北朝鮮は脅威で中国は脅威ではないかー哨戒艦撃沈事件の教訓は「敵と和解するな」
2010/06/19/Sat
■北朝鮮の脅威受け日米同盟強化に転じた政府
「昨今の朝鮮半島情勢からも分かると思うが、東アジアの安全保障環境にまだ不確実性が残っている中で、海兵隊を含む在日米軍全体の抑止力を低下させてはならない」。
これは五月二十三日、鳩山由紀夫首相(当時)が仲井真弘多沖縄県知事に対して行った普天間基地の県内移設決断の理由である。「昨今の半島情勢」とは、もちろん北朝鮮による韓国の哨戒艦撃沈事件を指す。
二十八日の移設問題に関する日米2プラス2での共同声明もこの事件を受け、在日米軍の存在が「日本を防衛し、地域の安定を維持するために必要な抑止力と能力を提供することを認識した」と強調している。
二十九日には鳩山首相は、韓国の李明博大統領との会談で、国連安保理への対北朝鮮制裁決議案の提起に向け、日米韓の緊密な連携を継続することを確認した。この日李明博氏は鳩山氏に対し、前日の日米合意を高く評価している。
「社会党の考えとほぼ同じ」(福島瑞穂社民党党首)だった鳩山氏だが、北朝鮮軍の暴虐行為により、厳酷なアジア軍事情勢の現実への直視を促される格好となった。
さて北朝鮮の脅威にさらされる韓国と同じ状況に置かれているのが台湾だと指摘するのが、米国の対台湾窓口機関である米国在台協会(AIT)の元議長であるナタール・ベロッチ氏だ。台湾紙自由時報(六月十四日)への寄稿でそう書いている。
■「宿敵との和解」を進めた結果が哨戒艦撃沈
それによると、「台湾の命運は朝鮮半島情勢の影響を受けている」。つまり「一九五〇年、北朝鮮の独裁者である金日成が韓国を攻撃したことで、米国のトルーマン大統領は第七艦隊を台湾海峡へ派遣し、これによって台湾へ撤退した蒋介石の軍隊への中国の攻撃を防止することとなった」と言うわけだ。
そしてその後台湾は、韓国とよく似た発展を遂げていると言う。「台湾と韓国は厳酷な政権時代を経た。台湾では国民党が七九年、高雄事件を鎮圧し、韓国では八〇年に光州事件で傷ついた。そして八〇年代末期、台韓はついに民主国家へと転じ、やがてかつての政治犯がそれぞれの大統領となった。陳水扁と金大中だ」と。
そして最近も両国は「同工異曲の妙」にあるそうだ。つまり「宿敵との和解」との一点においてである。
「韓国は北朝鮮に対して太陽政策を進め、台湾では馬英九政権が中国と交流している」状況と言うわけだが、そこで発生したのが北朝鮮による哨戒艦撃沈だった。ベロッチ氏は「これが台湾に、いかなる教訓を与えたのだろうか」と問いかける。
「宿敵との和解」と言えば、日本もまた台湾と同様の状況なのである。しかも日本の場合、「宿敵」とは何かをはっきりと理解できずにいる。北朝鮮の脅威は感じ取っても、中国のそれにはあまりに鈍感でありすぎはしないか。
したがって日本人もまた、あの撃沈事件が「日本にいかなる教訓を与えたか」を考えなければならないのだ。
元来は台湾人向けであるこの論文は、実は日本人にとっても必読のものと言える。
■「和解」をしても中国の党と軍の目標は変わらない
それでは「いかなる教訓」と受け止めるべきか。ベロッチ氏は「これを分析するに、若干の基本問題を検討しなければならない」とした上で、次のように述べる。
―――相手国の政権の本質に根本的変化はあったのか。多くのウォッチャーは、「中国は大きな変化を遂げている」と言う。「社会はどんどん開放され、世界との交流も拡大しているところだ」と。
―――しかし中国共産党の基本目標に何の変わりもない。権力の維持のためにはいかなる代価も惜しまず、他者に北京の作ったルールに従わせようと脅迫しているではないか。
―――中国の指導者は台湾に対し、いかなる国際社会での空間も与えまいとしているようだ。そして同時に軍事的手段を通じ、自らの意志を台湾で達成しようとし続けている。
―――目下の「和解」は加速される人民解放軍の軍備増強を緩めていないし、現在千四百基に達していると見られる台湾に照準を合わせたミサイルを減少させてもいない。
■中国の「鉄腕」-これでは完全なるならず者国家
同氏はさらに、さまざまな中国の問題点を羅列している。
―――中国がここ数年間において見せたチベット、東トルキスタン危機に対する反応を見よう。中国は現地で広大な民怨を引き起こしながら、それへの唯一の対策が厳酷な鎮圧である。
―――その鉄腕はまた、法輪工や地下教会などの抗議分子に対する唯一の方法でもある。
―――それ以外の粉飾できない指標としては、中国がイランへの制裁や、それ以上に強硬な北朝鮮への懲罰に対し、積極的に協力したがらないでいることがある。もし中国さえ望めば、この問題は数週間で解決されることだろう。結局この国は、北朝鮮への主要な援助者、食糧、石油の供給者なのだ。
―――北朝鮮だけが唯一の子分ではない。中国は一貫して全世界の悪名高い独裁政権を庇護してきた。いくつか例を挙げれば、アウンサン・スーチーを人質にするビルマ政権、そしてスーダン、ジンバブエの政権だ。これではステークホルダーとは呼べないだろう。もし呼べるなら台湾はそことの密接な交流を望むようになるはずだ。
これでは完全なるならず者国家ではないか。中国の「開放」「国際交流」を礼賛する中国ウォッチャー(実は中国の代弁者)たちの言が、いかに信用できないかを改めて痛感させられる。
■「和解」は危険―台湾への警鐘は日本への警鐘だ
ベロッチ氏は最後に訴える。
―――だから、中国の先ごろの朝鮮半島危機への反応は、まさに将来台湾に対していかなる態度を取るかに関するきわめて重要な指標を指し示していると言える。もし中国が故意に米国、韓国、日本が実施しようとする措置を封殺するなら、それは「和解」政策を検討し直し、自身の自由と民主を守り続けるとの立場を固めよとの、台湾への警鐘となるのだ。
―――台湾は日本や韓国など東アジアの民主国と団結しなければならない。もちろん東アジアの平和と安定の保証者である米国ともだ。
―――北朝鮮、ないしはきわめて非民主的な中国とが自由と民主との基本的価値観に挑戦し続けるなら、東アジアの民主国は強固で団結した立場をとることが絶対に必要なのだ。
以上を読めばわかるはずである。ベロッチ氏が台湾のために打ち鳴らす警鐘は、明らかに日本への警鐘でもある。
■東アジア共同体より日米台韓の団結強化を
北朝鮮の攻撃によって日米同盟の抑止力の重要性をようやく肌で感じ取った日本だが、北朝鮮を「子分」とする中国の強大な軍事的脅威は、実は早くから我々の前に横たわっていたのだ。
そもそも台湾が直面する脅威は、日本に対する脅威でもあるのである。
この四月、日本に対する威嚇航行を行った中国の東海艦隊は台湾攻略のための存在であるが、それはまた同時に日米同盟を攻撃するためのものでもあった。
多くの国民は誤解しているが、東海艦隊の艦載ヘリが海自の護衛艦に急接近した挑発行為だけが問題なのではなく、潜水艦やミサイル駆逐艦が堂々と西太平洋を一巡し、台湾有事の際にはそこで米空母機動部隊を撃破し、あるいは日本列島を攻撃する意思も能力もあると見せ付けたことこそが問題なのだ。
そしてもう一つの問題は、日本政府が真剣に日米同盟の強化に取り組むことができるかに不安が残っていることだ。
真に行うべきは米国、台湾、韓国との「団結」を追求することなのである。
政府は中国との摩擦をひたすら恐れ、日米同盟とは相矛盾する東アジア共同体なる構想を打ち出し続けているが、それは安易で愚かな「宿敵との和解」としか言いようがない。
昨年九月の民主党政権発足直前に来日した台湾の李登輝元総統は日本のメディアから「民主党へのアドバイスは」と聞かれ、「東アジア共同体より、台湾との関係強化を」と述べたのも、まさにその意味だったのだ。
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チベット百人委員会シンポジュームのお知らせ
演題:タシ・ツェリン氏と語り合う、長野聖火リレーの衝撃
日時:平成22年6月20日(日)午後6時~8時
会場:トイーゴ4F、大学習室。(長野市鶴賀問御所町1200 ℡ 026-252-7151)
(JR長野駅善光寺口より徒歩10分、長野電鉄市役所前駅より徒歩3分)
パネリスト:タシ・ツェリン氏(台湾チベット青年会議 代表)
スー・ジェイ氏(台湾チベット交流協会、副代表)
ペマ・ギャルポ氏(桐蔭横浜大学大学院教授)
井川仁水師(宗派を超えてチベットの平和を祈念する僧侶と在家の会、幹事)
西村幸祐氏(ジャーナリスト)
司会: 小林秀英師(チベット問題を考える会 代表)
主催:チベット自由人権日本百人委員会
共催:チベット問題を考える会
キャンドル・オブ・長野
参加費:1000円
2008年4月26日北京オリンピック長野聖火リレーの日、出発地を辞退した善光寺の英断によって、日本人の良心と良識がかろうじて救われた日となりました。仏都長野は真っ赤な五星紅旗の海と化し、その渦中にあって雪山獅子の旭日旗を守るかのように、毅然と聳える法の城が善光寺であったのです。
奇しくも胡錦涛氏に可愛がられた福原愛ちゃんの前に飛び出して、チベット人としてはただ一人逮捕されたのがタシ・ツェリン氏です。目撃者談によれば、飛び出したとき彼は泣いていたそうです。心中を察するに余りあるとは、このことでしょうか。
チベット人が泣きながら訴えたいこととは何でしょうか。善光寺が命運を懸けて大英断を下し、チベット人を助けるばかりか、日本人の魂さえも救ってくれたと思えるのは、何故なのでしょうか。100年前にチベット国旗に旭日を付け加えた日本人の願いとは、何だったのでしょうか。かくも深く真剣にアジアの平和を祈念した、そんな人々の願いを奇しくも善光寺が受け継いでいた、そんな風に思えるのです。
皆さんもパネリストの先生方と一緒に、チベットとアジアの平和を考えてみませんか。
問い合わせ先:小林秀英 042-315-7635
「7・5ウルムチ虐殺一周年抗議デモ」案内

http://uyghur-j.org/news_20100704.html
今回のデモ行進は、2009年7月5日、中国ウイグル地域のウルムチで発生した「ウルムチ事件」から一年を迎えるにあたり、世界各国のウイグル人組織を統括する「世界ウイグル会議」が呼びかける「世界同時抗議」の一環としてのデモ行進です。
武装警察がウイグル人の平和的なデモ行進を武力鎮圧し、多くのウイグル人を殺害・逮捕、拘禁した「ウルムチ事件」から一年。これまでの間に、「容疑者」として逮捕・拘束されたウイグル人ら9人に死刑が執行されるという衝撃的な出来事が起こりました。そして、未だに多くのウイグル人が逮捕・拘禁の身となっているなど、「ウルムチ事件」は一年を経過した今も続いており、終わってはいません。
私達、日本ウイグル協会は、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努める国際社会において、その名誉ある地位を占めたいと憲法で宣誓している日本国に居を構えております。
故に、日本ウイグル協会はその理念を遵守し、今回のデモ行進を通じ、中国政府や多くの方に以下のことを訴えて参ります。
・民族浄化政策下に置かれているウイグル人の境遇の改善
・容疑者として、現在も囚われの身になっているウイグル人の即時解放
・政治的中立な調査団の受け入れによる、事件の真相究明
さらには、中国政府に対し、中国国内で発生している人権問題を全面的に解決させ、ウイグル人や抑圧を受ける多くの人々に多様な自由が与えられない限り、 未来における中国の発展は断じて無いことを訴え、強い警告を発して参ります。
皆様のご賛同を頂ければ幸いです。何卒、宜しくお願い申し上げます。
[集合場所] 常盤橋公園
※地下鉄半蔵門線三越前駅から徒歩2分、大手町駅から徒歩4分、
銀座線三越前駅から徒歩5分、JR東京駅から徒歩6分
[日時] 平成22年7月4日(日) 集合開始 15:30
出発 16:00 解散 17:00
[コース予定] 常盤橋公園→八重洲中央口前→数寄屋橋→日航ホテル前右→日比谷公園解散
[主催] 特定非営利活動法人「日本ウイグル協会」 代表 イリハム・マハムティ
※お問合わせ HP:http://uyghur-j.org E-MAIL:info@uyghur-j.org
[協賛団体] チベット問題を考える会、モンゴル自由連盟党、内モンゴル人民党、台湾研究フォーラム、在日台湾人アジア人権問題研究会
※東トルキスタンの旗をイメージした水色の服やタオルなどを身に着けての参加を歓迎します。
※デモ行進で揚げる旗については、7・5ウルムチ事件に対して中国政府に抗議する立場であれば、どの民族支援の旗も、どの団体組織の旗でもご自由にお持ちください。
※当日は体調や天候に注意してご参加ください。沿道での見学、応援も歓迎します。
※マスコミなどに撮影されると個人的に問題がある方はマスクなどで顔を隠してご参加ください。
※デモ行進中に、何か問題が発生した場合はデモスタッフか警備の警察にすぐに連絡してください。
[禁止事項]
平和的な抗議行動です。ウイグル人のために過激な行動は起こさないようお願いいたします。
※警察やマスコミへの挑発行為。
※沿道の見学者や中国人観光客などへの挑発行為。
※拡声器を持ち込んでの勝手なシュプレヒコール。
※日本の政党や政治家、または候補者に関するプラカードの持参やシュプレヒコール。
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「昨今の朝鮮半島情勢からも分かると思うが、東アジアの安全保障環境にまだ不確実性が残っている中で、海兵隊を含む在日米軍全体の抑止力を低下させてはならない」。
これは五月二十三日、鳩山由紀夫首相(当時)が仲井真弘多沖縄県知事に対して行った普天間基地の県内移設決断の理由である。「昨今の半島情勢」とは、もちろん北朝鮮による韓国の哨戒艦撃沈事件を指す。
二十八日の移設問題に関する日米2プラス2での共同声明もこの事件を受け、在日米軍の存在が「日本を防衛し、地域の安定を維持するために必要な抑止力と能力を提供することを認識した」と強調している。
二十九日には鳩山首相は、韓国の李明博大統領との会談で、国連安保理への対北朝鮮制裁決議案の提起に向け、日米韓の緊密な連携を継続することを確認した。この日李明博氏は鳩山氏に対し、前日の日米合意を高く評価している。
「社会党の考えとほぼ同じ」(福島瑞穂社民党党首)だった鳩山氏だが、北朝鮮軍の暴虐行為により、厳酷なアジア軍事情勢の現実への直視を促される格好となった。
さて北朝鮮の脅威にさらされる韓国と同じ状況に置かれているのが台湾だと指摘するのが、米国の対台湾窓口機関である米国在台協会(AIT)の元議長であるナタール・ベロッチ氏だ。台湾紙自由時報(六月十四日)への寄稿でそう書いている。
■「宿敵との和解」を進めた結果が哨戒艦撃沈
それによると、「台湾の命運は朝鮮半島情勢の影響を受けている」。つまり「一九五〇年、北朝鮮の独裁者である金日成が韓国を攻撃したことで、米国のトルーマン大統領は第七艦隊を台湾海峡へ派遣し、これによって台湾へ撤退した蒋介石の軍隊への中国の攻撃を防止することとなった」と言うわけだ。
そしてその後台湾は、韓国とよく似た発展を遂げていると言う。「台湾と韓国は厳酷な政権時代を経た。台湾では国民党が七九年、高雄事件を鎮圧し、韓国では八〇年に光州事件で傷ついた。そして八〇年代末期、台韓はついに民主国家へと転じ、やがてかつての政治犯がそれぞれの大統領となった。陳水扁と金大中だ」と。
そして最近も両国は「同工異曲の妙」にあるそうだ。つまり「宿敵との和解」との一点においてである。
「韓国は北朝鮮に対して太陽政策を進め、台湾では馬英九政権が中国と交流している」状況と言うわけだが、そこで発生したのが北朝鮮による哨戒艦撃沈だった。ベロッチ氏は「これが台湾に、いかなる教訓を与えたのだろうか」と問いかける。
「宿敵との和解」と言えば、日本もまた台湾と同様の状況なのである。しかも日本の場合、「宿敵」とは何かをはっきりと理解できずにいる。北朝鮮の脅威は感じ取っても、中国のそれにはあまりに鈍感でありすぎはしないか。
したがって日本人もまた、あの撃沈事件が「日本にいかなる教訓を与えたか」を考えなければならないのだ。
元来は台湾人向けであるこの論文は、実は日本人にとっても必読のものと言える。
■「和解」をしても中国の党と軍の目標は変わらない
それでは「いかなる教訓」と受け止めるべきか。ベロッチ氏は「これを分析するに、若干の基本問題を検討しなければならない」とした上で、次のように述べる。
―――相手国の政権の本質に根本的変化はあったのか。多くのウォッチャーは、「中国は大きな変化を遂げている」と言う。「社会はどんどん開放され、世界との交流も拡大しているところだ」と。
―――しかし中国共産党の基本目標に何の変わりもない。権力の維持のためにはいかなる代価も惜しまず、他者に北京の作ったルールに従わせようと脅迫しているではないか。
―――中国の指導者は台湾に対し、いかなる国際社会での空間も与えまいとしているようだ。そして同時に軍事的手段を通じ、自らの意志を台湾で達成しようとし続けている。
―――目下の「和解」は加速される人民解放軍の軍備増強を緩めていないし、現在千四百基に達していると見られる台湾に照準を合わせたミサイルを減少させてもいない。
■中国の「鉄腕」-これでは完全なるならず者国家
同氏はさらに、さまざまな中国の問題点を羅列している。
―――中国がここ数年間において見せたチベット、東トルキスタン危機に対する反応を見よう。中国は現地で広大な民怨を引き起こしながら、それへの唯一の対策が厳酷な鎮圧である。
―――その鉄腕はまた、法輪工や地下教会などの抗議分子に対する唯一の方法でもある。
―――それ以外の粉飾できない指標としては、中国がイランへの制裁や、それ以上に強硬な北朝鮮への懲罰に対し、積極的に協力したがらないでいることがある。もし中国さえ望めば、この問題は数週間で解決されることだろう。結局この国は、北朝鮮への主要な援助者、食糧、石油の供給者なのだ。
―――北朝鮮だけが唯一の子分ではない。中国は一貫して全世界の悪名高い独裁政権を庇護してきた。いくつか例を挙げれば、アウンサン・スーチーを人質にするビルマ政権、そしてスーダン、ジンバブエの政権だ。これではステークホルダーとは呼べないだろう。もし呼べるなら台湾はそことの密接な交流を望むようになるはずだ。
これでは完全なるならず者国家ではないか。中国の「開放」「国際交流」を礼賛する中国ウォッチャー(実は中国の代弁者)たちの言が、いかに信用できないかを改めて痛感させられる。
■「和解」は危険―台湾への警鐘は日本への警鐘だ
ベロッチ氏は最後に訴える。
―――だから、中国の先ごろの朝鮮半島危機への反応は、まさに将来台湾に対していかなる態度を取るかに関するきわめて重要な指標を指し示していると言える。もし中国が故意に米国、韓国、日本が実施しようとする措置を封殺するなら、それは「和解」政策を検討し直し、自身の自由と民主を守り続けるとの立場を固めよとの、台湾への警鐘となるのだ。
―――台湾は日本や韓国など東アジアの民主国と団結しなければならない。もちろん東アジアの平和と安定の保証者である米国ともだ。
―――北朝鮮、ないしはきわめて非民主的な中国とが自由と民主との基本的価値観に挑戦し続けるなら、東アジアの民主国は強固で団結した立場をとることが絶対に必要なのだ。
以上を読めばわかるはずである。ベロッチ氏が台湾のために打ち鳴らす警鐘は、明らかに日本への警鐘でもある。
■東アジア共同体より日米台韓の団結強化を
北朝鮮の攻撃によって日米同盟の抑止力の重要性をようやく肌で感じ取った日本だが、北朝鮮を「子分」とする中国の強大な軍事的脅威は、実は早くから我々の前に横たわっていたのだ。
そもそも台湾が直面する脅威は、日本に対する脅威でもあるのである。
この四月、日本に対する威嚇航行を行った中国の東海艦隊は台湾攻略のための存在であるが、それはまた同時に日米同盟を攻撃するためのものでもあった。
多くの国民は誤解しているが、東海艦隊の艦載ヘリが海自の護衛艦に急接近した挑発行為だけが問題なのではなく、潜水艦やミサイル駆逐艦が堂々と西太平洋を一巡し、台湾有事の際にはそこで米空母機動部隊を撃破し、あるいは日本列島を攻撃する意思も能力もあると見せ付けたことこそが問題なのだ。
そしてもう一つの問題は、日本政府が真剣に日米同盟の強化に取り組むことができるかに不安が残っていることだ。
真に行うべきは米国、台湾、韓国との「団結」を追求することなのである。
政府は中国との摩擦をひたすら恐れ、日米同盟とは相矛盾する東アジア共同体なる構想を打ち出し続けているが、それは安易で愚かな「宿敵との和解」としか言いようがない。
昨年九月の民主党政権発足直前に来日した台湾の李登輝元総統は日本のメディアから「民主党へのアドバイスは」と聞かれ、「東アジア共同体より、台湾との関係強化を」と述べたのも、まさにその意味だったのだ。
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演題:タシ・ツェリン氏と語り合う、長野聖火リレーの衝撃
日時:平成22年6月20日(日)午後6時~8時
会場:トイーゴ4F、大学習室。(長野市鶴賀問御所町1200 ℡ 026-252-7151)
(JR長野駅善光寺口より徒歩10分、長野電鉄市役所前駅より徒歩3分)
パネリスト:タシ・ツェリン氏(台湾チベット青年会議 代表)
スー・ジェイ氏(台湾チベット交流協会、副代表)
ペマ・ギャルポ氏(桐蔭横浜大学大学院教授)
井川仁水師(宗派を超えてチベットの平和を祈念する僧侶と在家の会、幹事)
西村幸祐氏(ジャーナリスト)
司会: 小林秀英師(チベット問題を考える会 代表)
主催:チベット自由人権日本百人委員会
共催:チベット問題を考える会
キャンドル・オブ・長野
参加費:1000円
2008年4月26日北京オリンピック長野聖火リレーの日、出発地を辞退した善光寺の英断によって、日本人の良心と良識がかろうじて救われた日となりました。仏都長野は真っ赤な五星紅旗の海と化し、その渦中にあって雪山獅子の旭日旗を守るかのように、毅然と聳える法の城が善光寺であったのです。
奇しくも胡錦涛氏に可愛がられた福原愛ちゃんの前に飛び出して、チベット人としてはただ一人逮捕されたのがタシ・ツェリン氏です。目撃者談によれば、飛び出したとき彼は泣いていたそうです。心中を察するに余りあるとは、このことでしょうか。
チベット人が泣きながら訴えたいこととは何でしょうか。善光寺が命運を懸けて大英断を下し、チベット人を助けるばかりか、日本人の魂さえも救ってくれたと思えるのは、何故なのでしょうか。100年前にチベット国旗に旭日を付け加えた日本人の願いとは、何だったのでしょうか。かくも深く真剣にアジアの平和を祈念した、そんな人々の願いを奇しくも善光寺が受け継いでいた、そんな風に思えるのです。
皆さんもパネリストの先生方と一緒に、チベットとアジアの平和を考えてみませんか。
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「7・5ウルムチ虐殺一周年抗議デモ」案内

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今回のデモ行進は、2009年7月5日、中国ウイグル地域のウルムチで発生した「ウルムチ事件」から一年を迎えるにあたり、世界各国のウイグル人組織を統括する「世界ウイグル会議」が呼びかける「世界同時抗議」の一環としてのデモ行進です。
武装警察がウイグル人の平和的なデモ行進を武力鎮圧し、多くのウイグル人を殺害・逮捕、拘禁した「ウルムチ事件」から一年。これまでの間に、「容疑者」として逮捕・拘束されたウイグル人ら9人に死刑が執行されるという衝撃的な出来事が起こりました。そして、未だに多くのウイグル人が逮捕・拘禁の身となっているなど、「ウルムチ事件」は一年を経過した今も続いており、終わってはいません。
私達、日本ウイグル協会は、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努める国際社会において、その名誉ある地位を占めたいと憲法で宣誓している日本国に居を構えております。
故に、日本ウイグル協会はその理念を遵守し、今回のデモ行進を通じ、中国政府や多くの方に以下のことを訴えて参ります。
・民族浄化政策下に置かれているウイグル人の境遇の改善
・容疑者として、現在も囚われの身になっているウイグル人の即時解放
・政治的中立な調査団の受け入れによる、事件の真相究明
さらには、中国政府に対し、中国国内で発生している人権問題を全面的に解決させ、ウイグル人や抑圧を受ける多くの人々に多様な自由が与えられない限り、 未来における中国の発展は断じて無いことを訴え、強い警告を発して参ります。
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[集合場所] 常盤橋公園
※地下鉄半蔵門線三越前駅から徒歩2分、大手町駅から徒歩4分、
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[日時] 平成22年7月4日(日) 集合開始 15:30
出発 16:00 解散 17:00
[コース予定] 常盤橋公園→八重洲中央口前→数寄屋橋→日航ホテル前右→日比谷公園解散
[主催] 特定非営利活動法人「日本ウイグル協会」 代表 イリハム・マハムティ
※お問合わせ HP:http://uyghur-j.org E-MAIL:info@uyghur-j.org
[協賛団体] チベット問題を考える会、モンゴル自由連盟党、内モンゴル人民党、台湾研究フォーラム、在日台湾人アジア人権問題研究会
※東トルキスタンの旗をイメージした水色の服やタオルなどを身に着けての参加を歓迎します。
※デモ行進で揚げる旗については、7・5ウルムチ事件に対して中国政府に抗議する立場であれば、どの民族支援の旗も、どの団体組織の旗でもご自由にお持ちください。
※当日は体調や天候に注意してご参加ください。沿道での見学、応援も歓迎します。
※マスコミなどに撮影されると個人的に問題がある方はマスクなどで顔を隠してご参加ください。
※デモ行進中に、何か問題が発生した場合はデモスタッフか警備の警察にすぐに連絡してください。
[禁止事項]
平和的な抗議行動です。ウイグル人のために過激な行動は起こさないようお願いいたします。
※警察やマスコミへの挑発行為。
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