台湾で猛批判浴びる大前研一/日本の面を汚した中国の狗
2010/06/27/Sun
■台湾人民の感情を傷つける日本人が台湾へ
靖国神社を参拝する日本の首相は「中国人民の感情を傷つけた」と非難されるが、実は「台湾人民の感情を傷つけた」と台湾で非難を浴びた日本の著名人もいる。
それは経営コンサルタントの大前研一氏である。経済的繋がりにより、〇五年前後に中国と台湾が統一し、中華連邦が形成されると予測する『中華連邦』(〇二年)を書いたためだ。当時台湾の国民、メディアは相当怒った。
台湾は中国とは異なる主権国家だ。日本国内で大きな影響力を持つ大前氏がそのことを無視し、台湾併呑を目指す中国の宣伝に加担したのだから、怒って当然だ。
陳水扁総統(当時)ですら「二千三百万人の台湾人民は中華連邦など受け入れられない」と不快感を露にした。
ところが国民党が台湾の政権を握ると、大前氏の待遇は変わった。国民党政権に「趨勢大師」(今注目を浴びる情勢分析のリーダー、と言ったところか)として招かれた。

馬英九総統(右)に「大師」として迎え入れられた大前研一氏
そして六月二十二日に総統府で講演を行い、国民党政権が推進する経済協力枠組み協定(ECFA)の利点を語ったのだが、これもとんでもないことだった。
■台湾の主権を否定するECFA(経済協力枠組み協定)
関税撤廃などを取り決めるECFAとは、台湾と中国が六月二十九日に締結予定の自由貿易協定(FTA)のことだが、なぜそう呼ばないかと言えば、FTAは主権国家が締結するものであり、中国の台湾地区と大陸地区とが結ぶものとしてはふさわしくないとの理屈だ。
そもそもこの締結交渉は、台湾が中国の反対圧力で他国とFTAを結べないなか、国民党政権が国際社会での孤立を回避するとの理由で中国と開始したものだ。
中国が台湾との交渉に応じたのは、国民党が「一つの中国」を承認したからだ。つまり台湾を中国の一地域と認め、自ら国家主権を否定したに等しい。
中国は中国で、このECFAによる「市場統一」を、「政治統一」の前段階である「経済統一」達成に向けた有効な手段と捉えている。
したがって台湾の主権はますます危機に瀕するわけだが、国民党政権は何が何でもこれを締結する構えで来た。
猛反対する野党側がそれを阻止するために提起した住民投票案も、審議委員会で政府の息がかかった委員たちに否決された。「まだ実施されていないものの当否を問うのはおかしい」との理由でだが、その理由こそ「おかしい」。
国民の間からは産業の空洞化による企業倒産や失業者増加などなどを懸念する声もきわめて大きい。だがそれに関して政権側は、納得できるような明確な説明を行えないできた。

国民党政権は強引だ。巻き起こるECFA反対の声に意
地でも耳を傾けようとしない
そうしたなか、ECFAの説明役として呼ばれたのが、日本で権威ある「大師」にして、中華連盟論者である大前氏だったのだ。
■台湾最大手紙が社説で怒りの「大前批判」
大前氏は講演で「ECFAは念入りに調製したビタミン剤。台湾経済を補う」と発言したのだが、これを受けて黙っていられなかったのが最大手紙である自由時報だ。
余程腹が立ったのだろう。二十三日に「大前研一先生、台湾でしっかり勉強しなさい!」と題する社説を掲載。講演内容を徹底的に貶している。
―――この大師は台湾ばかりか中国をも理解していない。たとえば「全アジアが中国に依存しつつあるなか、台湾は優勢を利用し、過度に依存していない」と言う。だが実際に中国の経済統一戦線の策略とは、経済を以って台湾を吸い付けるもので、すべてを中国に依存させ、中国から逃げ出せないようにすることにある。
―――中国当局のブレーンである胡鞍鋼氏は「台湾は糖尿病患者のようなもの。中国との貿易をインスリンにしなければ、生きていけない」「中国が経済制裁を発動すれば、台湾は台湾は倒れる」と語っている。台湾の首根っこを摑もうとの策略を大前氏は理解した方がいい。
―――大前氏は「ECFAが調印され、FTAが締結できるようになれば、台湾は公平な競争に参与できる」と言うが、この大師は勉強してきたのか。なぜ国共両党が国家間のFTAではなく、非国家間のECFAに調印するのかをまったく理解していない。中国政府は早くから、「ECFA調印後でも、台湾が他国とFTAを結ぶ場合は、中国の同意が必要だ」と警告しているが、そのことも知らないのか。
―――ここで大前氏に建議したい。台湾へ来た以上、ここで理解を深めて行ってはどうか。国共がECFAの長所を誇大宣伝を行い、大前氏もそれは台湾経済のビタミン剤と看做しても、なぜ大多数の台湾人民はそれを疑うのかを。台湾経済が「一つの中国経済」に閉じ込められ、就業の機会や所得が減り、さらには台湾の主権も守られないのではないかと心配しているのかを。
―――大前氏は主権独立国家から来たのだから、台湾人民に「大人しく中国の二等公民になりなさい」などとアドバイスしてはいけない。

「台湾も中国も理解していない」と貶された「大師の高説」
■馬英九総統と「反台湾」でタッグを組んだ無責任さ
この講演については台湾大学経済学部の林向教授も痛烈な批判を展開している。
―――大前氏のこれまでの両岸(台中)関係の認識や予測にはしばしば誤りがある。最も有名なのは大胆にも提示した「〇五年に中華連邦として統一される」だが、結果はもちろん外れた。
―――中国を理解していない。中国は人口が多く、市場も大きいから、どの国も利用するべきだと言うが、実際には台湾のように、逆に中国に利用され、損害を蒙っている。
―――台湾を中国の友好国と見ているが、両岸がこれまで関係を正常に発展させることができなかった原因を理解していない。中国との貿易往来には危険が伴う。これ台湾では誰もが知っていること。しかし大前氏は敢えてそれを軽視している。
―――台湾は過度に中国に依存している。経済貿易での依存度はすでに四二%に達している。これが依存を呼ばずに何と呼ぶか。
―――台湾は中国を含む全世界の国家と正常に交流するべきで、中国だけに限ってはならない。もしECFAが調印されれば、台湾は経済主権を喪失し、そして一旦それが喪失すれば、国家主権も喪失しよう。
どれもがもっともな話である。
一方、民進党の蔡英文主席は、大前氏を招いた総統府をこう批判する。
―――馬英九総統には、同意見の人だけを探し、保証してもらいたがる習慣がある。ECFAと言う重大政策を国家指導者が決めるとき、こうした偏りは良くない。
―――失業、貧富の格差、台湾の生存などの問題は総統が人民のために考えるべきこと。しかしそれをせずに大師に聞いている。大師は台湾のために考えてはくれない。

野党は「大前氏を呼ぶとは、馬総統は偏っている」と非難。テレビニュース
でも話題に
大前氏は馬英九氏と「反台湾」で無責任なタッグを組んでしまったようだ。
■亡国の窮地に陥る台湾国民の前で中国の狗となる
自由時報の社説によると、台湾は次のような状況だ。
―――「台湾の前途は二千三百万の台湾人民が決める。中共の関与は許さない」が馬英九氏の総統選挙での公約だった。ところが今、馬英九氏はそれを破り、国共の秘密協議を通じて経済主権の面から台湾を中国の中へ閉じ込めようとしている。
―――台湾の主権は「一つの中国」の枠内に閉じ込められ、人民は前途自決の権利を失い、まるで屠殺を待つ羊のようだ。
―――中国は気軽に台湾を併呑しそうだ。台湾人民はとうに馬英九氏の終極統一政策から、この趨勢を見出している。
だからこそ「最後まで反対するぞ」と、台湾国民は必死なのだ。二十六日には大雨の降る台北市内で、数万人規模の反ECFAデモが実施されている。

26日の反ECFAデモ。「中国傾斜・売台」政策から「我が
母、台湾を守れ」と必死の叫び。それに対して大前氏は…

「一つの中国」は台湾侵略を正当化する宣伝。「一つの中国
市場」に反対するのは当たり前だ。李登輝元総統(右1)や蔡
英文民進党主席(右2)らも参加
そうした状況のただ中に日本人である大前氏がのこのことやって来て、無責任にも国民党や中国に有利な宣伝をやったわけだから、台湾人の怒りを買うのは当たり前だ。
社説は最後に、腹立たしげにこう言う。
―――大前氏は国共のECFAに対し、まったく一知半解だ!
亡国の窮地に追い込まれつつある台湾国民の前で、中国の走狗の如く出鱈目な言論を振りまいた大前研一氏。よくも日本の面を汚してくれたものだと思う。
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台湾研究フォーラム 第136回定例会

■講師 永山英樹氏(台湾研究フォーラム会長)
■演題 東アジア安保から見た菅直人政権―「第一列島線」上に出現した危機的存在
いずれの勢力下に置くかの戦略上、米中が争う第一列島線。その線上に位置する日本で発足した菅直人政権。日米同盟重視の現実主義路線を掲げながらも、その一方で中国に屈従する思想、情念を包み隠せずにいる。国民はこれからも民主党政権の外交、安保政策上の迷走に売りまわされ続けるか。
講師略歴:(ながやま・ひでき)昭和36年、埼玉県生まれ。法政大学法学部法律学科卒。台湾は我が国の生命線、運命共同体であるとの見地から、日台関係の強化と正常化、台湾報道の正常化、台湾独立建国の支援、台湾国連加盟の支援等を訴える活動を展開している。著書に『日本の命運は台湾にあり』(まどか出版)。共著書に『台湾と日本交流秘話』(展転社)、『国士内田良平-その思想と行動』(展転社)、『シナ人とは何か』(展転社)。共訳書に『台湾国民中学歴史教科書・台湾を知る』(雄山閣)がある。台湾研究フォーラム会長、日本李登輝友の会理事、「頑張れ日本!全国行動委員会」常任幹事。
【日 時】 平成22年7月3日(土)午後6時~8時
【場 所】 文京シビックセンター 3F会議室 (※文京区民センターではありません)
JR「水道橋駅」徒歩10分、都営三田線・大江戸線「春日駅」徒歩2分
東京メトロ丸の内線・南北線「後楽園駅」徒歩1分
【参加費】 会員500円、一般1,000円
【懇親会】 終了後、会場付近にて。(会費3,000円、学生1,000円)
【申込み】 7月2日まで右記へ。E-mail:taiwan_kenkyu_forum@yahoo.co.jp
【問合せ】 090-4138-6397
■会員募集中―台湾は日本の生命線です。台湾建国、日台共栄の運動にぜひ参与を。年会費は2000円。定例会会場で受け付けます。
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台湾研究フォーラム第136回定例会参加申込書
氏名
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懇親会 参加 不参加(○印をお願いします)
7月4日「7・5ウルムチ虐殺一周年抗議デモ」案内

http://uyghur-j.org/news_20100704.html
今回のデモ行進は、2009年7月5日、中国ウイグル地域のウルムチで発生した「ウルムチ事件」から一年を迎えるにあたり、世界各国のウイグル人組織を統括する「世界ウイグル会議」が呼びかける「世界同時抗議」の一環としてのデモ行進です。
武装警察がウイグル人の平和的なデモ行進を武力鎮圧し、多くのウイグル人を殺害・逮捕、拘禁した「ウルムチ事件」から一年。これまでの間に、「容疑者」として逮捕・拘束されたウイグル人ら9人に死刑が執行されるという衝撃的な出来事が起こりました。そして、未だに多くのウイグル人が逮捕・拘禁の身となっているなど、「ウルムチ事件」は一年を経過した今も続いており、終わってはいません。
私達、日本ウイグル協会は、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努める国際社会において、その名誉ある地位を占めたいと憲法で宣誓している日本国に居を構えております。
故に、日本ウイグル協会はその理念を遵守し、今回のデモ行進を通じ、中国政府や多くの方に以下のことを訴えて参ります。
・民族浄化政策下に置かれているウイグル人の境遇の改善
・容疑者として、現在も囚われの身になっているウイグル人の即時解放
・政治的中立な調査団の受け入れによる、事件の真相究明
さらには、中国政府に対し、中国国内で発生している人権問題を全面的に解決させ、ウイグル人や抑圧を受ける多くの人々に多様な自由が与えられない限り、 未来における中国の発展は断じて無いことを訴え、強い警告を発して参ります。
皆様のご賛同を頂ければ幸いです。何卒、宜しくお願い申し上げます。
[集合場所] 常盤橋公園
※地下鉄半蔵門線三越前駅から徒歩2分、大手町駅から徒歩4分、
銀座線三越前駅から徒歩5分、JR東京駅から徒歩6分
[日時] 平成22年7月4日(日) 集合開始 15:30
出発 16:00 解散 17:00
[コース予定] 常盤橋公園→八重洲中央口前→数寄屋橋→日航ホテル前右→日比谷公園解散
[主催] 特定非営利活動法人「日本ウイグル協会」 代表 イリハム・マハムティ
※お問合わせ HP:http://uyghur-j.org E-MAIL:info@uyghur-j.org
[協賛団体] チベット問題を考える会、モンゴル自由連盟党、内モンゴル人民党、台湾研究フォーラム、在日台湾人アジア人権問題研究会
※東トルキスタンの旗をイメージした水色の服やタオルなどを身に着けての参加を歓迎します。
※デモ行進で揚げる旗については、7・5ウルムチ事件に対して中国政府に抗議する立場であれば、どの民族支援の旗も、どの団体組織の旗でもご自由にお持ちください。
※当日は体調や天候に注意してご参加ください。沿道での見学、応援も歓迎します。
※マスコミなどに撮影されると個人的に問題がある方はマスクなどで顔を隠してご参加ください。
※デモ行進中に、何か問題が発生した場合はデモスタッフか警備の警察にすぐに連絡してください。
[禁止事項]
平和的な抗議行動です。ウイグル人のために過激な行動は起こさないようお願いいたします。
※警察やマスコミへの挑発行為。
※沿道の見学者や中国人観光客などへの挑発行為。
※拡声器を持ち込んでの勝手なシュプレヒコール。
※日本の政党や政治家、または候補者に関するプラカードの持参やシュプレヒコール。
メルマガ版「台湾は日本の生命線!」
反中華覇権主義運動のさまざまな関連情報を配信中。
登録先・バックナンバー http://www.melma.com/backnumber_174014
靖国神社を参拝する日本の首相は「中国人民の感情を傷つけた」と非難されるが、実は「台湾人民の感情を傷つけた」と台湾で非難を浴びた日本の著名人もいる。
それは経営コンサルタントの大前研一氏である。経済的繋がりにより、〇五年前後に中国と台湾が統一し、中華連邦が形成されると予測する『中華連邦』(〇二年)を書いたためだ。当時台湾の国民、メディアは相当怒った。
台湾は中国とは異なる主権国家だ。日本国内で大きな影響力を持つ大前氏がそのことを無視し、台湾併呑を目指す中国の宣伝に加担したのだから、怒って当然だ。
陳水扁総統(当時)ですら「二千三百万人の台湾人民は中華連邦など受け入れられない」と不快感を露にした。
ところが国民党が台湾の政権を握ると、大前氏の待遇は変わった。国民党政権に「趨勢大師」(今注目を浴びる情勢分析のリーダー、と言ったところか)として招かれた。

馬英九総統(右)に「大師」として迎え入れられた大前研一氏
そして六月二十二日に総統府で講演を行い、国民党政権が推進する経済協力枠組み協定(ECFA)の利点を語ったのだが、これもとんでもないことだった。
■台湾の主権を否定するECFA(経済協力枠組み協定)
関税撤廃などを取り決めるECFAとは、台湾と中国が六月二十九日に締結予定の自由貿易協定(FTA)のことだが、なぜそう呼ばないかと言えば、FTAは主権国家が締結するものであり、中国の台湾地区と大陸地区とが結ぶものとしてはふさわしくないとの理屈だ。
そもそもこの締結交渉は、台湾が中国の反対圧力で他国とFTAを結べないなか、国民党政権が国際社会での孤立を回避するとの理由で中国と開始したものだ。
中国が台湾との交渉に応じたのは、国民党が「一つの中国」を承認したからだ。つまり台湾を中国の一地域と認め、自ら国家主権を否定したに等しい。
中国は中国で、このECFAによる「市場統一」を、「政治統一」の前段階である「経済統一」達成に向けた有効な手段と捉えている。
したがって台湾の主権はますます危機に瀕するわけだが、国民党政権は何が何でもこれを締結する構えで来た。
猛反対する野党側がそれを阻止するために提起した住民投票案も、審議委員会で政府の息がかかった委員たちに否決された。「まだ実施されていないものの当否を問うのはおかしい」との理由でだが、その理由こそ「おかしい」。
国民の間からは産業の空洞化による企業倒産や失業者増加などなどを懸念する声もきわめて大きい。だがそれに関して政権側は、納得できるような明確な説明を行えないできた。

国民党政権は強引だ。巻き起こるECFA反対の声に意
地でも耳を傾けようとしない
そうしたなか、ECFAの説明役として呼ばれたのが、日本で権威ある「大師」にして、中華連盟論者である大前氏だったのだ。
■台湾最大手紙が社説で怒りの「大前批判」
大前氏は講演で「ECFAは念入りに調製したビタミン剤。台湾経済を補う」と発言したのだが、これを受けて黙っていられなかったのが最大手紙である自由時報だ。
余程腹が立ったのだろう。二十三日に「大前研一先生、台湾でしっかり勉強しなさい!」と題する社説を掲載。講演内容を徹底的に貶している。
―――この大師は台湾ばかりか中国をも理解していない。たとえば「全アジアが中国に依存しつつあるなか、台湾は優勢を利用し、過度に依存していない」と言う。だが実際に中国の経済統一戦線の策略とは、経済を以って台湾を吸い付けるもので、すべてを中国に依存させ、中国から逃げ出せないようにすることにある。
―――中国当局のブレーンである胡鞍鋼氏は「台湾は糖尿病患者のようなもの。中国との貿易をインスリンにしなければ、生きていけない」「中国が経済制裁を発動すれば、台湾は台湾は倒れる」と語っている。台湾の首根っこを摑もうとの策略を大前氏は理解した方がいい。
―――大前氏は「ECFAが調印され、FTAが締結できるようになれば、台湾は公平な競争に参与できる」と言うが、この大師は勉強してきたのか。なぜ国共両党が国家間のFTAではなく、非国家間のECFAに調印するのかをまったく理解していない。中国政府は早くから、「ECFA調印後でも、台湾が他国とFTAを結ぶ場合は、中国の同意が必要だ」と警告しているが、そのことも知らないのか。
―――ここで大前氏に建議したい。台湾へ来た以上、ここで理解を深めて行ってはどうか。国共がECFAの長所を誇大宣伝を行い、大前氏もそれは台湾経済のビタミン剤と看做しても、なぜ大多数の台湾人民はそれを疑うのかを。台湾経済が「一つの中国経済」に閉じ込められ、就業の機会や所得が減り、さらには台湾の主権も守られないのではないかと心配しているのかを。
―――大前氏は主権独立国家から来たのだから、台湾人民に「大人しく中国の二等公民になりなさい」などとアドバイスしてはいけない。

「台湾も中国も理解していない」と貶された「大師の高説」
■馬英九総統と「反台湾」でタッグを組んだ無責任さ
この講演については台湾大学経済学部の林向教授も痛烈な批判を展開している。
―――大前氏のこれまでの両岸(台中)関係の認識や予測にはしばしば誤りがある。最も有名なのは大胆にも提示した「〇五年に中華連邦として統一される」だが、結果はもちろん外れた。
―――中国を理解していない。中国は人口が多く、市場も大きいから、どの国も利用するべきだと言うが、実際には台湾のように、逆に中国に利用され、損害を蒙っている。
―――台湾を中国の友好国と見ているが、両岸がこれまで関係を正常に発展させることができなかった原因を理解していない。中国との貿易往来には危険が伴う。これ台湾では誰もが知っていること。しかし大前氏は敢えてそれを軽視している。
―――台湾は過度に中国に依存している。経済貿易での依存度はすでに四二%に達している。これが依存を呼ばずに何と呼ぶか。
―――台湾は中国を含む全世界の国家と正常に交流するべきで、中国だけに限ってはならない。もしECFAが調印されれば、台湾は経済主権を喪失し、そして一旦それが喪失すれば、国家主権も喪失しよう。
どれもがもっともな話である。
一方、民進党の蔡英文主席は、大前氏を招いた総統府をこう批判する。
―――馬英九総統には、同意見の人だけを探し、保証してもらいたがる習慣がある。ECFAと言う重大政策を国家指導者が決めるとき、こうした偏りは良くない。
―――失業、貧富の格差、台湾の生存などの問題は総統が人民のために考えるべきこと。しかしそれをせずに大師に聞いている。大師は台湾のために考えてはくれない。

野党は「大前氏を呼ぶとは、馬総統は偏っている」と非難。テレビニュース
でも話題に
大前氏は馬英九氏と「反台湾」で無責任なタッグを組んでしまったようだ。
■亡国の窮地に陥る台湾国民の前で中国の狗となる
自由時報の社説によると、台湾は次のような状況だ。
―――「台湾の前途は二千三百万の台湾人民が決める。中共の関与は許さない」が馬英九氏の総統選挙での公約だった。ところが今、馬英九氏はそれを破り、国共の秘密協議を通じて経済主権の面から台湾を中国の中へ閉じ込めようとしている。
―――台湾の主権は「一つの中国」の枠内に閉じ込められ、人民は前途自決の権利を失い、まるで屠殺を待つ羊のようだ。
―――中国は気軽に台湾を併呑しそうだ。台湾人民はとうに馬英九氏の終極統一政策から、この趨勢を見出している。
だからこそ「最後まで反対するぞ」と、台湾国民は必死なのだ。二十六日には大雨の降る台北市内で、数万人規模の反ECFAデモが実施されている。

26日の反ECFAデモ。「中国傾斜・売台」政策から「我が
母、台湾を守れ」と必死の叫び。それに対して大前氏は…

「一つの中国」は台湾侵略を正当化する宣伝。「一つの中国
市場」に反対するのは当たり前だ。李登輝元総統(右1)や蔡
英文民進党主席(右2)らも参加
そうした状況のただ中に日本人である大前氏がのこのことやって来て、無責任にも国民党や中国に有利な宣伝をやったわけだから、台湾人の怒りを買うのは当たり前だ。
社説は最後に、腹立たしげにこう言う。
―――大前氏は国共のECFAに対し、まったく一知半解だ!
亡国の窮地に追い込まれつつある台湾国民の前で、中国の走狗の如く出鱈目な言論を振りまいた大前研一氏。よくも日本の面を汚してくれたものだと思う。
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台湾研究フォーラム 第136回定例会

■講師 永山英樹氏(台湾研究フォーラム会長)
■演題 東アジア安保から見た菅直人政権―「第一列島線」上に出現した危機的存在
いずれの勢力下に置くかの戦略上、米中が争う第一列島線。その線上に位置する日本で発足した菅直人政権。日米同盟重視の現実主義路線を掲げながらも、その一方で中国に屈従する思想、情念を包み隠せずにいる。国民はこれからも民主党政権の外交、安保政策上の迷走に売りまわされ続けるか。
講師略歴:(ながやま・ひでき)昭和36年、埼玉県生まれ。法政大学法学部法律学科卒。台湾は我が国の生命線、運命共同体であるとの見地から、日台関係の強化と正常化、台湾報道の正常化、台湾独立建国の支援、台湾国連加盟の支援等を訴える活動を展開している。著書に『日本の命運は台湾にあり』(まどか出版)。共著書に『台湾と日本交流秘話』(展転社)、『国士内田良平-その思想と行動』(展転社)、『シナ人とは何か』(展転社)。共訳書に『台湾国民中学歴史教科書・台湾を知る』(雄山閣)がある。台湾研究フォーラム会長、日本李登輝友の会理事、「頑張れ日本!全国行動委員会」常任幹事。
【日 時】 平成22年7月3日(土)午後6時~8時
【場 所】 文京シビックセンター 3F会議室 (※文京区民センターではありません)
JR「水道橋駅」徒歩10分、都営三田線・大江戸線「春日駅」徒歩2分
東京メトロ丸の内線・南北線「後楽園駅」徒歩1分
【参加費】 会員500円、一般1,000円
【懇親会】 終了後、会場付近にて。(会費3,000円、学生1,000円)
【申込み】 7月2日まで右記へ。E-mail:taiwan_kenkyu_forum@yahoo.co.jp
【問合せ】 090-4138-6397
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7月4日「7・5ウルムチ虐殺一周年抗議デモ」案内

http://uyghur-j.org/news_20100704.html
今回のデモ行進は、2009年7月5日、中国ウイグル地域のウルムチで発生した「ウルムチ事件」から一年を迎えるにあたり、世界各国のウイグル人組織を統括する「世界ウイグル会議」が呼びかける「世界同時抗議」の一環としてのデモ行進です。
武装警察がウイグル人の平和的なデモ行進を武力鎮圧し、多くのウイグル人を殺害・逮捕、拘禁した「ウルムチ事件」から一年。これまでの間に、「容疑者」として逮捕・拘束されたウイグル人ら9人に死刑が執行されるという衝撃的な出来事が起こりました。そして、未だに多くのウイグル人が逮捕・拘禁の身となっているなど、「ウルムチ事件」は一年を経過した今も続いており、終わってはいません。
私達、日本ウイグル協会は、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努める国際社会において、その名誉ある地位を占めたいと憲法で宣誓している日本国に居を構えております。
故に、日本ウイグル協会はその理念を遵守し、今回のデモ行進を通じ、中国政府や多くの方に以下のことを訴えて参ります。
・民族浄化政策下に置かれているウイグル人の境遇の改善
・容疑者として、現在も囚われの身になっているウイグル人の即時解放
・政治的中立な調査団の受け入れによる、事件の真相究明
さらには、中国政府に対し、中国国内で発生している人権問題を全面的に解決させ、ウイグル人や抑圧を受ける多くの人々に多様な自由が与えられない限り、 未来における中国の発展は断じて無いことを訴え、強い警告を発して参ります。
皆様のご賛同を頂ければ幸いです。何卒、宜しくお願い申し上げます。
[集合場所] 常盤橋公園
※地下鉄半蔵門線三越前駅から徒歩2分、大手町駅から徒歩4分、
銀座線三越前駅から徒歩5分、JR東京駅から徒歩6分
[日時] 平成22年7月4日(日) 集合開始 15:30
出発 16:00 解散 17:00
[コース予定] 常盤橋公園→八重洲中央口前→数寄屋橋→日航ホテル前右→日比谷公園解散
[主催] 特定非営利活動法人「日本ウイグル協会」 代表 イリハム・マハムティ
※お問合わせ HP:http://uyghur-j.org E-MAIL:info@uyghur-j.org
[協賛団体] チベット問題を考える会、モンゴル自由連盟党、内モンゴル人民党、台湾研究フォーラム、在日台湾人アジア人権問題研究会
※東トルキスタンの旗をイメージした水色の服やタオルなどを身に着けての参加を歓迎します。
※デモ行進で揚げる旗については、7・5ウルムチ事件に対して中国政府に抗議する立場であれば、どの民族支援の旗も、どの団体組織の旗でもご自由にお持ちください。
※当日は体調や天候に注意してご参加ください。沿道での見学、応援も歓迎します。
※マスコミなどに撮影されると個人的に問題がある方はマスクなどで顔を隠してご参加ください。
※デモ行進中に、何か問題が発生した場合はデモスタッフか警備の警察にすぐに連絡してください。
[禁止事項]
平和的な抗議行動です。ウイグル人のために過激な行動は起こさないようお願いいたします。
※警察やマスコミへの挑発行為。
※沿道の見学者や中国人観光客などへの挑発行為。
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