海上保安庁が東支那海で雪辱―中国の対日恫喝はまたも失敗
2010/09/12/Sun
■日本に面子潰された中国政府の屈辱
中国漁船が尖閣付近の領海に侵入し、海上保安庁の巡視船に体当たりし、拿捕されてから九月十一日で四日となったが、この日台湾の中央通信は「日中双方は少しも譲歩しようとしない」と伝え、香港のフェニックステレビも「中日関係は全面的に緊張している」と報じた。
中国が自国のエリアと宣伝する海域で、日本が漁船を拿捕し、船長を逮捕したことは、中国政府には許しがたい挑戦と映っている。これで覇権大国としての面子は大きく潰れ、言い知れぬ屈辱を味わっているはずだ。
だから形勢挽回のため、必死である。十日に楊潔篪外交部長(外相)が丹羽宇一郎大使を呼び出したのに続き、十一日には戴秉国国務委員(外交のトップである中共中央外事弁公室主任)までもが同大使を呼び出し、「日本側は形勢を見誤ってはならない。知恵のある政治決断を行い、ただちに漁民と漁船の送還を」と要求している。
また外交部は十一日、報復措置として東支那海のガス田開発を巡る日本との条約締結交渉の延期を発表した。これは東支那海を「平和、友好、協力の海にする」との日中合意を一方的に反故にするようなものだ。
こうした日中対立に関し、フェニックステレビは「見たところ日本当局の方が有利に見える」と解説する。ただその一方で「しかし日本の内閣は世論に囚われているに過ぎないとの見方もある」とも付け加えているが…。
■沖縄本島沖に現れた中国「反日英雄」の船
さて、そうした状況下の十一日午前七時四十分頃、沖縄本島の西北西約二百八十キロの日本の排他的経済水域(EEZ)で測量調査を行っていた海上保安庁の測量船「昭洋」と「拓洋」に中国国家海洋局の海洋調査船「海監51」が接近し、中止を要求した。「中国の管轄水域に入っている。国際条約と中国の法令に従い、直ちに調査を中止せよ」と。
「海監51」と言えば中国国内では有名な船だ。

海監51
何しろ〇八年十二月、「自国領海のパトロールだ」と称して尖閣諸島沖の日本領海を侵犯し、海保船の退去命令を無視して航行を続けた二隻のうちの一隻だからだ。「実際の行動で中国の立場を示した」(孫志輝国家海洋局長)ことで国内では「釣魚台の功臣」などと賞賛された。

中国では英雄的偉業を遂げたとされてきた
そして今年五月三日にはさらに「勇名」を轟かせるに至った。奄美大島沖の日本のEEZで海洋調査をしていた昭洋に作業中止を要求し、約四時間にもわたって追跡を行い、調査を断念させたのだ。
これは日本のEEZ内で、日本の沿岸警備隊が中国の沿岸警備隊に駆逐されたと言っていい事態であり、中国の東支那海支配がここまで強化されていることが明らかとなった。
■中国の失敗と日本の名誉挽回
だが今回、昭洋と拓洋は「我々は日本のEEZで正当な活動を実施している」と海監51の要求を拒否。午前九時二十五分頃、予定していた調査を終了した。海監51は同八時ごろまで並走していたが、その後付近で漂白した。
今回の件に関して香港文匯報は十二日、専門家のコメントを引用する形で、「中国のこの挙は報復行為ではなく、実際の行動で自己の国家利益を守ろうとしたものだ」と説明しているが、結局海監51は、「報復」であれ「国家利益を守る」であれ、見事失敗に終わったと言うわけだ。
まさに「功臣」の敗北であり、中国国民の期待を裏切るものであり、中国政府の顔に泥を塗るものだった。
一方昭洋は、今回は名誉を挽回することができた。そしてそれはまた日本の名誉の挽回にも等しかった。
だが「世論に囚われているに過ぎない」ともされる「日本の内閣」は、これをどう見ているのだろうか。おそらく「日本側は形勢を見誤ってはならない」との戴秉国氏の恫喝の言葉が重く圧し掛かっているのではないか。
■民主党は毅然たる姿勢を維持せよ
たしかに民主党内部では中国漁船事件、海保測量船に関し、内心ではそうとう及び腰のように見える。十二日の産経の報道によると、
菅直人首相…9日の札幌市での民主党代表選立会演説会では「7月から中国から来る人のビザの条件を緩和した。北海道に中国からのお客さんがもっともっと増えることは間違いない」と強調し、むしろ中国におもねるような発言に終始した。

菅首相は中国に阿る発言を繰り返すばかりだった
小沢一郎前幹事長…事件発生後は事件に全く言及していない。
仙谷由人官房長官…(十一日に)報道陣からこの問題に関するコメントを求められたが、取材に応じることはなかった。
これら国家主権より日中関係を優先するかの如き政治家たちは、東支那海の現場で体を張って任務を遂行する海上保安菅たちの心を己が心とし、中国に対する毅然たる姿勢を何としてでも維持してほしい。
国民もまた、この政権が国家、国民への背信行為へ転じさせないよう、監視を行うべきだろう。
「形勢を見誤って」いるのは中国の側だと教えるためにも。
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街頭宣伝活動の全国展開で、日本国民の国防の義務を明らかにし、国民一人一人の力で、我が国固有の尖閣諸島を守ろう!民主党代表選挙の外国人参政権に反対しよう!
日時・場所:
【第三弾】街頭宣伝行動
9月13日(月)16時00分~19時00分 「有楽町」駅前(交通会館前)
【大行動】「日本解体」民主党代表選挙反対国民緊急大行動
9月14日(火)
12時30分 大江戸線「赤羽橋駅」赤羽橋口出口集合
13時00分 民主党代表選会場「ザ・プリンスタワー東京」前での抗議行動
主催:頑張れ日本!全国行動委員会 草莽全国地方議員の会 尖閣諸島を国民の手で守る会
ご連絡先:頑張れ日本!全国行動委員会
http://www.ganbare-nippon.net/ TEL:03-5468-9222
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中国漁船が尖閣付近の領海に侵入し、海上保安庁の巡視船に体当たりし、拿捕されてから九月十一日で四日となったが、この日台湾の中央通信は「日中双方は少しも譲歩しようとしない」と伝え、香港のフェニックステレビも「中日関係は全面的に緊張している」と報じた。
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だから形勢挽回のため、必死である。十日に楊潔篪外交部長(外相)が丹羽宇一郎大使を呼び出したのに続き、十一日には戴秉国国務委員(外交のトップである中共中央外事弁公室主任)までもが同大使を呼び出し、「日本側は形勢を見誤ってはならない。知恵のある政治決断を行い、ただちに漁民と漁船の送還を」と要求している。
また外交部は十一日、報復措置として東支那海のガス田開発を巡る日本との条約締結交渉の延期を発表した。これは東支那海を「平和、友好、協力の海にする」との日中合意を一方的に反故にするようなものだ。
こうした日中対立に関し、フェニックステレビは「見たところ日本当局の方が有利に見える」と解説する。ただその一方で「しかし日本の内閣は世論に囚われているに過ぎないとの見方もある」とも付け加えているが…。
■沖縄本島沖に現れた中国「反日英雄」の船
さて、そうした状況下の十一日午前七時四十分頃、沖縄本島の西北西約二百八十キロの日本の排他的経済水域(EEZ)で測量調査を行っていた海上保安庁の測量船「昭洋」と「拓洋」に中国国家海洋局の海洋調査船「海監51」が接近し、中止を要求した。「中国の管轄水域に入っている。国際条約と中国の法令に従い、直ちに調査を中止せよ」と。
「海監51」と言えば中国国内では有名な船だ。

海監51
何しろ〇八年十二月、「自国領海のパトロールだ」と称して尖閣諸島沖の日本領海を侵犯し、海保船の退去命令を無視して航行を続けた二隻のうちの一隻だからだ。「実際の行動で中国の立場を示した」(孫志輝国家海洋局長)ことで国内では「釣魚台の功臣」などと賞賛された。

中国では英雄的偉業を遂げたとされてきた
そして今年五月三日にはさらに「勇名」を轟かせるに至った。奄美大島沖の日本のEEZで海洋調査をしていた昭洋に作業中止を要求し、約四時間にもわたって追跡を行い、調査を断念させたのだ。
これは日本のEEZ内で、日本の沿岸警備隊が中国の沿岸警備隊に駆逐されたと言っていい事態であり、中国の東支那海支配がここまで強化されていることが明らかとなった。
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今回の件に関して香港文匯報は十二日、専門家のコメントを引用する形で、「中国のこの挙は報復行為ではなく、実際の行動で自己の国家利益を守ろうとしたものだ」と説明しているが、結局海監51は、「報復」であれ「国家利益を守る」であれ、見事失敗に終わったと言うわけだ。
まさに「功臣」の敗北であり、中国国民の期待を裏切るものであり、中国政府の顔に泥を塗るものだった。
一方昭洋は、今回は名誉を挽回することができた。そしてそれはまた日本の名誉の挽回にも等しかった。
だが「世論に囚われているに過ぎない」ともされる「日本の内閣」は、これをどう見ているのだろうか。おそらく「日本側は形勢を見誤ってはならない」との戴秉国氏の恫喝の言葉が重く圧し掛かっているのではないか。
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これら国家主権より日中関係を優先するかの如き政治家たちは、東支那海の現場で体を張って任務を遂行する海上保安菅たちの心を己が心とし、中国に対する毅然たる姿勢を何としてでも維持してほしい。
国民もまた、この政権が国家、国民への背信行為へ転じさせないよう、監視を行うべきだろう。
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12時30分 大江戸線「赤羽橋駅」赤羽橋口出口集合
13時00分 民主党代表選会場「ザ・プリンスタワー東京」前での抗議行動
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