台湾のため死力を尽くす李登輝氏を日本人が応援すべき理由
2011/11/20/Sun
台湾の李登輝元総統は、大腸癌手術から十七日目の十一月十八日、無事に退院を果たした。
車椅子を断り、歩いて病院から出てきた李氏。病魔に打ち勝った力強い姿を、国民に見せたかったのではないか。「九十歳の私には、手術は挑戦だった」と語るとともに、「すべての台湾人とともに、台湾の自由と民主のため、引き続き頑張る」と宣言した。
これを訝る日本人は多いのではないか。李登輝氏の総統時代の改革により「台湾の自由と民主」は達成したのではなかったのかと。

退院する李登輝氏。車椅子姿を国民には見せなかった
そこであの国の現状を言おう。
二〇〇八年に国民党の馬英九総統が就任した後、明らかに「自由と民主」は大きく後退し始めているのである。
馬英九氏ら国民党の在台中国人勢力の意識は、基本的に民主改革の影響を受けていなかったらしい。台湾人の上に君臨しようとする野心は変わっていなかった。台湾人の台頭を抑えるために中共と提携し、かくして進められているのが中国傾斜という国家を売りかねない現行政策なのである。
来年一月の総統選挙で再び馬英九氏が勝利を収めれば、その売国政策に拍車がかかるのは必至だ。少なくとも「中国統一」(台湾併呑)を急ぐ中共は、間違いなくそれを要求してくる。
だから李登輝氏は、台湾をいかに守り抜くかしか考えていないのである。
そして翌十八日には、さっそく動き出した。台湾の国家の在り方を語り合うシンポジウムでは書面を通じてではあるが、「内外の危機を乗り越えよう」と題する訴えを行っている。
それは次のような内容だった。
―――馬氏は選挙情勢が不利と見て、中国との和平協議を口にし、政治面でも「一つの中国」の枠組みに迎合しようとしている。これは台湾の民主化以来、国家主権が迎える最大の危機だ。
―――まったく存在しない「九二年合意」なるもの(※台中が「一つの中国」で合意したとする国共両党のでっち上げ)を基礎に、「一つの中国」の禍の中に台湾を陥れよとしている。台湾経済の命脈は中国に縛り付けられている。
―――ECFA(※台湾と中国のFTA)に調印したが、これは一般のFTAとは異なる。台湾の国内投資、外国からの投資は減少し、逆に台湾の対中投資は加速されている。中国市場では台湾製品は韓国製品にも負けている。
―――台湾は主権国家であり主権在民の国。中国との関係も国家と国家の関係であり、絶対に「一つの中国」枠組み内のものではない。それなのに現政府は自ら主権を否定しようとしている。このような自己否定は国家、国民への裏切りだ。
―――今度の総統選挙は台湾には転機。「棄馬保台」(※馬英九を捨て台湾を守る)こそが台湾のための直接行動となる。
かつて台湾民主化を達成した李登輝氏。その民主化は「台湾化」(台湾人の国家化)でもあり、それがあったからこそ、米国政府も予測していた国民党の中国人勢力の中共への投降(平和統一)を防ぐことができたとも言える。
ここまでの戦果を挙げた李登輝氏だが、実はその戦いは終わっていなかったわけだ。かつての部下である在台中国人たちの裏切りは、李登輝氏にとっても予想外だったに違いない。
このように台湾のために死力を尽くす李登輝氏を、日本人も応援しないわけには行かないだろう。
同氏が早くから訴えているように日本と台湾は「生命共同体」だからである。
李登輝氏が守ろうとしているのは台湾だけではない。台湾、日本列島と連なる第一列島線そのものなのだ。
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車椅子を断り、歩いて病院から出てきた李氏。病魔に打ち勝った力強い姿を、国民に見せたかったのではないか。「九十歳の私には、手術は挑戦だった」と語るとともに、「すべての台湾人とともに、台湾の自由と民主のため、引き続き頑張る」と宣言した。
これを訝る日本人は多いのではないか。李登輝氏の総統時代の改革により「台湾の自由と民主」は達成したのではなかったのかと。

退院する李登輝氏。車椅子姿を国民には見せなかった
そこであの国の現状を言おう。
二〇〇八年に国民党の馬英九総統が就任した後、明らかに「自由と民主」は大きく後退し始めているのである。
馬英九氏ら国民党の在台中国人勢力の意識は、基本的に民主改革の影響を受けていなかったらしい。台湾人の上に君臨しようとする野心は変わっていなかった。台湾人の台頭を抑えるために中共と提携し、かくして進められているのが中国傾斜という国家を売りかねない現行政策なのである。
来年一月の総統選挙で再び馬英九氏が勝利を収めれば、その売国政策に拍車がかかるのは必至だ。少なくとも「中国統一」(台湾併呑)を急ぐ中共は、間違いなくそれを要求してくる。
だから李登輝氏は、台湾をいかに守り抜くかしか考えていないのである。
そして翌十八日には、さっそく動き出した。台湾の国家の在り方を語り合うシンポジウムでは書面を通じてではあるが、「内外の危機を乗り越えよう」と題する訴えを行っている。
それは次のような内容だった。
―――馬氏は選挙情勢が不利と見て、中国との和平協議を口にし、政治面でも「一つの中国」の枠組みに迎合しようとしている。これは台湾の民主化以来、国家主権が迎える最大の危機だ。
―――まったく存在しない「九二年合意」なるもの(※台中が「一つの中国」で合意したとする国共両党のでっち上げ)を基礎に、「一つの中国」の禍の中に台湾を陥れよとしている。台湾経済の命脈は中国に縛り付けられている。
―――ECFA(※台湾と中国のFTA)に調印したが、これは一般のFTAとは異なる。台湾の国内投資、外国からの投資は減少し、逆に台湾の対中投資は加速されている。中国市場では台湾製品は韓国製品にも負けている。
―――台湾は主権国家であり主権在民の国。中国との関係も国家と国家の関係であり、絶対に「一つの中国」枠組み内のものではない。それなのに現政府は自ら主権を否定しようとしている。このような自己否定は国家、国民への裏切りだ。
―――今度の総統選挙は台湾には転機。「棄馬保台」(※馬英九を捨て台湾を守る)こそが台湾のための直接行動となる。
かつて台湾民主化を達成した李登輝氏。その民主化は「台湾化」(台湾人の国家化)でもあり、それがあったからこそ、米国政府も予測していた国民党の中国人勢力の中共への投降(平和統一)を防ぐことができたとも言える。
ここまでの戦果を挙げた李登輝氏だが、実はその戦いは終わっていなかったわけだ。かつての部下である在台中国人たちの裏切りは、李登輝氏にとっても予想外だったに違いない。
このように台湾のために死力を尽くす李登輝氏を、日本人も応援しないわけには行かないだろう。
同氏が早くから訴えているように日本と台湾は「生命共同体」だからである。
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