにもある。
―――今年六月十六日は黄埔開校九十週年の記念日だ。中国はあらゆる手段を使って我が方の退役将官を個人的に、あるいは団体で中国へ呼び、準備会や一連の活動に参加させ、主導権を握ろうとするはずだ。
―――国防部や退除役官兵輔導委員会は中国の統戦の罠に陥らないよう中国行きの取りやめを何度も勧告してきたが、状況は何も変わっていない。
―――中国側の受け入れ団体(黄埔同学会)は民間とされるが、その設立の背後には解放軍と統戦部がいる。軍筋は参加する台湾側の退役将官について「老世代だけではない。中国渡航禁止期間が過ぎたばかりの若い人間もいる」とし、懸念を示した。
続々と中国の「投降」の呼び掛けに応じているようだ。自国政府の制止をも振り切るというのは、そういうことだろう。
これはまさに国共内戦当時の状況に似ている。当時中華民国の軍隊はそのようにして内部分裂し、中共に敗れ去ったのだった。

台湾、中国双方の退役将官が仲良く記念撮影。台湾の現役軍人はこれをどう見
ているのか
■「中華民族の復興」を夢見る台湾の元総司令
新華社によると、中国側の銭樹根元副総参謀長は現地で、「百二十年前の甲午の年(日清戦争が勃発した)で中華民族は惨敗したが、新世紀の甲午年である今年、両岸は共同で中華民族の偉大なる復興という中国の夢の実現を目標に努力しよう」と呼び掛けた。
つまり中国と台湾は統一し、日本をも圧するアジアの覇者たろうとの訴えだ。

「中華民族の偉大なる復興」を呼びかけた中国の銭樹根元副総参謀長
一方、中国新聞評論網(四月二十五日)によると台湾側の参加者である黄幸強もまた、「両岸の老将はかつては往来しなかったが、今では兄弟のような間柄。統一して国家の分裂が解消されなければ国家の強盛は望めない。我々老軍人は生きている間に中華民族の偉大なる復興を見たいと思っている」と述べたそうだ。
「黄埔情」交流活動には六年前の第一回以来欠かさず参加している黄幸強は陸軍総司令、副参謀総長、総統府戦略顧問を歴任した人物。それほどの軍の大物が「統一された強盛な中国」の出現を夢見ているのだ。

台湾の黄幸強元副参謀総長。敵と共に中国統一への夢を語った

軍事的に対立する敵同士であるはずだが、今やすっかり「兄弟のような間柄」だ
自由時報は五月二十五日の論評で、次のように書いている。
―――両岸は現在、軍事対立が緩和されたかに見えるが、実際には危機が潜伏している。厳明国防部長も中共こそが軍事面での最大の敵だと指摘した。
―――将官にまで上り詰めた人々は軍のエリートで、現役時代には反共の重要性を強調していたはず。しかし一旦軍服を脱ぐと中国へ走り、解放軍を兄弟と称している。こうした矛盾現象は現役将兵の国への忠誠心に悪影響を及ぼすだけでなく、軍の「誰のために戦い何のために戦うのか」という中心思想に深刻な亀裂を与えることだろう。
■「反共の忠臣」たちも今や「中共の走狗」か
ちなみに同紙は三月十二日の社説で次のように警鐘を打ち鳴らしていた。
―――国家安全局は先頃、「昨年から現在まで、十五件の中共スパイ事件が摘発された」と報告したが、そのうち九割は現役軍人、退役軍人が絡んでいた。おそらくこれは氷山の一角だろう。
―――逮捕されたスパイは最高位が少将だが、一部の将官が退役後に中国へ渡り、「国軍も中共軍もみな中国軍」「両岸はできるだけ早期に統一すべきだ」と叫んでいる状況を見れば、思想が動揺し、あるいはスパイになる将官は更に大勢いるはずである。
「われわれ中華民国は軍事力を保持し、共産勢力の進撃を食い止め、第一線に立っているということを日本の方には忘れてもらっては困る」と蒋経国はかつて語ったが、今やその軍の実力は大きく低下しつつあるばかりか、むしろ内部では「共産勢力の進撃」に呼応する動きも活発化しているわけだ。
こうした状況も我々日本人は「忘れてはならない」。
蒋介石、経国親子のかつての忠臣たちは、自らの裏切り行為を恥じないのか。おそらく当人たちはこう言って自らを正当化するのだろう。
「我々は台湾独立に反対し、中国統一を促進しているのだから、蒋公も経国先生もきっとお喜びのはずである」
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講師:柯勝釗氏(元台湾・文化部文化資産局事務官、現在日本留学中)


「文化遺産」とは行政法令で指定されるだけのものではなく、人と人との「絆」を繋ぐものでもある。したがって「文化遺産」は必ずしも「有形物」ではない。文化交流、心の交流に結び付くこともまた「文化遺産」の最高価値と思われる。日本統治時代の「文化遺産」は現在の台湾でどう見られ、どう再評価されているのか。数例を挙げながら皆さんと交流したい(講師談)。
…………………
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…………………
■日時 5月31日(土)18時15分~20時15分
■場所 文京区民センター 3―A
(東京都文京区本郷4-15-14/文京シビックセンターの斜向い)
交通:都営三田線・大江戸線「春日駅」徒歩2分
東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」徒歩5分
JR「水道橋駅」徒歩15分
■会費 会員500円 一般1000円
(平成26年度会員募集中。年会費2000円。会場で受け付けます)
■申込み 不要
■懇親会 閉会後に会場付近で開催
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5.31 中国のアジア侵略阻止!アジア連帯行動
平成26年5月31日(土)
日程
12時30分 街頭演説 於・渋谷ハチ公前広場
14時00分 デモ集合 於・三河台公園 (六本木4-2-17)
15時00分 デモ出発
15時45分 笄公園到着
16時00分 中国大使館前抗議活動
注意事項
・ プラカード持参可(ただし、民族差別的なものは禁止)。
・ 国旗以外の旗類・拡声器の持ち込みはご遠慮ください。
主催 頑張れ日本!全国行動委員会
お問合せ 頑張れ日本!全国行動委員会 http://www.ganbare-nippon.net/ TEL 03-5468-9222
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