鳩山由紀夫が担う中国「安倍政権包囲網」尖兵の使命(北京編)
2013/01/18/Fri
■安倍外交への対抗に見える鳩山訪中
安倍晋三首相は一月十六日、就任後初の外国訪問としてベトナム、タイ、インドネシア歴訪へと出発。アジア全体に対する脅威増大一方の中国覇権主義を抑止すべく、各国との連携強化を目指す考えだ。

安倍首相の三国歴訪は対中包囲網作りとして中国は警戒する
その日はまずベトナムでグエン・ダンズン首相と会談し、東支那海(尖閣諸島)や南支那海を巡る中国との領有権問題を念頭に、力による現状の変更に反対し、紛争問題は国際法に基づき平和的交渉で解決すべきとの考えで一致した。

グエン・ダンズン首相とは「力による現状変更」反対で一致
ところがそうした安倍外交に対抗するかのように、ほぼ時を同じくし、中国との安易な関係改善を求めて動いたのが鳩山由紀夫元首相だった。
すでに政界を引退している鳩山氏だが、中日友好協会の招きに応じ、「文化交流」の名目で北京へ飛んだのは十五日のことである。
■北京で日本政府の立場を批判
鳩山氏はその日はまず、中日友好協会の会長である唐家璇元国務委員と会見。話の内容の大半は「文化交流」より尖閣諸島問題で占められた。
翌十六日には全国政治協商会議の賈慶林主席、楊潔篪外交部長と立て続けに会見し、それぞれに「尖閣諸島が係争地であると互いに認めることが大事だ」と伝えている。
それは日本政府の立場に対する批判だった。言うまでもなく政府の立場は「領土問題は存在しない」というもの。要するに日本の尖閣諸島に関する領有権には何の問題もないと言う意味だ。
一方、それに対して中国側はもちろん、同諸島は日中間の係争地であると強く主張している。
上記の賈慶林氏なども昨年九月末、訪中した日中友好七団体のトップらに対し、「争議ある釣魚島問題を正視すべき」と迫り、「争議の存在」を認めることが日中関係改善のカギだとのメッセージを日本政府に送っている。

賈慶林主席と握手する鳩山元首相。日本の元首相でありながら日本側に譲歩
を訴えた
■中国の対日工作に加担している
したがって鳩山氏は今回、日本政府の立場ではなく、中国政府の対日外交工作に従った格好だ。
同氏は会見終了後も記者団に対し、やはり次のような見方を示した。
―――日本政府は「領土問題は存在しない」というが、歴史を眺めれば分かる話だ。今係争が起きていることは事実で、お互いに認めることが大事だ。
―――領土問題は存在しないと言っていたら、いつまでたっても答えは出ない。
「日本の領有権に問題がある」、あるいは「中国の領有権の主張にも一理ある」といったことを、日本の元首相が認めてしまったわけである。
こうした鳩山氏の言動に、もちろん中国は目を細めていることだろう。

両国のメディアを前に堂々と売国発言を行う鳩山氏。自国政府の立場に立たず、
中国の宣伝謀略に加担した
■中国メディアが称える鳩山氏の言動
中共中央宣伝部の指導下にある香港紙文匯報も十七日、論評を掲げて次のように書いている。
―――鳩山は首相在任中、積極的に中国との全面的協力関係を推進するなど、日本政界の著名な知中派。私人としての訪中だが、中日関係行き詰まりの打開を望む日本民間の声の代表者である。
―――民間交流は中日交流史上において重要だ。「民間先行、以民促官」が、両国人民の共同発展に対して代え難い力を発揮する。
―――かつて中日は「争議棚上げ、共同開発」との黙約により釣魚島の争いを解決することで合意していたが、今日のように日本の一方的な現状改変により、中日関係は急転直下。安倍政権は民間を含む各方面の知恵ある声に耳を傾け、対話を通じた解決を図り、情勢の誤判断、軽挙妄動を止めるべきだ。
「民間先行、以民促官」とは、「まず民間が動き、その力で政府を動かさせる」との意味だ。
中国は領海・領空侵犯を繰り返すなど物理力で恫喝を行う一方、日中対立を望まない日本の世論を動かし、「領土問題は存在しない」「交渉の余地はない」との立場を貫く安倍政権に圧力をかける役割を、鳩山氏に対して期待しているのがわかる。
■今後強まる一方の統一戦線工作
中国は「安倍首相の中国包囲網に対する安倍包囲網作り」を進めていると指摘する報道も国内で見られたが、まさにその通りだろう。言わば中共創立以来の常套手段である統一戦線工作(敵の中に味方を作り、敵を包囲、殲滅する)を遂行しているのであり、愛国心に欠けた親中反米主義者で、愚直なまでに「中国との全面的協力関係」を望む鳩山氏などは、まさに格好の対象者となっているわけだ。
文匯報の論評はさらに「公明党代表の山口那津男代表も近く北京を訪問の予定だ。日本の政界名士が引き続き訪中することは、中日関係改善への人々の自信に繋がる」とも書いている。
中国から安倍政権「右傾化」へのブレーキ役が期待される同党が早くも蠢き出すわけだが、このように日本内部の親中勢力を操作し、日本の世論を分断させ、自国に有利な状況を作り出そうとするあの国の謀略攻勢は、今後ますます強まりそうだ。
日中友好協会名誉顧問である村山富市元首相や、同会会長の加藤紘一元自民党幹事長も一月末に訪中する予定。それぞれ「釣魚島問題で悪化した中日関係改善の突破口を探したい考え」(文匯報)だとか。
要するにこうした親中派勢力は事実上中国覇権主義を翼賛しているのだ。国民はそうした勢力が発する「日中関係の改善」と言う言葉に断じて惑わされてはならない。
【過去の関連記事】
「日本分断」目指す中国の「鳩山由紀夫工作」が始動か 2013/01/12
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2014.html
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◉中国宣伝戦「釣魚島白書」のウソを暴く! 永山英樹
尖閣侵略を正当化する中国の主張を徹底論破
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尖閣諸島の攻略を目指す中国の海洋拡張戦略
安倍晋三首相は一月十六日、就任後初の外国訪問としてベトナム、タイ、インドネシア歴訪へと出発。アジア全体に対する脅威増大一方の中国覇権主義を抑止すべく、各国との連携強化を目指す考えだ。

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グエン・ダンズン首相とは「力による現状変更」反対で一致
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■北京で日本政府の立場を批判
鳩山氏はその日はまず、中日友好協会の会長である唐家璇元国務委員と会見。話の内容の大半は「文化交流」より尖閣諸島問題で占められた。
翌十六日には全国政治協商会議の賈慶林主席、楊潔篪外交部長と立て続けに会見し、それぞれに「尖閣諸島が係争地であると互いに認めることが大事だ」と伝えている。
それは日本政府の立場に対する批判だった。言うまでもなく政府の立場は「領土問題は存在しない」というもの。要するに日本の尖閣諸島に関する領有権には何の問題もないと言う意味だ。
一方、それに対して中国側はもちろん、同諸島は日中間の係争地であると強く主張している。
上記の賈慶林氏なども昨年九月末、訪中した日中友好七団体のトップらに対し、「争議ある釣魚島問題を正視すべき」と迫り、「争議の存在」を認めることが日中関係改善のカギだとのメッセージを日本政府に送っている。

賈慶林主席と握手する鳩山元首相。日本の元首相でありながら日本側に譲歩
を訴えた
■中国の対日工作に加担している
したがって鳩山氏は今回、日本政府の立場ではなく、中国政府の対日外交工作に従った格好だ。
同氏は会見終了後も記者団に対し、やはり次のような見方を示した。
―――日本政府は「領土問題は存在しない」というが、歴史を眺めれば分かる話だ。今係争が起きていることは事実で、お互いに認めることが大事だ。
―――領土問題は存在しないと言っていたら、いつまでたっても答えは出ない。
「日本の領有権に問題がある」、あるいは「中国の領有権の主張にも一理ある」といったことを、日本の元首相が認めてしまったわけである。
こうした鳩山氏の言動に、もちろん中国は目を細めていることだろう。

両国のメディアを前に堂々と売国発言を行う鳩山氏。自国政府の立場に立たず、
中国の宣伝謀略に加担した
■中国メディアが称える鳩山氏の言動
中共中央宣伝部の指導下にある香港紙文匯報も十七日、論評を掲げて次のように書いている。
―――鳩山は首相在任中、積極的に中国との全面的協力関係を推進するなど、日本政界の著名な知中派。私人としての訪中だが、中日関係行き詰まりの打開を望む日本民間の声の代表者である。
―――民間交流は中日交流史上において重要だ。「民間先行、以民促官」が、両国人民の共同発展に対して代え難い力を発揮する。
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中国から安倍政権「右傾化」へのブレーキ役が期待される同党が早くも蠢き出すわけだが、このように日本内部の親中勢力を操作し、日本の世論を分断させ、自国に有利な状況を作り出そうとするあの国の謀略攻勢は、今後ますます強まりそうだ。
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