感謝!「日本の迫力」を中国に示した自衛隊演習
2011/11/19/Sat
■もちろん中国は反発する
今月に入り、北海道の戦車部隊も初参加する陸上自衛隊の大規模演習が、九州各地の演習場で、そして陸海空自衛隊による統合演習も、九州、沖縄を中心に実施された。
たとえば十七日、大分県の日出生台演習場で行われた陸自の演習では、演習場の一部が約五キロ四方の離島に見立てられ、防御側が港に上陸したとする戦車部隊に攻撃ヘリで応戦した。

離島奪還を想定した日出生台演習場での演習
NHKは「こうした訓練を行う背景には九州や南西諸島に大部隊を展開できる能力を示すことで、中国の動きをけん制するねらいもあるとみられている」と報じたが、中国メディアは、はっきりと「中国を仮想的として演習だ」と断じ、警戒感を露にしている。
昨年十二月、新たな防衛大綱が打ち出され、中国軍の海洋進出の拡大を受け、南西防衛の強化し、全国に部隊を均等配置する「基盤的防衛力構想」に代わって機動性を重視する「動的防衛力」という考え方が採用されたが、それに基づく演習なのだから、中国側が反発するのは当然だ。
■中国メディアは煽情報道
香港紙成報は「主力をはっきりと南西諸島へ振り向ける初めての単独演習。平和憲法を掲げてきた日本は、これまで低いトーンで軍事演習を行ってきたが、今回のトーンは稀に見る高さ」と書き、同じく太陽報などは「中日関係が低迷している中での対中国を想定した大規模実弾演習。参加する兵士、戦車の規模は大きく、初めて民間船を輸送部隊に組み入れた」と伝えた。
香港文匯報は「これまでの演習は国民に迷惑をかけまいと低調だったが、今回は『高調』。民間輸送手段まで利用している。日本は民衆の国防意識を喚起し、戦争に向けた心理、感情、行動上の準備を求めているのか」との報じ方。

陸自第7師団の戦車は民間フェリーで南下。こんなことでも中国メディアは騒
ぎ立てた
こうした煽情的な報道は、読者の好奇心や反日意識を満たすためのものか、それとも日本脅威論を煽って中国の軍拡を正当化するためのものか。あるいは本当に日本の軍事的実力を恐れているのか。
いずれにせよ、中国が推し進める軍備拡張、勢力伸張の前に、日本の軍隊が立ち上がったとの強烈なシグナル(心理的圧力)を、向こうに送り届けることはできたらしい。
これもひとえに精鋭なる自衛隊将兵のお陰である。国民として感謝に耐えない。
■自衛隊のショーと笑う「解放軍報」
ところで中国軍の反応はどうか。軍機関紙の解放軍報は、こうした日本の動きを次のように笑ってみせる。
「自衛隊の演習には、民衆の注意を引こうとショーとしての要素があると日本の世論は思っている。国際経済環境の複雑化で陸自の予算が削減される可能性がある中、防衛省は演習を通じ、自らの存在の必要性を訴えたいと考えている。だから大規模演習は予算獲得のためのショーなのだ」
「消息筋によれば、日本の今回の軍事演習には、米国に見せるとの狙いもある。新『防衛大綱』には日米同盟の強化が謳われている」
「しかし、こうした日本のやり方は損失の方が大きい。日本は中国の発展に乗じ、経済成長を遂げたがっているが、軍事面で中国を抑止するのは対中政策の二面性を暴露するもの。中国脅威論を掻き立てても、そうした遊びは拙劣だ。中国が地域の平和促進で努力しているのは周知の事実。誹謗しても無駄だ」
「毎年米国は真珠湾事件を記念し、日本も広島原爆事件を記念している。米国は日本が永遠に手先でいるとは信じていないし、日本が大きくのなるのを望んでいない。日本ももちろん永遠に米国の尻に付く気はない。だから日本の軍事ショーは、自衛隊に無駄な演技をさせるだけだ」。
以上のように日本の国防力強化の動きを、資金目当ての「防衛省のショー」だと断定するのは、あの国でよく聞かれる日本批判の一パターン。中国人の性悪説が反映されているようで興味深い。
■外交部「もっと日中関係に役立つことを」と批判
「中国が地域の平和促進で努力しているのは周知の事実」と言うのは、国外では通用しないジョークだろう。
そして日米関係はいつまでも続かないと予測するあたりに、この国が両国の離間を心待ちにしているのが伺える。今後も日米分断を狙った歴史カードは切られ続けそうだ。
解放軍報の子供の強がりのような論評はともかく、外交部はもっとも「まじめ」なコメントを見せている。
劉為民報道官は十七日の記者会見で陸自の九州での演習について聞かれ、「日本の新政権は発足後、さらに対中関係を発展させたいと表明した。中日関係の発展に役立つことをやってほしい」と述べた。
報道によれば、これでも野田首相が中国を訪問することに配慮した、控え目の発言だという。
それにしてもこの国の外交部は、自国の軍拡路線に日本側が抵抗しないのを「中日関係に役立つ」と言っているわけだ。そのような「関係」は見直し、仕切り直しをした方がいい。
そして日本政府も中国の覇権主義的動きに対し、「日中関係に役立つことを」と要求すればいいのだ。
■野田政権は自衛隊の努力を無駄にするな
このように政府自体が強い国防の意志を表明すれば、「防衛省だけが予算目当てでショーをやっている」などと矮小化宣伝されることもないだろう。
なお、ASEAN関連の会議に出席するためインドネシアを訪問中の野田佳彦首相は十八日、同行記者団との懇談で、米海兵隊の豪州駐留など、米政府がアジア・太平洋地域を最重点地域と位置づけたことについて 「アジア・太平洋地域で関与を深めていくこと自体は歓迎すべきだ」と語りながら、その一方で「すぐ中国脅威論という形で片付けるのではなく、日中関係は戦略的互恵関係に基づいて深化させていく」(毎日新聞)とも付け加えた。
しかし「中国脅威論」あっての米国の動きなのである。野田首相は中国への刺激を避けたい一心で、こうした嘘を口にしたのだろうが、この手の弱腰姿勢が国民の安保環境に関する現状認識を妨げるばかりか、中国に対して誤ったメッセージを送り、せっかくの自衛隊が演習で示してくれた「日本の迫力」を大きく殺いでしまうのである。
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【埼玉県さいたま市】 “海なし県” から考える領土問題
日時 平成23年11月20日(日) 14時00分 (13時30分開場)
場所 さいたま市民会館おおみや 小ホール
http://www.shisetsu.city.saitama.jp/Public/PC/shisetsu/406.html
内容 挨拶:上田清司(埼玉県知事) ※ 予定
<第一部>
基調講演 「韓国…鬱陵島視察で何があったか!竹島問題の解決なくして真の日韓友好なし!」
講師:新藤義孝(衆議院議員)
<第二部>
DVD上映 「尖閣、竹島問題の今」 (日本文化チャンネル桜 提供)
<第三部>
パネルディスカッション 「“海なし県”から考える領土問題」
コーディネーター:水島総(日本文化チャンネル桜代表)
パネリスト(予定):
大高未貴(ジャーナリスト) … ジャーナリストから見た国境、領土問題
杉原誠四郎(帝京平成大学教授) … 教育から考える領土問題
田村琢実(埼玉県議会議員) … 防衛問題から考える領土問題
浜野好明(埼玉県所沢市議会議員) … 石垣・尖閣諸島視察に関しての領土問題
資料代 1,000円
主催 領土問題を考える埼玉県民の集い 実行委員会
共催 頑張れ日本!全国行動委員会・埼玉県本部、日本会議埼玉県本部
後援 日本をよくする埼玉県民の会、埼玉民社協会、日本会議埼玉県議会議員連盟、
日本李登輝友の会埼玉県支部
お問合せ TEL 090-8790-6097 (中田) TEL 090-5759-8712 (愛甲)
今月に入り、北海道の戦車部隊も初参加する陸上自衛隊の大規模演習が、九州各地の演習場で、そして陸海空自衛隊による統合演習も、九州、沖縄を中心に実施された。
たとえば十七日、大分県の日出生台演習場で行われた陸自の演習では、演習場の一部が約五キロ四方の離島に見立てられ、防御側が港に上陸したとする戦車部隊に攻撃ヘリで応戦した。


離島奪還を想定した日出生台演習場での演習
NHKは「こうした訓練を行う背景には九州や南西諸島に大部隊を展開できる能力を示すことで、中国の動きをけん制するねらいもあるとみられている」と報じたが、中国メディアは、はっきりと「中国を仮想的として演習だ」と断じ、警戒感を露にしている。
昨年十二月、新たな防衛大綱が打ち出され、中国軍の海洋進出の拡大を受け、南西防衛の強化し、全国に部隊を均等配置する「基盤的防衛力構想」に代わって機動性を重視する「動的防衛力」という考え方が採用されたが、それに基づく演習なのだから、中国側が反発するのは当然だ。
■中国メディアは煽情報道
香港紙成報は「主力をはっきりと南西諸島へ振り向ける初めての単独演習。平和憲法を掲げてきた日本は、これまで低いトーンで軍事演習を行ってきたが、今回のトーンは稀に見る高さ」と書き、同じく太陽報などは「中日関係が低迷している中での対中国を想定した大規模実弾演習。参加する兵士、戦車の規模は大きく、初めて民間船を輸送部隊に組み入れた」と伝えた。
香港文匯報は「これまでの演習は国民に迷惑をかけまいと低調だったが、今回は『高調』。民間輸送手段まで利用している。日本は民衆の国防意識を喚起し、戦争に向けた心理、感情、行動上の準備を求めているのか」との報じ方。

陸自第7師団の戦車は民間フェリーで南下。こんなことでも中国メディアは騒
ぎ立てた
こうした煽情的な報道は、読者の好奇心や反日意識を満たすためのものか、それとも日本脅威論を煽って中国の軍拡を正当化するためのものか。あるいは本当に日本の軍事的実力を恐れているのか。
いずれにせよ、中国が推し進める軍備拡張、勢力伸張の前に、日本の軍隊が立ち上がったとの強烈なシグナル(心理的圧力)を、向こうに送り届けることはできたらしい。
これもひとえに精鋭なる自衛隊将兵のお陰である。国民として感謝に耐えない。
■自衛隊のショーと笑う「解放軍報」
ところで中国軍の反応はどうか。軍機関紙の解放軍報は、こうした日本の動きを次のように笑ってみせる。
「自衛隊の演習には、民衆の注意を引こうとショーとしての要素があると日本の世論は思っている。国際経済環境の複雑化で陸自の予算が削減される可能性がある中、防衛省は演習を通じ、自らの存在の必要性を訴えたいと考えている。だから大規模演習は予算獲得のためのショーなのだ」
「消息筋によれば、日本の今回の軍事演習には、米国に見せるとの狙いもある。新『防衛大綱』には日米同盟の強化が謳われている」
「しかし、こうした日本のやり方は損失の方が大きい。日本は中国の発展に乗じ、経済成長を遂げたがっているが、軍事面で中国を抑止するのは対中政策の二面性を暴露するもの。中国脅威論を掻き立てても、そうした遊びは拙劣だ。中国が地域の平和促進で努力しているのは周知の事実。誹謗しても無駄だ」
「毎年米国は真珠湾事件を記念し、日本も広島原爆事件を記念している。米国は日本が永遠に手先でいるとは信じていないし、日本が大きくのなるのを望んでいない。日本ももちろん永遠に米国の尻に付く気はない。だから日本の軍事ショーは、自衛隊に無駄な演技をさせるだけだ」。
以上のように日本の国防力強化の動きを、資金目当ての「防衛省のショー」だと断定するのは、あの国でよく聞かれる日本批判の一パターン。中国人の性悪説が反映されているようで興味深い。
■外交部「もっと日中関係に役立つことを」と批判
「中国が地域の平和促進で努力しているのは周知の事実」と言うのは、国外では通用しないジョークだろう。
そして日米関係はいつまでも続かないと予測するあたりに、この国が両国の離間を心待ちにしているのが伺える。今後も日米分断を狙った歴史カードは切られ続けそうだ。
解放軍報の子供の強がりのような論評はともかく、外交部はもっとも「まじめ」なコメントを見せている。
劉為民報道官は十七日の記者会見で陸自の九州での演習について聞かれ、「日本の新政権は発足後、さらに対中関係を発展させたいと表明した。中日関係の発展に役立つことをやってほしい」と述べた。
報道によれば、これでも野田首相が中国を訪問することに配慮した、控え目の発言だという。
それにしてもこの国の外交部は、自国の軍拡路線に日本側が抵抗しないのを「中日関係に役立つ」と言っているわけだ。そのような「関係」は見直し、仕切り直しをした方がいい。
そして日本政府も中国の覇権主義的動きに対し、「日中関係に役立つことを」と要求すればいいのだ。
■野田政権は自衛隊の努力を無駄にするな
このように政府自体が強い国防の意志を表明すれば、「防衛省だけが予算目当てでショーをやっている」などと矮小化宣伝されることもないだろう。
なお、ASEAN関連の会議に出席するためインドネシアを訪問中の野田佳彦首相は十八日、同行記者団との懇談で、米海兵隊の豪州駐留など、米政府がアジア・太平洋地域を最重点地域と位置づけたことについて 「アジア・太平洋地域で関与を深めていくこと自体は歓迎すべきだ」と語りながら、その一方で「すぐ中国脅威論という形で片付けるのではなく、日中関係は戦略的互恵関係に基づいて深化させていく」(毎日新聞)とも付け加えた。
しかし「中国脅威論」あっての米国の動きなのである。野田首相は中国への刺激を避けたい一心で、こうした嘘を口にしたのだろうが、この手の弱腰姿勢が国民の安保環境に関する現状認識を妨げるばかりか、中国に対して誤ったメッセージを送り、せっかくの自衛隊が演習で示してくれた「日本の迫力」を大きく殺いでしまうのである。
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【埼玉県さいたま市】 “海なし県” から考える領土問題
日時 平成23年11月20日(日) 14時00分 (13時30分開場)
場所 さいたま市民会館おおみや 小ホール
http://www.shisetsu.city.saitama.jp/Public/PC/shisetsu/406.html
内容 挨拶:上田清司(埼玉県知事) ※ 予定
<第一部>
基調講演 「韓国…鬱陵島視察で何があったか!竹島問題の解決なくして真の日韓友好なし!」
講師:新藤義孝(衆議院議員)
<第二部>
DVD上映 「尖閣、竹島問題の今」 (日本文化チャンネル桜 提供)
<第三部>
パネルディスカッション 「“海なし県”から考える領土問題」
コーディネーター:水島総(日本文化チャンネル桜代表)
パネリスト(予定):
大高未貴(ジャーナリスト) … ジャーナリストから見た国境、領土問題
杉原誠四郎(帝京平成大学教授) … 教育から考える領土問題
田村琢実(埼玉県議会議員) … 防衛問題から考える領土問題
浜野好明(埼玉県所沢市議会議員) … 石垣・尖閣諸島視察に関しての領土問題
資料代 1,000円
主催 領土問題を考える埼玉県民の集い 実行委員会
共催 頑張れ日本!全国行動委員会・埼玉県本部、日本会議埼玉県本部
後援 日本をよくする埼玉県民の会、埼玉民社協会、日本会議埼玉県議会議員連盟、
日本李登輝友の会埼玉県支部
お問合せ TEL 090-8790-6097 (中田) TEL 090-5759-8712 (愛甲)
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