「防衛白書」に猛反撥―中共とそれに呼応する中日(東京)新聞の関係とは
2012/08/04/Sat
七月三十一日に発表の平成二十四年版防衛白書は、中国海軍の太平洋進出が「常態化」しつつあるとするなど、あの国の軍事的な不透明性さへの警戒心を強く示しているが、日本側がこのように警戒を見せるたび、一々大袈裟に反撥して見せるのが中国政府だ。

中国の軍備拡張に警鐘を鳴らすや、中国からの非難にさらされた防衛白書
何しろ中国は、自国の軍拡の障害となる国際社会での「中国脅威論」の広がりがとても怖く、日頃からその火消し宣伝に余念がない。
外交部の洪磊報道官は同日、次のように述べた。
「日本側は正常な国防建設と軍事活動に対する根拠なき非難を行い、中国内部の問題で好き勝手なことを言い続けている。中国側はこれに対して強烈な不満を表明する。すでに厳正な申し出を行った」
「日本は様々な口実で不断に軍備を拡張し、軍事同盟を強化し、地域の安全問題の上で騒ぎ立て、周辺国や国際社会の関心を向けようとするが、日本は一体何がしたいのか。日本がやるべきことは真剣に自己の行いが地域の平和と安定に有利かどうかを真剣に考え、反省することだ」
続いて八月二日には国防部の耿雁生報道官も、「近年、日本は西南諸島での軍事力配備を強化しようとし、地域での緊張状態を盛んに作り出し、中国を含むアジア太平洋地域の各国を懸念させている。日本は歴史を鏡にし、言動を慎むべきだ」などとコメントした。
このように中国の脅威に脅える日本を、逆に脅威だと宣伝するが、あの国の狡猾な手口だ。
そして日本国内で、早速それに呼応するかのように動きをみせたのが東京新聞(中日新聞)だ。
一日の社説で防衛白書の記述を取り上げ「中国に合わせて、自衛隊と在日米軍とが軍事力を強化し続ければ、際限のない軍拡競争で地域情勢を逆に不安定化する『安全保障のジレンマ』に陥る。そうした事態は避けるのが賢明だ」だとか、「中国側は、米海兵隊普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)への垂直離着陸機MV22オスプレイ配備を警戒しているようである。…中国側に軍事力強化の口実を与えるのなら得策ではない」などと主張した。
おかしな理屈だ。日本が防衛力を高めようと高めまいと、中国の軍拡は止まらないことを、東京新聞が知らないはずがない。
中国がオスプレイ配備を「警戒」するのは、それがあの国への抑止力になるからだが、そうした日本の抑止力強化を「得策ではない」とする東京新聞は、いったいどこの国のメディアだろう。
この社説は、中国に書かされている(中国のために書いている)と疑わざるを得ないのである。これまでも東京(中日)の社説には、そう思わせるような内容がやけに目に付いた。
実際に上掲のくだりは、すでに中国の宣伝工作に利用されるところとなり、新華社によって配信されているところである。

中国軍事力の太平洋伸長を詳細に語る防衛白書
ちなみに、かつて中華帝国が東亜の主宰者でいられたのは、その軍事力の強大さとともに、周辺諸国の服従、翼賛があったからであるが、二十一世紀の東亜の盟主たらんと目指す中共政権も、軍事力増強を推し進める一方で、それと同時に周辺の諸国、諸勢力に対する利益誘導(あるいは恫喝)を通じた取込み工作をますます強化していることも忘れてはならない。
東京新聞をはじめとするメディアは、「中国脅威論」を打ち消すような不自然な報道を、わざわざ行うのはやめるべきだ。
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【今号の目次】
(巻頭言)
日本を主語とした思想潮流を …水島総
(今号のコラム)
インフレ脳からデフレ脳への転換を …三橋貴明
「亡国」を予期できぬ国民は阿呆で馬鹿である …藤井聡
日本を土建化せんといかん! …中野剛志
変革を求められるマスメディア …渡邉哲也
平気でウソをつく日銀総裁 …上念司
あきらめこそ勝利の秘訣 …佐藤健志
中華の脳回路を熟知せよ …坂東忠信
イスラエル・パレスチナ 紛争地のカフェからレポート …大高未貴
大日本帝国復活への道 …倉山満
いま日本で起きていること …葛城奈海
怠け者を肯定する日本社会とポップカルチャー …古谷経衡
世界経済危機を超えて …柴山桂太
書きたい放題 …クライン孝子
情報戦争に勝利せよ …田母神俊雄
政治はなぜ混乱するのか …山村明義
戦後から戦後を批判するレベルに止まるな …西尾幹二
節電に協力するのをやめよう …渡部昇一
強い日本を再建しよう …小堀桂一郎
文化的小児病に冒される日本列島 …西部邁
読者諸氏へ …水島総
(討論)
思想論壇に新しい潮流は生まれたか?
佐藤健志 三橋貴明 渡邉哲也 中野剛志 倉山満
柴山桂太 古谷経衡 水島総
アジアに自由と平和を 桜大東亜会議
アウ・ミン・ユン イリハム・マハムティ 王進忠 オルホノド・ダイチン
黄文雄 ペマ・ギャルポ 鳴霞 李春子 水島総
(国会議員ビデオレター)
政府拉致追加認定と外務省のあり得ない無気力さ …山谷えり子
ポピュリスト達の醜態、郵政民営化見直しの真実 …平沼赳夫
絶対に許さない! 第2の慰安婦碑設置 …新藤義孝
多様な農業の共存こそが国益であり世界益である …山田俊男
急がれる尖閣への「上陸」 …向山好一
消費増税、日韓関係、皇室典範、尖閣購入について …衛藤晟一
日本の脅威、中国の戦略と民主党の防衛政策 …佐藤正久
いじめは無くならないが、犯罪は見逃さない …長尾たかし
オスプレイ配備、日本の怠慢と沖縄の領土問題 …宇都隆史
野田首相と講演会長の水増し疑惑 …西田昌司
(キャスターコラム)
直言極言 …水島総
今週のご皇室 …高清水有子
感々学々 …鈴木邦子
ズバリ文化批評 …富岡幸一郎
明るい経済教室 …三橋貴明
早い話が… …小山和伸
メディアの嘘を見抜け …上念司
断舌一歩手前 …三輪和雄
撫子日和 …佐波優子
ニュースの読み方 …西村幸祐

中国の軍備拡張に警鐘を鳴らすや、中国からの非難にさらされた防衛白書
何しろ中国は、自国の軍拡の障害となる国際社会での「中国脅威論」の広がりがとても怖く、日頃からその火消し宣伝に余念がない。
外交部の洪磊報道官は同日、次のように述べた。
「日本側は正常な国防建設と軍事活動に対する根拠なき非難を行い、中国内部の問題で好き勝手なことを言い続けている。中国側はこれに対して強烈な不満を表明する。すでに厳正な申し出を行った」
「日本は様々な口実で不断に軍備を拡張し、軍事同盟を強化し、地域の安全問題の上で騒ぎ立て、周辺国や国際社会の関心を向けようとするが、日本は一体何がしたいのか。日本がやるべきことは真剣に自己の行いが地域の平和と安定に有利かどうかを真剣に考え、反省することだ」
続いて八月二日には国防部の耿雁生報道官も、「近年、日本は西南諸島での軍事力配備を強化しようとし、地域での緊張状態を盛んに作り出し、中国を含むアジア太平洋地域の各国を懸念させている。日本は歴史を鏡にし、言動を慎むべきだ」などとコメントした。
このように中国の脅威に脅える日本を、逆に脅威だと宣伝するが、あの国の狡猾な手口だ。
そして日本国内で、早速それに呼応するかのように動きをみせたのが東京新聞(中日新聞)だ。
一日の社説で防衛白書の記述を取り上げ「中国に合わせて、自衛隊と在日米軍とが軍事力を強化し続ければ、際限のない軍拡競争で地域情勢を逆に不安定化する『安全保障のジレンマ』に陥る。そうした事態は避けるのが賢明だ」だとか、「中国側は、米海兵隊普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)への垂直離着陸機MV22オスプレイ配備を警戒しているようである。…中国側に軍事力強化の口実を与えるのなら得策ではない」などと主張した。
おかしな理屈だ。日本が防衛力を高めようと高めまいと、中国の軍拡は止まらないことを、東京新聞が知らないはずがない。
中国がオスプレイ配備を「警戒」するのは、それがあの国への抑止力になるからだが、そうした日本の抑止力強化を「得策ではない」とする東京新聞は、いったいどこの国のメディアだろう。
この社説は、中国に書かされている(中国のために書いている)と疑わざるを得ないのである。これまでも東京(中日)の社説には、そう思わせるような内容がやけに目に付いた。
実際に上掲のくだりは、すでに中国の宣伝工作に利用されるところとなり、新華社によって配信されているところである。

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ちなみに、かつて中華帝国が東亜の主宰者でいられたのは、その軍事力の強大さとともに、周辺諸国の服従、翼賛があったからであるが、二十一世紀の東亜の盟主たらんと目指す中共政権も、軍事力増強を推し進める一方で、それと同時に周辺の諸国、諸勢力に対する利益誘導(あるいは恫喝)を通じた取込み工作をますます強化していることも忘れてはならない。
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インフレ脳からデフレ脳への転換を …三橋貴明
「亡国」を予期できぬ国民は阿呆で馬鹿である …藤井聡
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節電に協力するのをやめよう …渡部昇一
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文化的小児病に冒される日本列島 …西部邁
読者諸氏へ …水島総
(討論)
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