東京映画祭騒動と中国覇権主義ー台湾は日本の応援を喜んでいる(付:チャンネル桜の報道番組動画)
2010/10/28/Thu
■尖閣事件を思い出させる東京映画祭騒動
現在開催中の東京国際映画祭の初日(十月二十三日)における中国代表団騒動のその後に触れたい。
主催者の実行委員会や台湾代表団に対し、ビビアン・スーら台湾代表団の「台湾」を「中国台北」(「中国台湾」より矮小化した呼称)に変えろと要求圧力を掛け、受け入れられないと知るや映画祭ボイコット宣言で主催者を威圧し、台湾代表団をトラブルメーカーに仕立て上げようとするなど(宣言後もしっかり参加しているが)、大騒ぎを演じたのが江平団長(国営中国電影集団公司副総裁)だ。

江平氏
「世界の人々が見ている前で台湾側を屈服させ、台湾は中国の一部だと宣伝せよ」との任務を帯びていたのか。それとも自ら進んで愛国者を演じ、出世を狙ったのか。台湾ではそうしたさまざまな分析が飛び交っているが、どうもこの人物、傍若無人に他国の領土主権を否定する行為に及んだあたりは、尖閣諸島沖で海保巡視船に体当たり攻撃を行ったトロール漁船の其雄船長を思い出させる。
いや今回の騒動自体、かの事件によく似た進展が見られる。そもそもいずれも中国覇権主義が引き起こしたものなのだから、当然といえば当然だが。
■台湾の反中感情を宥めに出た中国政府
江平の振る舞いが台湾で速報されるや、日本における尖閣事件の如く、朝野は激昂した。中国傾斜を強める国民党政権ですら非難を行っている。一方野党の民進党は、このような国に傾斜していいのか、と激しい政府批判に出ている。
一方中国側は、せっかく自国に傾斜してくれる台湾との関係を、台湾国民の反中感情によって悪化させたくない。そこで国務院台湾事務弁公室の楊毅報道官は二十七日、「東京映画祭事件は双方(台中両代表団)の意志の疎通が不足していたのが原因ではないか。こうした状況を我々は見たくない」「(台湾海峡)両岸の映画界は中華文化宣揚のため、良好な合作を進めてきた。今回の事件が今後の合作に影響しないものと信じる」と述べ、江平氏の行為が個人的なものだったことを示した。

台湾晦渋に出た中国側だが…
もっともその一方で二十六日には、外交部の馬朝旭報道官が定例記者会見で、「台湾が国際的な活動に参与することに関する我々の原則的立場は、『二つの中国』『一角中国、一つの台湾』を作り出さないとの前提の下で、両岸の実務協議を経て、情理に適ったスケジュールを立てるというものだ」と説明している。
■呉敦義首相はまるで仙谷官房長官の如し
また台湾の記者から「今後も台湾封鎖を継続する考えか」と聞かれるや、「封鎖とは何の意味だ」と反問。記者が「東京映画祭での要求や、その他の国際的な催しへの台湾の出席を巡り…」と始めると、「それはあなたがそう思っているだけだ」と遮った。
何てことはない。江平氏と同じ考えではないか。言い方を変えれば江平氏は、やはりこの国の政府の立場そのものに立って行動していたわけだ。
さて中国側の「こうした状況を我々は見たくない」発言に直ちに反応したのが、それまで中国代表団を強く非難して見せていた呉敦義行政院長(首相)だ。
二十七日、まさに尖閣事件における仙谷由人官房長官の如く、国内の反中感情の抑止に出てこういった。
「両岸の平和と安定が大局だ。たまたま一人や二人の『江平』が出ることは止むを得ない。十三億人もの人口だから、『江平』はいるのだ。ネット上にもたくさんの『江平』はいる」
中国側は謝罪したと思うかとの問いに呉敦義は答えず、「明白な善意を感じる」とだけ強調した。
「少なくとも中国大陸当局は、両岸は究極的には平和、安定、発展の道を行くことが両岸人民のためになると認識するに至っている」とも語っているが、おそらく仙谷由人氏も同じような考えに染まっているのだろう。
■日本人の応援に喜ぶ台湾―なぜ両国は提携しないか
さて江平らのヒステリックな態度にたじろぎながらも、「私は台湾人だ」と叫んで要求を拒否した台湾代表団長の陳志寛・行政院新聞局電影処長だが、いまや台湾では民族的英雄だ。

今や英雄となった陳志寛氏
二十五日に帰国した彼が空港で嗚咽したのも話題だ。なんでもそれは悔し涙ではなく、「台湾映画が日本で観衆の歓迎を受けたのを見たから」なのだそうだ。
実際に台湾では、映画祭での台湾映画の特集企画に大勢の日本人が詰め寄せ、あるいは主催者が「台湾の参加に関し、いかなる要求圧力も受けることはない」と語ったことなどが大きく報じられ、それが日本の台湾への支持、応援として受け止められている。
さらにネット上で多くの日本人が、中国側の態度を批判し、台湾を応援の書き込みが見られることすら報道されているから、こうした日本人の気持ちを喜んでいるようだ。

台湾代表団は日本人の歓迎を受けた
そこで、これを見て思うのは、中国の膨張政策の前でまったく同様の苦境に立たされる日本と台湾の国民は、なぜこれまで提携をしようとしないできたかである。本来なら、ここまで心が通じ合う間柄なのに、なぜお互いに励まし合い、手を携えてこなかったかだ(主な原因は日本側の台湾への無関心だが)。
我々日本人は中国の尖閣諸島、東支那海への野心を目の当たりにしているわけだが、今回はその台湾への野心をも目撃するに至った。
江平氏の挙動は、尖閣問題に対して台中は共闘できるかを試したとか、同問題を巡る対日報復だったなどとする論評もあるが、そうした見方も出るほど差し迫った情勢だからこそ、民主・人権という共通の価値観を持ち、反中感情を同じくし、それぞれ危険な媚中政権を戴く両国国民は、やはり提携するべきだろう。
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チャンネル桜の報道動画
11.6 アジアに自由と平和を! 尖閣諸島侵略糾弾!
中国(胡錦濤)のアジア軍事覇権糾弾!「ノーベル平和賞」劉暁波氏の釈放を!
「自由と人権 アジア連帯集会」 & デモ
平成22年11月6日(土)
場所 日比谷野外音楽堂 (東京都千代田区日比谷公園1-3)
12時00分 開場
13時00分 開会
15時30分 デモ隊列準備
15時45分 デモ出発 「日比谷野音」~到着「常盤橋公園」(千代田区 大手町
2-7-2)
17時30分 街宣活動 有楽町「交通会館前」(~19時)
主催
頑張れ日本!全国行動委員会
草莽全国地方議員の会
日本李登輝友の会
台湾研究フォーラム
お問い合わせ
頑張れ日本!全国行動委員会 http://www.ganbare-nippon.net/ TEL
03-5468-9222
※ チラシ(PDF版)は こちら →
http://www.ch-sakura.jp/sakura/solidarityofasia1106_flyer.pdf
10.30 中国の尖閣諸島侵略糾弾!全国国民統一行動 in 大阪 台風のため中止です!
中国の尖閣諸島侵略糾弾!全国国民統一行動 in 名古屋 第2弾
平成22年10月31日(日) ※ 雨天決行
集合場所 若宮大通公園 ミニスポーツ広場 (中土木事務所前)
地下鉄「矢場町」駅 徒歩5分
13時30分 集会 於・若宮大通公園
14時00分 デモ行進 出発
ミニスポーツ広場 → 若宮大通 → 矢場久屋西南交差点右折 → 久屋西線 → 錦通
→ 大津通り → 若宮大通 → ミニスポーツ広場
※ 終了後、現地にて集会 → 有志により中国領事館にて抗議文を手渡し もしくは 投函予定。
《登壇予定》水島総(頑張れ日本!全国行動委員会幹事長)、三輪和雄(日本世論の会会長) ほか
主催 頑張れ日本!全国行動委員会愛知県本部 http://ganbarenihonaichi.blog24.fc2.com/
共催 チャンネル桜を支援する会愛知県支部、日本世論の会愛知県支部
ご連絡先 TEL 080-1629-8080 MAIL ganbare.aichi@gmail.com
*チラシ(pdf版)はこちら→http://www.ch-sakura.jp/sakura/nagoyademo_20101031.pdf
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現在開催中の東京国際映画祭の初日(十月二十三日)における中国代表団騒動のその後に触れたい。
主催者の実行委員会や台湾代表団に対し、ビビアン・スーら台湾代表団の「台湾」を「中国台北」(「中国台湾」より矮小化した呼称)に変えろと要求圧力を掛け、受け入れられないと知るや映画祭ボイコット宣言で主催者を威圧し、台湾代表団をトラブルメーカーに仕立て上げようとするなど(宣言後もしっかり参加しているが)、大騒ぎを演じたのが江平団長(国営中国電影集団公司副総裁)だ。

江平氏
「世界の人々が見ている前で台湾側を屈服させ、台湾は中国の一部だと宣伝せよ」との任務を帯びていたのか。それとも自ら進んで愛国者を演じ、出世を狙ったのか。台湾ではそうしたさまざまな分析が飛び交っているが、どうもこの人物、傍若無人に他国の領土主権を否定する行為に及んだあたりは、尖閣諸島沖で海保巡視船に体当たり攻撃を行ったトロール漁船の其雄船長を思い出させる。
いや今回の騒動自体、かの事件によく似た進展が見られる。そもそもいずれも中国覇権主義が引き起こしたものなのだから、当然といえば当然だが。
■台湾の反中感情を宥めに出た中国政府
江平の振る舞いが台湾で速報されるや、日本における尖閣事件の如く、朝野は激昂した。中国傾斜を強める国民党政権ですら非難を行っている。一方野党の民進党は、このような国に傾斜していいのか、と激しい政府批判に出ている。
一方中国側は、せっかく自国に傾斜してくれる台湾との関係を、台湾国民の反中感情によって悪化させたくない。そこで国務院台湾事務弁公室の楊毅報道官は二十七日、「東京映画祭事件は双方(台中両代表団)の意志の疎通が不足していたのが原因ではないか。こうした状況を我々は見たくない」「(台湾海峡)両岸の映画界は中華文化宣揚のため、良好な合作を進めてきた。今回の事件が今後の合作に影響しないものと信じる」と述べ、江平氏の行為が個人的なものだったことを示した。

台湾晦渋に出た中国側だが…
もっともその一方で二十六日には、外交部の馬朝旭報道官が定例記者会見で、「台湾が国際的な活動に参与することに関する我々の原則的立場は、『二つの中国』『一角中国、一つの台湾』を作り出さないとの前提の下で、両岸の実務協議を経て、情理に適ったスケジュールを立てるというものだ」と説明している。
■呉敦義首相はまるで仙谷官房長官の如し
また台湾の記者から「今後も台湾封鎖を継続する考えか」と聞かれるや、「封鎖とは何の意味だ」と反問。記者が「東京映画祭での要求や、その他の国際的な催しへの台湾の出席を巡り…」と始めると、「それはあなたがそう思っているだけだ」と遮った。
何てことはない。江平氏と同じ考えではないか。言い方を変えれば江平氏は、やはりこの国の政府の立場そのものに立って行動していたわけだ。
さて中国側の「こうした状況を我々は見たくない」発言に直ちに反応したのが、それまで中国代表団を強く非難して見せていた呉敦義行政院長(首相)だ。
二十七日、まさに尖閣事件における仙谷由人官房長官の如く、国内の反中感情の抑止に出てこういった。
「両岸の平和と安定が大局だ。たまたま一人や二人の『江平』が出ることは止むを得ない。十三億人もの人口だから、『江平』はいるのだ。ネット上にもたくさんの『江平』はいる」
中国側は謝罪したと思うかとの問いに呉敦義は答えず、「明白な善意を感じる」とだけ強調した。
「少なくとも中国大陸当局は、両岸は究極的には平和、安定、発展の道を行くことが両岸人民のためになると認識するに至っている」とも語っているが、おそらく仙谷由人氏も同じような考えに染まっているのだろう。
■日本人の応援に喜ぶ台湾―なぜ両国は提携しないか
さて江平らのヒステリックな態度にたじろぎながらも、「私は台湾人だ」と叫んで要求を拒否した台湾代表団長の陳志寛・行政院新聞局電影処長だが、いまや台湾では民族的英雄だ。

今や英雄となった陳志寛氏
二十五日に帰国した彼が空港で嗚咽したのも話題だ。なんでもそれは悔し涙ではなく、「台湾映画が日本で観衆の歓迎を受けたのを見たから」なのだそうだ。
実際に台湾では、映画祭での台湾映画の特集企画に大勢の日本人が詰め寄せ、あるいは主催者が「台湾の参加に関し、いかなる要求圧力も受けることはない」と語ったことなどが大きく報じられ、それが日本の台湾への支持、応援として受け止められている。
さらにネット上で多くの日本人が、中国側の態度を批判し、台湾を応援の書き込みが見られることすら報道されているから、こうした日本人の気持ちを喜んでいるようだ。

台湾代表団は日本人の歓迎を受けた
そこで、これを見て思うのは、中国の膨張政策の前でまったく同様の苦境に立たされる日本と台湾の国民は、なぜこれまで提携をしようとしないできたかである。本来なら、ここまで心が通じ合う間柄なのに、なぜお互いに励まし合い、手を携えてこなかったかだ(主な原因は日本側の台湾への無関心だが)。
我々日本人は中国の尖閣諸島、東支那海への野心を目の当たりにしているわけだが、今回はその台湾への野心をも目撃するに至った。
江平氏の挙動は、尖閣問題に対して台中は共闘できるかを試したとか、同問題を巡る対日報復だったなどとする論評もあるが、そうした見方も出るほど差し迫った情勢だからこそ、民主・人権という共通の価値観を持ち、反中感情を同じくし、それぞれ危険な媚中政権を戴く両国国民は、やはり提携するべきだろう。
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平成22年11月6日(土)
場所 日比谷野外音楽堂 (東京都千代田区日比谷公園1-3)
12時00分 開場
13時00分 開会
15時30分 デモ隊列準備
15時45分 デモ出発 「日比谷野音」~到着「常盤橋公園」(千代田区 大手町
2-7-2)
17時30分 街宣活動 有楽町「交通会館前」(~19時)
主催
頑張れ日本!全国行動委員会
草莽全国地方議員の会
日本李登輝友の会
台湾研究フォーラム
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03-5468-9222
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10.30 中国の尖閣諸島侵略糾弾!全国国民統一行動 in 大阪 台風のため中止です!
中国の尖閣諸島侵略糾弾!全国国民統一行動 in 名古屋 第2弾
平成22年10月31日(日) ※ 雨天決行
集合場所 若宮大通公園 ミニスポーツ広場 (中土木事務所前)
地下鉄「矢場町」駅 徒歩5分
13時30分 集会 於・若宮大通公園
14時00分 デモ行進 出発
ミニスポーツ広場 → 若宮大通 → 矢場久屋西南交差点右折 → 久屋西線 → 錦通
→ 大津通り → 若宮大通 → ミニスポーツ広場
※ 終了後、現地にて集会 → 有志により中国領事館にて抗議文を手渡し もしくは 投函予定。
《登壇予定》水島総(頑張れ日本!全国行動委員会幹事長)、三輪和雄(日本世論の会会長) ほか
主催 頑張れ日本!全国行動委員会愛知県本部 http://ganbarenihonaichi.blog24.fc2.com/
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