「日本救援」に立ち上がった台湾の友情に応えたい
2011/03/21/Mon
東日本大震災の発生を受け、台湾では「日本を救え」が合言葉になっていると言っていいほど、あの国の人々は日本の災害をまるで自国のことのように心配している。
行政院(内閣)の報道官が三月二十日に明らかにしたところによると、日本に対する政府の義援金は一億元で、また民間からのそれはすでに十二億元弱。合計で約十三億元(約三十五億五千万円)にも達しているという。

テレビ各局局などが合同で行った日本救援のチャリティーイベントの広告

義援金の街頭募金活動も各地で
このような善意溢れる隣国が存在することに感謝するばかりであるが、そこで考えたのが、日本とこの国との関係の現状についてである。
日台間には国交はないが、両国関係が良好であり続けてきたのには、台湾の親日感情によるところが大きいだろう。日本側はその感情に甘え続けてきたということができる。なせなら日本は決して親台的ではなく、むしろ反台的な姿勢を捨てないからだ。
たとえば政府は台湾を自国領土と主張する中国に気兼ねし、台湾を無視し、接触を避け続けてきた。
今回の震災発生後の台湾からの救援隊派遣の申し出を一度は拒否したのも、まさにその典型的事例ではないだろうか。
中国の救援隊が日本入りを果たしたのち、ようやく受け入れを表明に転じたが、こうした不可解な措置は、国民の台湾への好感が高まるのを恐れる中国への配慮としか思えないのである。
国民の多くも反台的だ。中国の宣伝を鵜呑みにし、台湾を中国領だなどと思い込んでいるなど、台湾から見れば「利敵好意」以外の何物でもあるまい。
だから、そうした経緯があるから、私はあの国の人々が日本救援のため、一斉に立ち上がってくれることに心が強く打たれるのである。
なぜそこまで日本を「友人」と思ってくれるのか。それには少なくとも日本を、決して悪い国ではないと思っているからなのだろう。
台湾の最大手紙「自由時報」の三月十六日のコラム「自由談」を読んでも、そう思った。
この日のタイトルは「危機総動員!」。福島原発の重大事故の危機から脱するため、日本と国際社会は総力を上げるべきだと訴えなど、隣国としての不安感、緊迫感に満ちた内容だ。
そこでは「対応が遅く情報公開も十分でないなど、危機管理能力に強烈な批判を浴びる菅政府」への苛立ちも隠さないのだが、それでもここで表明されているのは、日本への信頼感なのだ。
「日本の人民は今回の受難中、一流の品格を見せている。大災難、大乱のなかでも人々はみな法律を遵守し、秩序を守り、節度を保っている。これほど品のある人民なら、断じて暴烈な地震などに負けるはずがなく、必ず再起できるはずである」と書き、「だから頑張れ、もっと頑張れ!」とエールを送っている。
もちろん「菅政府」にも、同様の力強いエールを送っている。
本当に「台湾的」だ。日本に対する善意、やさしさに満ち満ちており、感動を禁じえない。
ところで最後にこんなことも書いていた。
「地震災害は国や民族を選ばない。災害救援でも国や民族の隔てはない。そう考えるのが人の人たる所以である。しかしごく少数の過激で偏狭な者たちは他人の不幸を楽しみ、人でなしの醜さを露呈しているが、これらは決して人とは言えないのだ!」と。
どうも中国人ネットユーザーや在台中国人のごく一部に日本の不幸を喜ぶ連中がおり、それらを批判しているらしいのだが、なぜわざわざこのようなことを付け加えるのだろう。
実はこれは単なる少数の跳ね返りに対する正義感の表明というより、どうも「我々は反日の中国人とは異なり、日本という友人を大切にすることのできる台湾人である」との誇りの表明のようなのだ。
今はまず救援、復興に専念し、いずれ今の危機を乗り越えたら、この台湾の友情に応えることのできるよう、日本の国を変えなければならないと思う。
たとえば「台湾は中国の一部」という台湾侵略を正当化するための中国の宣伝に従う日本の官民こそ、友人を窮地へと追いやるに等しく、とても「人とは言えない」。こうした宣伝打破の訴えなどは、全国で行われなければならないだろう。
私は心底そう思っている。
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行政院(内閣)の報道官が三月二十日に明らかにしたところによると、日本に対する政府の義援金は一億元で、また民間からのそれはすでに十二億元弱。合計で約十三億元(約三十五億五千万円)にも達しているという。

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義援金の街頭募金活動も各地で
このような善意溢れる隣国が存在することに感謝するばかりであるが、そこで考えたのが、日本とこの国との関係の現状についてである。
日台間には国交はないが、両国関係が良好であり続けてきたのには、台湾の親日感情によるところが大きいだろう。日本側はその感情に甘え続けてきたということができる。なせなら日本は決して親台的ではなく、むしろ反台的な姿勢を捨てないからだ。
たとえば政府は台湾を自国領土と主張する中国に気兼ねし、台湾を無視し、接触を避け続けてきた。
今回の震災発生後の台湾からの救援隊派遣の申し出を一度は拒否したのも、まさにその典型的事例ではないだろうか。
中国の救援隊が日本入りを果たしたのち、ようやく受け入れを表明に転じたが、こうした不可解な措置は、国民の台湾への好感が高まるのを恐れる中国への配慮としか思えないのである。
国民の多くも反台的だ。中国の宣伝を鵜呑みにし、台湾を中国領だなどと思い込んでいるなど、台湾から見れば「利敵好意」以外の何物でもあるまい。
だから、そうした経緯があるから、私はあの国の人々が日本救援のため、一斉に立ち上がってくれることに心が強く打たれるのである。
なぜそこまで日本を「友人」と思ってくれるのか。それには少なくとも日本を、決して悪い国ではないと思っているからなのだろう。
台湾の最大手紙「自由時報」の三月十六日のコラム「自由談」を読んでも、そう思った。
この日のタイトルは「危機総動員!」。福島原発の重大事故の危機から脱するため、日本と国際社会は総力を上げるべきだと訴えなど、隣国としての不安感、緊迫感に満ちた内容だ。
そこでは「対応が遅く情報公開も十分でないなど、危機管理能力に強烈な批判を浴びる菅政府」への苛立ちも隠さないのだが、それでもここで表明されているのは、日本への信頼感なのだ。
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もちろん「菅政府」にも、同様の力強いエールを送っている。
本当に「台湾的」だ。日本に対する善意、やさしさに満ち満ちており、感動を禁じえない。
ところで最後にこんなことも書いていた。
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どうも中国人ネットユーザーや在台中国人のごく一部に日本の不幸を喜ぶ連中がおり、それらを批判しているらしいのだが、なぜわざわざこのようなことを付け加えるのだろう。
実はこれは単なる少数の跳ね返りに対する正義感の表明というより、どうも「我々は反日の中国人とは異なり、日本という友人を大切にすることのできる台湾人である」との誇りの表明のようなのだ。
今はまず救援、復興に専念し、いずれ今の危機を乗り越えたら、この台湾の友情に応えることのできるよう、日本の国を変えなければならないと思う。
たとえば「台湾は中国の一部」という台湾侵略を正当化するための中国の宣伝に従う日本の官民こそ、友人を窮地へと追いやるに等しく、とても「人とは言えない」。こうした宣伝打破の訴えなどは、全国で行われなければならないだろう。
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